情報種別:海外安全情報(スポット情報)
本情報は2017年04月03日(日本時間)に失効しました。

アフガニスタン:治安情勢

2016年09月02日
【安全のために】
●危険情報「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」を全土に対して発出しています。目的の如何を問わず,渡航は止めて下さい。
●この情報を知らずに既にアフガニスタンに入国されている方は,国外の安全な地域へ直ちに退避してください。退避までの期間の緊急連絡先(氏名,連絡先,滞在日程)を在アフガニスタン日本国大使館又は外務省邦人テロ対策室まで至急連絡してください。
 在アフガニスタン日本国大使館:((93) 799-689-861,(93) 793-915-658)
 外務省邦人テロ対策室:    (代表)03-3580-3311(内線)3047

【主要トピック】
● 外国人を標的としたテロ攻撃(継続)
● ロケット弾の着弾(継続)
● 外国人を狙った誘拐(継続)
● 地方の不安定な治安情勢(新規)

【本文】
1 最近のアフガニスタンにおける治安情勢
(1)外国人を標的としたテロ攻撃
 アフガニスタンではテロ・襲撃等が多発しており,治安情勢は悪化しています。主要反政府勢力であるタリバーンは,米国及びその同盟国を「侵略者」と称し,関連諸国出身の外国人を標的とした攻撃をたびたび行っています。
8月には,外国人の利用が多いノースゲストホテル(カブール空港の東側に所在)に対するトラック積載爆弾と銃撃による複合攻撃や,地方の山道で外国人観光客を乗せたバスに対するロケット弾砲撃等がありました。更に,8月24日にはカブール市内のアメリカン大学が武装勢力によって襲撃され多数の死傷者が出る事件が発生し,外国権益の象徴として標的となった可能性が示唆されています。

(2)ロケット弾の着弾
2016年にカブール中心部ではロケット弾が着弾し死傷者が出る事件が少なくとも3件発生し,同市外の他地域や未確認のものを含めると相当数の着弾があると推測されます。7月,ロケット弾がカブール市内中心部の幼稚園に着弾した他,8月4日,バーミヤン県からヘラート県へバスで移動中の12名の英国等の外国人観光者に対するロケット弾砲撃,また,8月13日にもバグラーン県においてタリバーンが発射したロケット弾が民家に着弾し,一家の女性・子供が死亡しました。ロケット弾は,一度に複数着弾するケースが多く,また,標的から外れて着弾することもあり,巻き込まれて被害を受けるリスクが高いのが実態です。

(3)外国人を狙った誘拐
6月,アフガニスタン警察当局は,外国人が所属するNGO事務所等に対して,誘拐の防止に向けた勧告を行いました。それには,事務所や住居への監視カメラや警備員を配置する,移動の経路や時間帯を頻繁に変更する,身辺警護員を同行させる,及び可能な限り防弾車を利用する等の事項が盛り込まれています。本勧告は,過去に発出された例はほとんどない強い警告であり,アフガニスタンでは,外国人が誘拐されるリスクは高い状態です。例として,カブール市内では,6月にはインド人のNGO職員,8月7日夜には,アフガニスタン・アメリカン大学で教鞭を執る米国人とオーストラリア人の教授2名が,車で移動中に誘拐される事件が発生しました。(同乗していたアフガニスタン人はいずれも拘束されていません。)

(4)地方の不安定な治安情勢
 アフガニスタン国内各地でタリバーンが攻勢を強めており,政府の統制が及ばない地域が拡大傾向にあると言われています。アフガニスタン治安部隊(国軍・警察)は,タリバーンに対する軍事作戦を展開し,激しい戦闘が繰り広げられています。特に,南部のヘルマンド県,及び北東部のクンドゥーズ,バグラーン両県において,タリバーンは主要都市や交通の要所を掌握しようとしており,アフガニスタン治安部隊との間で一進一退の攻防が続いています。また,東部のナンガルハール県等で活動する「ISILホラサーン州」を称する勢力に対しても,同様の戦闘が行われています。なお,アフガニスタン治安部隊は空軍機による攻撃の頻度を増やしており,また,米軍は反政府武装勢力リーダー等を標的とした空爆を実施しています。

2 8月3日~8月31日に発生した主なテロ・誘拐事件抜粋(以下いずれも現地時間)
(1) カブール市
● 8月7日,アフガニスタン・アメリカン大学の米国人とオーストラリア人の教授2名が武装集団に誘拐。
● 8月20日,中心部でアフガニスタン軍関係者を乗せた車両がマグネティック爆弾で爆破され,1名が死亡,1名が負傷。
● 8月24日夜,武装グループがアフガニスタン・アメリカン大学を襲撃し,16名が死亡,50名以上が負傷。
 
