在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。
平成24年2月29日
在レバノン日本国大使館
シリアでの民衆蜂起は、レバノン国内においてもシリア政権支持者と民主化を求める民衆支持派の間での対立等の影響を及ぼしており、トリポリ市やベイルート市内においても、度々デモ隊が衝突し負傷者が多数発生しています。また、レバノン北東部の国境付近では、シリアから難民や離反兵等がレバノン国内に多数流入しており、シリアからレバノンへの越境者を追跡していたシリア軍兵士がレバノン国内に侵入し発砲する事件や、武器等の密輸を防止するために、シリア軍が敷設した地雷により死傷者がでる等の事件が多発しています。
レバノン南部では、2011年に国連レバノン暫定軍の車両を狙った爆弾テロが3件発生しているほか、レバノン南部からイスラエル北部に向けてロケットが発射される事件も発生しており、これに対しイスラエルは迫撃砲弾による報復攻撃を行い、レバノン国内に物的損害を生じさせています。
2005年に発生したハリーリ元首相暗殺事件を裁くレバノン特別法廷を巡り、政治的緊張が更に高まることも予想されます。
このような情勢の中で安全に生活するためには、日々刻々と変わる政治・経済・治安情勢を的確に把握し、「自分の身は自分で守る」との心構えで常に警戒心を持って行動することが大切です。
レバノンでの生活を始めるにあたって、一度この「安全の手引き」に目を通していただければ幸いです。
なお、お住まいが決まりましたらできるだけ早く「在留届」を、また帰国が決まりましたら「帰国届」、さらに住所が変わった場合には「住所等変更届」を大使館に提出いただきますようお願いします。これら各種届は、大使館で記入・提出していただくか、インターネットで用紙を入手の上、大使館に郵送や、FAX等で送付していただいても結構です。大使館の郵便宛先とFAX番号、電話番号は次の通りです。
郵便宛先:P. O. BOX11-3360
Beirut, Lebanon
FAX番号:01-989754
代表電話番号:01-989751~3(内線112)
また「在留届」「帰国届」「住所変更届」は、外務省ホームページ(http://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html
)より、オンラインで提出していただ くこともできます。
普段からの万全な備えをし、そのための努力や、必要に応じ費用を惜しまないようにしましょう。
価値観の違いを認識し、常に現地の文化、風俗、習慣、宗教、価値観を十分に考慮した上で行動しましょう。
何らかの事態が発生したとき、現地の情勢は刻一刻と変わります。新聞やテレビ、ラジオはもとより、在留邦人や隣人、現地コミュニティとのネットワークにより情報収集することが重要です。外務省はインターネット上の海外安全ホームページ(http://www.anzen.mofa.go.jp)で皆様の安全確保のために有益な様々な情報を提供していますので、是非ご覧ください(別添1「外務省・大使館が提供する治安情勢や安全に関する各種情報」参照)。
ベイルート市内を一人で観光していた邦人女性が,知合いになったレバノン人男性らに暴行される事件が最近発生しています。また、ベイルート市内で邦人男性が、5,6人の集団に車中に連れ込まれ、目隠しをされた上に不明の液体を飲まされたため昏睡に近い状態となり,多額の現金を強奪されるという事件も発生しています。
ベイルート市などの都市部では相乗りタクシー(セルビス)の中で外国人が運転手や乗客を装った者から脅され金品を奪われる事件やバイクなどを使ったひったくり事件も起きていますので、十分な注意が必要です。
一般犯罪の中では、特にスリ、ひったくり、強盗、車上狙いが犯罪の上位を占めています。
薬物犯罪への取締りが強化されており、麻薬の所持や売買は厳罰に処せられます。決して、興味本位で手を出さないでください。また誘いに乗らないようご注意ください。
2011年には、レバノン南部において、国連レバノン暫定隊(UNIFIL)に対する爆弾テロが3件発生しているほか、南レバノン県ティール(スール)では酒類を販売・提供するホテル、レストラン等に対する爆弾テロが3件発生しています。また、ベカー県ザハレにおいて、エストニア人旅行者7名の誘拐事件が発生し、同事件に関与したグループによる教会爆破事件も発生しています。
南レバノン県とナバティエ県には2006年夏にイスラエル軍が大量投下したクラスター爆弾の不発弾が残されており、依然、死傷事故が続いています。また、山岳レバノン県にも内戦当時の地雷埋設地域が残されたままになっていますので、特に山間部で道路以外の場所に立ち入る際には、十分な注意が必要です。
