在留邦人向け安全の手引き 在ミャンマー日本国大使館

在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。


安全の手引き

2011年7月1日
在ミャンマー日本国大使館

目次

Ⅰ.はじめに

Ⅱ.防犯の手引き

  1. 安全対策の基本的心構え
    (1)自分の身は自分で守る
    (2)予防こそが最良の危機管理
    (3)最悪の事態に備え、行動は冷静に
    (4)最新かつ正確な情報の入手に努める
    (5)安全のための三原則
    (6)住居の安全対策が生活の基盤
    (7)心と体の健康管理に留意
  2. 最近の犯罪発生状況
  3. 防犯のための具体的注意事項
    (1)住まいの防犯対策
    (2)生活上の安全対策(全般、訪問者、家族、電話、使用人、鍵、外出、長期不在)
    (3)事例別防犯対策(窃盗、空き巣、強盗、遺失、その他)
  4. 交通事情と事故対策
  5. ミャンマーの法規に関する注意事項等
    (外貨申告制度、携行品申告制度、麻薬関係、銃器関係、旅行制限)
  6. テロ対策
  7. 誘拐対策
  8. 健康上の留意事項
    (かかり易い病気・怪我、健康上心がける事、予防接種、インフルエンザ)

Ⅲ.緊急事態に備えた対策

  1. 平素の心構え
  2. 平素の準備
    (1)連絡体制の確立・準備
    (2)情報入手方法の確立(当館「在留邦人向けメールマガジン」への登録依頼)
    (3)一時避難場所・緊急避難場所の確認
    (4)緊急持出し品、備蓄品等の準備
  3. 緊急事態が発生し、又は発生するおそれがある場合の対応
  4. 退避・出国

Ⅳ.おわりに

(付録)

Ⅰ.はじめに

ミャンマーでは、2010年11月におよそ20年ぶりの総選挙が実施され、2011年3月末に軍事政権から民政移管が行われました。

現在、ミャンマー国内の治安情勢は、一部国境付近を除けば一般的には落ち着いていると言えますが、今後の民主化勢力の活動状況如何によっては、再び政治的緊張が高まる可能性も排除できず、それが一般治安情勢の悪化につながる恐れも懸念されます。また、今後更なる物価の上昇等様々な要因を引き金として2007年に起きた大規模デモのようなデモが発生する可能性も全くは排除できません。

更に、ミャンマーでも、強盗や窃盗等多種多様な犯罪が多数発生しており、邦人の方が被害に遭われることもあります。

そこで、在留邦人の皆様が当地で安心して安全な生活を過ごすために少しでもお役に立てばとの考えから、「防犯の手引き」、「緊急事態に備えた対策」の2部から構成された「安全の手引き」を作成しました。

当地での生活のご参考にしていただければ幸いです。

Ⅱ.防犯の手引き

1.安全対策の基本的心構え

海外で直面する様々な危険から身を守り安全な生活を送るためには、自分の身の周りに常に注意を払い、安全な環境を自らの努力で確保することが必要です。
ミャンマーで安全に生活するための基本的な心構え等としては次のものがあげられます。

(1)自分の身は自分で守る

何よりも自分と家族の安全は自分達全員で守るという心構えが必要です。

(2)予防こそが最良の危機管理

予防こそが最良の危機管理であることを肝に銘じ、そのための努力を惜しまないようにしてください。

例えば、警備員の雇用や警備システムの導入、玄関扉や寝室の鍵を二重ロックにする等の防犯対策には、自らの努力と出費も必要です。

(3)最悪の事態に備え、行動は冷静に

「備えあれば憂いなし」であり、最悪の事態を想定し、平素より物心両面の準備を万全にしておくことが重要です。

(4)最新かつ正確な情報の入手に努める

(ア)情報が無ければ危険を回避することは出来ません。

  • いつ、どこで、どのような危険があるのかを知る。
  • 知った危険を避ける、防止する、軽減する。
  • 情報の作成日時を確かめたり、人から得た噂話は情報源を確かめる等して、その情報の有効性を判断する。

(イ)ミャンマーでは、テレビや新聞が日常の犯罪などを報道することは殆どありません。また、口コミ情報は正確性に欠けていることが多々あります。
常日頃から隣人、各種コミュニティー、在留邦人等と良好な関係を築き上げ、情報を集めたり、いざという時にお互いが助け合えるようにしておくことをお勧めします。

(5)安全のための三原則

「目立たない」、「行動のパターン化を避ける」、「用心を怠らない」が海外で安全に生活するための三原則と言われています。

また、ミャンマー特有の文化、人々の考え方、行動様式等を考慮した上で行動し、無用のトラブルが生じないよう注意することが望まれます。

(6)住居の安全対策が生活の基礎

住居の安全対策、生活面の安全確保は大変重要です。これが確保されなければ、仕事や生活に大きな影響を与える結果になりかねません。

(7)心と体の健康管理に留意

精神衛生と健康管理に十分留意してください。精神面での不安や体調の異変を覚えた場合には、早め早めのチェックを受けることが大切です。

また、健康のために体を鍛えることは、犯罪被害や感染症の予防にも繋がります。

2.最近の犯罪発生状況

(1)2009年ヤンゴン地域内での犯罪発生状況は、大犯罪とされている10罪では、殺人が75件、強盗・強奪が32件、誘拐が2件、強姦が75件、家宅侵入が1件、その他が27件の合計212件となっています。また、その他の刑法犯罪とされている7罪では、乗り物(車、オートバイ、自転車)窃盗が75件、スリが60件、その他窃盗が923件、傷害等が4,097件、その他が7,029件の合計12,184件となっています。これ以外の犯罪としては、武器所持が486件、賭博が417件、薬物が210件、売春が1,312件等となっています。

(2)2009年東京都内での犯罪発生状況は、日本で重要犯罪とされている7罪では、殺人が120件、侵入強盗が197件、非侵入強盗が460件、放火が119件、強姦が213件、強制わいせつが959件、略取誘拐・人身売買が15件の合計2,083件となっています。日本とミャンマーとでは、統計のとり方などに違いがあるため単純には比較できませんが、東京都内における重要犯罪発生率はヤンゴン地域内の約
10倍となります。

(3)しかし、ミャンマー国内では治安当局に登録された犯罪は氷山の一角と見込まれ、また、近年の継続的な物価の上昇などの影響から、スリ、空き巣や強盗事件のほか、詐欺事件等の経済犯罪が増加傾向にあると言われています。

