在留邦人向け安全の手引き 在ジンバブエ日本国大使館

在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。


安全の手引き

平成22年(2010年)4月
在ジンバブエ日本国大使館

第1部  防犯の手引き
第2部  緊急事態対処マニュアル
序言

2009年2月、主要三政党による包括的政府が樹立したことで、2008年3月の大統領選挙及び総選挙以降に継続していた政治的混乱が一応の収束に向かい、市民生活は安定してきています。また、2009年2月、外貨取扱許可制度が緩和され、あらゆる商取引での外貨の利用が解禁されたことから、物価の高騰や食糧、ガソリン等の基本的生活物資の慢性的な不足が解消されています。

しかしながら、与野党間で取り決められた包括的な政治合意(GPA)が着実に履行されていないとして、2009年10月、チャンギライ首相は、MDC-TのZANU-PFとの接触・協議の停止(disengagement)を発表するなど、当国の政情は不安定な状況が続いており、政治的な混乱に起因し治安が悪化する可能性も否定できません。

犯罪は、統計上は減少傾向にありますが、近年では、邦人旅行者に対する窃盗、強盗事件、また在留邦人の方が被害者となる住居侵入強盗やスマッシュ&グラブが発生しています。犯行時に凶器(銃、ナイフ等)を使用するケースが増えてきており、犯行は大胆且つ凶悪化の傾向にあると言えます。

邦人の方が犯罪に巻き込まれた件数は、2009年は6件、2008年は6件報告されています。この件数は、当館への届出のあった件数のみですので、実際には更に多くの被害が発生していると思われます。また、この件数は、住居侵入強盗などの未遂事件も含まれています。

 被害発生の傾向
  • 窃盗(スリ、置き引き、車上狙い、空き巣、住居侵入強盗)・・・2件
  • 交通事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3件
  • スマッシュ&グラブ(交差点で停車中に窓ガラスを割られ車内の荷物を強奪された事件)・・1件

以上のような情勢を踏まえ、本書においては、在留邦人の皆様が日常の生活の中で如何にして家族及び自分の身を守っていくか等についての「防犯の手引き」及び緊急事態に備えた「緊急事態対処マニュアル」を掲載致しました。参考にしていただければ幸甚です。

平成22年 4月
在ジンバブエ日本国大使館

第1部  防犯の手引き

1.基本的心構え

 日本国外で、事件や事故等に巻き込まれた場合は、当該国の警察にその旨通報し、事件処理や捜査等を委ねることになります。
日本大使館は、これらの処理や捜査に直接介入することはできませんので、当国に在留する限りは当国政府の行政管理下で生活していることを念頭に置き、以下の諸点を心掛けてください。
当館としましては、邦人保護の観点から、万が一の場合に、例えば病院等の紹介、必要な場合には日本にいる御家族への連絡などできる限りの側面的援助を行います。

(1) ジンバブエ人(社会)との相互理解の促進
当国の習慣、歴史、風俗そして文化等を理解し、その上で付き合うことが大切です。特に、当国は植民地化された歴史的背景から、国民全般に人種差別に対しデリケートな感覚が見られます。
ジンバブエ人は、人種差別に関する言動には極めて敏感に反応しますので、言葉遣いや態度には十分注意するとともに、反感を買う恐れのある政治的、民族的、宗教的な話題は避けた方が良いと思われます。普段から良識のある態度で接していくことが大切です。

(2) 行動三原則の徹底
日本人は、一般的に危険に対する意識の欠如が指摘されていますので、海外に出たら頭を切り替えることが大切です。

行動三原則
  • 目立たない。
  • 行動のパターン化を避ける。
  • 警戒を怠らない。

海外での安全対策七箇条
  • 何よりも自分と家族の安全は、自分たち自身で守るとの心構えが基本。
  • 「予防」こそ最良の危機管理(そのための努力・資金を惜しまない)。
  • 住宅の安全対策が生活面での基盤。
  • 文化、風俗、法律、価値観を十分に考慮した上で行動する。
  • 各種の事態を想定して、悲観的に準備し、楽観的に行動する。
  • 現地社会に早く溶け込み、対日感情、治安情勢、安全情報などに関する様々な情報が常に得られるようなネットワーク作りに心掛ける。
  • 衛生面と健康管理に留意する。

