在留邦人向け安全の手引き モンテネグロ
在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。
安全の手引き
(モンテネグロ)
平成22年7月14日
在セルビア日本国大使館 領事班
I.序言
災難が身の上に降りかかったときに、「もっと注意しておけばよかった!」と悔やんだ経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。特に海外で生活する場合、自己の「安全」を意識することは非常に重要です。海外では日本と異なり、「何かあれば警察が助けてくれる」という常識はあまり通用せず、「本人とその家族の安全は、本人自ら責任を負わなければならない」と考えるのが基本です。
この手引きは、モンテネグロに滞在する皆様が、犯罪による被害及び事故等に遭わないための方策を講ずる上で参考となるよう作成しました。常識的なことが多々含まれていますが、この手引きでもう一度安全に過ごすための注意事項を確認いただき、皆様のモンテネグロでの安全の一助となれば幸いです。
II.防犯の手引き
- 防犯の基本的な心構え
| (1) |
安全に対する基本的理解
海外で安全に生活するためには、「目立たない」「用心を怠らない」「行動を予知されない」という三原則を守ることが大切です。海外における安全に対する基本的な認識を再確認して頂きたいと思います。各家庭、職場等で、日頃から安全に留意し、トラブル時の対応方法を考えておく必要があります。
モンテネグロにおいては基本的に対日感情は良いものの、一部のアジア系外国人に対して悪感情を抱いている者もいることから注意する必要があります。
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| (2) |
情報の収集
日頃から新聞・テレビ、ラジオ、インターネット等を通じ安全に関わる情報に留意しておくことが大切です。
2010年7月現在、モンテネグロ国内に危険情報は発出されていませんが、モンテネグロに隣接するセルビア、コソボ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチア、アルバニアにはそれぞれ危険情報が発出されています。詳しくは外務省海外安全ホームページを参照してください(http://www.anzen.mofa.go.jp/ )。
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| (3) |
在留届の提出
モンテネグロに3か月以上滞在なさる方は、到着後速やかに在セルビア日本国大使館(モンテネグロ国内に日本国大使館はありません。在セルビア日本国大使館がモンテネグロを兼轄しています。)に在留届を提出してください(郵送、ファックスのほか、インターネットによる電子届出も可能です。(http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ ))。また、住所その他の届出事項に変更が生じたとき及びモンテネグロから出国する(一時的な旅行を除く)ときは、その旨の届出(届出事項変更届・帰国届)を行ってください。
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| (4) |
病気
以前に比べるとモンテネグロの医療水準は向上してきていますが、実際には言葉の問題や、最新式の医療機器不足等のため、症状により近隣の医療先進国での治療が必要になる場合もあります。
日頃から健康管理に留意することは言うまでもありませんが、近隣国や日本への移送が必要な場合には多額の費用がかかるため、海外赴任者保険等への加入をお勧めします。
モンテネグロ特有の風土病はありませんが、中・東欧地域に多い疾病として、ダニに刺されることにより感染するダニ脳炎が知られています。ダニ脳炎は初期にインフルエンザに似た症状を示した後、脳炎を起こし、麻痺等の後遺症を残す恐れがあり、場合によっては死に至るケースもあります。ひとたび罹患すると治療法がないことから、予防策としてあらかじめワクチンを接種しておくことをお勧めします。
また、不衛生な食品管理や、不完全な調理による食品の摂取で肝炎に感染したり、負傷等で破傷風に感染する可能性もあります。これらもワクチンがありますので、あらかじめ接種しておくことをお勧めします。
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| (5) |
逮捕・勾留された場合
事件等で逮捕又は勾留された場合、当該官憲に対し、直ちに在セルビア日本国大使館に通報するよう要請してください。当館は要請を受け、次のような援護を行います。
| ○ |
本人に面会(希望等聴取、弁護士等に連絡) |