(4)近年邦人の方が当地で被害にあわれた犯罪等としては、家宅侵入強盗、置き引き、強制わいせつ未遂、商取引に伴う金品のトラブル、遺失等があげられます。

3.防犯のための具体的注意事項
(1)住まいの防犯対策

住居選定にあたっては、立地条件や近所を含めた入居者の状況、駐車場等の公共スペースを含む住宅全体や住宅地全般の警備・管理体制を事前に確認する必要があります。

ミャンマーでは、アパートメント等の集合住宅、または一戸建て住宅に住むのが一般的ですが、以下は主に一戸建て住宅を対象とした防犯対策の注意点を記載します。

  • 邦人コミュニティーから孤立することは避けるほうが賢明です。
  • 近所の警備対策、警備員の配置状況・勤務態勢などを確認する必要があります。
  • 家主等と以下の警備対策について交渉し、可能であれば契約前に手配してもらいましょう。
    • 窓や出入口がガラス張りの場合には、外側に頑丈な鉄格子を取り付ける。(ただし、火災や地震などの際の緊急脱出口も考慮しておく必要があります。)
    • 塀には忍び返し等を取り付ける。
    • 門扉の周辺、家屋の裏側、玄関付近、中庭等には防犯灯を設置し、夜間に人が隠れることができる箇所を極力なくす。
    • 玄関扉の鍵は複数にし、入居前に交換する。玄関扉にチェーンを設置する。
    • 可能であれば、玄関扉や窓にセンサーを設置する。
  • 外壁にパイプ等、外部から侵入できる経路が無いか確認しましょう。また、外壁の道路沿いに車を駐車させたり植木を置いたりすると、塀を乗り越えるための足場となりますので、塀際には物を置かないように常日頃から注意しましょう。
  • 可能であれば、避難室(外部から侵入困難で、扉等が強化された又は別途鍵がかかる部屋)を準備しましょう。
  • 可能であれば、夜間だけでも警備員を雇用するようにしましょう。なお、警備員の雇用等にあたっては、次をご参照ください。
    • 信頼できる人からの紹介や長期間外国人の家で働いていた者などを雇用する。
    • 身分証明書のコピーを提出させる等し、警備員の身上記録を作成・保存しておく。
  • 犬やガチョウ等を敷地内で放し飼いにしておくのも防犯上有効と言われています。
(2)生活上の安全対策
(ア)全般
  • 平素から近隣住民と良好な関係を保つようにしましょう。また、派手な生活や反感を買うような行動は慎み、できるだけ地域住民に溶け込むように努めましょう。
  • 一般的に出勤・帰宅、買物、外食等は、その行動がパターン化しやすいので、時間・曜日、経路等を意識的に変えるようにしましょう。
  • 自宅周辺等で不審な兆候や疑わしいことがあった際は、すぐに警察、警備会社、アパート等の警備員に通報しましょう。
(イ)訪問者に対する注意
  • 訪問者があっても直ぐに扉を開けず、アイスコープ等から訪問者と付近に不審者や不審な同伴者がいないかを必ず確認しましょう。
  • 親しい知人であっても、見知らぬ人が一緒の時や非常識な時刻に訪問があった時には注意しましょう。
  • 物売り、電気検査等の関係者を不必要に住居内に入れないようにしましょう。
(ウ)家族に対する注意
  • 家族に対して安全に関する教育を徹底し、最近起きた事件や教訓等について、普段から全員で話し合うよう心掛けましょう。
  • 子供の通学路や遊び場の安全を確認しましょう。
  • 自宅においては、来訪者に対する警戒、電話応対時の注意、両親不在時の注意事項等を予め取り決め、書き留めておくとよいでしょう。
(エ)電話
  • 電話機は、できれば主寝室と居間等2か所以上に設置しましょう。メモ帳と筆記具を準備し警察・消防署、病院、会社の同僚、大使館等の「緊急連絡先リスト」を子供でもわかるところに貼り付けておくと良いでしょう。
  • 身元が確かな人以外に住所や電話番号を教えないようにしましょう。
  • 電話がかかってきた時、こちらからは名乗らず、相手から先に話させるようにしましょう。少しでも不審を感じたら、相手の電話番号を聞き、こちらからかけ直すのも一案です。
(オ)使用人に対する注意
  • 信頼できる人の紹介を受けるなど、身元の確かな人を雇用するようにしましょう。ミャンマーの事情に詳しい方から、使用人の管理・指導等についてアドバイスを受けることも一案です。
  • 使用人が犯罪の手引きをする場合もあり得ますので、日頃から使用人の言動、態度等には注意する必要があります。
  • 使用人に隙を見せてはいけません。つい出来心で盗みを働いてしまうケースがあります。貴重品や現金を不用意に放置しないよう心掛けましょう。
  • 使用人の自尊心を傷つけたり、恨みを買うような言動・行為をしないようにしましょう。
  • 使用人に対しても、家族同様、来訪者に対する警戒、電話応対時の注意、家人不在時の注意事項等を徹底しておきましょう。
(カ)鍵の保管
  • 予備鍵を含めて鍵の保持・保管を確実に行いましょう。
  • 鍵を使用人や来訪者の目の届く場所に放置しないようにしましょう。また、就寝時は、予備鍵を含めて寝室で保管するようにしましょう。
  • 予備鍵を作成する際は、信頼できる業者に依頼するとともに、業者には自宅の住所等を教えないようにしましょう。
(キ)外出に際しての注意
  • 戸締まりを確実に行い、施錠漏れがないことを確認することを習慣づけましょう。夜間外出時や長期不在となる場合は特に注意しましょう。
  • 玄関扉を開ける際には、必ず外部の状況を確認しましょう。
  • 留守中に部屋の電灯等を付けておき、外部から留守と思わせないようにすることも一案です。
  • 鍵は常に携行しましょう。鍵を玄関周辺に隠したり、使用人等に預けておくことは望ましくありません。
  • 帰宅時、周囲の状況を観察し、不審な兆候がないことを確認してから玄関扉を開けましょう。
(ク)長期不在とする場合
  • 警備会社のサービスを利用できれば最良です。
  • 職場の同僚や隣人に異常の有無の確認や郵便物の郵便受けからの除去を依頼しておきましょう。
  • 火災予防にも注意しつつ、可能であればタイマーや感光式スイッチ等を使用して住居内外の照明等が作動するようにしておくことも一案です。
(3)事例別防犯対策

