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キルギス

テロ・誘拐情勢

1 概況
(1)キルギスでは,2016年8月に自爆テロ事件が発生したほか,国内においてテロを計画していた者が逮捕され,小銃や爆発物等の武器が押収される事案が複数発生しています。
(2)また,キルギス南部地域はイスラム過激派の活動が活発なフェルガナ盆地に近いこと,山岳地帯のため治安当局の摘発が困難であること等から,イスラム過激派組織の移動経路や麻薬の運搬経路となっているとみられています。

2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)キルギスでは,国内裁判所の決定により,「ヒズブ・タフリール・アル・イスラム」,「アル・カーイダ」,「タリバーン運動」,「東トルキスタン・イスラム運動」,「クルド人民会議」,「東トルキスタン解放組織」,「ジハード団(イスラム・ジハード連合)」,「ウズベキスタン・イスラム運動(IMU)」,「ジャイシュリ・マフディ」,「ジュンド・アリ・ハリファト」,「アンサルロフ(アンサル・アラフ)」,「アト・タクフィル・ヴァリ-ヒジュラ」,「アクラミーア」,「ISIL」,「ヌスラ戦線(現:シャーム征服戦線)」,「カティバト・アルイマム・ブハリ」,「ジャナト・オシクラリ」,「統一教会」,「ジャマアト・アト・タウヒード・ワル・ジハード」の19組織が非合法組織として認定され,国内での活動が禁止されています。
(2)こうした中,キルギスでは,「ヒズブ・タフリール・アル・イスラム」の広報活動等が活発化しており,政府の取締が強化されています。ただし,これまでのところ同組織によるテロ活動は確認されていません。
(3)2015年7月には,ビシュケク市内において,治安当局がテロリストの拠点を摘発した際,テロリストとの間で銃撃戦が発生し,6人のテロリストが死亡しました。これらのテロリストはISILとの関係が疑われており,ビシュケク市内でのテロ等を計画していたものと見られています。また, 同年11月には,ビシュケク市内でISIL支持者が警察官を殺害する事件等も発生しました。
(3)また,2016年8月,ビシュケク市南部の中国大使館において自爆テロ事件が発生し,関連被疑者が複数名逮捕されました。
(4)報道等によると,シリアで戦闘に参加するキルギス人は500人以上いるとみられており,帰還した戦闘員が自国内でテロを起こすとの懸念も存在しています。

3 誘拐事件の発生状況
 キルギスでは,キルギス人のみならず,外国人を標的とした身代金目的の誘拐事件も発生しています。なお,近年,日本人を標的とした誘拐事件は発生していません。しかし,1999年に南部バトケン州の山岳地帯において,イスラム過激派により日本人鉱山技師4人が誘拐される事件が発生しました。 

4 日本人・日本権益に対する脅威
 上記のとおり,キルギスでは,1999年にイスラム過激派による日本人4人が誘拐される事件が発生しました。
 また,近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,パリ,ブリュッセル,イスタンブール,ジャカルタ等でテロ事件が発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。


(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが,一般には,特定の主義主張に基づき,国家等にその受け入れを強要し,又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は,このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず,外務省が,報道等の情報等に基づき,海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり,本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。