在留邦人向け安全の手引き 在リビア日本国大使館

在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。


【安全の手引き】

平成22年4月1日
在リビア日本国大使館

目次

  1. 序言
  2. 防犯の手引き
    1. 出入国時の注意事項
    2. 滞在時の注意事項
    3. 生活習慣等に関する注意事項
    4. 違法行為に関する注意事項
    5. 防犯上の注意事項
    6. その他一般的な注意事項
  3. 在留邦人用緊急事態対処マニュアル
    1. 平素から講じておくべきこと
    2. 緊急事態が発生する蓋然性が高まった場合
    3. 緊急事態が発生した場合の措置
    4. 注意事項
    5. 緊急事態に備えるためのチェックリスト
    6. 緊急時の連絡先等
  4. 結語

I.序言

近年リビアは国際的な孤立状態からの脱却を図るとともに、経済開放政策に取り組んでいます。

しかしながら、依然としてトリポリ等の主要都市を除き、外国人が安心して利用できる宿泊施設、交通・通信施設、医療施設等の社会インフラは整備が進んでいません。

リビアの治安は比較的良好と思われていますが、外国人が強盗、窃盗等の犯罪被害に遭う、交通事故に巻き込まれる、外国人女性が痴漢、つきまとい等の被害に遭う等の事件は「口コミ」により多数確認されています。

報道が完全に政府にコントロールされていることから、日本のようにニュース等からタイムリーな事件に関する情報の入手は極めて困難です。盗難事件は一般的な認識として多発しており、道路上のマンホールの蓋が無い等、交通インフラが未だ十分に整備されていない状況から判断するに、決して事件事故に対する状況は安心して生活できるレベルにはないと考えられます。

東部ベンガジ市においては、過去(平成18年2月17日)、預言者ムハンマドの風刺画に関連した大規模な抗議デモが発生し、死者も出ています。また、今年に入り、立ち退きを要求された住民が、警察官に向け爆発物を投げつけ、ビルや付近の車両が破損する事件も発生しています。

現在のところ、日本人・日本権益に対する具体的な脅威に関する情報は確認されていませんが、過去において、アル・カーイダ関係者と名乗る者等により、日本を攻撃対象として名指しする声明がインターネット等を通じて出されたことに鑑みれば、日本人または日本権益がテロの標的とされる可能性も排除されず、引き続き十分な注意が必要です。

こうした現状を正しく認識して、「予防が最も明確、確実な危機管理」であるという心がけを忘れずに、リビアでの滞在を豊かなものにしていきましょう。

II.防犯の手引き

1.出入国時の注意事項
(1) 査証

査証の取得は、入国の目的、期間を問わず必要です。また、平成19年11月11日より、査証の申請に際して旅券に身分事項をアラビア語で併記するよう要求されています。手続きの詳細は外務省旅券課に照会してください。査証の発給までに要する日数は観光で約1~2週間程度かかる模様です。

なお、空港到着時に査証を取得する「アライバル・ビザ」については当地旅行業者との提携が義務づけられています。商用についてもリビア政府機関もしくは、提携企業からの招聘状が必要となります。

また、昨年、発給された査証で入国しようとした邦人が、入国審査官から入国目的と査証の種類が違うという理由で入国拒否された事案が発生しています。発給された査証は、申請した査証の種類と合っているか否か、よく確認してください。

(2) 出入国審査

現在、入国カードの記入は行われていません。入国に際して旅券へのアラビア語併記がない場合は入国を拒否されることとなりますのでご注意ください。また、出国の際、滞在期間を超過して滞在した場合は刑罰を科せられるおそれがあります。

また、旅券上にイスラエルへの入国が確認されると入国を拒否されますのでご注意ください。

(3) 外貨確認と申告

平成19年12月以降、観光目的で入国しようとする外国人は1,000ドル相当の現金またはTCを所持していることの確認をしている模様です。(商用の場合は金額に違いがある模様です。)

