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ボスニア・ヘルツェゴビナ
安全対策基礎データ

更新日 2023年07月07日

1 治安状況全般
 ボスニア・ヘルツェゴビナでは、1995年の紛争終結後、国際社会の支援等もあり、平和の定着と紛争で破壊された経済・社会インフラの回復が進んでいますが、国内にはいまだに紛争時に使用された武器や爆発物が数多く残されており、これらを使用した強盗事件や発砲事件、爆破事件が散発的に発生しています。2023年4月には、警察当局が組織犯罪グループの一斉捜索を行い、武器および軍用品の違法取引などの疑いで18人を拘束する等取締りを続けています。また、2022年6月、サラエボ市内において、テロ脅迫容疑で1名が拘束される等、テロの脅威も存在しているため、滞在時にはこうした危険についても注意が必要です。
 サラエボ市等の主要都市においては、治安は比較的良好に保たれており、犯罪発生件数は、2018年と比較して2021年には全体で約14%減少しています。その内訳として、窃盗および強盗事案は減少しているものの、薬物関連犯罪件数は横ばいです。最近の傾向として、国内の学校、病院、警察書、裁判所等に対する爆破予告事案が度々発生しています。また、2023年5月に隣国セルビアの小学校における銃乱射事件発生後、ボスニア・ヘルツェゴビナでも高校に対して同様の事件を計画しているとSNSに書き込んだ若者が逮捕されたり、小学校で負傷者1名を出す銃撃事件が起きたりしています。

2 具体的犯罪事例
(1)路面電車(トラム)やバスの中でのスリ被害や市内観光中にリュックの中に入れていた財布を盗まれるスリ被害等が散見され、日本人も被害に遭っています。武器を用いた強盗事件等の凶悪犯罪も発生しており、地元住民のほか、一見して地元住民とは異なる中近東・アフリカ方面からの移民・難民による路上強盗等の犯罪も発生しています。
(2)強盗事件は、銀行、スポーツくじ売場、小規模なスーパーやガソリンスタンド等で発生することが多いため、犯罪に巻き込まれないよう、用件が済み次第、これらの施設から速やかに移動するようにしてください。

3 デモ
 サラエボ市をはじめとする都市部において、デモや集会が頻繁に発生しています。現在、ボスニア・ヘルツェコビナで行われるデモ行動のほとんどは、不審な事件・事故の真相解明を求めるもの、賃金引き上げや退役軍人の社会保障充実を要求するもの、政府および上級代表(HR)の政策批判等で、これら抗議デモは、関連施設前でのシュプレッヒコールまたは警察による誘導に従う幹線道路行進がほとんどであり、暴動により死傷者が発生するような事態には発展していません。
 在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.bosnia.emb-japan.go.jp/files/100459195.pdf )の反政府デモ対策もご参照ください。

4 地雷
 過去の紛争時に埋設された地雷が残存している可能性のある地域には近づかないよう十分注意してください。海外安全ホームページの「危険情報」を参照ください。
 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2022T066.html#ad-image-0

5 テロ・誘拐
 ボスニア・ヘルツェゴビナのテロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_191.html )をご確認ください。

※ 在留邦人向け安全の手引き
 在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.bosnia.emb-japan.go.jp/files/100551118.pdf )もご参照ください。

(手続や規則に関する最新の情報については、駐日ボスニア・ヘルツェゴビナ大使館(電話:03-5422-8231)にお問い合わせください)

1 査証、滞在許可等
(1)日本との間で査証免除取決めは結ばれていませんが、ボスニア・ヘルツェゴビナ政府の措置により、最初の入国日から起算して6か月のうち累計90日以内の滞在に対して、査証は不要です。それ以上の期間滞在する場合には、外国人庁事務所に申請し、滞在許可を取得する必要があります。滞在許可は最長1年ですので、1年以上滞在する場合には、その都度更新手続きが必要となります。
(2)外国人が就労する際には、就労先の企業等が事前に関係当局に許可申請をする必要があります。なお、観光目的で入国した後に就労する場合でも、同様の申請により就労許可を取得することが可能です。

2 滞在届
 ボスニア・ヘルツェゴビナに3日以上滞在する場合には、48時間以内に外国人庁各事務所に滞在届を提出することが必要です。主要なホテルに宿泊する場合には、この手続きをホテル側で行うこともありますが、簡易宿所(ゲストハウス)では届出を行わないことも多く、注意が必要です。

