在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。
平成23年4月1日
在スリランカ日本国大使館
Ⅲ.在留邦人用緊急事態対処マニュアル
<内乱・暴動等に備えた心得>
Ⅳ.資料
モルディブで生活されている在留邦人の皆様にとりまして、家族共々事件や事故に巻き込まれることなく、安全に海外生活を送ることのできる基盤を築くことが最も重要なことと思われます。
この趣旨のもと、一般犯罪、交通事故、凶悪犯罪等に起因し、邦人が被害に遭いかねない事件・事故について、具体的な心構え・注意事項を「防犯の手引き」として取りまとめました。併せて、当国で緊急事態が発生した場合の対応要領を「在留邦人緊急事態対処マニュアル<内乱・暴動等に備えた心得>」として取りまとめました。
この安全対策マニュアルが、当国で生活される在留邦人の皆様の参考になれば幸いです。
●このマニュアルのうち、III.「在留邦人用緊急事態対処マニュアル」については、退避などの緊急事態が生じた際に役立つ情報を記載していますので、そのような際には、携行品と共に携行してください。
平成23年4月1日
在スリランカ日本大使館
(1)何よりも「自分と自分の家族の安全は自分たち全員で守る」との心構えが基本である。(家族全員で安全意識を高める。)
(2)「予防」こそが最良の危機管理。そのための努力を怠らない。
(3)悲観的に準備し、楽観的に行動する。
(4)現地での行動の三原則は、「目立たないこと」、「行動のパタ-ン化を避けること」、「用心を怠らないこと」であり、現地の文化・風習や価値観を十分に考慮つつ行動する。
(5)住居の安全対策が、生活面での安全対策の基盤である。
(6)現地社会に早く溶け込み、治安情勢等に関する様々な情報が日頃から得られるようなネットワ-ク作りを心掛ける。
(7)犯罪者の立場になって自らの安全を考えると、注意すべきことがより鮮明に見えてくる。
2007年9月末にマレにおいて小型爆弾が爆発し、観光客12名(邦人2名を含む。)が負傷するといったモルディブ建国以来初めてのテロ事案が発生しましたが、その後テロ事案は発生していません。
2008年10月、民主的新憲法の下でモルディブ大統領選挙が行われ、ナシード新政権が誕生しましたが、2010年6月以降、大統領及び副大統領を除く閣僚全員の辞任事件や野党有力議員の逮捕事件が発生したことなどから与野党間の対立が先鋭化して散発的にデモや支持者間の暴力事件が発生し、現在も対立の解消には至っていませんので今後も与野党支持者間における暴力事件が発生するおそれがあります。
一般的にリゾート島は治安が保たれていると言われており、一般犯罪の発生はほとんど報告されていません。しかし、首都マレでは、最近治安が悪化しており、麻薬密売の利権が原因とみられる武装ギャングによる抗争事件が散発的に発生しているほか、空き巣や置き引き等の盗難事件が多発しています。また、麻薬関連犯罪は、同国にいて深刻な社会問題になっており、警察は密輸入や末端乱用者の摘発を強化しています。
モルディブの場合は、首都のマレ等の住民島に居住する場合とリゾート島に居住する場合とでは居住パターンが異なります。マレの場合は、その多くがアパート居住になると考えられ、住民島では貸間又は戸建て、リゾート島であれば宿舎に居住することとなります。ここでは、主にマレに居住する場合を想定した防犯のための住居選択や警備方法について説明します。いずれの場合も、火事など緊急時の避難経路の確認を怠らずに行ってください。
モルディブは、マレ島を中心にした約1,200の島から成る島嶼国家で、それぞれの島は小さく人が住んでいる島は200足らずしかありません。従って、マレ島、フルレ島(空港島)、その他一部の島を除いては車が運行しておらず、在留邦人の車の個人所有例もほとんどありません。マレ島を例に挙げると、車の運行台数は限定的であり、深刻な交通渋滞はなく、交通ルールも比較的良く守られています。しかしながらバイク、自転車の台数は多く、車の進行が妨げられる場合がある他、タクシー運転手の中には歩道に乗り上げながら運転するといった乱暴な運転も見られるので、歩行中は十分注意が必要です。
通常の交通ルールを遵守し、通行車両に注意すれば、特に危険にさらされることはないと思われます。
交通事故を起こした場合は、けが人を保護し、警察に通報したり保険会社に連絡するなど、通常とるべき措置をとってください。ただし、モルディブでは保険制度はあまり一般的ではありません。
最近の国際テロ情勢に照らした場合、安全な国はないとの基本認識をもって対策を考えることが重要と思われます。モルディブは比較的安定した国であり国内テロの可能性は低いと考えられます。しかしながら、2007年にマレにおいて爆弾テロが発生していることなどから、常に国際テロに関する最新情報を入手するように努めて不測の事態に備えてください。
