1. ホーム
  2. 地図からの選択
  3. 安全対策基礎データ
  4. クウェート

クウェート
安全対策基礎データ

更新日 2024年02月02日

1 犯罪発生状況
(1)概況
 クウェートの治安は比較的安定しているものの、人が多数集まる大規模集客施設等では、置き引き、自動車盗、車上荒らし等の窃盗事案や些細なことに端を発する暴行傷害事件等が発生しています。また、殺人、誘拐、武装強盗等の凶悪犯罪の他、家事労働者として働くアジア系・アフリカ系の女性を狙った性犯罪、さらに警察官と称する人物又は警察官の服装をした「ニセ警察官」から現金やカバン等を窃取される窃盗事案等も発生していますので、注意が必要です。

(2)違法薬物関連の犯罪
 近年、若年層を中心に違法薬物の濫用が増加しています。治安当局は、街中での各種検問や国境、空港、港湾等での密輸入の取締りを強化しており、逮捕者及び薬物の押収量は増加傾向にあります。また、違法薬物に起因する暴行傷害や強盗、交通事故等も発生していますので、この種の事件事故に巻き込まれないよう注意が必要です。

(3)銃器を使用した犯罪
 クウェートでは、原則として銃器等の所持は禁止されていますが、イラク侵攻時に放置された武器弾薬や密輸された銃器等が密かに流通しており、しばしばこれらを用いた凶悪犯罪が発生しています。

2 犯罪被害多発地域等
 ジャリブ・アルスシュユーフ(Jalib Al-Shuyokh)地区、マハボウラ(Mahboula)地区、タイマ(Tima)地区、スレイビーヤ(Sulaybiya)地区、ケイタン(Kheitan)地区周辺では、「ビドゥーン」と呼ばれる無国籍者や外国人労働者が比較的多く住んでおり、武装強盗や車上荒らし、薬物犯罪などが他の地域に比べて多く発生しています。特にこれらの地域では安全対策を強化してください。
 また、タイマ(Tima)地区、スレイビーヤ(Sulaybiya)地区では、ビドゥーンの待遇改善を求めるデモ等が定期的に行われており、今後も発生する可能性がありますので、デモ・集会には近づかないなど、不測の事態に巻き込まれないよう、十分注意を払ってください。
 
3 防犯対策
 「自分の身は自分で守る」との心構えを持ち、最新の治安情報収集に努める、危険な場所には近づかない、多額の現金・貴重品は持ち歩かない、見知らぬ人物を安易に信用せずに警戒するなど、常に防犯を意識した行動をとることが重要です。
犯罪被害に遭わないために、自宅の出入口やホテルの部屋のドアは常に施錠する、所持品の管理に常に気を配るといった予防策を講じてください。  
 また、性犯罪の被害に遭わないために、夜間やひと気の少ない場所での女性の一人歩きは控えてください。

4 テロ・誘拐情勢
 テロ・誘拐情勢については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_049.html )をご確認ください。

5 安全の手引き
 在クウェート日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.kw.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000713.html )をご参照ください。

(手続きや規則に関する最新の情報については、駐日クウェート大使館(電話:03-3455-0361、URL: https://www.kuwait-embassy.or.jp/visa_01.html )にてご確認ください。)

1 査証(ビザ)
(1)日本とクウェートの間に査証免除取決めはありません。クウェートに入国する場合には、査証を取得する必要があります。査証は大きく分けて、商用、観光及び親族訪問等のための「短期滞在査証」と就労、家族滞在等のための「居住査証」に分けられます。

(2)短期滞在査証
 クウェート内務省のウェブサイト(https://evisa.moi.gov.kw/evisa/home_e.do )を通じてあらかじめe-VISAを申請する方法、または空港到着時にオンアライバル査証を申請する方法の2通りがあります。
 いずれの申請も、到着後に査証カウンターにおいて、3クウェートディナール(KD) (2024年1月現在約1,440円、1KD:約480円)を支払えば査証が取得でき、最長3か月間の滞在が可能です。申請時に査証カウンターにおいて短期滞在査証の書類1枚が発行されますので、クウェート滞在中は、紛失しないようパスポートと一緒に保管してください。
 なお、入国にあたっては、6か月以上の残存有効期間のあるパスポートが必要です。

●クウェート内務省(e-Visaサービスに関するお問い合わせ先)
TEL: +965-2243-0500
Email: moiask@moi.gov.kw / evisaadmin@moi.gov.kw