外貨の申告は原則として入国の際、自己申告することになっています。過小、過大な申告は出国時のトラブルとなりますので正確に申告しましょう。また、リビアでの各種支払いに関しては領収書、あるいはレシートを保管して、出国時の証明に備えてください。

(4) 通関

リビアに持ち込もうとする荷物は全て検査されます。到着時空港において預け荷物、機内持ち込み荷物の両方についてX線検査を要求されます。リビアでは酒類、豚肉及びその加工品、リキュール入りチョコレート、アルコールを含む調味料(料理酒等)、ポルノ雑誌、麻薬等の薬物(常備薬等の医薬品を除く医薬品)の持ち込みは厳禁であり、身体を拘束されることになる可能性もあります。

別送品として送付する場合も物品の詳細なリストを要求される場合があります。保税倉庫に保管中、通告無しに開封、検査されることがありますので貴重品は決して入れないでください。

 

2.滞在時の注意事項
(1) 滞在届

滞在期間が7日以上の場合は、最寄りの警察署に滞在届を提出する必要がありますが、現在、期間を問わず全ての外国人の滞在は届出を求められています。ホテル等の宿泊施設では手続きを代行(手数料LD15程度)してくれるところがあります。その際旅券を一時的に預けるよう要求されます。商用、観光等で最大3ヶ月間の滞在は可能ですが、査証と関連して許可されている期間であり、延長するには一度出国の必要があります。

(2) 旅行制限

国内旅行について、主要都市であれば原則として特別な制限はありません。ただし、国境地帯や大きな軍事基地があるため観光客の立ち入りが制限されている地域があることに加え、陸路での旅行の場合、各所にある検問所で通行、旅行の目的について質問され、不要なトラブルの心配もありますので、地域事情に通じた現地旅行代理店を通してアレンジすることが望ましいでしょう。

旅行が制限されていない地域であっても、軍事基地、石油関連施設は入域制限されている場合があり、また第二次世界大戦時の激戦地であるベンガジ、トブルク周辺やチャドとの国境周辺には地雷が敷設されているところもあることから、幹線道路を離れ砂漠地帯に入ることは危険ですので、やはり地元の旅行代理店のアレンジが必要です。

(3) 写真撮影

軍事施設、政府施設、警察官、軍人、警察車両、空港、港湾、橋梁、通信施設等の国防上の保秘が必要とされる施設の写真撮影は厳禁です。また、物乞いや婦女子を対象に写真撮影することはトラブルの元となります。人物を撮影をする場合は、相手の同意を得る必要があり、近隣に警察官がいる場合は、撮影してよいか確認して撮る方が無難です。許可なく撮影していることをとがめられ、フィルムを抜かれる、カメラを没収されることも予想されます。

3.生活、習慣等に関する注意事項
(1) イスラム教が社会全体の規範とされていますので、女性が肌を露出するような服装(タンクトップ、ミニスカート)は禁物であり、好奇の目にさらされることとなり、厳に慎むようにする必要があります。また、イスラム教徒の婦女子を写真撮影する場合は、必ず相手の了解を得る必要があります。

(2) イスラム暦の第9月はラマダン(断食月)に当たり、イスラム教徒は日の出から日の入りまで断食し、ほぼ全てのレストランは日中は営業しなくなります。また断食中のイスラム教徒は水を飲んだり、喫煙したりしません。彼らの前でのあからさまな飲食、喫煙はトラブルの元となるので配慮が必要です。昼間(特に日没前)は苛立ちから運転マナーは劣悪となり、事故が多発することとなります。また夜間は激しい交通渋滞が発生するので市街地での移動は困難を極めます。この時期の旅行は控えた方が良いでしょう。

加えて毎年10月26日はイタリアによる統治時代の強制連行、強制移民を悼み、「哀悼の日」(通称ブラックデー)として通信(国際電話、インターネット)や航空機の運航が一部停止されますので注意が必要です。