モルディブではこれまで、邦人を対象にした身代金目的の誘拐事件が発生したことはありません。しかしながら、平素から最悪の事態に備え危機管理の一環として対策を講じる必要があります。
近年、海外で日本人が麻薬や覚せい剤などの違法薬物の密輸に関与し、拘束され、死刑を含め重い刑罰を受ける事案が数多く報告されています。その中には、アルバイトのような軽い気持ちで荷物の運搬を引き受け、知らないうちに違法薬物の運び屋にされ、空港において逮捕される事案もありますので、モルディブ人等から「この荷物を日本の友人に渡して欲しい。」等の依頼については十分に注意し、違法薬物の密輸に巻き込まれないように十分注意してください。
(モルディブ国番号:00960)
(1)警察 119
(2)消防 118
(3)救急病院
ADKホスピタル 3313553、3300330
(4)青年海外協力隊(JO CV)事務所 3322049
(5)在スリランカ日本大使 +94-11-2693831~3
(大使館執務時間外の緊急連絡先:+94-777-383377)
「泥棒」=ワグ
「助けて」=エヒーブン
「警察」=スィファイン
「警察を呼んでくれ」=グラー スィファインナー
「パトカー」=スィファインゲー カー
「救急車」=アンビュランス
「火事だ」=アリファーン
<内乱、暴動等に備えた心得>
(注:この心得は万一に備えたものであり、近く当国で内乱等の事態が起きることを前提としたものではありません。)
万一、内乱、暴動等(以下「内乱等」という)の緊急事態が発生した際には、大使館は全力でその対応に当たりますが、在留邦人の皆様におかれても、平素から自己の安全対策に万全を期する努力をしていただくことが大切です。
大使館では、緊急時に在留邦人の皆様が的確かつ迅速に対応できるよう、以下のとおり平素の心構えと必要な準備及び緊急時の行動について必要な諸点をまとめてみました。在留邦人の皆様は本マニュアルを参考に、緊急時に落ち着いて対処するよう心掛けてください。
退避時には携行品と共に携行してください。
日頃より、定期的に目を通してください。
ア 在留邦人の方は在留届の提出をお願いします。インターネットを通じて届出が可能です。次のアドレスより登録を行ってください。オンラインにて届出された場合、変更や転出の届けもオンラインにて行えます。
在留届に変更(住所、電話番号、帰国等)があった場合は速やかに変更届(帰国届)を提出してください。(オンライン以外で届出した在留届けの場合、郵送、FAX、Eメールも可能「ryoujivisa@co.mofa.go.jp」)
イ 緊急事態発生の際には、当大使館より日本人会の協力を得て、緊急連絡網を通じて情報を提供します。また、必要に応じ退避要領等につきご連絡しますが、電話回線が不通等の場合には、NHK海外ラジオ放送により必要な連絡を行うことがありますので、予め短波放送受信可能なラジオを購入しておくことをお勧めします。(電池の準備もお忘れなく。なお、NHKの海外放送については、本省及びNHKの協力を得て行う必要がありますので、実施まで多少時間がかかることを予めご了解願います。)
ウ 在留届や在留邦人緊急連絡網(注:現在編集中)記載の連絡先に変更があった場合には速やかに在スリランカ大使館にご一報ください(TEL:+94-11-269-3831またはEメール:ryoujivisa@co.mofa.go.jp)。また携帯電話の番号・Eメール・アドレスもできるだけ大使館に届出いただけるようよろしくお願いします。
エ 緊急事態はいつ起こるとも限りません。予めそのような場合の家族間及び企業内での緊急連絡方法につき決めておき、お互いに所在をできる限り明確にできるようにしておくことをお勧めします。
ア 旅券、現金、貴金属等最低限必要なものは、直ちに持ち出せるよう予めまとめて保管しておいてください。
イ 緊急時には一定期間自宅での待機も予想されますので、非常用食料、医薬品、燃料等を基準として約10日分準備 しておくことをお勧めします。(資料「緊急事態に備えてのチェックリスト」参照)
ウ 緊急退避先へ避難後、しばらくの間は退避先で待機しなければならない事態もあり得ます。その際、食料、日用品、寝具等の生活品が不足することが予想されますので、各人でできるだけ持参していただくようお願いします。
緊急事態が発生し、又は発生するおそれのある場合に、当大使館は所要の情報収集及び情勢判断を行い、その対策を策定し、緊急連絡網、NHK海外放送又はインターネット外務省ホームページを通じ、随時最新状況を通報致します。平静を保ち、デマに惑わされたり、群集心理に巻き込まれることのないよう注意してください。
