在留邦人向け安全の手引き 在ラスパルマス出張駐在官事務所

在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。


在スペイン日本国大使館在バルセロナ日本国総領事館在ラスパルマス出張駐在官事務所
(※)
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安全の手引き

~備えあれば憂いなし~

2011年3月7日
在ラスパルマス出張駐在官事務所

Ⅰ.はじめに

我が国の国際化の進展に伴い、海外で暮らす日本人の数は年々増加し、それとともに海外で事件、事故に巻き込まれる事例が増えていることは皆様ご承知のとおりです。

カナリア諸島における邦人の犯罪被害報告は年間数件に留まっています。
また離島であるという地理的条件から、テロリストの侵入が困難なため、テロ・爆弾事件等は近年発生していません。
しかし、主に欧州各国から観光客が一年中訪れることもあり、スリや置き引き等の軽犯罪は観光地を中心に発生しています。

また、スペイン本土では2004年3月11日、欧州最大の爆弾テロとなったイスラム過激派組織によるマドリード列車爆破事件が発生し、191人が死亡、約2000人が負傷しました。更に、2006年12月30日には、マドリード・バラハス空港駐車場において、ETAによる大規模な自動車爆弾テロが発生し、外国人2名が死亡しています。今後も、このようなテロ事件が皆様の身近で発生しないとは必ずしも言い切れません。

こうした状況下では、強盗や窃盗などの一般犯罪に対する安全対策はさることながら、テロ事件に対する安全意識を持つことも重要です。海外において犯罪の被害に遭わないためには、皆様一人一人が日頃から安全意識をもって行動されることが必要となります。

そこで、カナリア諸島在住の方々や旅行される皆様方の防犯のご参考になればと思い、「防犯の手引き」及び「緊急事態対処マニュアル:大規模テロ(爆弾テロ)に備えた日本人心得」から成るこの「安全の手引き」を作成しました。この手引きは決して目新しいものではなく、カナリア諸島に長く滞在されている方々には当然のことばかりと思いますが、もう一度お読みいただき、皆様の安全で快適なカナリア生活の一助になれば幸いです。

Ⅱ.防犯の手引き

1.基本的心構え

カナリア諸島は1960年代から日本の水産業界と結びつきが深く、スペイン国内でも親日的な人々の多い地域です。

治安面では、比較的に良好ですが、最近多種多様な犯罪が発生しています。そういった犯罪に皆様が巻き込まれないためには、事件、事故に巻き込まれる前に、正しくカナリア諸島の実態を認識し、危険な場所へは立ち入らない等、安全、防犯意識を充分に持つことが大切です。

(1)安全のための基本理解

日本人は、海外での安全意識が欠如しており、無警戒、無防備、無認識であると指摘されます。海外での安全の基本は、「不断の警戒」「目立たない」「行動を予知されない」の三原則です。

(2)安全に関する情報の収集

安全情報の収集は楽しい海外生活を送るためには欠かせません。日頃から新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、インターネット等のニュースや在ラスパルマス出張駐在官事務所、在スペイン日本国大使館を通して、安全情報の収集をお勧めします。

なお、在スペイン日本国大使館では、随時、ホームページ(http://www.es.emb-japan.go.jp/japones/index.htm別ウインドウが開きます)に安全情報を掲載・更新しており、また、ご希望の方々に安全に関する情報を電子メールにて送信するサービスを実施しております。本サービスを御希望の方は、ご氏名及び登録希望メールアドレスを領事部代表メールアドレス(consular@tocco.es)宛にお送り下さい。

(3)緊急時の連絡先の把握

万一の事件、事故に備えての警察、消防、病院、在ラスパルマス出張駐在官事務所或いは企業関係者、信頼できる近隣者等の連絡先は常に整理し、在留邦人相互間の連絡体制も併せて確立することをお勧めします。

2.一般治安情勢
(1)一般犯罪状況

スペイン検察庁の報告によると、2009年カナリア諸島では、犯罪件数はラスパルマス県では147,649件で前年比0.26%の増加、サンタクルス・デ・テネリフェ県では前年比0.61%の増加となりました。犯罪の種類は両県共に、窃盗等がほぼ半数を占め、殺人、強盗等の凶悪犯罪は数件に留まっているため、治安情勢は比較的良好に推移していると言えます。