(3) その他
治安、防犯、政治的動向など安全に関わる情報を入手した際は、速やかに大使館に連絡してください。また、不幸にも被害に遭った場合は、必ず大使館に被害内容を届け出てください。
2.一般犯罪対策

日本人は金持ちと思われておりターゲットに成り易いと言えます。また、銃器を使用した犯罪も増えており、犯行は大胆且つ凶悪化の傾向にあります。

(1) 盗難の対象になり易いハンドバック(貴重品等)は、極力持ち歩かない。
ハンドバック、リュックは、ひったくりに遭いやすいので細心の注意を払うことが必要です。また、バック等の開閉は人目を避けて行い、現金、身分証明書などは別々にする工夫に心がけ、時計やアクセサリー類もできるだけ身に着けない等、被害を未然に防ぎましょう。

(2) 路上や公園での強盗事件は、夜間に多く発生しています。
路上や公園での強盗事件は、夜間に多く発生し、複数犯(3人以上)によるものです。他人が自分と同じペースで歩き始めた場合や前後から同時に近寄ってきたような場合は要注意です。また、募金活動、宗教講話、物売りや闇両替を持ち掛け、話で気を引く隙に他の仲間が盗みをはたらくケースが発生しています。見ず知らずの者が声を掛けてきた場合は、疑ってかかる用心さが必要です。

(3) 外出する際は、身分証明書等を携行してください。
外出する際は、本人確認ができるもの(例えば、旅券のコピー、業務上の身分証明書等)及び自宅・会社の連絡先をメモしたものを携行するようにしてください。また、必ず家人に行き先、連絡先、帰宅時間等を伝えておくよう習慣付けてください。近所に行く場合にも徒歩は避け、また、夕方以降、夜間の外出は極力避け、必ず車で移動しましょう。
3.住宅の防犯対策

住宅の安全対策が生活面での基盤となります。住宅の選定は、安全確保を最重点とし、他人に任せず、家屋の形態、立地条件等を十分に調査し安易に妥協しないことが重要です。また、防犯対策には、相応のコストを惜しまないことも必要です。

(1) 住宅の防犯対策に妥協はありません。
玄関または出入りの頻繁なドア(勝手口等)は、二重扉、二重ロックを推奨します。敷地内の塀や門にはレザー/エレクトリック・ワイヤー、室内・室外には人感センサーの警報装置の取り付け、窓にはバーグラ・バー(鉄格子)等の防犯強化、さらには、窓の開閉を探知するマグネット式センサー等々の対策を施すことを推奨します。
夜間の防犯対策として、庭、門の周りは照明を設置し明るくする工夫を凝らし、警備員、警備犬の雇用や番犬を飼うことを推奨します。

(2) 「住居侵入強盗の被害もなく安全」であったとの言葉を安易に信用しない。
転居時に全ての鍵を引き継いだと過信せずに、以前住んでいた住人あるいは使用人がスペアーキーなどから合い鍵を複製している可能性が高いので、通用門・玄関・勝手口等の主要の鍵はすべて新しいものと取り替えてください。なお、鍵を取り替える場合は、簡単に複製できないタイプを選び、ドア・チェーンやドア・スコープ等も取り付ける用心さが必要です。
また、泥棒は、無施錠や鍵が壊れたドア・窓・ガレージなどから侵入しています。特に注意しなければならないのは、うっかり閉め忘れがちな勝手口です。

(3) 常日頃から緊急事態に備えることが重要です。
就寝時には、必ず寝室の鍵を掛けてください。また、防備厳重な避難室の想定、緊急持ち出し品の確認及び保管場所等、常日頃から緊急事態に備えましょう。また、貴重品は分散して所持・保管するように心掛け、貴重品リスト(個数及び製造番号等を控える)を作成しておけば、どんな場合(例えば、盗難の確認、被害届提出、保険請求など)にも的確に対処出来ます。
常に家の周囲に気を配り、不審な人物や車輌が家の中の様子を窺っていないか注意してください。メイドや庭師などにもその旨徹底させ、不審人物の特徴、車輌番号などを控えさせるようにしておきましょう。

