1. ホーム
  2. 地図からの選択
  3. 安全対策基礎データ
  4. カザフスタン

カザフスタン
安全対策基礎データ

更新日 2024年01月31日

1 犯罪発生状況
 カザフスタンの治安情勢は比較的安定していますが、都市部では外国人を狙った置引き、スリ等の窃盗事件が発生しており警戒が必要です。
 新型コロナウイルス感染症対策により人の往来が抑制されたことなどから、2020年以降の犯罪発生数は低下傾向にありますが、出入国規制の緩和に伴い短期渡航者や周辺国からの出稼ぎ労働者等が再び増加する傾向にあり、今後犯罪件数が増加に転じる可能性も指摘されています。

2 犯罪統計
 カザフスタンにおける近年の犯罪登録件数は以下のとおりです(カザフスタンの統計当局発表。人口1万人あたりの犯罪登録件数は在カザフスタン日本国大使館による計算)。
(1)2022年
 総計15万7,473件(前年比-0.3%) ※人口1万人あたり約80件
 身体犯 6,943件(殺人および同未遂643件、傷害1,840件)
 公安秩序を害する犯罪 5,500件
 財産犯 12万2,179件(窃盗5万8,880件)
 薬物犯罪 6,659件
※検挙件数 6万1,583件 起訴人員 3万2,446人
(2)2023年
 総計14万272件(前年比-11.0%) ※人口1万人あたり約70件
 身体犯 7,106件(殺人および同未遂591件、傷害1,806件)
 公安秩序を害する犯罪 4,596件
 財産犯 10万4,486件(窃盗4万2,639件)
 薬物犯罪 7,165件
※検挙件数 5万7,224件 起訴人員 3万2,718人

3 防犯対策
 在カザフスタン日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」(https://www.kz.emb-japan.go.jp/files/100611995.pdf )をご参照ください。

4 テロ・誘拐
 カザフスタンのテロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_187.html )をご確認ください。

※カザフスタン当局による新型コロナウイルス感染症関連の入国制限措置等はすべて撤廃されました(2023年5月28日、カザフスタン保健省発表)。

 カザフスタンへの入国手続きや各種規則に関する最新の情報は、在日カザフスタン大使館(電話:03-3589-1821)等に確認してください。

1 査証
(1)短期滞在
 カザフスタン側の一方的査証免除措置により、日本国籍者は30日以内の短期滞在であれば査証は免除されます(1回あたりの滞在は30日間まで。最初の入国日から起算して180日の間に合計90日まで)。
(2)中・長期滞在
 滞在期間が30日を超える中・長期滞在の場合には、査証が必要です。詳しくは、在日カザフスタン大使館等(https://www.gov.kz/memleket/entities/mfa-tokyo/activities/5490?lang=ja )にあらかじめご確認ください。

2 入国および外国人の滞在通知手続き
(1)入国手続き
 入国カードの廃止(2020年1月11日)により、30日以内の短期滞在の場合、入国審査の手続きは、入国審査官がパスポートに日付の入ったスタンプを押印するのみとなりました。渡航者本人による滞在登録も不要です。 

(2)受入れ側による外国人の滞在通知手続き
 受入れ側(宿泊施設等のほか、個人も含む)は、到着後3業務日以内に以下のいずれかの方法で外国人の滞在を当局に通知する必要があります。
ア 移民局に直接連絡(連絡先は下記※参照。紙媒体で直接移民局に提出)
イ ビザ・移民ポータル(https://www.vmp.gov.kz/en/ )への登録
ウ 移民局通報システム「e-コナク」(https://eqonaq.kz/?lang=en )への登録
(注)査証の有無にかかわらず、すべての場合で受入れ側による通知手続が必要です(外国人本人による移民局への申請は不要)。

※ アスタナ市警察移民局
(Управление миграционной службы департамента полиции города Астана)
 住  所 : Imanova str, 31
 電話番号 : 8(7172)37-48-60
 受付時間 :平日9時00分~18時00分(12時30分~14時30分は昼休憩)
 土曜、日曜、祝日は休業

※ アルマティ市警察移民局
(Управление Миграционной Службы Департамента Полиции г. Алматы)
 住  所 : Karasai Batyra, 109A
 電話番号 : 8(727)254-50-57
 受付時間 : 平日9時00分~17時30分、(13時00分~14時30分は昼休憩)
 土曜、日曜、祝日は休業

(3)滞在期間の延長
ア 査証免除措置を利用してカザフスタンに入国した外国人は、原則として滞在期間の延長ができません。
イ 商用目的等、査証を得て入国した外国人は、滞在期間の延長を希望する場合、移民局に申請する必要があります。申請せず滞在した場合は不法残留となり、出国査証の取得が必要となります。当該手続き終了まで出国ができず、また、罰金のほかに弁護士費用や通訳費用等を請求されることがあります。
 なお、職務質問する警察官や、出国審査場の審査官が違反者から罰金を直接徴収することはありません(すべて銀行振込)。もしそのような要求があった場合は、在カザフスタン日本国大使館ホームページの安全情報「官憲の不当な金銭要求への対応について」(https://www.kz.emb-japan.go.jp/jp/safety/kanken.htm )に従って対応し、正規の手続きに関して説明を受けるようにしてください。