ミャンマーでも、強盗や窃盗等多種多様な犯罪が多数発生しており、邦人の方が被害に遭われることもあります。

以下は、強盗等の盗犯行為を目的とする賊に襲われた際に、被害を最小限に食い止めるための一般的な注意事項です。

万一、異常な事態に遭遇してしまった場合には、本人及び家族の生命の安全と身体の保護を最優先として、臨機応変に対応することが望まれます。

(ア)窃盗
  • 混雑する場所(バス車内を含む)ではショルダーバッグ等から現金が抜き取られることもありますし、目を離した隙に置き引きにあう可能性もあります。バッグ等の所持品は常に身につけるか手元から離さないようにしましょう。また、買い物等で車を離れる場合には、貴重品の入ったバッグ等は車内に放置せず、必ず持って出るようにしてください。
  • 万一、被害に遭った場合、窃盗犯は凶器を所持していることもありますので、貴重品を盗まれまいとして窃盗犯ともみ合うなどして抵抗することは危険です。可能な限り、冷静に行動するよう努め、安全を十分確認した後に、周囲の人に助けを求めるのが賢明です。
  • 一般的に被害に遭った現金・貴重品が本人の手元に戻ることは極めて稀ですので、不必要に大金等を持ち歩かないことが望まれます。
(イ)空き巣
  • 玄関扉の鍵は二重以上にし、窓を含めて鍵をかけ忘れないようにしましょう。また、日頃から隣人やアパートの警備員等との関係を良好に保っておくことが重要です。定期的に点検してもらったり、不審な物音等がした際には警察等に通報してもらえるようにしておくことが望まれます。
(ウ)強盗
  • 賊が敷地外等にいる場合
    • 賊が敷地や玄関の外にいる場合には、直ぐに警察、警備会社、アパート警備員等に通報しましょう。
  • 住居に侵入してきた場合
    • 避難室がある場合には、その部屋に避難して、安全を確保した後、電話等あらゆる手段を用いて警察、警備会社、アパート警備員等に通報しましょう。(自宅内でも常に携帯電話を携行する習慣をつけましょう。)
    • 賊に遭遇した場合には、抵抗しないことが賢明です。両手を上げ無抵抗の意思を示します。顔を見られた賊は凶暴になる恐れがありますので、顔を直視せず、できるだけ賊に近づかないようにします。金品を要求された場合は、現金等をゆっくりとした動作で渡すようにします。
(エ)遺失
  • タクシー、バス等の車内にバックや財布を置き忘れるなど、不注意からパスポート、財布等を紛失するケースが発生しています。
  • 荷物から目を離さず、行動の節目節目では必ず所持品、特に貴重品を点検するよう心がけましょう。
  • なお、パスポートを紛失した場合、新たにパスポート発給を申請するためには、申請書及び写真の他に、警察署発行の紛失届出立証書類等、戸籍謄(抄)本、身元確認書類(運転免許証等)が必要となります。パスポートを紛失等した場合には、速やかに最寄りの在外公館にご相談ください。
(オ)その他
  • 子供に対しては、知らない人からの誘いには絶対にのらないよう日頃から注意しておく必要があります。
  • 夜間、女性のタクシーの1人乗りや1人歩きは極力避けましょう。
  • 飲酒時等ミャンマー人と不用意な言葉等で口論にならないよう、気をつけましょう。
4.交通事情と事故対策
(1)交通事情

(ア)ミャンマーの交通事情は、道路整備状況、交通マナー、自動車整備状況などどれを取り上げても、日本とは比較にならないほど劣悪と言えます。

(イ)歩行者は信号のある交差点を渡らずに道路を横断したり、交差点でも信号を無視して横断するのをよく見かけます。

(ウ)また、歩行者優先が徹底されていないため自動車が歩行者の前を急に横切ることもよくありますので、自動車の運転や町中を歩く際には細心の注意が必要です。

(2)交通事故状況

(ア)交通事故は頻発しており、死傷者も多数出ています。邦人の方が巻き込まれるケースもあります。

(イ)交通事故の原因は、スピードの出し過ぎ、無理な追い越し、急な車線の変更、信号無視などの無謀運転が主な原因です。
また、バス・タクシー等の公共交通機関では、定員オーバー、スピードの出し過ぎ、整備不良を原因とする事故が多発しています。

(ウ)ヤンゴン市内ではピー・ロードやカバエー・パゴダ・ロードなど、スピードの出しやすい幹線道路での事故が多発しています。

(エ)こちらがどんなに気をつけていても、相手から衝突してくる交通事故も多く発生しています。

(オ)交通事故の保険・補償金は、日本と比べると極めて低額です。また、保険に加入せず、保証能力もない者が運転している自動車が多いのが実情です。

(3)交通事故対策

(ア)こちらが安全運転をしていても衝突等されてしまう現状から、頑丈で大きな車輌を選定することをお勧めします。また、乗車時には全員シートベルトを着用しましょう。

(イ)自動車の運転は、なるべくミャンマー人運転手に任せましょう。運転手には安全運転に努めることを雇用時に約束させると共に、日頃から、「スピードの出し過ぎ」「車間距離」「無理な追い越し」「夜間の早期点灯」「車線変更」「歩行者・横断者」等に注意するよう指導していくことも重要です。急がせたりすることは禁物です。

(ウ)自分で運転する場合には、安全運転に最大限努めてください。邦人の方ではありませんが、交通事故(物損事故)を起こしたことを理由として国外退去処分を受けた外国人もいます。
飲酒運転は絶対に避けてください。外国人であっても、酒酔い運転により死亡事故を起こした場合には、重過失致死罪により身柄を拘束される可能性が極めて高くなります。

(エ)気候の違いや路面状態の悪さから部品の消耗が激しいため、自ら定期的に自動車を点検し、整備不良を原因とする事故を防止しましょう。

(オ)都市部を除く地域では街灯も極めて少なく、夜間に発生する事故の割合も多くなっています。バス等を含め夜間の長距離移動は極力避けましょう。

(カ)任意保険に加入してください。特に、交通事故により被害を受けても加害者側に保証能力が無い場合、欧米人等の外国人に被害を与えてしまった場合も想定し、ミャンマー国外での契約を含め相応の補償額を有する保険に加入しておくことをお勧めします。

(4)交通事故発生時の対応等

(ア)事故発生の際は、警察へ速やかに通報するとともに怪我人がある場合は救護措置を取ってください。また、加入している保険会社に連絡して事後処理を依頼しましょう。

(イ)ヤンゴン市内で事故を起こした場合には、一般事件発生時と同様に199番(日本でいう110番)へ、199番がつながりにくい場合には、ヤンゴン交通警察本部298651番、又は、500005番に通報してください。
交通事故は各地域の警察署とは別組織である交通警察が取り扱います。ヤンゴン市内は7ヶ所の交通警察分室があり、各分室で担当のエリアを持っています。このため、警察署から事故現場を管轄する交通警察分室の電話番号等を教えられ、通報し直すよう指示される場合もあり得ますので、事故現場がどこであるのかを特定してから通報するようにすることをお勧めします。

別添1.警察、病院等緊急連絡先一覧

(ウ)事故の相手方とは冷静に話し合いましょう。運転手がいる場合は、相手との折衝は運転手に行わせ、直接加害者(被害者)と接触することは避けましょう。周囲の群衆がこちらに敵意を抱いていないか、車の中の所持品が狙われていないか等、周囲の状況もよく確認してください。