ベイルート市南郊外の地域では不審な爆発事件が2011年にも数件発生しているほか,レバノン各地において,路上や河川敷等に放置されている手榴弾やロケット弾が発見され,その周辺の地域が一時的に封鎖されるという事件も数件発生しています。更にパレスチナ難民キャンプ周辺,ベイルート郊外及びベカー県等において,私人間の些細な揉め事から小銃,対戦車ロケット弾等を使用する銃撃戦にまで至り,死傷者がでる事件も多数発生しています。
住居を選択する際は、門番の有無、建物入口の鉄格子の有無、施錠設備の有無などを確認してください。低層住宅に入居される場合は、窓やバルコニーに鉄枠が設置されている住居を選択するようお勧めします。また屋上やベランダをつたって施錠をしていない窓から侵入する手口が多く見られますので、自宅を不在にする時や就寝の際には、窓の施錠を確認してください。
外出する際には、特に次のような犯罪に遭わないようにご注意ください。
(イ)道路事情は改善されつつありますが、市街地には車のスピードを抑止するためのバンプ(突起)が設置されている所も多いほか、街灯もガードレールもない道路や、排水設備が不十分であったり、路面が未補修の箇所も多数あります。速度の出し過ぎに十分注意してください。
(ロ)治安情勢等に応じ治安当局が路上に検問所を設けることがあります。このような検問所では必ず一旦停止または徐行してください。無視して通り過ぎると発砲される危険があります。
レバノンでは、基本的な交通ルールが守られていない上に運転が乱暴なので、交通事故を避けるために次のようなことに気をつけてください。また運転の際には、旅券などの身分証明証、運転免許証、車両登録証を必ず携行してください。治安当局などの検問で提示を求められる場合があります。
ここ数年、レバノンでは政治目的と見られるテロ事件や社会不安を煽ることを狙ったとみられるテロ事件が発生していますので、最新の情報の入手に努めるとともに、テロの標的となる可能性がある施設には近づかないなど日頃から安全確保に努めてください。
代表電話番号:01-989751~3
領事携帯:03-366018/03-345977
領事緊急:03-362540
FAX番号:01-989754
緊急:112/160/1722
アシュラフィーエ警察署(東ベイルート):01-328086~7
ホベイシ警察署(西ベイルート):01-740942~3
ラウシェ警察署(西ベイルート):01-797238
バアブダ警察署(バアブダ地区):05-920152
レバノン赤十字社:140
P.T.S Ambulance(民営):01-388688/01-388788(有料)
クレメンソー・メディカルセンター(ジュンブラート地区):01-372888
オテル・デュー病院(アシュラフィーエ地区):01-615300
ベイルート・アメリカン大学病院(ハムラ地区):01-350000/374374
トラード病院(カンタリ地区):01-369494/369495
消防:125/175
ベイルート国際空港インフォメーション:01-628000
(1)「泥棒!」 = ハラーミー!
(2)「警察」 = ポリィス/シュルタ
(3)「助けて!」 = サァアドゥーニー!
(4)「病院」 = ムスタシュファ
(5)「医者」 = ドクトール
(6)「日本大使館」= アッサファーラ ヤバニーェ
(7)「やめて!」 = ワッイフ!
(8)「日本大使館に電話して!」
= イッタセル サファーラ ヤバニーェ!
テレフィン サファーラ ヤバニーェ!
緊急事態が発生した場合や発生の危険が高まった場合、大使館は皆様の安全を確保するために、できる限りの努力をしますが、まず皆様がご自身の安全対策に努めることが何よりも重要です。
(1)緊急事態はいつ発生するか分かりません。緊急事態に備え、携行品等の準備をしておくとともに、ご家族やお勤め先で緊急時の連絡方法や対応の仕方について予め話し合っておくことが重要です。また、日頃からご家族に対してご自身の所在を連絡するよう心がけてください。
(2)緊急事態発生の危険が高まった際には、早めに国外や国内の安全な場所に退避・避難することが最良の安全策です。
(3)緊急事態が発生した際や発生の危険が高まった際、大使館は、情報収集や情勢判断、対策の検討を行い、電子メールや電話を通じ皆様に随時連絡いたします。平静を保ち、流言飛語に惑わされたり、群集心理に左右されないようにご注意ください。
(4)緊急事態が発生した場合には、お互いに助け合って対処することが重要です。大使館から皆様にご協力をお願いすることもありますので宜しくお願いします。
日頃から新聞やテレビ、インターネット等を通じて最新の治安情報を入手するよう心掛けてください。大使館は、緊急事態発生の危険が高まったり、治安上の注意が必要と考えられる場合に次の方法で情報をお届けします。
| レバノン時間 | 周波数(キロヘルツ) |
|---|---|
| 00時00分~01時00分 | 9620 |
| 04時00分~07時00分 | 17560 |
| 19時00分~21時00分 | 15445 |
