在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。
平成24年1月
在セネガル日本国大使館
海外で犯罪や事故の被害者となる日本人の方が増え続けています。海外で直面する様々な危険から身を守り、安全な生活を送るためには、自分の努力で安全な環境を確保することが重要です。そのため、どのような点に注意を払うべきか、留意すべき基本的な諸点をとりまとめました。
しかし、ここに示したポイントだけでは十分というものではありません。日々刻々と変わる国際情勢はもとより、当地セネガルや周辺国の政治・治安情勢、さらに対日感情の変化等を念頭に置き、新聞やテレビ等で報道される凶悪事件、テロ、ゲリラ事件等の状況や緊急事態(戦争、クーデター)の発生にも注意を払う必要があります。
そうは言っても、美しい海やバオバブの林などセネガルは未だ手つかずの自然に恵まれ、セネガル人も人懐っこいといわれております。安全のためのルールを守れば、当地での生活は一層楽しいものとなるはずです。この手引きがセネガルに居住される邦人の皆様や旅行者の方々の安全対策の一助となれば幸いです。
平成23年4月1日
在セネガル日本国大使館
当地の治安事情は日本よりも悪く、治安機関の警備・捜査能力は必ずしも十分とは言い難い状況にあります。このような中で何よりも自分と家族の安全は自分で守るという強い心構えが必要です。
事件・事故に巻き込まれてしまってからでは後の祭りです。予防こそが最良かつ最重要な危機管理であることを肝に銘じ、予防のために必要な努力と経費を惜しまないことが重要です。
「備えあれば憂いなし」です。常に最悪の事態を想定し、物心両面から準備を行い、万全の対策を講じた上で、注意しながら日々の生活を送るよう心掛けることが重要です。
安全のための三原則、「目立たない」「行動を察知されない」「警戒心を怠らない」が重要です。
「目立たない」とは、その時々に合わせ、華美な服装を避け、携帯品・装飾品にも充分気をつけることです。
「行動を察知されない」とは、出勤、退社、買物等の時間及び道順の定型的パターンを回避することです。深夜時の外出もなるべく避けるようにしましょう。
「警戒心を怠らない」とは、ケース・バイ・ケースの警戒心を常時怠らないようにすることです。
これらは至極当然のように思えますが、この三原則を守って生活することが重要です。
安全のためだけでなく、現地生活を楽しむためにも現地の実態把握は必要です。市内地図等を利用して、自宅の周囲や出先の雰囲気などを把握します。現地の常識(風俗、習慣、宗教、価値観、社会システム)の認識を深めることも必要です。また、現地人の表情・動きを読み取る努力も有用です。このような努力を踏まえて初めて危険な事態を察知できることができるようになります。
普段から在留邦人はもとより、隣人、コミュニティなどとの付き合い、様々な個人や組織との間でネットワーク作りを心掛けることが重要です。そうすれば、いざというときに隣人の助けも得られ、自然と様々な情報も入ってきます。
生活習慣や慣習の大きく異なる海外での生活は、長時間にわたる緊張を余儀なくされる場合が多く、精神面、肉体面の自己管理が重要です。早め早めに必要な健康チェックを受けましょう。
当地の治安情勢は、他のアフリカ諸国と比べると良い方であるといわれていますが、首都ダカールを中心に窃盗や銃器を使用した強盗等の凶悪犯罪も発生しており油断は禁物です。
治安当局は、犯罪発生の要因として、貧困、都市集中化の加速、若年層の増加、近隣諸国民の流入等を挙げています。
しかしながら、防犯の基本的な心構えを遵守していれば、このような凶悪事件と遭遇する確率ははるかに低くなります。
また、邦人が被害に遭う可能性が高い犯罪として、路上での犯罪(スリ、置き引き、ひったくり)が挙げられますが、これらの犯罪については、日々の注意及び心掛け次第で多くの場合、被害を避けることが可能です。防犯意識を持って窃盗犯罪等への対応を念頭に置く必要があります。
窃盗犯罪による被害に遭わないためには、次の注意事項を守ることが重要です。
なお、当地での窃盗犯罪の代表的な類型には次のようなものがあります。
万が一、銃等の凶器を所持した強盗に遭遇した場合は、冷静かつ素直に対応し、抵抗、反撃や急な動作はしないことです。ラックローズ近くの海岸で海水浴中にけん銃を所持した強盗に遭遇した外国人観光客によると、「けん銃らしき物を持っている男に気が付いたので何だろうと思い、その男に近付こうとしたところ、いきなり発砲された。銃声に驚いた連れの女性が悲鳴を上げたところ、今度はその女性を目がけて2発発射した。」ということでした。その間、犯人は終始無言で、発砲を躊躇する素振りも見せなかったようです。