(エ)警察官が現場検証して報告書に署名を求められた場合には、内容を良く確認してからサインしてください(信頼できる通訳を自分で用意する)。

(オ)交通事故により負傷した場合には、ミャンマー人、外国人を問わず最寄りの公立病院に搬送されます(注)。民間病院は事後の裁判の関係等もあり受入れを拒否するようです。公立病院に入院される場合には、医療設備が極めて旧式・脆弱であることに加え、基本的に患者の食事や身の回りの世話、薬の購入等は全て患者側の関係者が行うこととされており、患者側関係者に多大な負担がかかります。このような観点からも、傷害を伴うような交通事故には遭遇しないよう万全な注意が必要と言えます。

(注)1964年ミャンマー交通法第175条に、「事故が発生したら車両を直ぐに停車し、一番近くの交通警察署又は警察署に速やかに報告しなければならない、(一部省略)負傷者がいる場合には速やかに病院に搬送するよう協力しなければならない。」と記載されています。
なお、同条の「病院」の解釈について法曹関係者に照会したところ、「1964年当時は私立病院は極めて少なかったこともあり、病院とは公立病院を指していると解釈するのが一般的である」との答えで、警察関係者に同様の照会をしたところ、「交通事故に係る裁判では警察医の診断しか認められないが、警察医は公立病院にしか配置されていない、従って、病院とは当然公立病院を指すこととなる」との答えでした。

5.ミャンマーの法規に関する注意事項等
(1)外貨申告制度

ミャンマーでは為替管理が厳しく、2,000米ドル以上の外貨を持ち込む場合には、入国の際に「税関申告書」(Customs Department Passenger Declaration Form)により申告することが義務付けられています。

(2)携行品申告制度

(ア)入国の際には、原則として手荷物は開披検査を受けます。入国時に申告しなければならない物品は、「税関申告書」(Customs Department Passenger Declarati on Form)には具体的には記載されていませんが、宝石、貴金属類、高価なカメラ等の電化製品等で旅行者本人の携行品の合計額が500米ドルを越える場合に、申告が義務付けられています。

武器・弾薬類、麻薬類は日本と同様に禁制品となっています。また、偽造通貨やポルノ関係の品物、許可スタンプのない織布・彫刻品、偽造トレードマークの品物等の持ち込みも禁止されています。

通信機器は、旅行者本人用の携帯電話1台やパソコン1台とその予備品程度の持ち込みは可能です。但し、無線機等の通信機器等は予め通信・郵便・電信省から許可を得ておく必要があります。

(イ)出国の際には、国営店又は政府公認のドルショップ以外で買った宝石類を国外に持ち出すことはできません。無断で持ち出そうとした場合には、没収の上、処罰(6ヶ月以上の懲役)されることがあります。

入国時に申告した物品は、出国の際に税関において税関申告書との照合を受けてから持ち出す必要があります。

なお、ミャンマーでは政府庁舎、刑務所、軍・警察関係施設、港湾及び橋梁等は写真撮影禁止となっています。ミャンマー国内を撮影したビデオテープ等を国外に持ち出す際には、当局の検閲を受ける場合があります。

(3)麻薬関係

麻薬に対する取締りは、ミャンマーにおいても厳しい罰則規定があります。麻薬を外国から持ち込んだ場合、または、所持していた場合、重大・悪質と判断されるときには死刑を宣告されることもあります。

また、ミャンマーではありませんが、近年、見ず知らずの者から第三国への運搬を依頼された荷物のなかに麻薬が隠されていたことから、出国時、官憲に身柄を拘束され、死刑等の判決を受けたというようなケースも発生しています。不用意に他人から荷物などを預かったりしないよう注意しましょう。

(4)銃器関係

ミャンマー国内においても銃砲に対する厳しい規制があり、鉄砲等の不法所持者は最大3年までの懲役を課されます。

(5)旅行制限

ミャンマーでは、国境周辺地域を中心として安全上の理由等から原則外国人の立ち入りを禁止する「旅行制限区域」が設けられています。

業務などによりこれら制限区域への渡航を検討される場合には、事前に旅行代理店等を通じ、ミャンマー政府当局の許可を取得する必要があります。仮に、旅行許可を取得できた場合でも、出発前には再度目的地周辺の治安情報を確認するなど慎重な行動が求められます。

なお、このような危険が予想される地域への旅行は厳に控えてください。

6.テロ対策
(1)概況

ヤンゴン市内では、2005年5月に貿易センターと2つのショッピングセンターにおいてほぼ同時に爆弾が爆発し、23人が死亡、173人が負傷するテロ事件が、2010年4月にはミャンマー最大のお祭りである水掛祭により混雑を極めていたカンドージー湖の南側路上に手榴弾3個が投げ込まれ、10人が死亡、168人が負傷するという甚大な被害を伴うテロ事件が発生しています。

この他にも、ヤンゴン市内をはじめ各地域・州において小規模ながら死傷者を伴う爆弾事件や爆発未遂事件が度々発生しています。特に、外国人や旅行客がそれほど頻繁に訪れる地域ではないもののバゴー地域のバゴー市とタウングー市間(両市内を含む)の幹線道路及びその東部地域周辺、中国、ラオス、タイとの国境付近で爆弾事件等が多数発生しています。

(2)テロ対策

テロや不測の事態に巻き込まれることのないよう以下の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。

  • 集会やデモが行われている場所には決して近づかない。
  • テロの標的となる可能性がある政府機関、軍・警察関連施設には可能な限り近づかない。
  • 過去においてもショッピングセンター、映画館、バス停、市場や走行中の鉄道など人が多く集まる場所でも爆弾事件等が発生しているので、人が多く集まる施設や鉄道、バスその他交通機関を利用する際には、周囲への警戒を怠らないようにし、不審な状況を察知したら速やかにその場から離れる。
  • 仮に周辺で爆弾事件が発生した場合には、速やかに現場から離れる(第2の爆発があり得えます。)。
7.誘拐対策