(3) 夏期は、高温かつ乾燥した気候であり、サングラス、帽子は必需品です。また細かい砂塵が舞い、コンタクトレンズを使用している場合は不便を感じることも多いようです。夏とはいえ日差しがあまりに強いため、肌を保護するため屋外では長袖の衣料を着用することも時には必要です。一方冬は気温が10度程度まで下がりますので、防寒のための衣料品も必要です。また冬は雨も降ることから、レインコート、傘等も必要となります。

(4) 年間を通じ乾燥しているため、こまめな水分補給が必要ですが、水道水は、石灰分、塩分が多く飲料水としては不適当です。ミネラルウォーターは安価で購入できることから意識的に水分の補給に努める必要があります。薬の購入は薬局で可能ですが、処方箋を要求されることもあり、常用薬、常備薬は持参することをおすすめします。

 

4.違法行為に関する注意事項
(1) 麻薬・覚醒剤

治安当局は薬物の取り締まりを厳しく行っており、所持していることが発覚すれば、懲役刑や罰金刑に処されます。

(2) 酒類

酒類の製造、持ち込み、商取引、供与・贈与及び飲酒は法律によって禁止されており、非イスラム教徒であっても飲酒事実が発覚すると、懲役刑若しくは罰金刑又は国外退去に処せられることになります。飲酒運転が発覚した場合、その場で逮捕され、アルコール摂取の証明のために血液採取をされます。また、飲酒自体が禁止されていることから、招待された宴席等から帰宅する際も、「酔って歩くこと」でも逮捕されることがありますので注意が必要です。

(3) 不法就労

外国人が就労する場合は、まず滞在査証を取得し、それに応じて就労許可を取得することが原則となっています。

(4) 政治活動

政治活動は禁止されており、ストライキ、デモ、署名集め、印刷物の配布等の行為は違法になります。当局の許可なく軍や石油関係施設等立ち入りを禁止されている地域に立ち入った場合、スパイ、テロ容疑で逮捕されることもありますので注意が必要です。また、当局は政治活動、特に反体制活動を厳しく監視し取り締まっており、時には外国人を使っての情報収集をしていますので、政治関係の話は禁物です。

 

5.防犯上の注意事項

当国においては、強力な治安機関の存在や対外イメージの改善が重要課題であるという事情もあり、治安は比較的良好に保たれているように感じられますが、正確な事件事故に関する情報の入手は困難であり、実態は不明です。在留邦人、関係者からの情報により、車両の盗難、空き巣、ひったくり、強盗、交通死亡事故は頻発していますので、十分な注意が必要です。

(1) 車両盗難等に関する注意事項
(ア) 夜間は必ず車庫に駐車しましょう。また車庫がない場合は人通りの多い、明るい場所に駐車しましょう。盗難のみならず、通過車両による当て逃げも頻発しています。
(イ) 車から離れる際は施錠することはもちろん、車内に貴重品を残さないようにしましょう。また車庫の扉を開けるなど短時間の駐車であっても、必ずキーを抜きましょう。
(ウ) 信号待ちでいきなりドアをあけ、車内の金品を強奪することも考えられますので、走行中もドアロックをしましょう。
(エ) 盗難防止アラームの設置をおすすめします。
(オ) 夜間、路上駐車する際は、スティック錠をハンドルとブレーキの間に装着しましょう。

(2) 侵入盗犯に関する注意事項
(ア) 留守にする際はもちろん、在宅中でも出入り口は施錠しましょう。
(イ) 長期間、自宅を留守にする場合は、家主やその他信頼できる人に留守宅の定期的な確認を依頼するなどの対策が必要です。また、窓、ドアを堅牢なものにする、鉄格子の設置等を家主と交渉することも必要です。
(ウ) 日頃から近隣の住人と顔見知りとなっておくことをおすすめします。良き隣人に巡り会うことは生活を楽しくするだけではなく、防犯上も有効です。
(エ) 窓用エアコンは簡単に取り外せないか確認しましょう。ガスボンベも盗難に遭うことがありますので、鎖で縛り、施錠することをおすすめします。2階以上に居住する場合であっても塀等を伝って入り込めないかどうか確認しましょう。
(オ) 防犯対策として番犬の飼育や、信頼できる警備員の雇用も有効です。