(2)カブール市以外
● 8月5日,パクティア県において,2つの別々の場所に設置されたIED(即席爆破装置)が爆発し,10名が死亡,2名が負傷。
● 8月9日,バルフ県マザリシャリフ市の市場において,自爆テロが発生し, 2名が死亡,15名が負傷。
● 8月13日夜,バグラーン県の検問所3カ所がタリバーンにより襲撃され,警察官9名が死亡。
● 8月23日,ヘルマンド県ラシュカルガー市でIED(即席爆破装置)が爆発し,米軍関係者1名が死亡,7名が負傷。
● 8月29日,ヘルマンド県で道路脇爆弾が爆発し,6人が死亡,5人が負傷。

【参考データ】(2016年8月3日~8月31日の期間を除く)
1 カブール市内における外国人に被害が生じた爆弾・テロ襲撃案件抜粋(2015年7月以降)
※新しい事案から順に記載
・2016年6月20日,警備会社に勤務するネパール人及びインド人を乗せたバスに対する自爆テロが発生し,15名が死亡,20名以上が負傷。(タリバーンとISILが犯行声明を発出。)
・2016年4月19日,市内中心部にあるアフガニスタン治安機関の施設付近で,車両を用いた自爆テロが発生した後,治安部隊と武装集団との間で銃撃戦となり,少なくとも64人が死亡,347人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2016年2月27日,市内中心部にある国防省付近で自爆テロが発生し,少なくとも15人が死亡,31人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2016年2月1日,市内南西部にある警察庁舎付近で自爆テロが発生し,少なくとも20人が死亡,29人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2016年1月20日,市内南西部で,報道機関関係者が乗車した車両を標的とした自爆テロ事件が発生し,少なくとも7人が死亡,27人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2016年1月17日,市内中心部にあるイタリア大使館の敷地内にロケット弾1発が着弾し,少なくとも2人が負傷(同館員の負傷者はなし)。タリバーンが犯行声明を発出。
・2016年1月4日,カブール国際空港付近で外国軍の車両及び施設を標的とした二度の自爆テロ事件が発生し,少なくとも1人が死亡,22人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2016年1月1日,市内北西部にある仏レストランの前で自爆テロが発生し,少なくとも1人が死亡,15人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2015年12月28日,カブール国際空港付近で,外国軍の車両を標的とした自爆テロが発生し,少なくとも2人が死亡,33人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2015年12月21日,市内中心部にロケット弾3発が着弾。タリバーンが犯行声明を発出。
・2015年12月11日,市内中心部にあるスペイン大使館の関連施設で,武装集団による襲撃事件が発生し,同大使館関係者を含む,少なくとも6人が死亡,9人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2015年10月9日,市内南部にあるシーア派系の宗教施設付近で爆弾テロが発生し,少なくとも1人が死亡,3人が負傷。ISILホラサーン州が犯行声明を発出。
・2015年9月15日,カブール国際空港北側の軍管区付近にロケット弾が着弾。
・2015年8月22日,市内中心部で外国軍の車列を標的にした自爆テロが発生し,NATO軍の米国人請負業者3人を含む,少なくとも12人が死亡,66人が負傷。
・2015年8月10日,カブール国際空港の正面ゲート付近で,車両による自爆テロが発生し,少なくとも6人が死亡,25人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。

2 アフガニスタン全土における外国人誘拐(2014年以降)
 ※新しい事案から順に記載
・2016年6月,カブール市で,教育・医療支援を行う国際NGOに勤務するインド人職員が拳銃を所持した者によって誘拐(後日解放)。
・2016年4月,ナンガルハール県ジャララバード市で,オーストラリア人の援助機関職員が武装集団によって誘拐(後日解放)。
・2016年3月,バングラデシュ国籍のNGO職員2人が,クンドゥーズ県からバグラーン県への移動中,武装集団によって誘拐。
・2015年8月,カブール市内で,ドイツ人援助関係者が武装集団によって誘拐(後日解放)。
・2015年6月,カブール市内で,オランダ人援助関係者が何者かによって誘拐(後日解放)。
・2015年6月,西部ヘラート県で,イラン人運転手が何者かによって誘拐(後日解放)。
・2015年4月,北東部クンドゥーズ県で,ドイツ人援助関係者が何者かによって誘拐(後日解放)。
・2014年9月,北部ジョウズジャーン県で,パキスタン人技術者2人が何者かによって誘拐(後日解放)。
・2014年6月,西部ヘラートで,インド人NGO代表が武装集団によって誘拐(後日解放)。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5139
○外務省 海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)

(現地大使館連絡先)
○在アフガニスタン日本国大使館
 住所:Street# 15, Wazir Akbar Khan, Kabul, Afghanistan
 電話:(870) 772-254-504,(870)772-250-388(衛星電話)
(93) 799-689-861,(93) 793-915-658(早朝,夜間,週休日(金・土曜日)等で緊急を要する場合)
FAX:(870) 782-255-504 (衛星電話回線)
 URL:http://www.afg.emb-japan.go.jp/