(2)外国人観光客への安全対策の強化

カナリア諸島は、一年を通して気候が温暖なため、ヨーロッパ有数の観光地として、避暑・避寒客で賑わっており、2010年には約859万人の外国人観光客が同諸島を訪れました。この為、国家警察は外国人観光客のため、観光シーズン中の観光地における警備の強化、宿泊施設・レストラン等に対する防犯指導(犯罪例の周知等)、被害発生時の処理手続きの迅速化等の策を講じています。

(3)麻薬犯罪

スペインはアフリカ、中南米から欧州に入る各種麻薬の重要な入口となっており、密売組織が暗躍しています。カナリア諸島はヨーロッパ、中南米、アフリカを繋ぐ海上交通の要路に当たることから、主に中南米からの麻薬密輸ルートの経由地となっており、治安当局は麻薬密輸組織の取締りを強化しています。

またカナリア諸島でもスペイン国内同様、麻薬乱用が大きな社会問題となっています。スペインでの麻薬密輸、密売の罪は重いので、見知らぬ人から「荷物を預かってもらいたい」「手数料を払うので、荷物を運んでもらいたい」などと頼まれても絶対に引き受けてはいけません。日本人の気の良さに付け込んだ甘言に乗ってしまうと知らない間に「麻薬の運び屋」に仕立てられ、麻薬取引の共犯者となりますので、そのような場合は無視することが最良の策です。

(4)不法移民の流入

カナリア諸島はアフリカ大陸まで約115キロの距離にあることから、北西アフリカ諸国(主にモロッコ、モーリタニア、セネガル)からの小型船による不法入国者が問題となっています。

(5)カナリア諸島の警察制度

スペインで生活している方の安全確保、事件、事故発生に際しての第一次的責任はスペイン政府が負っています。カナリア諸島内で日本人が事件、事故に巻き込まれた場合には、在ラスパルマス出張駐在官事務所は邦人保護の観点から必要な援護措置を講じますが、捜査、処理は全てスペインの主権の下に、スペイン政府の責任において処理されます。したがって、日本の治安当局の捜査手法、処理方法とは同一であるとは限りません。スペインの警察制度は、日本の制度とは異なっており、4つの警察組織が存在し、それぞれ管轄地域と職務権限を異にしています。

(ア)国家警察総局(Dirección General de la Policía,国家警察)
「091」のマーク入りパトカーに乗り、夏季には白色の上着の制服を着た警察官を街中でよく見かけると思いますが、彼らが国家警察総局の警察官です。
文民の性格を有する警察官で、内務大臣の指揮の下、県都及び、市中心部の治安維持を担当しています。一般的警察業務を担当する他、身分証明書、パスポートの発給、外国人の出入国、在留管理、賭博、薬物犯罪の捜査等を固有の担当としています。
(イ)治安警備総局(Dirección General de la Guardia Civil,治安警察)
緑色の制服、パトカーで街頭治安警戒を行っています。軍隊の性格を有する武装警察官です。国家警察総局とは担当地域を異にし、郡部、都市間幹線道路、組織的には最も日本の警察と似ており、領海を管轄しています。一般的警察業務は同一ですが、他に武器、爆発物の規制、密輸、国税法違反の取締り、幹線道路における交通取締り、輸送警戒、重要施設の警戒、自然環境保護等を固有の担当としています。
(ウ)市警察(Servicio de la Policía Municipal)
地方公共団体がその行政区域内の治安責任を果たすために独自に設置した機関です。職務は交通警察分野と市民安全対策を担当する他、管内の公共事業機関、公共建造物、施設の警戒、犯罪多発地域の巡回、及び行政命令、条例の執行等を担当しています。
(エ)自治州警察(Cuerpo General de la Policía Canaria)
カナリア自治州政府首相府、法務及び安全保障庁の指揮の下、2010年6月に始動した自治州独自の警察機関です。カナリア自治州組織・所属機関・建物等の安全保障、自治州内の自然環境や資源の保護、観光地区の監視、島や都市間の陸・海上運輸の検閲、カナリア文化遺産の監視、海上救助協力、自治州公共サービスの円滑な提供の保護等を担当しています。
3.テロ情勢