日本人を対象とした誘拐事件はミャンマー国内では発生していませんが、世界的には日本人が被害者となる誘拐事件が発生しています。

誘拐に対しては、「目立たない」「行動を予知されない」「用心を怠らない」の安全のための3原則を順守し、隙を見せないように心がける必要があります。

詳しくは、外務省「海外安全ホームページ」の渡航関連情報や各種パンフレットをご覧ください。

8.健康上の留意事項
  • ミャンマーの気候は熱帯性で、暑期(2月下旬から4月)、雨期(5月から10月上旬)、及び乾期(10月中旬から2月中旬)の3つに分かれますが、年間を通じて高温多湿のため種々の感染症が発生しやすい状態にあります。
  • 一般に当地の医療水準は低く衛生状態も良いとは言えません。特に、看護師については絶対数の不足もあって明らかに水準が低いと言わざるを得ず、かつ、医療器材や薬剤の不足は歴然としています。
  • 詳しい検査や入院を要する疾患は、基本的にはバンコク、シンガポールや日本への出国をお勧めします。一般的な健康診断も、検査精度の問題があったり、胃の検査は推奨できないこと等から、日本などで実施することをお勧めします。虫垂炎を含め、当地での外科手術は可能な限り避け、また、正常な妊娠経過であっても本邦での出産をお勧めします。
  • 救急患者を受け入れる私立病院はそれなりに存在していますが、専門医が当該病院に常にいるとは限らず、病院をたらい回しにされることもあります。また、上述の当地医療・医療設備事情から、真にやむを得ない場合を除き、速やかに国外への緊急移送が必要となる場合もあります。
  • いずれにしても、海外では一般的に医療費は高額ですし、搬送費用も考慮すると、海外旅行総合保険に加入されることを強くお勧めします。
(1)かかり易い病気・怪我

日本と違い、かかりやすい病気の大部分は感染症です。それぞれの感染症に特有な感染経路に注意を向けることが大切です。

  • 感染性腸炎:たいていの人が経験します。細菌性食中毒(サルモネラ、腸炎ビブリオ、大腸菌、ブドウ球菌、キャンピロバクターなど)、細菌性赤痢、アメーバー赤痢などがあります。このほか旅行での疲労、暴飲暴食、慣れない食べ物が原因で起こる下痢などもあります。
  • デング熱:主に雨期の5月から10月にかけてヤンゴン市内でも発生します。昼間に蚊に刺されないようにすることが必要です。
  • マラリア:ヤンゴンやマンダレーなどの都市部でかかることはないようです。地方へ行かれる方は蚊に注意しましょう。
  • 結核・エイズ:結核の蔓延は当国では重大な問題であり、エイズ患者の増加と共に更に深刻さを増大しています。
  • 熱中症:3、4月の暑期は炎天下ではかなり高温になります。昼間、炎天下は避け、水分を補給することが大切です。
  • 狂犬病:動物、特に犬の咬傷により感染する狂犬病は、ヤンゴン市内でもしばしばみられます。
  • その他:都市部では少ないようですが、郊外では蛇による咬傷事故が頻繁に発生しています。
(2)健康上心がける事
  • 十分に火を通して調理したもの、ミネラルウォーターなど、安全なものを飲食してください。レストランであっても必ずしも安心できません。
  • 蚊が原因となるデング熱やマラリア、血液感染が原因となる性感染症、エイズやB・C型肝炎など、感染経路には注意してください。
  • 疲労をためないよう、また暴飲暴食など避けるようにしてください。
  • 気分転換をはかり、ストレスをためないようにしてください。
(3)予防接種
  • A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、破傷風のいわゆる途上国4点セットをお勧めします。当地でも接種は可能です。
  • 乳幼児は当地到着までにできればBCG、ポリオと3種混合の1期をすませておくとよいでしょう。
(4)インフルエンザ
季節性インフルエンザ

ミャンマーでの季節性インフルエンザは雨期(5月~10月)に流行します。従って予防接種は4、5月に受けるようにしてください。

受験生や持病のある方は年末にもう1回接種するとより効果的です。

(1)インフルエンザには主にA型にH1N1、H3N2の2種。それとB型の3種があります。

(2)ワクチンにはこの3種の予防が含まれています。ワクチンは毎年流行株が変わります。ミャンマーではその年の南半球用のワクチンを雨期前に接種します。

(3)多くのB型インフルエンザは重症化することが少ないので、タミフルは使用しません。現在、10歳台の方にタミフルは使用禁止となっています(リレンザを使用)。タミフルは発熱後48時間以内に使用します。欧米ではタミフルはあまり使用しませんので、欧米系の病院でインフルエンザと診断された場合でも、基本的にはタミフルは処方されません。

新型インフルエンザ

2007年、ミャンマーにおいても鳥インフルエンザのヒトへの感染が確認されています。

大使館では、鳥インフルエンザ等の新型インフルエンザに関する種々の情報を大使館ホームページに掲載するとともに、大使館メールマガジンで配信しています。

在留邦人の皆様におかれては、以下Ⅲ.2.(2)をご参照の上、在留邦人向けメールマガジンにメールアドレスを登録するようにしてください。

Ⅲ.緊急事態に備えた対策

ミャンマーでは、様々な要因を引き金として治安情勢が急変する可能性が排除できません。また、自然災害の多くはいつ発生するか予測不可能です。

緊急事態が発生した際には、大使館では全力で対応にあたりますが、まずは邦人の皆様各自が責任を持って自己の安全対策に努めて頂くことが重要です。仮に緊急事態に遭遇してしまった場合、的確かつ迅速に対応できるよう、心構え、平時からの準備、緊急時の行動等をまとめましたので、ご参考にしていただきたく、緊急時には冷静に対応できるよう心掛けてください。

1.平素の心構え

(1)緊急事態はいつ発生するかわかりません。緊急事態に備え、携行品等の準備をしておくとともに、家族や社内等で緊急時の連絡方法や対応要領等について予め話し合っておくことが重要です。また、日頃より家族その他関係先に対して自分の所在地を連絡しておくよう心がけることはもとより、大使館に対する在留届の提出、住所・連絡先の変更または帰国の届出の励行に心がけてください。
緊急事態発生時の大使館による所在確認は、行方不明者の安否確認を行う上でも重要な作業となりますので、皆様のご協力をよろしくお願いします。

(2)緊急事態発生の危険が高まった際には、早期に安全な国・地域へ出国・退避することが最良の安全対策です。このためにも旅券の所在を常に把握し、いざという時には直ぐに持ち出せるようにしておいてください。

(3)緊急事態が発生、又は発生するおそれがある場合、大使館は、邦人保護に全力を期すための情報収集、情勢判断及び対策の策定を行い、緊急連絡網、メールマガジン、ホームページ等を通じ随時皆様に連絡します。
在留邦人の皆様におかれては、平静を保ち、流言飛語に惑わされたり、群集心理に巻き込まれないように心がけてください。また、テレビ、ラジオ、インターネット等を通じ、情報収集に最大限努めてください。

(4)緊急事態発生に際しては、お互いに助け合って対処することが重要です。大使館から在留邦人の皆様に対し、種々の協力をお願いすることもありますので宜しくお願いします。

2.平素の準備
(1)連絡体制の確立・整備
(ア)在留届等の提出
○在留届の提出

外国に住所もしくは居所を定めて3か月以上滞在する邦人の方は、旅券法第16条により、その地域を管轄する日本大使館または総領事館に届け出ることが義務付けられています。

在留届が提出されていなければ、大使館ではその邦人の方が海外に滞在している事実を認知することができず、万一の場合、その方の安否確認等の各種連絡を行うことができません。また、現在外務省では、大規模な災害等が