(4) 使用人は、信用せず、気を許さない。
使用人による盗難事件、使用人が手引きした住居侵入強盗事件が発生していることから、使用人の行動または性格等については常日頃から気を許すことなく把握しておくことが大切です。また、現金や貴重品は使用人の目の届かない、鍵のかかる場所に保管してください。
4.自動車に関する注意事項

当国をはじめとする南部アフリカでは、性能、デザイン、耐久性等から日本車の人気が高く、日本と同じ左側通行であり、日本からの中古車輸入は盛んですが、中には盗難車両の密輸、販売も行われていますので、十分な注意が必要です。また、当国を含め近隣諸国では自動車泥棒が多発していますので、十分な注意が必要です。

(1) 自宅ゲート前が最も危険な場所です。
カージャックされる危険度の高いケースは、「車輌の乗り降りの際」と「自宅ゲート付近」です。乗り降りの際、周囲の安全確認を励行し、また、乗り込む際には車内(特に後部座席)も確認してください。帰宅の際は、不審者が自宅付近にいないか確認してからゲートを開けるなど十分な警戒心を常日頃から持つことが大切です。クラクション、無線機等で警備員に帰宅の合図をし、ゲートを開けるような警戒心が必要です。また、電動ゲートは自動に任せずすぐ閉めましょう。

(2) 外から目につくところにバックは置かない。
車内には、外から見える場所に携帯電話、バック等犯罪者の関心を引くような物を置かず必ずトランクを利用してください。現在の車は、運転席のロックを解除すると全席のロックが自動的に解除されますので、助手席、後部座席に置いた荷物を盗まれる可能性が高いですので注意してください。

(3) 車の整備、点検は、まめに行ってください。
パンクやエンジン・トラブル等で、やむなく路肩に停車し救助を待っている際、付近の者が手伝いを装って近付き、隙を見て車内に置いてある物を持ち去る事件が発生しています。パンク修理等の際は周囲に気を配り、また、基本的なことですが、常に車の整備点検を励行し、燃料切れなどにならないよう注意してください。

(4) 車にも防犯対策を忘れずに。
ハンドル・ロック装置及び盗難防止アラームを活用し、車にも防犯対策を施してください。また、車のキーと盗難防止装置キーは別々に携帯するようにしましょう。
5.交通事故防止

当国で一般的に言えることが「ドライバーの技量不足」です。特に、コミュータ・バス運転手は、競うようにスピードを出し僅かな隙間に車両を無理矢理入れてくるような乱暴な運転、急な進路変更や路肩への駐車をしますので、巻き添え事故に対する注意が必要です。
車検制度がないことから、片目ライト、すり減ったタイヤ等で堂々と走行している「整備不良車輌」が多いため、夜間や雨天時には特に事故が多く発生しています。また、歩行者は横断歩道でなくても道路を横断してきますので、昼夜を問わず特に注意が必要です。交通事故に巻き込まれないためには、常に安全運転を心掛け、シートベルトは必ず着用しましょう。

主な事故原因
  • 飲酒運転
  • スピードの出し過ぎ
  • 無理な追い越し
  • 一時不停止
  • 路面陥没
6.暴動・デモ等の発生状況

過去の主な暴動等の発生状況を列挙いたします。

(1) 2000年6月の議会選挙では、与野党間の政治運動が激化し、デモ、爆弾事件、死傷事件が続発しました。
(2) 2000年10月には、パンの値上げに反対する小規模な暴動が起き、軍が投入されました。
(3) 2001年4月には、ジンバブエ大学で女生徒が自殺したことに端を発し、学内で暴動が起き死者が出ました。
(4) 2003年6月の全国規模の反政府抗議行動では、軍・警察が武力をもってこれを制圧し、多数の一般市民が負傷しました。
(5) 2005年5月には、「秩序回復作戦」と称して、不法露天商、不法住居を撤去したことから警察と住民の衝突があり、一部の暴徒化した住民による道路封鎖や商店への襲撃がありました。
(6) 2006年9月には、経済・社会情勢の悪化を受けて、労働組合連盟主導による反政府街頭行進が計画されましたが、事前に治安当局により鎮圧されました。
(7) 2008年12月、銀行から現金を満足に引き出せなかった軍兵士らによる商店に対する略奪行為、外貨違法取引人(闇両替商)に対する暴行・現金略奪行為が発生しました。また、同年、警察施設への爆発物の投石事件や空軍司令官暗殺未遂事件が発生しました。