| ○ |
(本人の希望により)留守宅・勤務先への連絡 |
| ○ |
当国官憲からの事情聴取 |
| ○ |
被拘禁者の正当な権利の擁護 |
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| (6) |
自動車の運転について
モンテネグロにおける自動車の運転は、日本と比較すると右側通行である他、次の点に十分な注意が必要です。
| ○ |
道路の状態がよくないところが多々あり、路面に穴が開いていることもあります。 |
| ○ |
交差点によっては優先道路、非優先道路の標識があるところがあります。このような場所では信号が設置されていないため、標識の確認が重要です。 |
| ○ |
ドライバーの中には、無意味な車線変更や危険な追い越し等、交通ルールを無視した無謀な運転をするものがしばしば見られるので、日本国内で運転するときより注意する必要です。 |
| ○ |
冬季には降雪もありますので、通常以上の注意が必要です。 |
| ○ |
各種交通規制は次の通りです。
| ● |
制限速度
高速道路 :時速130キロ
一般道路(郊外) :時速80キロ
一般道路(市街地):時速50キロ |
| ● |
飲酒運転は禁じられており、呼気1リットル当たり0.5ミリグラム以上のアルコールが検出された場合、飲酒運転と見なされます。 |
| ● |
後部座席を含め、乗車する者全員にシートベルトの着用が義務付けられています。 |
| ● |
運転中の携帯電話の使用は禁止されています。 |
| ● |
運転中は昼間でも常時ヘッドライトを点灯するよう義務付けられています。 |
| ● |
交通規則に違反した場合は、10ユーロ~150ユーロの罰金が科せられます。罰金の支払いは、違反の種類に応じて違反現場で警察官に直接支払う場合と、後日銀行で支払う場合とがあります(銀行で罰金を支払う場合、違反をした日から8日以内に支払いを済ませない場合には滞納金が加算されます。)。支払い方法については、警察官の指示に従うよう法律に定められています。 |
| ● |
交通違反の種類ごとに違反点数が定められており、2年間で点数が9点に達すると90日間の免許停止処分となります。 |
|
| ○ |
万が一事故に遭った場合には、警察の現場検証が終了するまで車両を移動してはいけません。交通の著しく障害となる場所であったとしても車両を移動すると、移動した者に事故責任があったものとみなされることがあります。保険会社へ保険金を請求する場合には警察からの証明書が必要となりますが、同証明書にも事故責任の有無について記載されるため注意が必要です。 |
| ○ |
モンテネグロの法律では、他国で発給された運転免許証でモンテネグロ国内を運転することが認められていますが、日本の運転免許証を使用した場合、日本語を解しない警察官等との間で問題が生じる恐れがありますので、運転の際には国際運転免許証を携帯することをお勧めします。また、モンテネグロに長期滞在する場合には、モンテネグロ発給の運転免許証を取得することができます。法律に定められた同免許証取得に必要な書類等は次のとおりです。
| ● |
申請書 |
| ● |
身分証明書 |
| ● |
写真2枚(4.5cm×3.5cm) |
| ● |
日本の有効な運転免許証 |
| ● |
自動車運転免許抜粋証明(日本の運転免許証の記載をモンテネグロ語に翻訳したものです。在セルビア日本国大使館で発給します。) |
| ● |
健康診断書(6か月以内のもの) |
| ● |
手数料
提出書類・手数料等に変更が生じる場合がありますので、最寄りの警察署で最新の情報を入手し、手続きを行ってください。 |
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| (7) |
緊急時連絡体制の整備
犯罪被害に遭った、被害に遭いそうになった、交通事故に巻き込まれた場合等には誰に連絡をするのか、誰がどのようにサポートするかについては日頃から家庭、会社、個人で滞在中の方は仲の良い友人等と話し合うなど、体制を整えておくことをお勧めします。 |
- 最近の犯罪発生状況
日本人が犯罪の被害に遭うケースが多発しているとは言えませんが、窃盗、傷害、暴行などの犯罪が発生しています。最近では、アドリア海沿岸地域を中心に日本人旅行者が増加しており、犯罪の標的となる可能性も否定できません。また、鉄道駅構内や車内では睡眠薬を用いた強盗事件が発生していますので十分注意してください。
- 防犯のための具体的注意事項
| (1) |
外出時の防犯
| ○ |
犯罪に巻き込まれる恐れが大きい場所、時間、手段を可能な限り避ける。 |
| ○ |
警察、消防、病院、深夜営業している店舗の所在地を把握する。 |
| ○ |