発生した場合には、在留届に記載された電子メールアドレス等へ一斉に情報を発信するためのシステム構築を進めていますが、この緊急連絡も受けることもできなくなります。

ミャンマーに滞在されている邦人の皆様におかれては、是非とも大使館領事部へ在留届の提出を励行いただきますようお願いします。

なお、在留届(別添2)の提出は、領事部窓口、郵送、ファックスの他、インターネット(http://www.ezairyu.mofa.go.jp/別ウインドウが開きます)によっても行うことができます。

住所変更届等/転出・帰国届の提出

在留届を提出した後、

  • 日本への帰国(休暇等一時帰国を除く。)、または、第三国への転居
  • ミャンマー国内での引っ越し等による住所変更
  • 電話番号など連絡先の変更

など在留届の記載事項に変更が生じる、または、生じた場合には、「住所変更届等/転出・帰国届」に必要な事項をご記入の上、必ず大使館領事部へ提出するようにしてください

なお、住所変更届等/転出・帰国届(別添3)の提出も、領事部窓口、郵送、ファックスで行うことができます。なお、在留届をインターネット(http://www.ezairyu.mofa.go.jp/別ウインドウが開きます)にて登録された方であれば、インターネットにより住所変更や転出・帰国を登録することも可能です。

大使館における援護活動や緊急事態発生時の情報発信を円滑に行うためには、皆様から提出いただいた在留届の記載事項の内容が正確である状態を維持していく必要がありますが、これは、皆様の協力なくしては行い得ません。是非ともご協力をお願いします。

(イ)緊急連絡網

緊急事態発生に際しては、大使館は、ヤンゴン日本人会、ヤンゴン日本人商工会議所、JICAヤンゴン事務所、ヤンゴン日本人学校の各緊急連絡網を活用し、速やかな情報伝達等をお願いすることがあります。

各緊急連絡網に記載事項の誤りや変更があった際には、各団体の担当者の方に連絡して正確な連絡先を登録して頂きますようお願いします。

また、緊急連絡網に基づく緊急連絡は誰から来て誰に繋ぐのか等を平素から確認しておく等、情報伝達が滞りなく行われるよう心掛けてください。

なお、上述団体に属していない方については、大使館から在留届を基に直接連絡を行います。

(2)情報入手方法の確立(当館「在留邦人向けメールマガジン」への登録依頼)

平素からテレビ、インターネット等を通じて最新の治安情勢を入手するよう心掛けてください。

大使館からの情報発信としては、大使館ホームページのほかに「在留邦人向けメールマガジン」を配信しています。

在留邦人の皆様におかれては、大使館からの情報が速やかに受信できる体制を構築いただきたく、当館メールマガジンにメールアドレスを登録して頂きますよう是非ともお願いします。

なお、メールアドレスの登録方法は大使館ホームページの領事情報(https://www.mailmz.emb-japan.go.jp/cgi-bin/cmd/index.cgi?emb=myanmar別ウインドウが開きます)をご参照ください。

(3)一次避難場所・緊急避難場所の確認
(ア)一時避難場所
緊急事態に巻き込まれそうになった場合のとりあえずの避難場所について、常日頃から検討しておいてください。自分がどの場所(勤務先、通勤途上、自宅等)で、どのような事態に巻き込まれる可能性があるのか、いくつかのケースを想定して、それぞれのケースでの緊急避難場所等を予め検討しておいてください。
(イ)緊急避難場所
緊急事態発生時、状況に応じて大使館から緊急避難場所への集合を連絡するこ とがあります。緊急避難場所は大使館事務所、大使公邸、日本人学校、空港等が予想されますので、その位置やルートを確認しておいてください。
(4)緊急持出し品、備蓄品等の準備
(ア)旅券(パスポート)
旅券は、いつでも持ち出せるように自分自身で管理するようにしてください。
国や地域によっては、入国乃至は査証取得の際に、旅券の残存有効期間が一定期間以上(多くの場合6ヶ月以上)残っていることを条件としていますので、速やかな出国・渡航が可能となるようご自身の旅券の残存有効期間が6ヶ月以上あることを常時確認しておいてください。
なお、旅券の残存有効期間が1年未満となったら、旅券の切り替え申請ができます。
(イ)現金、貴金属、預金通帳等の有価証券、クレジット・カード
これらのものは、緊急時に旅券同様すぐ持ち出せるよう保管しておいてください。現金は家族全員が10日間程度生活できる外貨及び当座必要な現地通貨を予め用意しておくことをお勧めします。
(ウ)自宅待機用備蓄品
状況によっては買い物のための外出が困難になったり、あるいは、しばらくの間自宅で待機する方が安全な場合があります。そのため、次の避難・退避用携行品とともに、自宅待機用として非常用食料(米、調味料、缶詰類、インスタント食品、粉ミルク等の保存食)、飲料水(ミネラルウオーター)、医薬品、燃料等を家族全員が10日間程度生活できる量を準備しておくことをお勧めします。
(エ)避難・退避用携行品
突発的な緊急事態発生時は、安全な場所に避難・退避するための輸送手段が限られたり、徒歩で移動する必要が生じたりしますので、避難・退避用携行品の準備が必要(最低3日間程度)です。携行品は直ちに持ち出せるよう予めまとめて保管(リュックサックにいれておく等)しておくと良いでしょう。
(オ)電池式(発電式)短波・FMラジオ
緊急事態では、固定電話や携帯電話、電力が使用できなくなる場合も想定されます。状況によっては、日本国外務省からNHK短波ラジオ国際放送(ラジオジャパン)を通じて海外危険情報や在留邦人に対する具体的な助言について情報提供を行うことがあります。また、大使館からも短距離ながらFM放送(周波数は88.00メガヘルツ)を使った情報提供を行うこともあります。
電池式(発電式)で短波、海外FM放送が受信可能なラジオを準備しておくことをお勧めします(予備電池の準備もお忘れ無く)。
(カ)自動車の整備
自動車をお持ちの方は常に整備し、燃料は常時十分に入れておくことをお勧めします。車内には、懐中電灯、地図、ティッシュ等を備えておくといざというときに有用でしょう。
また、自動車をお持ちでない方は、近くに住む自動車をお持ちの方と平素から連絡を取り合い、必要な場合に同乗できるよう相談しておくことをお勧めします。
(キ)緊急事態に備えての備蓄品等チェックリスト
上述の自宅待機用備蓄品、避難・退避用携行品等について簡潔に取りまとめたチェックリストを別添(別添4)しますので、参考としてください。
3.緊急事態が発生し、又は発生するおそれがある場合の対応

(1)緊急事態が発生し、又は発生するおそれがある場合には、まずは、国内、海外のテレビ・ラジオ、インターネットなどから最新情報の収集に努め、極力、危険な場所に近づかないよう心がけてください。

