バチカン
テロ・誘拐情勢
更新日 2024年04月16日
1 概況
(1)バチカン市国警備当局によれば、現在のところ同国内においてテロ事件あるいは爆破予告等のテロ関連事件は発生しておらず、反政府武装組織の活動や国際的なテロ組織の活動は確認されておりません。
(2)しかしながら、バチカン市国は国際的な観光地であり、カトリック信仰の中心であるため、テロの標的となり得ることも排除されません。なお、インターネット上でイスラム過激派組織がバチカンに対するテロを呼びかけていることもこれまでに確認されています。
サン・ピエトロ大聖堂、同広場及びバチカン美術館は一般に公開されており、テロリストが観光客に紛れて入り込む可能性があるため、バチカン市国警備当局、スイス衛兵及びイタリア警察当局による厳重な警備体制が敷かれています。
2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
「1 概況」のとおり。
3 誘拐事件の発生状況
バチカンでは、これまでに誘拐事件の発生は確認されていません。
4 日本人・日本権益に対する脅威
テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
近年は、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で一般市民が多く集まる場所(ソフトターゲット)を標的としたテロが世界各地で頻発しています。これらは組織性が低い単独犯によるテロが多く、事前の取締りが難しいため、今後も継続することが懸念されます。
特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関、宗教関連施設等は、警備や監視が手薄で不特定多数の人が多く集まるため、テロの標的となりやすく、常に注意が必要です。
テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。