在留邦人向け安全の手引き 在サイパン駐在官事務所

在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。


安全の手引き
(北マリアナ諸島在留邦人向け)

平成24年2月1日
在サイパン駐在官事務所

目次

  1. 序言
  2. 防犯の基本的な心構え
  3. 最近の犯罪発生状況
  4. 防犯のための具体的注意事項
    • (1)住居(選択及び警備方法等)
    • (2)外出時(スリ、置引き、窃盗、強盗、暴行、車上狙い、夜間の行動等)
    • (3)生活(近隣者、訪問者、使用人、家族、電話、郵便物、鍵、長期旅行等)
  5. 交通事情と事故対策
    • (1)北マリアナの運転免許取得要領
    • (2)交通事情
    • (3)運転上の留意事項
    • (4)事故発生時の処置
  6. テロ・誘拐対策
  7. 緊急事態への対処
    • (1)平素の準備と心構え
    • (2)緊急時の行動
    • (3)緊急時に備えてのチェックリスト
    • (4)台風
  8. 緊急連絡先
    • (1)警察、消防、救急車等
    • (2)在サイパン駐在官事務所
    • (3)緊急の場合の英語表現

1.序言

サイパン島、ロタ島、テニアン島及びその他11の島嶼より成り立っている北マリアナ諸島は、日本でも常夏のリゾート地として知られ、また、地理的に近いことから多くの日本人観光客が訪問しています。これに伴い、観光関連産業を中心に約1000人の在留邦人が居住しています。

観光客をねらった犯罪を含め、北マリアナの犯罪発生件数は必ずしも少ないとは言えず、当地の新聞紙上では窃盗、強盗などの犯罪が報道されています。また、台風等の発生による自然災害にも注意する必要があります。

事故、事件に巻き込まれないよう、先ずは皆様の自助努力により危険を未然に回避することが大切です。そのためには、いざという時に備え、日頃からの安全対策について考えておくことが必要です。

安全対策は大きく分けて3段階あるといえます。

  • 第一段階は『未然に防止する』こと。
  • 第二段階は『万一のために準備をしておく』こと。
  • 第三段階は実際にトラブルが発生した場合に『適切に対処する』ことです。

事故や事件に関しては第一段階が重要ですが、台風、地震、津波等の自然災害による緊急事態には、第二、第三段階がより重要になってきます。

この安全手引書は、上記のことを念頭におきつつ、当地の事情を考慮して、日頃から皆様に心掛けて頂きたいことについて記述しました。

2.防犯の基本的な心構え

先ず、事故・事件に遭わない、巻き込まれないという自覚、認識を常日頃から持つことが必要です。そして、当地の新聞、ラジオ、テレビ等からの社会、治安情報の収集に努めて下さい。また、職場や他の業種の人たちとの情報交換、更には地域の隣人との友好関係の構築にも努めて下さい。

3.最近の犯罪発生状況

外国人居住者も含めた北マリアナ諸島の総人口は約5万人と推定されます。その約半数が外国人労働者及びその家族です。外国人の国籍は多岐にわたっており、いろいろな国籍、民族の人達が当地で生活しています。従って、犯罪の被害者、加害者とも国籍は多岐にわたっています。犯罪の種類も様々ですが、主な犯罪として、観光客をねらった窃盗の他、個人の留守宅をねらった家宅侵入、商店等をねらった強盗等があげられます。