このような場合はまず動きを止め、万国共通のホールドアップ(両手を挙げる)の姿勢をゆっくりととることです。そして状況に応じて所持している現金を渡す、あるいは所持している場所を示すなどして一刻も早く犯人を立ち去らせることです。ただし、卑屈な態度は厳禁です。事後の凶悪な犯罪を誘発するからです。終始毅然とした態度でいることが必要です。
先に述べたラックローズの強盗は銃声を聞きつけた現地の人たちに捕り押さえられ、警察に突き出されました。大部分の現地人はこのように正義感の強い人間が多く、凶悪な犯罪を敢行するのはほんの一握りの人間だけです。
住宅は生活の基盤であり、その安全を確保することは安全対策の中でも最優先事項です。住宅選びでは、まず周囲の環境をよく調査して下さい。低所得者層の住宅地や歓楽・繁華街は避けるべきです。次に独立家屋が良いのか、集合住宅が良いのかということですが、どちらも一長一短があります。備えさえ怠らなければどちらであっても良いと考えられます。
外塀は堅牢で、簡単に侵入することができない高さが必要です。門扉周辺には照明設備を設けます。庭の植え込みや樹木、背の高い雑草などは賊の隠れ蓑になるので、日頃から整備して庭全体の見通しを良くしておくことが大切です。2階や屋根等への賊の侵入の助けとなるような足場の有無について注意を払う必要があります。賊にとっての格好の進入経路は窓であり、トイレの小窓に至るまで鉄格子を付けることをわすれてはいけません。
そして信頼できる警備員を配置し、勤務要領や不測の事態の発生処理要領などをしっかり指導しておきます。さらに番犬を飼えばより安心です。独立家屋の場合、庭があることから中型犬以上の番犬に適した犬種が適当です。
建物全体としての出入口での防衛が極めて重要です。居住者以外の者が勝手に出入りできないような構造になっているか、警備員等によりしっかり警戒されているかチェックします。駐車場の位置や構造にも留意する必要があります。エレベータ及び非常階段のチェックも必要です。集合住宅は高層階になるほど安全度も高くなると言われていますが、最上階は屋上からの侵入が容易なため避けるべきでしょう。集合住宅でも番犬は有効です。限られたスペースなので中型犬以下の室内犬になりますが、よく吠える犬種が適当でしょう。
共通する事項としては玄関の扉と扉の枠は頑丈なものとし、スチール製か金属製が適当です。扉にはしっかりとした錠を2つ以上設置します。チェーン錠や補助錠も必要です。扉を開けずに来訪者を確認できるようドア・スコープや扉周辺の照明も必要です。外部から見えにくく、内部から外部が見通せることが理想です。カーテン等を有効に活用しましょう。
万一、賊に侵入される事態となった場合を想定し、一旦逃げ込むあるいは警察などに救出の連絡をするための時間を稼ぐため、避難室を確保する必要があります。一般的には主寝室が適当と考えられています。避難室には電話を設置し、緊急連絡先リストを備えておきます。これら以外には懐中電灯、外部に異常を知らせるビラ(いざというときに窓からビラを撒いて通行中の者に危険を知らせる。)を準備したり貴重品(旅券、金銭)を保管する場所を設置しておきます。護身具として銃器の入手は模造品であってもやめるべきです。暴発等の事故やよほど取扱いに習熟していないといざというときに使用できませんし、逆に法律違反で立場が危うくなります。特殊な訓練を受けていない一般の人にとって威力があり、有効な護身具はゴルフクラブと言われています。ゴルフクラブ(アイアン)、野球のバット等適当なものを寝室に置かれることをお薦めします。
外出時の基本はこちらが常に「優位な体制の保持」をしていることです。優位な体制とは「襲撃されない位置」でかつ「避難しやすい位置」であることです。この基本から方法、手段は自ずから導き出されます。例えば、夜間の徒歩の外出は慎み、短距離であっても車もしくはタクシーを利用すべきです。また、歩道を歩く際には、背後から接近されないよう車の進行方向に向かって歩くべきです。待ち合わせなどは広い場所の中央ではなく、背に塀やビルがあるところを選びます。エレベータは出入口に近く、非常ボタンに手の届く位置に立ちます。このように特に外出中は、「もしここで暴漢に襲撃されたら…」ということを想定しながら、常に基本である「優位な体制の保持」を念頭において行動することが重要です。