スペインでは、テロ組織ETA(バスク祖国と自由)及びアル・カーイダと関連するとされている北アフリカのイスラム過激派のテロが最大の脅威となっています。

(1)ETA

今までにETAのテロにより、800人以上が犠牲となっています。

また、2007年には11件、2008年には33件、2009年には15件、2010年には1件以上のテロを実行しました。テロの対象は、軍、警察、裁判所等の政府関係機関が主ですが、観光客や一般市民が集まる避暑地や大学構内においても爆破テロが行われており、爆弾テロに巻き込まれる可能性も十分考えられます。

2010年中、治安当局はフランス等外国の治安当局と連携してETA及びETAの若年層支援グループのSEGIメンバーを124名逮捕すると共にアジトの摘発等を強力に推進しました。ETAは、2010年9月5日、停戦宣言をしましたが、停戦宣言後間もない9月16日に1件の爆破事件を起こしました。ETAは、過去において、何回も停戦宣言をしては破棄を繰り返しており、スペイン政府は、ETAが武器の放棄についてまでは言及していないこと、及び停戦が恒久的なものとされていないことから、今次停戦声明への慎重な姿勢を崩していません。

ETAは組織的にダメージを受けていると見られますが、一般市民がテロ被害に遭遇する可能性は否定できず、十分な注意が必要です。

通常、ETAはテロを実行する場合、事前(30分から1時間前)に予告することが多いので、周辺の状況に常に注意を払い、治安当局から避難等の指示があった場合は、指示に従うようにして下さい。

(2)イスラム過激派

2004年3月11日にマドリード列車連続爆破テロが行われ、死者191名、負傷者約2000名が発生する大惨事となりました。以後、治安当局は、イスラム過激派の取り締まりを強化しており、2008年1月にバルセロナで逮捕されたイスラム過激派のメンバーは、バルセロナ市内の公共交通機関を標的とした爆破テロを計画していたとされています。

2010年においてもアル・カーイダの関連のあるイスラム過激派関係者が、同組織に対する不正送金の罪で多数逮捕されています。

同年11月5日、スペインの4段階あるテロ脅威度が、下から2番目「高い(Alto)」の中にある低い強度(Intensidad baja)から高い強度(Intensidad Alto)に引き上げられています(注:スペイン内務省は、テロ脅威度を「極度(Extremo)」、「とても高い(Muy Alto)」、「高い(Alto)」及び「潜在的(Medio)」の4段階で評価しており、更にそれぞれの段階が低い強度(Intensidad baja)と高い強度(Intensidad Alta)の2つに分かれています)。

今後、イスラム過激派による無差別テロが行われる可能性も十分考えられますので、テロ情報の入手に努めるとともに、治安当局から避難指示等があった場合は、指示に従い速やかに避難して下さい。

4.邦人被害状況

2010年における在スペイン日本国大使館及び在バルセロナ総領事館が把握している邦人被害件数は509件であり、前年の457件と比べ増加しており、邦人旅行者の増加に伴い、被害件数は中長期的には依然増加傾向にあります。

2010年のカナリア諸島に於ける邦人の犯罪被害報告は9件であり、特に観光地におけるスリ及び車上荒らしの被害が増加しています。

なお,具体的な邦人被害例につきましては、毎月、在スペイン日本国大使館ホームページ(http://www.es.emb-japan.go.jp/japones/index.htm別ウインドウが開きます)「安全情報」の中の「邦人被害例」に掲載していますので、ご参照ください。

5.カナリア諸島における邦人の被害事例
(1)「観光地での車上狙い」

テネリフェ島の観光地で景色を見るため施錠せずに下車し、戻ってみると物色された跡があり、財布、クレジットカード等の貴重品が入った鞄が盗まれた被害が2件報告されています。

(2)「宿泊施設への侵入盗」

フェルテベントゥーラ島観光地の宿泊先(アパートメントタイプ)の寝室にて就寝中、ロックをかけ忘れた窓ガラスから何者かが隣のサロンへ侵入し、旅券、現金、カメラ等が入った鞄を持ち去られた。