(4) 指紋登録について
 2024年1月1日より、カザフスタンの国内外を問わず、外国人がカザフスタン査証を申請する場合やカザフスタンの居住許可証を新規取得・切替・変更する場合等の指紋登録が義務化されました。

3 税関手続き
(1)現金等の持込み、持出し
 入出国時に10,000米ドル相当額以上の現金等を持ち込む、または持ち出す場合は、税関に申告する必要があります。また、入出金取引証明等は、持ち込んだ現金を預金する際に提出する必要がありますので、必ず保管するようにしてください。

(2)持込み禁止物品
 兵器および弾薬、麻薬や向精神薬およびその使用器具、戦争・テロ・暴力・人種差別を拡散することを目的として出版された書物、ポルノグラフィー等があります。特に違法薬物に対する取締りは、厳しく行われています。

(3)持出し禁止物品
 兵器および弾薬、麻薬や向精神薬およびその使用器具、芸術・文化・歴史について重要な価値を持つ美術品、鹿類の角、レッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)に記載された動植物、無効となったカザフスタンの銀行券(旧紙幣)等があります。

1 パスポートの携帯義務
 滞在中は、パスポートを常に携帯する義務があり、不携帯の場合は警察署への同行を求められる場合があります。他方、パスポートの紛失・盗難には十分注意してください。

2 通貨・両替等
(1)通貨・両替
 カザフスタンの通貨は、テンゲ(KZT)です。カザフスタン国内で日本円とテンゲの両替ができる両替所は多くありません。事前に米ドルやユーロ等を準備しておいてください。

(2)キャッシュレス決済
 主要都市の公共交通機関、屋内店舗(レストランやスーパーマーケット)、博物館、美術館、劇場等では、ほぼキャッシュレス決済が可能であり、主要クレジットカードを利用できますので、多額の現金を持ち歩く必要性は少なくなっています。
なお、クレジットカードの利用については、利用毎に通知がくるサービスを利用するなどして頻繁にチェックしてください。カザフスタン当局は、フィッシング詐欺等の被害が頻発しているとして注意を呼び掛けています。

3 写真撮影
 重要施設や国境地帯等での撮影は、トラブルを避けるために控えることをおすすめします。また、撮影を認められていない市場や商店等もありますので注意してください。

4 インターネットの利用
 日本で閲覧可能なウェブサイトがカザフスタンでは閲覧できないことがあります。また、治安上の理由により、インターネット自体が使用できなくなったり、通信速度が低下することがありますのでご注意ください。
 カザフスタン国内のホテルや空港などの公共施設では無料Wi-Fiを提供していますが、電話を使ってログインする方式のものがありますので、日本から携帯電話を持参する場合にはカザフスタンで受信可能なものか、旅行前に契約内容を確認することをおすすめします。

5 交通手段
 主な交通機関は、バスまたはタクシーです。アルマティ市では、トロリーバスや地下鉄も利用できます。

(1)公共交通機関
 カザフスタンでは、最近数年間のうちに携帯電話アプリを利用したIT化と、クレジットカードやデビットカードを利用したキャッシュレス化が急速に進歩しました。これに伴い、以前は慣れないと使いにくかった鉄道、地下鉄、バス、路面電車等の公共交通機関はグーグルマップ等の地図アプリを使うことで利用しやすくなりました。また、一部主要都市では携帯電話アプリによる運賃支払いも可能になっています。
 他方、バスや路面電車等が地図アプリ等の表示通りに到着しないこともありますので、不案内な土地では時間に余裕を持って行動するようにしてください。

(2)タクシー
 タクシーを利用する場合、いわゆる「白タク」は利用しないでください。
 タクシーについては、クレジットカードで精算する携帯電話アプリが普及し、運転手と会話することなく目的地を指定し、乗車前に表示された金額で精算することが可能となり、これに伴って、タクシーで「ぼったくり被害」にあったとの相談は少なくなりました。

6 交通事情
 アスタナやアルマティ等、主要都市の中心部等では慢性的に渋滞が発生しています。
 道路標示や交通標識はおおむね日本人でも理解できるものですが、車両が右側通行であるほか、旧ソ連圏特有の交通法規もあり慣れが必要です。
 カザフスタンで自動車等を運転する場合、カザフスタンの法律に基づいて交付された運転免許証(学科および実技試験あり)、またはカザフスタンの公証役場で公証されたウィーン条約に基づく国際運転免許証が必要です。日本国内で交付された国際運転免許証はジュネーブ条約に基づくものであり、これを用いてカザフスタン国内では運転できません。また、日本の運転免許証からの切り替えも認められていません。