4.防犯のための具体的注意事項

(1)住居(選択及び警備方法等)
  • 住居の選択は地域の治安、安全、環境を第一とすること。
  • 集合住宅ではガードマンが配置されている物件が望ましい。
  • ドアや窓に複数の錠を取り付ける他、できれば警報器を取り付ければいっそう安全です。また、窓には鉄格子がある方がよい。
  • 新規入居時や鍵を紛失した時には、直ちに錠を新しいものと交換する。
  • 在宅中でも常に施錠する習慣をつけ、短時間留守をする場合でも戸締まりをする。
(2)外出時(スリ、置引き、窃盗、強盗、傷害、暴行、車上狙い、夜間の行動等)
  • 貴重品、大金等は持ち歩かない。また、所持金は分散する。
  • 人混みで財布を取りだして、現金を数えることはしない。
  • 空港、ホテル等の公共の場所では所持品から眼を離さない。
  • 夜間はもとより、昼間でも人通りの少ない場所での単独行動は避ける。
  • 歩行時は常に周囲に気を配る。
  • 見知らぬ者に話しかけられた場合は無視するのが得策。
  • 目立ちすぎる派手な服装、行動を慎み、恨みをかうような言動はしない。
  • 駐車する場合は車内に貴重品やバッグを残さない。貴重品ではなくても、目につく所には残さない(外からは判断できず、ウィンドーを壊される恐れがある)。また、必ず施錠すること。
  • 夜間は人通りの少ない場所や暗がりを歩いたり、駐車したりしない。
(3)生活(近隣者、訪問者、使用人、家族、電話、郵便物、鍵、長期旅行等)
  • 近隣者とは有効な関係を保ち、なにかの時には互いに助け合えるようにしておく。
  • 訪問者に対しては、覗き穴、または窓から確認する。夜間でも訪問者を確認できるよう外部に照明を設置する。なお、ドアを開ける場合でもドアチェーンは掛けたままにしておく。
  • 使用人がいる場合はたとえ信用していても貴重品等の保管場所を明らかにせず、また、常に鍵をかけておく。
  • 家族の居場所は常にあきらかにしておき、いつでも連絡がとれるようにしておく。
  • 自宅にかかってきた電話は相手を確認してから名乗る。また、間違い電話に対しては、絶対に自分の名前や電話番号は言わない。
  • 事務所等で不在者に連絡があった場合には、安易に携帯電話番号やスケジュール等は教えず、相手の連絡先を聞き取り、不在者にかけなおさせるようにする。
  • 不審な郵便物は受け取らない。
  • 鍵は常に複数用意しておく。
  • 長期に留守をする場合には、信頼できる友人、隣人に定期的に見回ってもらうようにする。

5.交通事情と事故対策

(1)北マリアナの運転免許取得要領

北マリアナでは日本の運転免許証で入域日から1ヶ月は運転できますが、1ヶ月以上滞在される方は北マリアナの運転免許証を取得する必要があります。英語での学科試験の後、実技試験を受けます。運転免許を取得するのは北マリアナが初めてという方は、まず指定のドライビング・ス
クールで実技の講習を修了しなければなりません。

(2)交通事情

サイパン島では朝の通勤通学時、また学校の終了時の午後2時半頃から夕方にかけて幹線道路が混みあいます。交通ルール無視、未熟、無謀、また、飲酒運転等による交通事故が多くみられます。

(3)運転上の留意事項
  • スクールバスが停止サインを出して停車している際は、乗降の学童が完全に道路を横断し終えるまで、上下車線の全ての車両は停止しなければならない。
  • 急な車線、進路変更や停止に備え、速度は控えめに、車間距離を充分にとる。
  • 日本と異なる交通ルールを熟知し、事故につながるようなトラブルを避ける。
  • 保険に加入する際は補償額等を十分に検討する。
  • 車両点検は定期的に行い、特にタイヤの磨耗やブレーキの作動状況の確認等、整備不良による事故を防止する。
  • ホテル街周辺の歩行者は観光客が多いので、突然の飛び出しに備え、速度は控えめに、十分注意する。
(4)事故発生時の措置(車両内にはメモ、ペン、チョークできればカメラを常備しておく)
イ.事故直後にすること
  • 相手車両の確認(逃走に備え、最低限ナンバーは確認する)
  • 車両は事故時の状態を保つ。(必要に応じ、停止表示器財を車両の後方に置く)
  • 911番(警察、救急車)に事故の発生を報告する。
ロ.事故現場で確認すること
  • 相手当事者の氏名、連絡先(免許証等により)
  • 車両番号、色、型等の特徴
  • 損傷箇所の確認
  • 事故の発生時及び場所
ハ.その他の留意事項
  • 少しでも体調に異常がある場合には、事故直後に必ず医師の診断を受受け、証拠化しておく。
  • 警察の事故調書は、内容を充分確認したうえで署名する。なお、不明な点がある場合には安易に署名せず、必ず同僚や通訳、場合によっては弁護士の応援を得る。
  • 警察の事故調書は保険等の手続きに必要。