今後も大使館と在留邦人の皆様方との連絡を密に保つことが重要です。暴動・デモ等について情報がありましたら、当館へご連絡をお願い致します。

7.テロ関連

95年のシトレ事件が当国テロ事件として特筆すべきものです(下記注参照)。
2000年には、某新聞社に爆弾が投げ込まれたり、野党の本部で爆弾事件が発生し、2001年には某新聞社の工場が爆破される事件が起こっています。
こうした事件が発生する可能性や仮にそのような事件に遭遇した場合には、直ちに治安当局及び当館にご連絡ください。

(注)シトレ事件の概要
野党ZANU(NDONGA)の党首シトレ氏が仲間とともにムガベ大統領暗殺を計画し、大統領の通行する車列に地雷を仕掛けようとしたが事前に発覚し、未遂に終わった事件です。98年12月の高等裁判では、テロ活動等の罪により懲役15年に処せられましたが、本人が死亡したため裁判は中止されました。

8.薬物汚染状況

当国では、以前の薬物「中継国」から「消費国」へと移ってきており、夜間ナイトクラブ等で薬物が乱用され、また、主要な公園等でも平気で販売されています。
取引される主な薬物としては、大麻(Mbanjeと呼称)、マンドラックス、コカイン、ヘロイン等が挙げられます。隣国のマラウィ、モザンビーク、ザンビア等から大型トラック等のタイヤや座席の下に隠匿して陸路で搬入する方法が一般的です。また、コカインの密売にはナイジェリア人が絡んでいることが多く、ナイジェリアから空路で搬入されることもあります。
なお、当国の薬物に関する法定刑は最高15年の懲役ですので、事件に巻き込まれないようご注意ください。

9.子の連れ去りが犯罪になり得る可能性について

 親権を持つ親であっても、他方の親の同意を得ずに子の居所を移動させること(親が帰国する際に子を同行する場合を含む。)は、子を誘拐する行為として重大な犯罪となる可能性がありますので注意が必要です。

10.緊急時連絡先
(1)在ジンバブエ日本国大使館    Embassy of Japan in Zimbabwe
     4th Floor, Social Security Centre
     Cnr Sam Nujoma/Julius Nyerere Way, Harare, ZIMBABWE
     E-Mail:zryoji@utande.co.zw
     TEL:04-250025 /6 /7(代表)
         011-202086(24時間緊急電話)
     FAX:04-250111
     ●領事担当官・・・011-201-578
     ●警備担当官・・・011-201-577
  (参考)在ジンバブエ大使館ホームページhttp://www.zw.emb-japan.go.jp/別ウインドウが開きます
      外務省海外安全ホームページhttp://www.anzen.mofa.go.jp/
(2) 警察等緊急連絡先
●警察w ・・・ 995
 主要警察署
  ■ハラレ中央警察署 ・・・ 04-777777
  ■アボンデール警察署 ・・・ 04-336632
  ■ボロデール警察署 ・・・ 04-860061、860067
  ■ハイランズ警察署 ・・・ 04-495304
●救急車 ・・・ 994(有料)
●消防 ・・・ 993
●MARS(有料民間救急車) ・・・ 04-707956

(3) ハラレ市内医療機関
●Avenues Clinic(救急一般) ・・・ 04-251180~99、04-251140 /1 /2 /3 /4
●Trauma Center(外傷一般) ・・・ 04-700666 /7 /8
●Dr. Bhagwanji Bhagat
(整形外科)
・・・ 04-721359 /723533   04-740772(自宅)
Dr. C.H. Bannermann(内科、小児科) ・・・ 04-775710、04-758990
●Dr. Fiona Campbell(婦人科・内科) ・・・ 04-720485、04-733383
04-861457 /8(自宅)

(4) ハラレ国際空港  ・・・ 04-575111

(5) ACE(The Real Security Window Laminate) ・・・ 04-770085 /6

(6) AA(Automobile Association of Zimbabwe) ・・・ 04-752780 /1 /2 /3 /4 /5

第2部 在留邦人緊急事態対処マニュアル

1.事態の想定

2009年2月、当国の主要三政党による包括的政府が樹立され、また、同月、外貨経済を容認する金融政策が発表され、低迷が続く当国の社会、経済状況の復興が期待されています。しかしながら、情勢が一転し、不測の事態が発生した場合、国内が騒擾状態となり日本人が巻き込まれる可能性も否定できません。緊急事態が発生した時は、大使館が中心となって対応に当たりますが、平素より、各自が責任をもって自己の安全対策に万全を期し、最新情報を入手し、危険回避のための行動を心がけていただくことが必要です。