日常の行動は、派手な生活を避け、現地の習慣や価値観を考慮し、現地の人々の反感を買うような行動は慎み、できるだけ周囲の住民に溶け込むよう努力します。
訪問者があっても、直ぐに扉を開けずドア・スコープやインターフォンで訪問者を確認することが重要です。不審な同伴者はいないか、付近に不審者はいないか良く確認して下さい。また、扉を開けるときはチェーン錠をかけたまま細目に開け、再度確認してから開けるようにしましょう。訪問者がたとえ親しい知人であっても見知らぬ人が一緒の時や非常識な時間に訪問があったときは十分な注意が必要です。予期せぬ品物が届けられた時は、その品物を扉の外に置くように言い、送り状は扉の下から受け取りサインをする。物売りや電話・水道・電気等の工事人も不用意に家の中に入れてはいけません。頼みもしないのに工事人が来たときには、事務所に電話し工事人派遣の有無、用件を確認するぐらいの用心が必要です。
信頼できる使用人を雇用できるか否かは外国で安全な生活を送るための重要な鍵になります。前任者の引継ぎを受けるか、信頼できる人からの紹介を受けることが良いようです。使用人の経歴・家庭環境・財産状況などの情報を得ておくことも重要です。家庭訪問はその有効な手段です。使用人には、来訪者に対する警戒、電話応対時の注意などを徹底的に教育しておきます。
使用人には隙を見せてはいけません。貴重品や現金を不用意に放置しておくことは、つい出来心で盗みをさせる可能性があります。現金や貴重品を保管している主寝室には立ち入れさせない位のけじめが必要です。
日本人の場合、外国で初めて使用人を雇うことが多く、不慣れなこともあり、管理や指導が甘くなったり、逆に厳しすぎて恨みを買ったりする場合も多く見られます。当地の事情に詳しい邦人の例を参考にすると良いでしょう。
家族の安全は家族全員が一致協力して守るとの心がけが必要です。最近起きた事件の概要や教訓事項などを機会あるごとに、夫人はもとより子供にも話し、安全に関する教育を徹底します。子供の安全には特段の注意を払う必要があり通学や友人宅への送迎は親自らが責任を持って行い、使用人任せにしてはいけません。
電話機の横にはメモ帳と筆記用具、緊急連絡先リストを常に置いておきましょう。日本の習慣でつい電話をとる時に名乗ってしまいますが、間違い電話の相手にまで当方が邦人であることを知らせる必要もないので、相手が名乗るまでこちらから名乗るのは避けるべきです。
鍵の取扱いには細心の注意が必要です。住居の鍵はもちろん、勤務先の鍵、車の鍵についても厳重な注意が必要です。鍵は本人と家族のみが持ち、原則として使用人に貸与すべきではありません。やむを得ず使用人に鍵を貸与する場合はその是非について慎重に検討する必要があります。錠前の取付けや予備鍵の作成は、信頼できる業者だけに委託することが大切です。
住居の鍵を信頼できる人に預け、時々住居の点検をしてもらったり、カーテンを開けてもらったりすることは、住人が留守であることを確認できないようにする上で効果があります。使用人がいる場合は、鍵を信頼できる知人に預け、そこに週何回か使用人に鍵を取りに行かせて、室内の清掃等を行わせるよう出発前に手はずを整えておくことが必要です。その際、不在の間異常がなかったら成功報酬として使用人にボーナスを支給する旨約束をすると、より効果的であると言われています。
車を選ぶときは、故障しない車を選ぶことが第1条件です。新車を購入することも可能ですが、値段が高いので中古車を選ばざるを得ない時は、年式の新しい、事故歴の無い車を選ぶことが大切です。また、そのような車であっても、頻繁に故障しているような車では安心して乗ることが出来ませんので、車に詳しい人に相談して、購入することをお勧めします。
修理、メンテナンスについても、当地の技術力は日本の様な訳にはいかず、自動車修理業者、カーディーラーと言っても完全に車を修理する能力が無いところが多いです。修理に出すと次から次に故障していく等という話しも耳にします。簡単なオイル交換であっても信頼のおける、技術のある業者にお願いすることをお奨めします。
また、万一の場合に備え、車の盗難や事故をカバーできる保険に加入することをお薦めします。