6.被害発生場所
(1)グランカナリア島

置き引き・引ったくり等窃盗事件の主な発地域:

  • ラスパルマス港湾周辺全地域
  • サンタカタリーナ公園周辺
  • フェルナンド・グアナルテメ通り周辺
  • シウダアルタ周辺の商店街地域
    (ラスチュンベーラス地区、チャマン地区、ヒナマル地区)
  • フェリア・デル・アトランティコ地区
  • 島南部観光地(プラジャ・デル・イングレス)
(2)テネリフェ島

盗難(特に車上狙い)事件の主な発生地域:

  • レイナ・ソフィア国際空港
  • ラスアメリカス海岸周辺
  • ラステレシータス海岸
  • テイデ国立公園
7.主な街頭犯罪の手口とその対策
(1)置き引き
飲食店等

手口:テーブルの上の携帯電話や足下或いは反対側の椅子に置いてあるバッグ等を置き引きする被害が多くなっています。

対策:手荷物を他のテーブル、椅子の上や背もたれ、足下等に置かないように心掛けて下さい。また、席を離れる際には、例え短時間でも手荷物を必ず携行して下さい。

空港内

手口:カートに置いた貴重品の入った手荷物を狙った置き引きが発生しています。

対策:特に貴重品は必ず身につけて下さい。また旅券、航空券、財布等を同じ所に保管せず、別々にして携行することをお勧めします。

(2)引ったくり

手口:銀行やキャッシュディスペンサーで、現金を引き出すのを見ていて、その後をつけ現金を盗むものです。グループで犯行に及ぶケースが多く、犯行後、現場付近に待機している仲間の車やバイク等に乗り逃走する場合があります。

対策:銀行等で現金を引き出した際は、常に周囲に注意を払い、用もないのに近付く人がいる場合には警戒が必要です。外部設置のキャッシュディスペンサーを利用しないことをお勧めします。
また、歩行中は、バッグや貴重品などの荷物は、車道側には持たないように心掛けて下さい。

(3)車上狙い

手口:駐車場内、路上駐車を問わず、巧妙な手口で車のドアの鍵をこじ開けたり、ガラスを割って車内やトランクから物品を持ち去る手口が増えています。

対策:たとえ少しの間でも車を離れる時は、ドアをロックし、決してエンジンを掛けたままにしないで下さい。外から見えるところに物が置いてあれば狙われます。車内に何も置かないようにして下さい。
また、車に防犯アラーム、ハンドル固定棒、バッテリー・カットなどの装置を備え付けていることも有効です。

(4)キャッシュカード等の不正使用

手口:キャッシュディスペンサーに挿入したキャッシュカードが取り出せなくなる細工を施したり、カードの磁気情報等を読み取る装置を取り付ける等犯罪手口が巧妙かつ高度化しています。

対策:キャッシュカードが取り出せなくなった際は、何者かが親切を装って、解決方法等を教えてくれる場合がありますので、相手にせず即座に契約銀行またはカード会社にキャンセルの通知をして下さい。
また、頻繁に貯金出入金状況を確認し、身に覚えのない現金が引出されていないかをチェックすることをお勧めします。

(5)空き巣対策
  • 警備会社のアラームや防犯ドアの設置、窓等に鉄格子を取り付けるなどの防犯対策を行う必要があります。
  • 鍵を紛失したり、盗まれた場合は、必ず鍵を取り替えること、また、以前に居住者がいた家に新たに入居した場合も、同様に鍵を取り替えることをお勧めします。
  • 長期間留守にする場合は、郵便受けに通信物等が溜まらないように、管理人や近所の人などに引き取りを依頼しておくようにする。
8.交通事情と自動車運転上の注意
(1)一般的な交通事情
  • カナリア諸島の主な交通機関・・・バス、タクシーの公共交通手段が利用できます。テネリフェ島サンタクルス・デ・テネリフェ市内には路面電車が2006年に開通しました。
  • 生活習慣としては車優先か人優先か・・・人優先です。
  • 道路事情・・・朝、晩の通勤時間帯及び昼食時間帯は渋滞します。
  • 必要以上にスピードを出して走る車が多く、特に市街地とリゾート地を結ぶ高速道路はスピードの出し過ぎによる人身事故も発生しています。また、高速道路脇には歩道も併設されているところがあり、高速道路を横断する人が散見されますので注意が必要です。
  • 日本と比較すれば、運転マナーが乱暴なドライバーが多く、急な進路変更、無理な割り込み、車間距離の欠如、方向指示器を出さないドライバー等には注意が必要です。また、オートバイの動向(車線を縦横無尽に走る、高速道路二人乗り等)にも注意が必要です。
  • 歩行者が信号を守らず急に飛び出す事もあるため(信号青色点滅は横断禁止)、市街地においては歩行者の挙動にも留意を要します。
(2)交通規則