2.基本的留意事項

本マニュアルは、当国における政治・社会情勢が不安定となり、緊急事態が発生した場合に備えて、緊急事態発生の兆候が見られた場合、直ちに初動体制に入ることができるよう、また、緊急事態発生後の対応に混乱を来すことのないよう、緊急事態に備えていただくために必要な情報をまとめたものです。
(ただし、緊急事態はマニュアルどおりに対処をすれば安全であるという性質のものでは全くありません。緊急事態が現実に起きた際は、マニュアルにとらわれることなく臨機応変、柔軟に対処していただくことも必要ですので、このマニュアルが全てという誤解のないようにお願い致します。)

緊急事態発生時は、落ち着いて対処するとともに、以下の点に留意していただけるようご協力をお願いいたします。

  • 過去の教訓は必ずしも次の対策にはならない。
  • 常に最悪の事態を想定して対策を練り、備えることが危機管理の一歩である。
  • 備えが無駄に終わっても、それは良しとし、次の備えを怠らない。
3.平素の準備と心構え
(1) 連絡体制の整備
3ヶ月以上ジンバブエに滞在される方は、「在留届」を提出してください。大使館では、国内治安機関、国際機関、他国大使館等から情報収集を行い、治安情報などの各種お知らせをe-mailで送付いたします。また、緊急事態が発生した場合、または発生する恐れのある場合には、e-mail、電話で所在及び安否確認を行いますので、下記の記載事項に変更があった場合は、速やかに大使館領事担当にご連絡ください。
  • e-mailアドレス、電話番号(自宅、携帯電話、勤務先)
  • 住所

※一時帰国、旅行等で当国を不在にする場合は、行き先、期間等を必ず大使館までご連絡ください。

(2) 一時避難場所の検討
内乱等に巻き込まれる可能性がある場合は、常に周囲の状況に注意を払い、情報を収集し危険な場所に近づかないことを心がけてください。巻き込まれそうになった場合の取り敢えずの避難場所について、常日頃から頭に入れておくことが重要であり、自分がどこにいるか(勤務先、通勤途上、自宅等)、自分がどのような事態に巻き込まれそうか等、幾つかのケースをあらかじめ想定して各自の一時避難場所(外部との連絡が、容易に行える場所が望ましい)を検討してください。
なお、ハラレ市及びハラレ市郊外にお住まいの方は、緊急事態発生時の状況に応じて、大使公邸への一時避難または集結をお願いする場合があります。(別添1参照)

(3) 携行品及び非常用物資の準備
旅券、現金、貴重品等最低限必要なものは、いつでも持ち出せるよう準備してください。また、緊急時には一定期間自宅待機をお願いすることもありますので、非常用食糧、飲料水、医薬品、燃料等を最低限(10日分程度)準備しておいてください。(別添2参照)
4.緊急時の行動
(1) 基本的心構え
平静を保ち、不確実な情報に惑わされたり、群集心理に巻き込まれることのないように注意してください。

(2) 情報の把握
緊急事態発生の際は、現地、海外報道、衛星放送テレビ等の視聴による情報収集を心がけてください。また、大使館では、皆様の保護に万全を期するため所要の情報収集、情勢判断を行い、下記の方法により情報提供をいたします。
  • e-mail、電話
  • FM放送(FM局:90.0MHz)