(3) テロ・誘拐に対する注意事項

現在まで強力な治安機関の監視、取締によりテロ・誘拐事案の発生報告はありませんが、外国人を狙った営利目的と思われる誘拐未遂事案の情報があります。商店のレジ、目につく場所で多額の現金の入った財布を取り出さない等の注意が必要です。

(4) その他の犯罪に関する注意事項

痴漢被害の話も多く聞かれますので、女性の一人歩きは昼間であっても人通りのない通り、夜間の一人歩きはしないようにしましょう。

また、外国人を標的としたひったくり事案も多発していますので、車道側の肩にショルダーバッグを提げない等の警戒も必要です。

(5) 交通事故に関する注意事項

当国は道路交通に関するジュネーブ条約に加盟していないため、日本で発給された国際運転免許証での運転は出来ません。日本の免許からの切り替えは比較的簡単に出来ますが、運転マナー、道路環境は劣悪であるために、運転には相当程度の注意が必要です。道路には至るところに穴や亀裂、蓋のないマンホールがあります。高速道路であっても横断者は多く、特に前方の状況に細心の注意を払い運転しなければなりません。日本では当然の法規(速度、信号)に関しても無視されることは当たり前で、突然の進路変更、反対車線の通行等、日本の常識が全く通用しない交通環境にあることを覚悟し、慎重に運転することが必要です。

また、後方から煽る車両がある場合、加速して引き離そうとするのは大変に危険であり、そのような車両に対しては進路を譲り、マイペースで慎重に運転しましょう。

当局治安機関の車両が、政府要人、国賓等の先導する際に、一般車両を脇に寄せ通行させることがありますので、このような車列に接近された場合は、早めに進路を譲るようにしてください。

 

6.その他一般的注意事項

日本国内と異なり海外では外国人(邦人)の生命、身体等に危害が生じることが多々あります。盗難、強盗、性犯罪、誘拐、通り魔犯罪、交通事故等生命にかかわる危険から身を守る対策については、日頃から十分に注意しておくことが大切です。

(1) 女性一人の外出は細心の注意が必要です。

(2) 自宅への見知らぬ訪問者に対しては、相手を十分確認してから入口の鍵を外す等の注意が必要です。

(3) 見知らぬ者からの誘いには応じないように注意しましょう。

(4) 間違い電話は頻繁にありますが、必要以上の応答はしないようにしましょう。

(5) ヒッチハイカーを時折見かけますが、見ず知らずの者は同乗させないことが無難です。

(6) 事故や事件現場に興味本位で近づくと、犯人、当事者に仕立て上げられることがありますので、むやみに近づかないようにしましょう。

(7) 不法滞在者の雇用は罪を問われることもありますので、滞在資格の確認をしてから雇用契約を結びましょう。

(8) 当局への申告、登録を義務づけられている事項は遅滞なく届け出ましょう。重い罰則が課せられる場合があります。

海外では、日本の常識、「このくらい大丈夫だろう」といった意識が思わぬトラブルになることがありますので、強い自衛意識を持って警戒を怠らないことが肝心です。

 

III.在留邦人用緊急事態対処マニュアル

暴動、内乱、戦争、テロ、大規模事故、自然災害はどこでも起こる可能性があることを忘れてはなりません。世界中のどこかで毎日のように何かが起こっているのが現状です。

平素から「自分の身は自分で守る」という心構えと危機管理意識を忘れずに、万が一緊急事態が発生した場合は、冷静に対処出来るように心がけてください。

1.平素から講じておくべきこと
(1) 在留届の提出

在留届は緊急事態が発生した場合の安全確認のために必要な情報となりますので、必ず大使館に提出してください。可能であれば自宅地図を添付していただけましたら有効な情報となります。また、住所、連絡先等に変更があった場合、帰国、転出により削除の必要が生じた場合も忘れずにご連絡ください。