2006年7月1日より交通違反点数制が導入されました。通常、持ち点は12点(運転免許取得歴3年以下の場合は8点)で違反内容により減点処分を受けます。

  • 車は右側通行です。
  • 飲酒運転は罰金、刑罰の対象です。
  • 市街地の多くが一方通行です(非優先道路は路上にSTOPの表示がある)。
  • 市内走行中も、後部座席のシートベルトの着用が義務づけられています。
  • 携帯電話等の通信機器類の運転中の使用は禁止されています。また、ヘッドホンやイヤホン等、運転に必要な注意力に支障をきたす可能性がある機器の使用も禁止されています。
  • ガソリンスタンド内では、携帯電話、ラジオ等の電源を切らなければなりません。
  • 自動車に備えておくもの:
    • 反射帯付安全ベスト(車内に備え付けておき、市外道路において車外に出る際、同ベストを着用してから道路に出ることが義務づけられています。)
    • 三角停止表示板(2枚)
    • 予備電球
(3)車を運転する場合の注意事項
道路走行中の注意事項
信号機の設置場所は日本と異なり、交差点の手前に設置されているので、注意が必要です。また、バス専用レーンを横断する場合、走行中のバスが優先となりますので、しっかりと確認する必要があります。
道路標識
日本とほぼ同じです(制限速度もキロ表示)。
道路の舗装
良く整備されています。しかし、道路工事が市内・市外の至る所で行われており、交通渋滞の原因となっています。
ガソリン事情
特に問題はなく、ガソリンスタンドも利用しやすくなっています。ただし、セルフサービス店では、初めての場合、給油方法等分かり難いことがあります。
(4)交通事故について
交通事故
減少の傾向にあります。
交通事故の原因
(ア)運転に起因するもの、(イ)道路等の設備に起因するもの、(ウ)車に起因するものが挙げられますが、そのほとんどが交通法規無視や運転技術の未熟によるものです。また、事故の数パーセントは車の欠陥が原因とされており、注意が必要です。死亡事故については、スピードの出し過ぎ、飲酒運転が2大事故原因となっています。
交通事故の補償金
様々なケースがあり一概に断定できませんが、以前と比較し最近では保険金がかなり支払われているようです。
交通事故を起こしたら
人身事故の場合は「警察への通報」「負傷者の病院搬送」「相互の事故保険の確認」が必要です。物損のみの場合、警察への連絡はまれで、ほとんどが保険会社を通じ処理しているのが実状のようです。
事故に対する罰則
日本とほぼ同じと言えます。
9.誘拐対策

スペインではこれまで邦人を巻き込んだ誘拐事件は起こっていませんが、この種の犯罪はどのような形で襲ってくるかわかりません。そのための日常における防止策としての心がけは次のとおりです。

(1)出勤、帰宅、外出の際、自宅周辺の様子が普段と違うかどうか注意する習慣をつける。

(2)判で押したような出勤、帰宅、外出は犯人に絶好の襲撃機会を与えることになるので、出来る限り時間帯や道順などのパターンを変える。

(3)万一誘拐された場合は犯人に抵抗しない。誘拐犯がむやみに殺傷等をせず、目的(例えば身代金を得る等)達成後には無事解放されることを信じ、落ち着いて体力を維持しつつ、救出を待つという心構えが必要。