(3) 国外への退避
(イ) 事態が悪化し各自または派遣元の企業等の判断により、あるいは大使館の示唆に基づき自発的に日本へ帰国、第三国へ退避する場合、その旨を大使館へ連絡してください。
大使館への連絡が困難である場合は、外務省海外邦人安全課(+81-3-5501-8160)へ連絡するよう努力してください。
(ロ) 大使館が「退避勧告」を発出した場合、一般商業便が運行している間には、それを使って可能な限り早急に国外へ退避してください。
一般商業便の運行がなくなった場合、あるいは満席で取れない場合等には、臨時便の利用、あるいは陸路で退避することとなります。大使館に相談いただくとともに、大使館の方から皆様に連絡することもあります。
(ハ) ハラレ市また同郊外において、事態が極度に切迫した場合には、大使館より避難または退避のための集結をお願いすることがあります。その場合には、大使公邸(別添1参照)に集結していただくことになります。
一時避難する際は、避難先で待機する必要がありますので、非常用物資(別添2参照)を持参してください。ただし、緊急時には自分及び家族の生命、身体の安全を第一に考え、その他の携行荷物は必要最小限にしてください。
なお、緊急事態発生時には、大使館が一時避難先への交通手段をアレンジすることもあります。
(ニ) 陸路での国外退避のルートとしては、a.ザンビア、b.南アフリカ、c.モザンビーク等が想定されます。(別添3参照)

(4) 緊急事態の緊急度区分と行動基準
緊急事態の度合いを4段階に区分しておりますが、実際に緊急事態が発生する場合は、必ずしも4段階の順に事態が推移するわけではないので柔軟に対応する必要があります。
なお、2008年の大統領選挙、上下院議員選挙及び地方議会選挙の同時実施においては、治安状況の悪化が予想されたことから一部の在留邦人の自主的な第三国への一時的出国が行われました。
(イ) 緊急事態に備えた平素の準備(第1段階)
事態が局部的であり、治安状況の急速な悪化が予想されない状態の「行動基準」です。
  • 情報収集
  • 備蓄品、緊急事態携行品の確認
  • e-mail、電話等による大使館への情報提供

(ロ) 緊急事態の蓋然性が高まった場合(第2段階)
事態が局部的であり、事態の悪化が予想されるものの、自宅待機には危険がない状態の行動基準です。
  • 自宅及び職場等の安全な場所で待機
  • 大使館への安否の連絡
  • 備蓄品、緊急事態携行品の準備及び一時避難に向けた準備
  • テレビ・ラジオ等での情報収集
  • e-mail、電話等による大使館への情報提供
  • 周辺の状況が急速に悪化している場合は、大使公邸に避難
(ハ) 緊急事態が発生した場合(第3段階)
事態が悪化して、地域的または全国的に危険が拡大し、自宅待機に危険が伴う状態の行動基準です。
  • 緊急事態携行品及び一時退避の準備
  • 出国方法の検討
  • テレビ・ラジオ等での情報収集
  • 大使公邸に集結
  • 自発的に出国を決断された場合、出国後速やかに出国先の日本大使館に安否の連絡
(ニ) さらに事態が悪化した場合(第4段階)
事態の収拾がつかず、国内残留に危険が伴う状態の行動基準です。
  • 大使館からの退避勧告に基づき、国外退避
※当国に在留する場合は、最終的にはご自身の判断と責任において行いますが、命の危険が伴うことを十分ご理解ください。

別添1

緊急一時避難先・退避方法
  1. 常日頃から各自緊急一時避難先(友人宅、勤務先等)を考えておくようお願いいたします。各自のご判断あるいは所属会社の判断によりますが、万が一、皆様にジンバブエからの国外退避をお願いする場合には、一般商業便が運行している間は同便にて、右の運行がなくなった場合には、陸路による退避あるいはチャーター機による退避も検討いただくことになります。

  2. .なお、ハラレ市あるいは同市近郊にお住まいの方々については、大使公邸に一時避難いただく場合もありますので、同公邸の所在地情報及び地図は下記のとおりです。

    【在ジンバブエ日本国大使公邸】
    • 所在地:36 Kingsmead Road West, Borrowdale, Harare
    • 電話 :+263-4-884257

在ジンバブエ日本国大使公邸

別添2

緊急事態に備えてのチェックリスト
  1. 旅券等
    旅券については、常時6ヶ月以上の残存有効期間があることを確認してください(6ヶ月以下の場合には大使館に発給申請をしてください。旅券は有効期限の1年前から更新できます。)。
    旅券の最終頁の「所持人記載欄」は漏れなく記載し、下段には血液型(Blood-Type)をご記入ください。なお、当国における身分証明書、滞在許可書等はいつでも持ち出せる状態にしておいてください。