(2) 旅券等の保管

旅券等渡航に際して必要となる証明書等は一カ所にまとめておき、いつでも持ち出せるように心がけてください。各種手続きのため当局に提出している場合はコピーを用意しておくと共に、緊急旅券用の写真(4.5×3.5cm)2枚を用意しておいてください。

(3) 現金、食料等の用意

緊急事態が発生した場合、食料、飲料水など生活に必要な物資が入手できなくなる可能性があります。事態が収拾するまでの最低2週間程度の必要となる物の備蓄に心がけましょう。
○考えられる物品

  • 現金(現地通貨、米ドル又はユーロ)

    金額については日本までの航空運賃としての必要額程度

  • 食料(腐敗に強い乾燥食材、米、小麦、調味料、缶詰等)
  • 飲料水、燃料、救急医薬品、衣料(目立たないもの)、小型ラジオ、懐中電灯、ライター(マッチ)、缶切り、水筒等

(4) 自動車の整備と燃料の補給

自動車は陸路での退避を想定して常時整備しておきましょう。また燃料についても入手困難な状況を想定し早め早めの給油を心がけましょう。また自宅、事務所に倉庫がある場合には携帯用の予備燃料を備蓄しておくことも有効です。

 

2.緊急事態が発生する蓋然性が高まった場合
(1) 緊急事態が発生するおそれがある場合には、大使館から連絡します。不安があれば大使館からの連絡がなくても大使館に照会してください。また、このような場合、情勢の正確な把握が不可欠ですので、デマ等に惑わされないよう十分注意してください。大使館との間で情報を交換するほか、各自NHK国際放送(テレビ、ラジオ)、外国の報道等を聴取して情報の収集に努めてください。

(2) 緊急事態が発生した場合には、携帯電話を含む電話、メールでの伝達が不可能となる可能性がありますので、各自が積極的に連絡を取り合い、情報の伝達に努めてください。また当国には企業関係者が邦人の大半である特殊性から、企業毎に連絡体制を構築しておいてください。

(3) 各自(各社)の情勢判断により、帰国又は国外退避の場合は大使館にご連絡ください。

 

3.緊急事態が発生した場合の措置
(1) 身体に危害が加えられるなど、突発的な事態に直面した場合には、対応措置について相談するため、大使館に連絡してください。

(2) 当国の情勢が悪化し、大使館から退去・引揚げの勧告があった場合は、早急に当国から出国してください。その場合は忘れずに大使館にご連絡ください。

 

4.注意事項
(1) 商用機により空路で出国する場合

短期商用査証による滞在の場合、改めて出国許可(査証)の取得は必要ありませんが、就労滞在許可による滞在、家族滞在査証による滞在の場合、出国に際して出国許可が必要となります。

(2) 陸路により出国する場合

トリポリ市内及び付近に居住している場合、隣国のチュニジアに出国するのが最も現実的であり、距離は国境まで約350kmです。道路は舗装されていますが、燃料の残量に注意する必要があります。

日本とチュニジアには相互査証免除協定がありますので、チュニジア入国について査証は不要です。状況によりチュニジアから先の空路での帰国手段についても考えておくことが必要です。

(3) その他

個別に早期の国外退避が出来ず、集団退避の必要が生じた場合は、大使館からの連絡を待ってください。集団退避のための集結場所は大使館又は大使公邸となります。また、遠隔地で他国の外国人と共に集団退避する場合は、受け容れてくれるグループの指示に従ってください。この場合、大使館からの連絡が取れなくなることが予想されますので、皆様から積極的に大使館に連絡をいただけますようお願いします。

 