| 21時00分~24時00分 | 9670 |
勤務先や通勤途上、自宅等で緊急事態に巻き込まれた場合を想定し、それぞれの場所での避難場所を設定し、その場所や経路を予めご家族の皆様と確認しておいてください。
緊急事態の発生に備え、チェックリスト(別添2参照)も参考に、携行品や備蓄物資を準備しておくことをお勧めします。
(イ)国内や海外のテレビやラジオ、インターネットなどから最新情報を収集してください。また、ご自宅の周りの隣人の方たちの様子にも注意してください。
(ロ)外務省・大使館は、治安状況等に応じて「危険情報」等を発表しますので外務省の海外安全ホームページ(http://www.anzen.mofa.go.jp)で確認してください。情報が更新された際には、大使館から電子メールや電話でお知らせするよう努めます。
(ハ)大使館は必要に応じ、皆様へ安否確認のための電話連絡を随時行います。皆様の方からも、ご心配している日本のご家族等に対し、必要に応じ電話連絡されることをお勧めします。
緊急事態の危険が高まった際には、「危険情報」等を参考にして、定期航空便や定期長距離バスなどが利用できる間に退避を希望される方は避難・退避してください。
状況により、大使館から自宅待機や避難・退避のための集合場所等を連絡する場合があります。なお「退避勧告」は法的拘束力を持たないため、最終的には皆様ご自身の判断と責任において行動していただくことになりますが、可能な限り大使館からの連絡に従って行動していただくようお願いします。
なお、「危険情報」は4つのカテゴリーに分けて発表されます。「退避を勧告します。渡航は延期してください。」が発表された際には、できるだけ早いタイミングで退避できる手段を選んで退避してください。大使館は利用可能な退避手段に関する情報を集めてお伝えするよう努めます。定期航空便が欠航したり座席の確保ができない場合、大使館は、皆様の退避を支援するために必要に応じて定期航空便以外の輸送手段(借り上げバスやチャーター航空機等)を確保すべく努めます。しかし、一般に独自の退避手段を手配するためには相当の時間が必要となる場合もありますので、これを待つことなく、空港や道路が閉鎖される前のできるだけ早いタイミングで避難・退避されることを強くお勧めします。なお、大使館が航空機の手配をした場合には片道エコノミー正規料金を、バスを借上げた場合には所定の料金をお支払いいただくことになります。
緊急事態が発生又は、発生が目前に迫り、空港等が閉鎖され、航空機による退避が不可能となった場合などには、次のいずれかの対応策を検討してください。ご自身で独自に手配した手段や会社等が手配した手段で周辺国等へ退避される場合には、事前に大使館へご連絡いただくようお願いします。
国外に退避された際には、ご家族等に速やかに連絡するとともに、外務省海外邦人安全課(外務省代表:0081-3-3580-3311)や現地の日本大使館へも連絡してください。
(海外安全ホームページ(http://www.anzen.mofa.go.jp))
複数の国や地域にまたがる広い範囲で注意が必要な情報をお知らせするものです。
渡航・滞在にあたって特に注意の必要な国・地域の現地情勢や安全対策の目安を4つのカテゴリーに分けてお知らせするものです。
その国・地域への渡航、滞在に当たって特別な注意が必要であることを示し、危険を避けていただくよう、お勧めするものです。
その国・地域への渡航に関し、渡航の是非を含めた検討を真剣に行っていただき、渡航される場合には、十分な安全措置を講じることをお勧めするものです。
その国・地域への渡航は、どのような目的であれ延期されるようお勧めするものです。また、場合によっては、現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性の検討や準備を促すメッセージを含むことがあります。
その国・地域に滞在しているすべての日本人の方々に対して、滞在地から、安全な国・地域への退避(日本への帰国も含む)を勧告するものです。この状況では、当然のことながら新たな渡航は延期することが望まれます。
限定された期間、場所、事項について安全対策の観点から速報的に発表するものです。
防犯・トラブル回避に役立つ各国・地域の基礎情報です。各地の犯罪状況やよく見られる犯罪手口、防犯対策のほか、出入国に当たっての注意事項、風俗・習慣の特色などお知らせするものです。
安全確保の参考としていただくため、その国のテロに関する概要をお知らせするものです。
自動車をお持ちの方、常時整備、点検するようお勧めします。
貴重品の保管方法や場所等については、日頃から家族全員が承知しておくようにしましょう。
避難場所へ移動する際には、貴重品に加え、次に挙げる携行品をすぐに持ち出せるように準備しておくことをお勧めします。但し、軍用航空機や軍用船舶を利用する場合には、持ち込める手荷物が一つに制限されることがあります。