初めて赴く場所については、周辺の状況を地図で確認する。 |
| ○ |
通勤・通学経路は複数用意し、同じパターンの繰り返しを避ける。 |
| ○ |
歩道を歩くときは壁側を。バッグなどは壁側に担ぐ。紐があるバッグは車道側からたすき掛けにする。 |
| ○ |
夜間は暗い通りや路地を避ける。遠回りでも明るく人通りのある場所を歩く。 |
| ○ |
不審人物(騒ぐ若者グループ、酔っ払い)を見かけた時は、遠回りになってでも避ける。 |
| ○ |
トラブルに巻き込まれた際には、生命・身体の安全確保を第一にする。 |
|
| (2) |
公共交通機関での防犯
| ○ |
乗り込む前に車内のみならず周囲の様子を確認し、警戒しつつ乗車する。雰囲気がおかしい場合はすぐに下車。 |
| ○ |
バスやトラムでは運転手のそばに位置する。スリ・恐喝などの犯罪に遭遇したときは誰も助けてくれないと考えること。 |
| ○ |
事件に遭遇した際には大声を出すなど周囲の注目を集める。 |
| ○ |
タクシーの場合、無線タクシーを利用する。また乗車時にIDを確認する。 |
| ○ |
駅の構内や車内で親しげに近づき、睡眠薬の入ったコーヒーなどの飲み物を勧め、寝入っている間に金品を奪い取る事件が発生しているので、見知らぬ者から提供された飲食物は口にしない。 |
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| (3) |
自宅における防犯
| ○ |
物理的に侵入が困難(開錠に時間がかかる等)と思わせる防犯設備を備える。 |
| ○ |
侵入時に備え、防犯ブザー等を備える。 |
| ○ |
玄関付近から内部を見た際に、見える範囲内に目立つ物を置かない。窓際も同様である。 |
| ○ |
高すぎる塀や生垣は、他人が敷地内に侵入した後、犯行の目隠しになる。 |
| ○ |
外出・帰宅時には周囲の様子を伺う。鍵を取り出すときは慎重にする。 |
| ○ |
訪問者は既知の人間を除きすべて身分を確認する。電気の検針、警察官、郵便配達人であっても確認を求める。 |
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| (4) |
交通上の防犯対策
| ○ |
尾行車の有無に注意し、尾行されたら最寄りの警察署などに避難する。 |
| ○ |
シートベルトの装着、ドアロックを習慣化する。 |
| ○ |
車に乗り込む前、怪しい兆候・不審物の有無を確認する。 |
| ○ |
車から離れる場合は、わずかな時間であってもキーを付けっぱなしにしない。 |
| ○ |
車外から見える位置に物を置かない。 |
|
- テロ・誘拐対策
| (1) |
テロ対策
モンテネグロでは、現在のところテロ行為の可能性を示唆する情報等はないようですが、テロ事件は予期しない形で発生しますので、日頃からの注意が大切になります。特に、米国の権益に関連する施設等が狙われやすいといわれておりますので、これらに近づく際は十分に警戒しなければなりません(米国大使館、米国系企業事務所、米国系レストラン等)。米国以外では、イスラエル権益の関連施設も狙われる可能性が高いといわれています。
また、人の多く集まるところ(ショッピング・モール、スポーツ会場等)でも注意を払う必要があります。
|
| (2) |
誘拐対策
誘拐事件は頻繁には発生していませんが、万一に備え特に次の点に注意してください。
| ○ |
見知らぬ人が近づいてきたり質問してきたら用心するよう子供に注意しておく。登下校や行事の行き帰りは出来る限り親が同伴する。 |
| ○ |
外出の際は、行先や予定を家族に知らせる。 |
| ○ |
家族全員が緊急の際の電話番号を覚えるようにしておく。 |
| ○ |
不幸にも誘拐された場合は、無用の抵抗や挑発をしない。 |
|
| (3) |
子供の居所移転等について
モンテネグロでは、未成年の居所を移動する際には他方の親の承諾が必要です。また、父母の双方が親権を有する場合に、一方の親権者が、未成年の子をもう一方の親権者の同意を得ずに外国に連れ出すことは刑罰の対象となる可能性がありますので注意してください。
|
- 緊急連絡先
| (1) |
在セルビア日本国大使館(JAPANSKA AMBASADA)
(モンテネグロを兼轄しています。)
GENEX APARTMENTS, Vladimira Popovica 6, 11070
Novi Beograd
領事窓口受付時間:平日午前8時30分から午後5時まで
代表電話: (+381)11-301-2800
領事班直通:(+381)11-301-2831
緊急電話: (+381)63-307-021(領事窓口受付時間外のみ対応)
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| (2) |