(1)安全上の注意事項
ア 急加速、割り込み、路肩走行、反対車線走行、急な車線変更等、全般的に乱暴な運転が多い。
イ 車間距離が不十分。また、幅寄せやあおり運転も横行している。
ウ スマートフォンを保持・注視しながらの運転が非常に多い。
エ 歩行者も危険回避意識が低く、無理な横断や車道への飛び出し等が多い。
オ 故障車や事故車が多く、前方車両が回避のため急に停止したり車線変更したりすることがある。
カ 冬季は、ヘッドライトの汚れやフロントガラスの曇りで視界が悪くなる。
キ 雪に覆われたり、除雪作業等で削り取られたりして、車線が見えなくなる期間が長い。
ク 厳しい自然環境の影響で、道路に穴が開いたり、路肩が隆起したりすることが多い。
 特に、主要高速道路を除く都市間道路や、町の郊外の道路は舗装状況が悪く、スペアタイヤやリペアキット等の携行は必須である。

(2)事故防止のための留意点
ア ドライブの際は予め目的地までの道路状況や規制の有無等を調査するなどして入念に経路を設定し、余裕を持った運行計画を立て、慎重に運転する。
イ 特に、厳寒期の事故は命取りとなりかねないことから、エンジン、タイヤ、ウォッシャー液等の走行前点検を確実に実施し、万が一事故に遭った際の連絡体制も確認しておく。
ウ 車線変更、右左折時の方向指示器の操作は早めに行い、バックミラー、サイドミラー、目視による確認を怠らない。
エ 対向車線寄りの車線の使用は、緊急車両や対向車が追い抜きのため飛び出してくる可能性があるので十分注意する。
オ 夜間、雨天時等、視界が悪い中での運転は慎重を期す。夜間の都市間移動は基本的に回避する。
カ 中部以北では、降雪は早ければ10月中旬に始まり4月下旬まで雪が残る可能性がある。また、気温の低下による路面凍結は、それより早い可能性もある。天候に細心の注意を払い、冬季タイヤの装着は早めに行う。積雪、凍結時はスピードを控え、十分に車間距離を取る。
キ 特にUターン、左折時は対向車のスピード等を確認し、予測運転をしない。
ク 強制保険には必ず加入する。任意保険は普及していないが、高級車との事故では多額の賠償を要求されることがあるので、加入を検討する。
ケ 横断歩道の標識があるところでも、走行してくる車が減速するか停車するのを確認してから横断する。

(3)事故発生時の対応
ア 車両は停車したまま移動させない(交通警察官が確認するまで動かすことは不可。自分自身は安全な場所に移動する)。
イ 負傷者がいる場合には、直ちに救急車を要請して救護にあたる。
ウ 相手の車両ナンバーや運転手(住所、氏名、電話番号、免許の記載内容等)を確認する。
エ 最寄りの警察署または近くの交通警察官に通報する。
オ 負傷した場合は救護の措置を要請し、病院では診断書と支払領収書を徴収しておく。
カ 目撃者がいる場合は、氏名、住所、電話番号などを聞いてメモしておく。
キ 時間があれば事故時の状況をメモしておく(ロシア語ができない場合には、知人などに事故の状況をメールで送ってもらい交通警察官に提示すると現場での事情聴取が効率的です。)。
ク 警察官に免許証、車の登録証を提示して事故調書を作成してもらう。調書の内容が良く分からない場合は、すぐに署名せず、通訳を介して署名することを告げる。
ケ 警察官に事故証明書の発行日時、受領する警察署の場所、電話番号等を確認しておく。
コ 事故後直ちに事故内容を保険会社に連絡する(後日、事故証明書が発行されたら手続きを開始することになる)。

7 在留届
 カザフスタンに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡などに必要ですので、到着後住所または居所が決まり次第遅滞なく、在カザフスタン日本国大使館に在留届を提出してください。また、住所その他届出事項に変更が生じたとき、または日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には、必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は、オンラインによる在留届電子届出システム( https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )による登録をおすすめしますが、郵送によっても行うことができますので、大使館宛てに送付してください。

8 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、カザフスタンで事件や事故、自然災害等が発生し、在カザフスタン日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

9 ハーグ条約
 カザフスタンは、国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去りまたは留置した場合は、原則的に子が常居所地国に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのページをご覧ください。
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html

1 医療事情
 「世界の医療事情」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/europe/kazakh.html )において、カザフスタン国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前に必ずご覧ください。
 その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
◎感染症情報(http://www.forth.go.jp/

2 医薬品の持込み、持出し
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の以下のホームページをご確認ください。
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html

3 海外旅行保険への加入
 海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが少なくありません。
 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。

○警察、救急、消防
 警察:102
 救急:103
 消防:101

○在カザフスタン日本国大使館
 代表:+7(7172)97-78-43

○外務省領事サービスセンター
  所在地:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)2853
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○領事局政策課(感染症関連)(内線)4919
○領事局ハーグ条約室(一般案内窓口)03-5501-8466
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地公館連絡先)
○在カザフスタン日本国大使館
  所在地:5th floor, Kosmonavtov Street 62, micro-district "Chubary", Astana, Z05E9E1, Republic of Kazakhstan
  電話:+7(7172)97-78-43    
  FAX:+7(7172)97-78-42
  ホームページ:https://www.kz.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

page TOP