6.テロ・誘拐対策

北マリアナ諸島においては、現在のところ地域紛争を引き起こす政治的、宗教的問題或いは日本との軋轢を引き起こす要因となる問題もないため、それらに関連したテロ・誘拐の発生は考えにくいと思われます。しかしながら個人的な恨み、また、会社の取引に関連してのテロ・誘拐の可能性について皆無であるとはいいきれませんし、現在各国で起きている無差別テロも考慮し、基本的なテロ・誘拐対策について述べてみたいと思います。

  • 不審者、不審物に注意する。
  • 通勤、通学経路を時々変える。
  • 私生活を人に知られないようにする。
  • 住居に警報装置をつけ、人の侵入を妨げる物的な障害物を作る。障害物は侵入を行いにくくし、助けを呼ぶ時間を与えてくれます。
  • 夜は必ず窓のカーテンをしめる。

7.緊急事態への対処

(1)平素の準備と心構え

災害が自分の身に降りかかると考えている人はあまり多くないと思います。

しかし、現実には思ってもみなかった災害に遭遇する人は数多くいます。

テロ等の人的災害も起こらないとはいえませんが、北マリアナでは台風、地震、津波等の自然災害の発生を考慮しておく必要があります。常日頃から災害発生時の退避場所、携行品あるいは非常用物資の常備等を心がけておくことが肝要です。

(2)緊急時の行動

緊急時には正確で十分な情報をすぐに得ることは難しくなります。日頃から隣人、知人等との情報伝達を心がけ、正確な情報にもとづき、あわてずに行動をしてください。

(3)緊急時に備えてのチェックリスト

緊急時に平常通りに行動することは難しいことです。頭の中で考えていたことをそのとおりに実行することはなかなかできません。緊急時にとるべき行動等を順序立てたリストにしておくことをすすめます。

(4)台風

北マリアナ諸島は、近海で発生した台風の通過コースに位置するため、毎年多くの台風が来襲するか、またはその影響を受けます。他の自然災害と異なり、台風は常に起こり得る災害として注意しなければなりません。

台風は、風速が時速40マイル(秒速18メートル)以上、74マイル(33メートル)以下のものをトロピカル・ストーム(熱帯性暴風)と呼び、75マイル(34メートル)以上をタイフーン(台風)と呼びます。

台風襲来時にはケーブルテレビ2チャンネル、気象放送の14チャンネル、又は、電話番号211で台風状況情報を得ることができます。

また、北マリアナ緊急対策事務所は台風の状況を以下の4段階(コンディション)の警報レベルに設定しています。

コンディション 1

12時間以内に来襲(不要、不急の外出禁止)

コンディション 2

24時間以内に来襲(学校、官庁閉鎖)

コンディション 3

48時間以内に来襲

コンディション 4

72時間以内に来襲

台風上陸に際しては、暴風雨による送電線の切断等による停電や断水が予想されます。また、台風通過後でもしばらく停電や断水が続く場合があるため、台風に備えて次のことを確認して下さい。

  • ラジオ、ろうそく、懐中電灯、カンテラ等の準備。
  • 飲料水を確保し、洗濯、入浴を早めに済ませ、バスタブやバケツ等にトイレや洗顔用の水を確保する。また、食器類は洗うことができなくなるので、紙製食器を準備しておくと便利です。
  • 自家用車のガソリンを満タンにしておく。
  • 暴風雨に備え、ドアや窓ガラスを補強し、必要に応じて台風シャッターの設置も考慮する。
  • 救急箱の確認。

8.緊急連絡先

(1)警察、消防、救急車(日本の110番にあたります。)

911(サイパン、ロタ、テニアン各島共通)

コモンウェルス・ヘルス・センター病院(CHC) 234-8950

ロタ 532-9461
テニアン 433-9233

(2)在サイパン駐在官事務所

323-7201/7202
(月曜~金曜午前8時30分より午後5時まで)

234-0119
(上記時間外の緊急案件用)

(3)緊急の際の英語表現
緊急の際の英語表現
日本語 読み方 英語
警察 ポリス Police
救急車 アンビュランス Ambulance
病院 ホスピタル Hospital
火事! ファイアー! Fire!
泥棒! スィーフ! Thief!
助けて! ヘルプ! Help!

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