10.緊急連絡先
<救急全般>
112(警察、消防、救急すべての共通番号、救急車手配等必要に応じた部署へ電話が繋がる仕組みとなっているので非常に有効。)
<国家警察>
091
<市警察>
092
<治安警察>
062
<消防>
080
<被害届>
902-102-112(日本語対応は年中無休で8時から24時まで可能です。ただし、人員が限られているため、応対まで多少時間がかかることがあります。)
11.在ラスパルマス出張駐在官事務所(Consulado del Japón en Las Palmas)

住所:Calle Santiago Rusiñol,12
35005 Las Palmas de Gran Canaria

電話:928-244012(代表)
928-297290(FAX)
事務所開所時間 月曜日~金曜日 9時00分~12時、14時00分~16時00分
なお、上記開所時間以外や土曜、日曜及び祝日は閉所していますが、日本人に関する人身事故等緊急の場合には対応しています。上記事務所電話にて、自動音声による緊急電話番号の案内をしています。

12.緊急時の言葉
「泥棒」
ラドロン(Ladrón)
「助けて」
ソコーロ(Socorro)
「警察」
ポリシア(Policía)
「救急車」
アンブランシア(Ambulancia)
「病気」
エンフェルモ(Enfermo)
「火事だ」
フエゴ(Fuego)
「出張駐在官事務所」
コンスラード・デル・ハポン(Consulado del Japón)
「出張駐在官事務所の住所」
カジェ・サンティアゴ・ルシニョル・ドセ・イ・ピオ・ドセ(Calle Santiago Rusiñol, 12 y Pío XII)

Ⅲ.緊急事態対処マニュアル:大規模テロ(爆弾テロ)に備えた日本人心得

1.平素の心得と準備

緊急事態が「いつ、どこで、どのように」発生するのか予測は困難です。日頃からの準備が非常に大切です。

(1)情報の収集、現状の把握

常に最新の治安情報入手に努めましょう。

新聞、テレビ、ラジオ、インターネットの報道の他、外務省の海外安全ホームページ(http://www.anzen.mofa.go.jp/)においても以下の情報を入手することができます。

また、日本の海外向けテレビ(JSTV)では、主に外務省が提供する情報を基に「海外安全情報」を毎日放送しています。

更に外務省では、NHK海外放送(ラジオ日本)を通じ、現地情勢、退避方法等について情報提供を行うことがありますので、短波放送が受信可能なラジオ(電池使用)を備えておくことをお勧めします。ラジオ日本はヨーロッパ向けに日本語放送しており、放送時間により異なりますので、次のラジオ日本のホームページをご参照ください。

【海外危険情報】
外国において治安が極度に悪化したり、緊急事態発生のおそれが高まった場合、外務省ではその国や地域の治安情勢などを4段階に区分して発出します。危険度により「十分注意してください」、「渡航の是非を検討してください」、「渡航の延期をお勧めします」、「待避を勧告します。渡航は延期してください」に分かれています。
【スポット情報】
日本人の安全に関わる重要な事案が生じた場合、あるいは生じる可能性がある場合に速報的に出される情報です。その内容はテロや紛争に関する情報やスト、国際会議開催等渡航・滞在の安全対策やトラブル回避の観点から、知っておく必要があると思われる事案について、個々に情報提供するものです。
【安全対策基礎データ】
渡航、滞在に当たって、防犯やトラブル回避の観点から知っておきたい情報、具体的には、治安情勢、犯罪発生状況、多発している一般犯罪の手口や防犯対策、日本人が巻き込まれた事件等が掲載されています。
【テロ概要】
テロ組織ごとにテロ事件の発生状況及び日本人・日本権益に対する脅威について掲載されています。
(2)連絡体制の確保
【在留届の提出励行】
緊急事態発生が発生した際、当事務所が在留邦人の皆さまの安否確認や事件事故等に遭われた際に支援を行うための連絡は、「在留届」に記載された連絡先を利用し行われます。渡航先で3か月以上滞在予定の方は、在留届の提出を励行して下さい。また、転居、帰国、家族の異動等で届け出事項に変更が生じた場合も、忘れずに変更のご連絡をお願いします。
【家族間、企業内の連絡】
家族間、企業内での緊急連絡方法について、予め決めておく必要があります。また、常時お互いに連絡が取れるよう所在を明確にするようにして下さい(旅行等で不在となる場合、その旨周知していください)。
【電話回線不通時の備え】
予め家族や会社関係者等との合流場所を決めておきましょう
2.緊急時の行動
(1)心構え