  2. 現金、貴金属、国際クレジット・カード
    現金、貴金属、国際クレジット・カードは、旅券同様に直ぐ持ち出せるよう保管しておいてください。
    現金は、家族全員が10日間程度生活できる外貨及び当座の必要のため現地通貨をあらかじめ用意しておくことをお勧めします。

  3. 自動車の整備等
    (1) 自動車をお持ちの方は、常時整備しておくよう心がけてください。
    (2) 燃料は、常時十分入れておくようにしてください。
    (3) 車内には、常時、ミネラルウォーター、懐中電灯、地図、ティッシュ等は備え置きください。
    (4) なお、自動車を持っていない人は、近くに住む自動車を持っている人と平素から連絡をとり、必要な場合に同乗できるよう相談しておいてください。

  4. 自動車(陸路)による国外退避
    陸路による国外退避ルートは、ザンビア、モザンビーク、南アフリカ等が考えられますが、以下にザンビアへの退避時における国境通過時の留意点は以下のとおりです。(2007年6月、実際に踏査した内容です。)
    (1) 旅券の有効期限の確認及び査証(ビザ)を取得する。
    (2) 車両に係るポリスクリアランスを取得する。(ハラレ市内のSouthern Policeにて取得。)
    (3) 車両保険証明(通称:イエローカード)を取得する。(ハラレ市内の保険会社で取得することが望ましい。)
    (4) 車両登録証を携行する。
    (5) 税関で短期車両持ち込み許可証(TIP)を取得する。その際にポリスクリアランスの提示と二酸化炭素排出税を支払う。
    (6) 持ち出し金額に制限がある。(1,000米ドル)

    ※査証(ビザ)に関しては、国境で取得できるが、国境通過をより速やかにするためには、事前に取得することが望ましく、また、右査証には有効期限があることから取得時期を考慮する必要があります。なお、国境で査証を取得した際は、手数料は米ドル支払いとなります。

  5. 携行品の準備
    避難場所への移動を必要とする事態に備え、上記1.~3.に加え次の携行品を備え、直ぐに持ち出せるようにしておいてください。
    (1) 衣類・着替え(長袖、長ズボンが賢明です。行動に便利で、人目を引くような華美な物でないもの、麻、綿等の吸湿性、耐暑性に富む素材が望ましい。)
    (2) 履物(行動に便利で靴底の厚い丈夫なもの)
    (3) 洗面用具(タオル、歯磨きセット、石鹸等)
    (4) 非常用食糧等
    自宅待機する場合も想定して、米、調味料、缶詰類、インスタント食品、粉ミルク等の保存食品及びミネラルウォーターを家族全員で10日間程度生活できる量を準備しておいてください。自宅から他の場所へ避難する際は、この中からインスタント食品、缶詰類、粉ミルクを、また、ミネラルウォーターを入れた水筒(大型が望ましい)を携行するようにしてください。
    (5) 医薬品等
    家族用常備薬の他、常用薬、外傷薬、消毒用石鹸、衛生綿、包帯、絆創膏等。
    (6) ラジオ
    NHK海外放送(ラジオ・ジャパン)、BBC等の短波放送が受信できる電池仕様のもの。
    (7) その他
    懐中電灯、予備の強力バッテリー、ライター、蝋燭、マッチ、ナイフ、缶切り、栓抜き、紙製の食器、割り箸、固形燃料、簡単な炊事用具、可能ならヘルメット、防災頭巾(応急には椅子用クッション)。

  6. その他
    長期間の退避を必要とする事態に備え、当国に残すこととなる家財等財産の管理及び家屋等の契約関係について平素より検討しておいてください。

別添3

国外退避ルート(陸路)
  1. 退避方法
    状況により、以下のルートにて退避を行う。
    (1) ザンビア・ルート(約360km およそ4時間) ・・・   ハラレ~カリバ道路経由でザンビアへ退避。

    (2)南アフリカ・ルート(約600km およそ8時間)・・ ハラレ~マシンゴ道路経由でベイトブリッジから南アフリカに退避。

    (3) モザンビーク・ルート(約360km およそ4時間)・  ハラレ~ムタレ道路経由でモザンビークへ退避。

    ※なお、携行荷物は必要最小限に減らし、車の整備、燃料の再確認を行うこと。

  2. 退避ルート
    退避ルート

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