日本人相互間で緊密な連絡を取り合うことも重要ですが、情報交換をされる際には必ず情報源(大使館、日本人会、警察、ニュース等)を確認し、正確な情報を共有するようにしてください。

在留邦人の皆様におかれては、流言飛語に惑わされたり、群集心理に巻き込まれたりすることのないよう、正確な情報に基づいて、冷静に行動するようにしてください。

(2)日本国外務省・大使館からは、治安状況等に応じて4種類の「渡航情報(危険情報)」が発出されます(別添5「渡航情報とは」をご参照ください。)。

(3)状況によっては、大使館から自宅待機や避難・退避のための集合場所・時間等が連絡される場合があります。

なお、これらの連絡は、法的拘束力を持たないため最終的には邦人の皆様各自の責任において判断・行動されることになりますが、可能な限りこれらの連絡を踏まえて行動していただくようお願いします。

(4)大使館から皆様への主な連絡手段は以下を予定しています。

  • 連絡手段が遮断されていない状況(通常時)
    • 在留邦人向けメールマガジンの配信
    • 大使館ホームページ・外務省「海外安全」ホームページ
    • 日本人会広報誌「パダウ」への掲載
      (在留邦人の皆様の安否確認や極めて重要かつ緊急な情報伝達を必要とする場合)
    • 緊急連絡網等による電話等での緊急連絡
    • 「在留届」に記載された電子メールアドレス等への一斉情報発信
  • 固定電話・携帯電話ともに不通の状況に陥った場合
    • 当館からのFM放送(周波数は88.00メガヘルツ)
      (市内移動が可能な状況の場合)
    • ヤンゴン日本人会の了承を得て、広報誌「パダウ」号外の発行
    • 主なホテル・日本食レストランへの大使館からのお知らせの「貼り出し」
      (市内移動が可能な状況で、在留邦人の皆様の安否確認が必要な場合)
    • 大使館員による邦人宅への戸別訪問
      (市内移動が不可能な状況で、在留邦人の皆様の安否確認や極めて重要かつ緊急な情報伝達を必要とする場合)
    • NHK国際テレビ・ラジオによる放送
      (NHKワールド・ホームページ:http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/japanese/top/index.html別ウインドウが開きます)

(5)過去の例から見ると、緊急事態が発生した際、大使館には各種照会が殺到し、電話が通じにくい状況になることが懸念されます。

大使館の電話回線を確保するとの観点から、各団体に所属している方は、各団体組織を通じて大使館にお問い合わせいただくようご協力をお願いします。

4.退避・出国

騒乱等が発生した際は、一般的には自宅(旅行者の場合はホテル)か職場に行き、事態が鎮まるまで待機することが安全です。また。生命、身体に危害が及んでいる、又は及ぶ恐れがある場合には、所轄警察署に通報し、救援を求める等適切な措置をとるとともに、迅速かつ詳細にその状況を大使館に通報してください。屋外で銃声がするようなときには、窓には近寄らず、また、断水に備えて浴槽に水をためておくようにしてください。

(1)危険情報の発出

大使館から発出される危険情報等に格別の留意をお願いします。各危険情報における邦人の皆様の対応の目安は次のとおりです。

(ア)「渡航の是非を検討してください。」「渡航の延期をおすすめします。」
この段階では、個人、派遣先企業等の独自の判断により、日本等への退避(帰国)等が行われることになりますが、少なくとも、同伴家族など当地での活動に多大な支障が生じる可能性の低い方々は、自主的に早期に退避・出国することをお勧めします。
(イ)「退避を勧告します。渡航は延期してください。」
速やかに安全な国・地域へ退避してください。日本国外務省は、原則として一般商用機が運行されている間に退避勧告を発出するよう努めていますので、一般商用機で退避するように努めてください。早期に退避していくことが最も安全です。
(2)チャーター機、自衛隊機等による退避

(ア)一般商用定期便が利用できない場合には、状況により日本政府がチャーター機、自衛隊機等の派遣を行いますが、これらも輸送の安全が確保されない場合には派遣を見送らざるを得ない場合が生じ得る点をご理解願います。

なお、チャーター機、自衛隊機等が派遣される際には、NHK国際テレビ・ラジオ、大使館や日本国外務省ホームページ、電子メール、電話等でお知らせしますので、万一の場合に備えて日頃からラジオなどを備え付けておくことをお勧めします。(チャーター機等の利用にあたっては、通常、片道エコノミー正規料金の支払いが必要となります。)

(イ)チャーター機等による退避の際の留意事項は次のとおりです。

  • 大使館から、退避のための集合場所・時間等を連絡します。
  • 集合場所までは自力で集合して頂くことになると見込まれます。
  • 旅券及び退避用携行品は必ず携行してください。
    退避する際には、服装は肌の露出が少なく・動きやすく、履き物は運動靴など丈夫なものにしてください。荷物は機内持ち込みが可能なサイズの荷物1個/1人になると見込まれます。また、荷物はリュックサック等で携行し、両手は常時空けておけるようにすることが賢明です。
  • 集合場所へは可能な限り大使館員を派遣するようにしますので、現地ではその指示、誘導に従ってください。
(3)退避報告

退避に際し、または退避後速やかに退避手段(便名等)及び出国先を大使館、又は日本国外務省「海外邦人安全課」に連絡してください。

「退避を勧告します。」が発出されても、退避手段や空港への移動の際の安全が確保できない等、やむを得ない事情により退避できない方は、大使館と緊密な連絡を確保するとともに、状況が許し次第速やかに退避するように努めてください。

(4)空港閉鎖の場合

緊急事態が発生又は目前に迫り、空港が閉鎖され、航空機による退避が不可能な状態になった場合には、基本的には自宅待機することになると見込まれます。

特に、戒厳令(外出禁止)が敷かれた場合や外出(集合場所への移動等を含む)が危険と判断される期間は、自宅待機して状況の推移を見守っていただくこととなります。

Ⅳ.おわりに

当館では、在留邦人の皆様の安全に関して、この「安全の手引き」の他に、在留邦人向けメールマガジン、大使館ホームページ、日本人会広報誌「パダウ」を通じて「渡航情報」等をお知らせしています。

ご質問等がございましたら当館領事部までご連絡ください。

別添1 緊急時の連絡先・いざという時のための簡単なミャンマー語

《緊急時の連絡先》
○在ミャンマー日本国大使館領事部

代表電話 01-549644~8
FAX 01-549643

※土日祝日、夜間の緊急時の連絡方法
24時間勤務の守衛へ伝言(お名前、お電話番号)をお伝え下さい。
領事担当又は当番より折り返しご連絡致します。

○警察

電話 199

警察署
バハン警察署 電話 01-554630
カマユ警察署 電話 01-634304
マヤンゴン警察署 電話 01-660352
サンジャウン警察署 電話 01-535184
交通事故
ヤンゴン管区警察本部 電話 199
交通警察本部 電話 01-298651
交通警察本部分署(無料救急車付) 電話 01-500005
○火災