緊急事態が発生し、または発生する恐れがある場合には、当事務所は情報収集、情勢判断および安全対策の策定を行い、随時、情報提供を行います。平静を保ち、流言飛語に惑わされたり、群集心理行動に巻き込まれることのないよう注意し行動して下さい。

(2)初動
【安否の連絡】
先ず安否の連絡が重要です。直ちに家族や会社などに連絡してください。それほど自分には影響がない場合も、本邦家族などへ連絡しましょう。
【安全の確保】
外出時に緊急事態が起こったら、危険な場所から直ちに離れ、安全な場所に移動してください。自宅や職場、ホテルなどの屋内にいる場合には、先ず自分の存在を当事務所に報せてください。安全が確認されるまでは、不用意に移動しないでください。
【情勢の把握】
緊急事態発生の際には、現地・海外報道、衛星放送テレビなどのメディアによる情報収集を各自心がけて下さい。スペイン政府機関や大使館のほか、日本の外務省からも情報を得られます。緊急時には誤った情報や噂が流れやすくなりますので、落ち着いて正しい現状把握に努めて下さい。
外務省領事局海外邦人安全課
03-3580-3311 (内線)5140
外務省領事サービスセンター(海外安全担当)
03-3580-3311 (内線)2902
外務省海外安全ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/
http://www.anzen.mofa.go.jp/i/(携帯版)
(3)在ラスパルマス出張駐在官事務所への通報等
【情報の共有】
重要と思われる情報を独自に得た場合、当事務所に通報して下さい。他の在留邦人の役に立つ情報となります。
【被害の報告】
自分や家族または他の邦人の生命・身体に被害が及ぶかその恐れがある場合は、迅速かつ具体的にその状況を当事務所に報告して下さい。
【相互の協力】
緊急事態発生の際には、お互いに助け合うことが必要になります。当事務所からも在留邦人の方々に種々の助力をお願いすることもありますので、ご協力をお願いします。

緊急事態に備えてのチェックリスト

  • パスポート、身分証明書
    パスポートまたは身分証明書は、緊急時では必ず携行すべき重要書類です。
    パスポートの残存有効期間は6ヶ月以上であることが望ましく、最終ページの「所持人記載欄」は漏れなく記載しておく。
  • 現金、クレジットカード、預金通帳、有価証券
  • 自動車の整備等
    • 自動車は常時整備しておき、ガソリンはいつも十分入れておく。
    • 車内には、懐中電灯、地図、ティッシュペーパー等を備えておく。
    • 自動車を持たない人は、近くに住む自動車を持つ人と平素から連絡をとり、必要な場合に同乗できるよう相談しておくこと。
  • 携行品の準備
    避難場所へ移動する事態に備え、上記に加えて次の携行品を直ぐに持ち出せるよう準備しておくこと。
    • 衣類・着替え(長袖、長ズボンが賢明。行動に便利で、華美なものは控え、吸湿性、耐寒・耐暑性に富む素材が望ましい)
    • 履物(行動に便利で底の厚い頑丈な革靴等)
    • 洗面用具(タオル、歯磨き、石鹸等)
    • 非常用食糧等
      自宅待機に備え、米、ミネラルウォーター、粉ミルクなどの食糧を備蓄し、自宅から他の場所へ避難する際は、その中からインスタント食品、缶詰類、粉ミルク、飲料水(水筒)を携行すること。
    • 医薬品等(常時服用している薬剤のほか、最低限の救急薬品)
    • ラジオ(NHK海外放送=ラジオ・ジャパン、BBCやVOAなどの短波放送を受信できる電池仕様のもの。予備電池も忘れないように。)
    • その他
      懐中電灯、ライター、ろうそく、ナイフ・フォーク、缶切り、栓抜き、紙・プラスティックの食器、簡単な炊事用具、固形燃料、ヘルメットなど

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