(3)居住査証
 居住査証は、原則としてあらかじめ駐日クウェート大使館(東京)で取得する必要があります。
 短期滞在査証で入国し、3か月間の滞在許可を得た後、そのままクェート国内において居住査証を取得することは原則できません。この場合は、一度クウェートを出国し、就労許可及びNOC(NO OBJECTION CERTIFICATES)を取得した後、改めて居住査証取得の手続きをとる必要があるとされています。クウェートにおける居住査証申請には、犯罪経歴証明書(都道府県警察本部で発行され、日本国外務省の公印確認及び駐日クウェート大使館での領事認証を受けたもの)が必要となります。
 また、居住査証を取得して入国するためには、パスポートの残存有効期間が2年以上必要となり、さらに滞在許可を取得するためには、滞在許可期間以上の残存有効期間が必要となりますのでご注意ください。

2 出入国審査
 入国については、有効なパスポートや査証を所持していれば、特に問題はないとされています。出国についても、クウェートにおいて係争中の裁判がないこと、また法令違反(軽微な犯罪の罰金未納や交通違反の反則金未納を含む)がない限り許可されます。

3 通関
 詳しくはクウェート国税関(電話:(+965)2484-3490、URLhttps://www.customs.gov.kw 等)にご確認ください。

(1)外貨、貴重品等の持込み申告
 3,000クウェートディナール(KD)(2024年1月現在約144万円、1KD:約480円)以上のクウェート貨(又はこれに相当する外貨、貴重品等)の持込みは規制、申告の対象となる場合があります。
 短期渡航者の方で、取材、公演、イベント、商談等の理由により、上記相当額を超える貴重品(プロ用撮影機材、楽器等含む)や骨董品等を持ち込む必要がある場合は、関係する団体、機関等(クウェート内に事業主体を有する企業、ホテル、政府機関等)が税関当局宛に作成したレター(理由、保証書)を添えて税関当局宛に申告することにより、持込みにかかる許可(免税措置等を含む)申請が可能です。

(2)禁制品(持込み禁止の物品)
 携行品、別送品は、原則としてX線検査及び開披(カバンを開いて中を確認する)検査が行われます。
 銃器、爆発物、薬物、ポルノ、酒類(みりんを含む)、豚肉及びその加工品(ハム、ソーセージ等)の持込みは禁止されており、持ち込んだ場合には没収されるだけでなく、処罰(逮捕)される場合もあります。肌を多く露出した女性の写真、図画等(下着、水着等)は黒く塗りつぶされたり、没収される場合もあります。
 また、日本で服用を許可されている医薬品(抗生物質や精神安定剤等)であっても、クウェートへの輸入が禁止又は制限されているものもあり、没収されることがありますので注意してください。

1 旅行制限
 軍事施設、石油関連施設、政府関係施設などへの立入りは、関係官庁の許可が必要です。

2 写真撮影
(1)王宮、石油関連施設、通信施設、政府関連施設、各国大使館、軍事施設、空港、港湾施設とその周辺での撮影は禁止されています。過去、これらの付近で写真を撮影した日本人が当局に身柄を拘束され、フィルムを没収される事件が発生しています。撮影しようとする場所が撮影禁止であるか否かが明示されていない場合もありますが、撮影禁止場所であった場合には大きな問題となるおそれもありますので、撮影の可否は常に確認するようにしてください。

(2)他人(特に女性)を無断で撮影しようとすると、大きなトラブルとなるおそれがありますので、十分注意してください。

(3)報道関係者による取材目的の撮影は、事前に目的、対象等を明示して情報省に許可を申請する必要があり、許可が得られた場合には、撮影条件等について情報省から具体的な指示がありますので、その指示に従ってください。

3 各種取締法規
(1)飲酒
 酒類は全面的に禁止されており、密造・密売はもとより飲酒行為も違法です。また、国内への酒類の持込みも一切禁止されていますので、ご注意ください。

(2)違法薬物・銃器
 麻薬等の違法薬物や銃器の所持、持込みは厳罰が科せられます。

(3)政治活動等
 外国人による政治活動及び出版活動は、関係省庁に対し事前の許可が必要となる場合があります。

(4)体制批判等
 クウェート及びアラブ諸国の国家指導者に対する批判など、国内・国家間の関係を乱す恐れのある行為は違法です。

(5)性的接触
 結婚した夫婦間以外の性的関係も違法(姦通罪)であり、実刑を受ける者も少なくありません。

4 交通事情
(1)運転免許証
ア クウェートは日本と同一の「道路交通に関する条約(通称:ジュネーブ条約)」を締結していないため、都道府県公安委員会発行の国際運転免許証の有効性は保証されていません。
イ 近年、外国人がクウェートの運転免許証を取得することは非常に困難で、原則2年以上滞在していることが条件となっており、また収入や学歴にも制限があり、最終的にはクウェート交通局の裁量によります。在留外国人の多くは、運転手を雇用しているのが実情です。
ウ また、2015年4月からは、外国人が無免許運転を行った場合、その場で身柄を拘束され、国外退去されています。