5.緊急事態に備えるためのチェックリスト
□  旅券

旅券については、常時6か月以上の残存有効期間があることを確認しておいてください(6か月以下の場合には当大使館に再発給の申請をしてください)。旅券の最終頁の「所持人記載欄」は漏れなく記載しておいてください。下段に血液型(blood type)何型と記入しておいてください。なお、当国における外国人登録証明書、滞在許可証等はいつでも持ち出せる状態にしておいてください。出国許可や再入国許可は常に有効なものとしておくことが必要です。

□  現金、貴金属、貯金通帳等の有価証券、クレジット・カード

これらのものは、緊急時には旅券同様すぐ持ち出せるよう保管しておいてください。現金は家族全員が10日間程度生活できる外貨及び当座必要な現地通貨を予め用意しておくことをお勧めします。なお、出国する場合の出国税及び空港使用税(これらが必要な場合)の用意も必要です。

□  自動車等の整備
○  自動車をお持ちの方は常時整備しておくよう心掛けてください。
○  燃料は十分入れておくようにしてください。
○  車内には、常時、懐中電灯、地図、ティッシュ等を備えおきください。

なお、自動車を持っていない方は、近くに住む自動車を持っている人と平素から連絡を取り、必要な場合に同乗できるよう相談しておいてください。

□  携行品の準備

避難場所への移動を必要とする事態に備え、次の携行品を備えて、すぐ持ち出せるようにしてください。

○  衣類・着替え(長袖・長ズボンが賢明。行動に便利で、殊更人目を引くような華美なものでないもの、麻、綿等吸湿性、耐暑性に富む素材が望ましい。)
○  履き物(行動に便利で靴底の厚い頑丈なもの)
○  洗面用具(タオル、歯磨きセット、石鹸等)
□  非常用食料等

しばらく自宅待機する場合も想定して、米、調味料、缶詰類、インスタント食品、粉ミルク等の保存食及びミネラルウォーターを家族全員が10日間程度生活できる量を準備しておいてください。一時避難の目的で自宅から他の場所へ避難する際にはこの中からインスタント食品、缶詰類、粉ミルクを、また、ミネラルウォーターを入れた水筒(大型が望ましい。)を携行するようにしてください。

□  医薬品

家庭用常備薬の他、常用薬、外傷薬、消毒用石鹸、衛生綿、包帯、絆創膏

□  ラジオ

NHK海外放送(ラジオ・ジャパン)、BBC、VOA等の短波放送が受信できる電池使用のもの(電池の予備も忘れないようにしてください。)

□  その他

懐中電灯、予備の強力バッテリー、ライター、ローソク、マッチ、ナイフ、缶切り、栓抜き、紙製の食器、割り箸、固形燃料、簡単な炊事用具、可能ならヘルメット、防災頭巾(応急的に椅子に敷くクッションでも可)

 

6.緊急時の連絡先等
(1) 大使館緊急FM放送
周波数1ch89.5MHz (予備2ch89.6MHz 3ch89.7MHz)

(2) 大使館電話番号等
Tel 021-4781041~3
Fax 021-4781044
公用メールアドレス embjp@embjp.org.ly
執務時間 日~木 午前8時30分から午後5時15分まで(窓口午後4時15分まで)

(3) 警察
193
ハイアルアンダロス警察署 4773199
メディナ警察署      3335613~4

(4) 救急
191

(5) 火災
190

(6) 病院
スイスクリニック 3619693
Medlink International 4837292
アル・アーフィア 022-633051~54

 

IV.結語

海外においては、いつでもどこでも危険は日常生活のすぐ隣にあるという認識を持ちましょう。

油断は大敵です。被害発生後の手当より予防が重要です。「自分の身は自分で守る」という基本を忘れずに行動すれば、多くの危険は回避できます。

困ったときに最も頼りになるのは自分自身であることを思い返してください。

また、困ったときは大使館にご相談ください。出来る限りの力添えをいたします。

 

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