ア 当大使館からの連絡は、電話利用の可能な場合は日本人会緊急連絡網等により随時通報致します。電話利用が不可能な場合は、NHK海外ラジオ放送(短波)を利用し随時通報致します。常に受信できるようにしておいてください。
イ 緊急事態発生の際には、現地、海外報道、衛星放送テレビ等による情報収集を各自心掛けてください。主なラジオの周波数は以下の通りです。
ウ 可能であればインターネットを通じて外務省ホームページも参照してください。
ア 緊急事態が発生した場合は、大使館から在留邦人の安否等を確認するためEメールや電話連絡、SMS連絡を行いますが、自らも積極的に大使館に安否を電話連絡して頂くようにお願い致します。特に大使館が把握している以外の場所に移動する場合又はホテル若しくは知人宅に退避している場合などには、そのことによって早期の確認が可能となります。
イ 自分や家族若しくは他の邦人の生命・身体・財産に危害が及んだ場合又はそのおそれがある場合は、迅速かつ具体的にその状況を大使館に連絡してください。
ウ 緊急事態発生の際には、お互いに助け合って対応することが必要になります。大使館より在留邦人の方々にも種々の助力をお願いすることがありますのでご協力ください。特に国外退避等の状況が発生した場合には、日本人会、日本企業、JOCV関係者にあらゆる面での協力を依頼することになりますのでよろしくお願いします。
エ 現場の情報の内、通報する必要があると認めたものは、随時大使館に通報していただきますようにお願いします。その他の在留邦人の方の貴重な情報となります。
ア 事態が悪化し、各自又は会社等の判断により自発的に、あるいは大使館の勧告により帰国又は第三国へ避難する場合は、その旨を大使館に通報してください。大使館への連絡が困難である場合は、日本の外務省の海外邦人安全課又は南西アジア課(外務省代表電話03-3580-3311)へ必ず連絡してください。
イ 大使館が「退避勧告」を出した場合、一般商業便が運航している間は、それを使って可能な限り早急に国外へ退避してください。
一般商業便が運航中止となった場合又は満席で予約が取れない場合等には、臨時便の利用又はチャーター便の手配により(これらの利用に当たっては、片道エコノミー正規料金の支払いが必要となります。ただし、後払いも可能です。)、また状況によっては海上ルートを利用して退避することが必要となってくることもあり得ますので、大使館の指示に従うようにしてください。
ウ 事態が切迫し、大使館より退避又は避難のための集合を勧告された場合には、原則として上記1.(2).イ で指定した緊急避難先に集合してください。その際、しばらくの間同避難先で待機する必要性がある場合も想定されますので、可能であれば非常用物資(資料「緊急事態に備えてのチェックリスト」参照)を持参するようお願い致します。
他方、緊急時には自分及び家族の生命・身体の安全を第一に考え、その他の携行荷物は最小限にしていただくようお願い致します。なお、緊急事態発生時には、場合により大使館が日本人会と協力して避難先等への交通手段をアレンジする可能性も考慮します。
なお、状況により空港等に大使館特設カウンターを設置するなど、種々の出国支援(旅券を所持していない場合、旅券に代わる帰国のための渡航書の発給等)の可能性も考慮します。
旅券については常時6ヶ月以上の残存有効期間があることを確認しておいてください。(6ヶ月以下の場合は、大使館に切替発給の申請をして下さい。)
旅券の最終頁の「所持人記載欄」はもれなく記載しておいてください。下段に血液型も記入することをお勧めします。
なお、当国における滞在査証等は常に有効なものとしておくことが必要です。
これらは旅券同様すぐ持ち出せるよう保管してください。現金は家族全員が最低限10日間程度生活できる程度の外貨及び当座のための現地通貨を予め用意しておくことをお勧めします。
なお、出国する場合の空港使用料も必要です。
緊急出国時における手続きの簡素化等のため、オープンチケットの事前購入をお勧めします。不要になった際のリファンドも対応できます。各会社、個人等での検討よろしくお願いします。
避難場所への移動を必要とする事態に備え、上記に加え次の携行品を準備しておいてください。
衣類・着替え、履物、洗面用具、非常用糧食(缶詰類、インスタント食品、粉ミルク等の保存食、ミネラルウォーター等)、医薬品等(常用薬、常備薬、衛生綿、包帯、絆創膏等)、ラジオ(電池の予備)、懐中電灯(電池の予備)、ライター、ろうそく、マッチ、ナイフ、缶切り、栓抜き、紙製食器、割り箸、固形燃料、簡単な炊事用具、可能ならヘルメット又は防災頭巾(応急には椅子用クッション)
その他気づいたものがあれば、忘れないうちにすぐに準備をしておいてください。 常日頃の準備が肝要です。