警察・消防等
| ○ |
主な警察署(緊急時の警察への連絡:「122」(日本の110番に相当))
ポドゴリツァ
「PODRUCNA JEDINICA PODGORICA:ポドルチュナ・イェディニツァ・ポドゴリツァ」
(「PODGORICA POLICE STATION:ポドゴリツァ警察署」)
・住所: Bulevar Svetog Petra Cetinjskog 4/電話:(020)-242-299
ニクシッチ
「PODRUCNA JEDINICA NIKSIC:ポドルチュナ・イェディニツァ・ニクシッチ」
(「NIKSIC POLICE STATION:ニクシッチ警察署」)
・住所: Njegoseva 18/電話:(040)-213-111
プリェブリャ
「PODRUCNA JEDINICA PLEVLJA:ポドルチュナ・イェディニツァ・プリェブリャ」
(「PLEVLJA POLICE STATION:プリェブリャ警察署」)
・住所:Sandzacke 1/電話:(052)-322-920
ブドバ
「PODRUCNA JEDINICA BUDVA:ポドルチュナ・イェディニツァ・ブドバ」
(「BUDVA POLICE STATION:ブドバ警察署」)
・住所:Trg sunca 5/電話:(033)-451-183
コトル
「PODRUCNA JEDINICA KOTOR:ポドルチュナ・イェディニツァ・コトル」
(「KOTOR POLICE STATION:コトル警察署」)
・住所:Muo bb/電話:(032)-322-222 |
| ○ |
主な医療機関(救急車:「124」(日本の119番に相当))
ポドゴリツァ
「KLINICKI CENTAR CRNE GORE:クリニチュキ・ツェンタル・ツルネ・ゴレ」
(「CLINIC CENTER MONTENEGRO:クリニック・センター・モンテネグロ」)
(総合病院)
・住所:Ljubljanska 1, 81000 Podgorica
・電話:(020)-243-726
・ホームページ:なし
ニクシッチ
「OPSTA BOLNICA NIKSIC:オプシュタ・ボルニツァ・ニクシッチ」
(「GENERAL HOSPITAL NIKSIC:ニクシッチ総合病院」)
・住所:Nikca od Rovina bb, 81400 Niksic
・電話:(083)-231-204
・内科、外科、小児科、泌尿器科、接骨科、眼科、産婦人科、感染病科、脳外科、精神病科、腎臓透析科
・ホームページ:なし
バール
「OPSTA BOLNICA BAR:オプシュタ・ボルニツァ・バール」
(「GENERAL HOSPITAL BAR:バール総合病院」)
・住所:Podgrad bb, 85000 Stari Bar
・電話:(085)-342-210,342-215
・内科、小児科、産婦人科、感染病科、外科、接骨科、集中治療科
・ホームページ:なし
コトル
「OPSTA BOLNICA KOTOR:オプシュタ・ボルニツァ・コトル」
(「GENERAL HOSPITAL KOTOR:コトル総合病院」)
・住所:Njegoseva bb, 85330 Kotor
・電話:(082)-325-405
・内科、小児科、産婦人科、外科、感染科、眼科
・ホームページ:なし |
| ○ |
消防:123 |
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- 簡単な緊急時の表現
| ● |
助けて
U POMOC(ウ ポモチ) |
| ● |
火事だ
POZAR(ポジャル) |
| ● |
泥棒だ
LOPOV(ロポヴ) |
| ● |
警察を呼んで
ZOVITE POLICIJU(ゾヴィテ ポリツィユ) |
| ● |
救急車を呼んで
ZOVITE HITNU POMOC(ゾヴィテ ヒトヌ ポモチ) |
| ● |
病院に連れて行って
VODITE ME U BOLNICU
(ヴォディテ メ ウ ボルニツ) |
| ● |
頭(腹)が痛い
BOLI ME GLAVA(STOMAK)
(ボリ メ グラヴァ(ストマック)) |
| ● |
電話(携帯電話)をお借りしていいですか?
MOGU LI DA KORISTIM VAS
(MOBILNI)TELEFON
モグ リ ダ コリスティム ヴァシュ (モビルニ)テレフォン |
| ● |
はい/いいえ
DA/NE
(ダ/ネ) |
III.結語
大使館では、モンテネグロで邦人の方々が安全で快適な生活を送られることを願っています。不幸にして犯罪に巻き込まれたり、困ったことがありましたら、躊躇なく当館へご連絡ください。
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