車は毎日点検を実施し、異常があれば速やかに整備して良好のコンディションにしておくことが必要です。燃料は時々、品切れになることがありますので、半分位になったら必ず補充する習慣をつけましょう。パンクの多い当地では、スペアタイヤと工具は必需品です。ラジエター用の予備の水も用意しておく必要があります。車の修理は高くても信頼のできる修理屋に出す方が結果的には安く済むことが多いようです。
車の乗降時と駐車場から幹線道路に出るまでの間が狙われやすいので、周囲に不審な人物がいないか注意し、少しでも異常を感じたら安全が確認されるまで乗り降りしないようにし、帰宅時も同様に周囲の安全を確認した上で駐車場に入れるようにします。
現地人のマナーと運転技術、車両の整備状態の悪さ、信号・道路標識の視認性の悪さ、道路状況の悪さなどから運転には細心の注意が必要です。走行中は窓を閉め、必ずドアロックをするようにしましょう。
夜間は、できるだけ人通りの少ない脇道は避けて、明るく人通りの多い大通りを通行しましょう。ヒッチハイカーを乗せることは避けましょう。また、運転する人も、同乗する人も周囲に対する注意を怠らないようにしましょう。先行車が急停止しても追突を避けられる車間距離をとりましょう。
郊外では特に注意が必要です。道路は真っ直ぐで車も少ないことから、ついついスピードを出しがちです。しかし、過積載のトラックがしばしば横転事故を起こしたり、道路が陥没していたり、あるいは路面に砂が浮いていてハンドルをとられたりすることがあります。また、放し飼いの家畜が道路上を悠然と歩いていることもあります。これら様々な障害物に対応できるスピードとゆとりをもった運転が大切です。
専属の運転手を雇用する場合には、日頃から十分な安全運転教育を行うとともに、運転手自身がガードマンであるとの自覚を持たせるようにする必要があります。
運転中、人身事故の場合だけでなく、単なる物損事故の場合でも直ちに車を止め、警察官を呼び、実況検分が終了するまで移動させてはいけません。相手当事者には、こちらに過失があるようにとられるような不用意な発言は控えることが賢明です。事故直後は気持ちも動揺しているので、同乗者がいないような場合は、知人等に連絡して現場に来てもらいましょう。
警察官が来るまでに事故の発生時刻をメモし、免許証、保険関係の書類等を準備しておくとともに、事故の様子を簡単な図にしておくと説明するときに便利です。実況検分が終了すると、警察署で簡単な取調べと供述調書を作成しますが、言葉に自信がないときは知人に応援を求めるなどして、調書の内容に納得しない限り署名してはいけません。また、現場で二次災害や無用のトラブルが発生しないように、注意して下さい。
(1)当地では、現在のところ、日本人がテロの対象として狙われているといった状況にはありません。ただし、巻き添えを防ぐためにも、自分の行動範囲にテロの対象となる者や場所があるかどうか把握しておく必要があります。
国際的なテロ情勢に鑑み、米国関連施設及びその周辺には注意を要します。不穏な情勢になってきた場合、同施設付近には近づかないこと、事件が発生した場合には現場に行かないこと、常に連絡が取れるよう携帯電話などによる連絡手段を確保しておくことが大切です。
また、当地ではテロとは性質が異なりますが、学生らによるデモ抗議等にも注意を要します。たとえば、ダカール大学の学生が大学周辺道路に投石や燃やしたタイヤを放置するなどして交通障害を起こすとともに治安当局とも小競り合いを起こしています。また、停電問題を起因として、電力会社襲撃事案やデモが散発しました。
このように、デモ、集会などが行われている現場には、巻き添えを防ぐために、野次馬的見物は勿論のこと、支援要請などがあっても絶対に近付かないことが賢明です。
(2)誘拐対策
当地では誘拐はポピュラーな犯罪ではありません。とはいっても絶対に発生しないという保証はありませんので、基本的な注意は欠かさないことが必要です。目立たないこと、日常の行動のパターン化をしないことが重要です。
※受診する場合
CLINIQUE DU CAP 33.821.56.43
HOPITAL PRINCIPAL 33.839.50.64
※重傷等救急の場合
SOS MEDICIN 33.889.15.15
代表電話 33.849.55.00
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※はイスラム教の休日です。年の途中で政府の決定によりこの休日が平日となる場合には、休館日から開館日に変更となります。()は、土日と重なる当地の法定祭日です。