(2)一般交通事情
 クウェートは、車は右側通行で、幹線道路は道路幅が広く比較的運転しやすい道路環境ですが、鉄道がないことから、朝夕の通勤・通学の時間帯には激しい渋滞が発生します。クウェートの交通状況は、運転マナーは悪く、スピード超過、割り込み運転が多いので、これらに起因する交通事故も多発しており、運転には注意が必要です。また、歩道や横断歩道の整備が十分でないため、道路を歩く或いは渡る際には細心の注意が必要です。
 基本的に道路標識は日本と同じ国際標識なので分かりやすく、ほとんどの案内標識は英語とアラビア語が併記されています。

(3)交通取締法規
 運転者及び助手席に座る者には、シートベルトの着用が義務付けられています。後部座席でも安全対策としてシートベルトを着用することが重要です。また、運転中の携帯電話使用は禁止されています。

5 在留届の提出
 クウェートに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡等に必要ですので、到着後住所または居所が決まり次第遅滞なく、在クウェート日本国大使館に在留届を提出してください。また、住所その他届出事項に変更が生じたとき、または日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には、必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )による登録をおすすめしますが、当館窓口で提出することも可能です。

6 「たびレジ」
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、カタールで事件や事故、自然災害などが発生し、在カタール日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

1 気候
 夏季には気温が非常に高くなり、特に5月から9月(盛夏季)には、日陰でも気温が50度以上になります。日射病、熱射病(熱中症)にかかりやすいので、炎天下での行動は可能な限り避けてください。また、この期間は屋外に出るのがためらわれ、空調設備の整った室内での生活が長くなるため、運動不足にならないよう気をつけてください。
 なお、冬季(11月から3月)は気温が平均20度前後となり、朝晩は一桁近くまで冷え込むこともあります。

2 食事
 食生活はカロリーの高い肉類が多く、夏季の運動不足とも重なり、肥満、糖尿病、痛風等の生活習慣病の発症率も高くなっています。これらの予防対策として、スポーツクラブ等での定期的な運動や日常食生活の工夫等、日々の健康管理が重要です。

3 病気
 主立った風土病等はありませんが、空気中のホコリやちりが極めて多く、特に砂嵐の時期には、耳・眼・鼻を傷めやすいので、うがいや洗眼を励行してください。コンタクトレンズの使用は当地の環境には適していません。

4 飲料水
 水道水は、海水浄化装置により生産される蒸留水であり、そのまま飲用する場合は、タンクや送水管の腐食の汚れをフィルターで除去する必要があります。ただし、飲用には水道水よりも市販されているミネラルウォーターが適しています。

5 医療事情
(1)日本等の医療先進国に比べると、医療水準は劣ります。また、医師の大半は英語を解しますが、受付などのスタッフはアラビア語しか通じないこともあります。医療機関で受診する場合には、私立病院の方がより安心できると考えられますが、医療費は高額になります。また、より緊急で高度な医療が必要な場合には、対応可能な施設を有する欧州等国外の医療施設への緊急移送や医療移送を行うことも想定されます。

(2)「世界の医療事情」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/nm_east/kuwait.html )においてクウェート国内の衛生・医療事情や現地医療機関の情報を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
 その他、必要な予防接種については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
 ◎感染症情報(http://www.forth.go.jp

6 医薬品の持込み、持出し
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の次のホームページをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html

7 海外旅行保険への加入
 海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが少なくありません。
 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。

◎警察・消防・緊急車:TEL 112(英語使用可能)
◎在クウェート日本国大使館:TEL 2530-9400 (国外からかける際には、国番号(965)を付けてください)

(外務省関係課室連絡先)
○領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902、2093
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5145
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○領事局政策課(感染症関連)(内線)4475
○外務省海外安全ホームページ
 http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
 http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在クウェート日本国大使館
 住所:Mishrif 7A (Diplomatic Area), Plot 57 State of Kuwait
    P. O. Box 2304 Safat, 13024, Kuwait
 電話:2530-9400
 国外からは(国番号965)2530-9400
 FAX :2530-9401
 国外からは(国番号965)2530-9401
 ホームページ:https://www.kw.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

page TOP