3 税関申告
 10,000ユーロ相当額以上の通貨の持込み、持出しの際には、国境通過時に税関で申告してください。申告せずに上記金額以上を持ち込もうとする場合、または、持ち出そうとする場合には、現金を没収されるおそれがありますので注意してください。

4 両替
 現地通貨(兌換マルク)への両替は、空港内や市内各地の銀行、主要ホテル等でできますが、両替可能な通貨は、ユーロ、米ドル等主要通貨に限られています(銀行等日本円から両替可能なところも一部あります)。クレジットカードは、主要ホテル、主要レストラン、旅行代理店等で、VISA、マスターカード等の使用が可能です。

1 入域制限
 軍事施設を除き特段入域を制限されている地域はありません。ただし、紛争終結後の情勢は安定化してきているとはいえ、渡航に際しては、最新の情報を収集するなど、万全の準備と安全の確保を怠らないよう十分な注意を払うことが必要です。

2 撮影禁止
 写真撮影は軍事施設や警察署等では禁止されています。その他にも撮影禁止の標識(カメラのマークに斜線がひかれているもの)が立てられているところがありますので注意してください。

3 旅券の携行義務
 旅券の携行義務があり、公共機関等に出入りする際、旅券等の身分証明書の提示を求められることもあります。旅券等の盗難や紛失には十分注意してください。

4 在留届
 ボスニア・ヘルツェゴビナに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡などに必要ですので、到着後住所または居所が決まり次第遅滞なく、在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本国大使館に在留届を提出してください。また、住所その他届出事項に変更が生じたとき、または日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には、必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )による登録をお勧めしますが、郵送によって行うこともできますので、大使館宛に送付してください。

5 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、ボスニア・ヘルツェゴビナで事件や事故、自然災害等が発生し、在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

6 ハーグ条約
 ボスニア・ヘルツェゴビナは、国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去りまたは留置した場合は、原則的に子が元の常居所地国に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのページをご覧ください。
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html

1 宗教
 ボシュニャク系(ムスリム)、セルビア系、クロアチア系の主要3民族から構成される国家であるため、民族・宗教は非常に微妙な問題であり、できるだけ話題にしない方が賢明です。首都サラエボは、特にムスリムの風俗・習慣が支配的ですが、一般にアルコール飲用は禁止されておらず、ヒジャブ(女性の頭を覆うスカーフ)の着用等も特に必要ありません。

2 交通事情
 自動車は右側通行です。現地の運転者は、一般道路でも高速で運転しており、中には平気で信号無視する者も時々おり、車間距離もあまり取りません。また、ウィンカーを出さずに急に車線変更するなどマナーが良くない運転者が多く見られます。道路事情も良くなく、車線数が少ない上に路上駐車が多く、さらに歩行者もいたるところで道路を横断するため、運転する際には、慎重に運転する必要があります。国内を移動する際は、交通量が少なく治安面で万全ではない非幹線道路を避け、幹線道路を利用するようにしてください。

3 医療・衛生事情
(1)医療機関等
 大都市の医療機関では、内科、婦人科、小児科、眼科、耳鼻科、精神科の診療科があり、病院によっては、外科、救急診療もあります。また、歯科を含め診療所もあります。薬局には一般的な薬は各種揃っています。ただし、常用の医薬品、一般常備薬は携行することをお勧めします。
(2)世界の医療事情
 「世界の医療情報」(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/europe/bosnia_h.html )において、ボスニア・ヘルツェゴビナ国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
(3)予防接種
 必要な予防接種等については、次の厚生労働省検疫所ホームページをご参照ください。
 https://www.forth.go.jp/index.html
(4)医薬品の持込み、持出し
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の次のホームページをご確認ください。
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html
(5)飲用水
 水道水は硬度が高く、腹痛や下痢を起こす可能性がありますので、飲用には適さず、市販のミネラルウォーター等を利用することをお勧めします。

4 海外旅行保険への加入
 海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが多くあります。
 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。

◎警  察:TEL 122
◎火  災:TEL 123
◎救急車:TEL 124
◎自動車の故障:TEL 1282
◎在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本国大使館:TEL (+387)-(0)33-277-500
(夜間および休日の緊急対応専用)    :TEL (+387)-(0)61-135-026

(お問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)2853
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○領事局ハーグ条約室(一般案内窓口)03-5501-8466
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地公館連絡先)
○在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本国大使館
  住所:Bistrik 9, 71000 Sarajevo, Bosnia and Herzegovina
  電話:(市外局番033)-277-500
   国外からは(国番号387)-33-277-500
  メール:japanbih@sx.mofa.go.jp
  ホームページ:https://www.bosnia.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

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