電話 191

○病院(救急車あり)
Myanmar International SOS
住所 Dusit Inya Lake Resort, 37 Kaba Aye Pagoda Road, Mayangon Township, Yangon
電話 01-667879
Shwe Gon Dine Specialist Centre (SSC)
住所 7 East Shwe Gon Dine Road, Bahan Township, Yangon
電話 01-544116、01-541459
Asian Royal Cardiac & Medical Care
住所 14 Baho Street, Sanchaung Township, Yangon
電話 01-538055
Pun Hlaing International Hospital
住所 Pun Hlaing Golf Estate Avenue, Hlaing Thayar Township, Yangon
電話 01-684323、01-684322
○ヤンゴン日本人会 JAPAN CLUB (Marina Residence 1F)

電話 01-650651

○日本国外務省

住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
代表電話:03-3580-3311
・領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐に関する問い合わせを除く)
・領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐に関する問い合わせ)

<いざという時のための簡単なミャンマー語>
警察を呼んでください。
イエー ゴ コォー ペー バー
警察署はどこですか。
イエー サカン ベーマーレー
事故の場所は○○○です。
アキン ピィッ テ ネーヤー ガ ○○○ バー
大怪我です。
ダンヤー ピィンーデー
泥棒です。
タコオー、 タコオー
火事です。
ミィー ラウンデー
助けてください。
ラー ジャ バー オン
私の名前は○○○です。
(男性) チャノ ナーメー ○○○ バー
(女性) チャマ ナーメー ○○○ バー
電話番号は○○○です。
テレフォン ナンバー ガ ○○○ バー
ホテルの名前は○○○です。
ホテー ナーメー ガ ○○○ バー
○○○へ行きたいです。
○○○ ゴ トア チン バー デー

別添4 緊急事態に備えての備蓄品等チェックリスト

1.貴重品等 : いつでも持ち出せる状態にしておいてください。

○ 旅券、外国人登録証、その他各種証明書(日本の運転免許書等を含む)
※ 旅券の残存有効期限が6ヶ月以上あることを確認してください。
※ 旅券の最終頁「所持人記載欄」は漏れなく記入し、下段に血液型(blood type)を記入しておくようにしてください。

○ 現金(10日間生活できる程度の外貨、当座必要な現地通貨)

○ その他(預金通帳等の有価証券、貴金属、クレジットカード、写真数枚、等)

2.自宅待機用の備蓄品 : 10日分程度

○ 非常用食料(米、調味料、缶詰類、インスタント食品等の保存食)

○ 飲料水(ミネラルウオーター等)
※ 断水に備える必要がある場合には、「浴槽」に水をためてください。

○ 電池で使用できるラジオ(短波・FM放送受信できるもの)、予備電池

○ 乳幼児用食料・おむつ等

○ 懐中電灯、ライター、ロウソク、缶切り、割り箸、固形燃料、時計等

○ 応急用医薬品(家庭用常備薬、絆創膏、消毒液、包帯等)

○ 自動車用等の燃料

3.避難・退避用携行品 : 直ぐに持ち出せるようにしておいてください。

以下●印は上記1または2の再掲です。

(1)最低限必要な物

● 上記1.の貴重品等

○ 衣類(長袖・長ズボンが賢明、行動に便利なもの)

○ 履き物(行動に便利で靴底の厚い頑丈なもの)

○ 服用中の薬(処方箋含む)

○ 水筒、またはペットボトルのミネラルウオーター

● 電池で使用できるラジオ(短波・FM放送受信できるもの)、予備電池

● 乳幼児用食料・おむつ等

(2)その他 : 3日間程度の避難を想定

○ 着替え(全天候用の防寒着、吸湿性に富んだもの)、帽子、手袋等

○ 食料(軽量、高カロリー、調理不要のもの)

○ Emergency Blanket又は毛布(寝袋)、雨具

○ 洗面用具(タオル、歯磨きセット、石けん等)、トイレットペーパー等

● 懐中電灯、時計、ライター、ロウソク、缶切り、固形燃料、割り箸等

● 応急用医薬品(家庭用常備薬、絆創膏、消毒液、包帯等)

4.自動車

(1)自動車をお持ちの方は常備整備しておくよう心がけてください。

(2)燃料は十分にいれておいてください。

(3)車内には地図、懐中電灯、ティッシュ等を備えておくと便利です。

(4)自動車をお持ちでない方は、近くに住む自動車を持っている人と平素から連絡を取り、必要な場合に乗車できるように相談しておいてください。

(5)ただし、状況によっては、自動車による避難が禁止、乃至は不可能となる場合があります。

別添5 渡航情報とは

1.「渡航情報」について

日本国外務省では世界各地の治安情勢等に応じ、外務省海外安全ホームページにおいて「渡航情報」を発出しています。渡航情報は、「危険情報」、「スポット情報」、「安全対策基礎データ」の3種類の情報から成り立っています。

2.「危険情報」について

「危険情報」は、渡航・滞在にあたって特に注意が必要と考えられる国・地域に発出される情報で、その国・地域の治安情勢やその他の危険要因を総合的に判断し、それぞれの国・地域に応じた以下の4つのカテゴリーによる安全対策の目安をお知らせするものです。

(1)「十分注意してください。」

渡航・滞在に当たって特別な注意が必要であり、危険を避けるように勧めるもの。2011年5月末現在ミャンマー全土に、この「十分注意してください」が発出されています。、

(2)「渡航の是非を検討してください。」

渡航の是非を含めた検討を真剣に行い、渡航する場合には十分な安全措置を講じることを勧めるもの。

(3)「渡航の延期をお勧めします。」

どのような目的の渡航であれ、延期するよう勧めるもの。また、在留邦人に対しては退避の可能性の検討や準備を促すもの。

(4)「退避を勧告します。渡航は延期してください。」

現地に滞在する全ての邦人に対して、安全な国・地域への退避を勧告するもの。

3.「スポット情報」について

「スポット情報」とは、特定の国や地域において邦人の安全に関わる重要な事案が生じた際、あるいは生じる可能性がある場合に速報的に出される情報です。その内容は多種多様ですが、いずれも渡航・滞在時の安全対策やトラブル回避の観点から、知っておく必要があると思われる事案について、個々に情報提供することを目的としています。

4.「安全対策基礎データ」について

「安全対策基礎データ」は、各国への渡航・滞在にあたって、その国の防犯やトラブル回避の観点から知っておきたい基礎的な情報を取りまとめたものです。

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