在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。
まず、当国の文化、習慣、国民性を正しく理解し、現地に融和すると共に、良識ある外国人として自覚ある行動をし、ラオス人との良好な関係を不断に保持する心構えが重要です。
(1)「在留届」は、緊急時の連絡・伝達のためにも大変重要なものですので、当国に3ヶ月以上滞在を予定される方は、大使館領事班に提出していただくと共に、住所や連絡先が変更になった場合や帰国される場合には、必ずその旨を通報して下さい。
(2)大使館では、治安情報や海外安全情報等を随時電子メールにてお知らせしておりますので、在留届にメールアドレスを必ずご記入下さい。在留届提出後にメールアドレスを取得された方やメールアドレスを変更された方は、その旨を大使館にお知らせ下さい。
また、当館ホームページから在留届に記載されているメールアドレス以外のメールアドレス(自宅、職場、同居家族等のメールアドレス)を登録することができます。
(3)万が一、当国の治安情勢が悪化し、テロ・クーデター・戦争等の発生が予測されるような状況になった場合は、提出された在留届に基づき、在留邦人宛に関係情報及び退避情報をお知らせしたり、在留邦人の安否・所在の確認作業を行います。
(1)当国では、事件・事故に関する情報が殆ど公開されず、治安関係情報の入手が困難であることから、ともすると当国人の温厚さから判断して安全だと考えがちです。しかし、最近では、町の中心でも、空き巣やひったくり・置き引き等の街頭犯罪が増加傾向にあり、地方では、反政府組織によると見られる襲撃・爆発事件が未だ発生しています。
(2)更に、一般犯罪の中でも、犯人が強盗に転じたり、銃器等の凶器を使用した強盗事件等、凶悪なケースが増えていますので、常に最新の治安情報の入手に努め、防犯上必要な対策を講ずることが重要です。
(3)日頃から邦人同士の連絡を緊密にし、情報の交換、相互支援体制を確立するよう努めるとともに、大使館から発出される危険情報や各種治安関連情報には十分注意して下さい。
(4)なお、当国人は噂話を好む者が多く、流言・風説の類が至るところにありますが、こと犯罪に関するものは、全てを否定することなく、防犯上の参考として頭の片隅においておくことも必要かと思われます。
緊急時に備えて、必要最小限の物は直ちにスーツケース等に詰め込めるよう整理及びメモをしておくと、緊急時に慌てることなく、また忘れ物もなく迅速に行動できます。旅券、現金、貴金属、貯金通帳等の有価証券、クレジットカード類は、緊急時に直ぐに持ち出せるよう適切に保管しておいて下さい。家族全員が安全な隣国または第三国へ渡航するための費用及び、ホテル等の宿泊施設で10日間程度生活できる現金を常時手元に用意しておくことが大切です。
(1)旅券については、6ヶ月以上の有効期間が残っていることを常時確認し、6ヶ月以下の場合には大使館で新規旅券の発給申請を行って下さい(タイ・ベトナム・中国等、近隣国への入国に際しては、6ヶ月以上の残存有効期間が必要です)。
(2)旅券査証欄の空欄が少なくなった方は、大使館で査証欄増補申請を行って下さい(増補は1回限り可能です。増補後、査証欄に空欄がなくなった場合は、新規旅券の発給申請を行う必要があります)。
(3)新規旅券の発給には、戸籍謄本(抄本)(現在お持ちの旅券を取得された時から氏名、本籍地に変更がない場合は不要です)、写真(4.5㎝×3.5㎝)1枚及び発給手数料(手数料は、日本で通常に支払う額に準じ、現地通貨にて支払うこととなります)が必要となりますので早めに手配し、緊急時に旅券の有効期限が切れていたということの無いように注意して下さい。なお,通常,旅券申請から交付まで1週間かかります。
(4)また、ラオス査証の期限が切れていると速やかに出国できなくなりますので、早めに更新しておくと共に、可能な場合は数次査証を取得するようにして下さい。
(5)なお、旅券の最終ページの「所持人記入欄」はもれなく記載しておいて下さい。
緊急時に備え、日頃から食糧、飲料水、医薬品、燃料等の物資の備蓄を心がけて下さい。
これらを定期的に点検の上常備しておいて下さい。食糧、飲料水の備蓄量は、概ね家族全員が10日~2週間生活できる量を目安として下さい。
(1)緊急事態に備えて、平素から自家用車の整備には万全を期しておく必要があります。燃料は、残量が半分以下になったら常に給油する習慣にしておくと良いでしょう。
(2)車内には、懐中電灯、地図、救急用具、非常脱出用ツール(シートベルトを切るカッターと窓ガラスを割るハンマーがセットになった物)等を装備して下さい。デジタルカメラや使い捨てカメラ等を常備しておくと、交通事故発生時等の記録に有効です。
(3)自動車等を所有しない方は、自動車を所有する近隣の方と平素から連絡を取り、必要な場合に同乗できるよう相談しておいて下さい。
非常事態発生時に危険地帯を避けて、自宅から空港、友好橋等の国境通過地点及び大使館等の避難場所へ移動できる経路を複数確認しておくことが大切です。
当国の治安情勢は、近隣諸国に比べ比較的良好であると言われてきました。これは、一党独裁の民主共和制下の当国が、治安維持を国家の基本政策として重視してきていることにもよります。しかし、2003年から2004年頃にかけてビエンチャンを含む全国各地において、路線バス等を狙った襲撃事件やバスターミナル等の施設での爆発事件が発生したこともあります。
当地は急激な経済成長により貧富の差が急拡大しており、簡単に大金を手に入れる人がいる反面、生活水準が一向に上がらない人もおり、一般治安面で決して不安定要素がないとは言い切れません。
(1)当地において最も懸念される自然災害は、河川の増水による洪水です。2008年8月には大雨によるメコン河の増水で、警戒水位を数メートル超える日が数日続き、国道が浸水する等交通網が一部で遮断し、数多くの家屋が床上・床下浸水の被害を受ける等、幸いなことに死者は報告されませんでしたが、大きな被害が生じました。現在では、その後、ビエンチャン特別市内では護岸対策が整備されつつあり、洪水発生の危険性は以前に比べれば格段に低くなっていると言われていますが、隣国の洪水災害の例もありますし、食料の備蓄や防災セットの準備などの防災対策は必要です。
(2)雨期の始まりの5月頃と終わりの10月頃には、激しい雷雨が発生しますので注意が必要です。落雷に伴い、停電や電化製品の故障が多発しますので、懐中電灯等を常備し、電化製品のプラグはこまめに抜いておくことをお奨めします。山間部では、激しい降雨により土砂崩れや山崩れが発生することがあります。雨期の山道走行は転落事故も多く、バス・自家用車等を問わず、可能な限り避けた方が賢明です。
(3)なお、当地は地震発生の可能性は低いとされており、最近では2007年5月16日に当国北西部ボーケオ県において地震が発生しましたが、被害等は発生していません。
屋外犯罪の代表的なものには、「強盗・恐喝」「ひったくり」「置き引き」「スリ」「車上狙い」「性犯罪」等が挙げられます。これらの犯罪を敢行しようとする者は、犯行現場として、犯行時に目立たず、且つ犯行後の逃走にも有利な場所を選びます。こうした犯罪に巻き込まれないためには、次の事項を参考に、常日頃から犯罪者の標的とならないよう留意することが重要です。
屋内での犯罪(「強盗」「空き巣」「忍び込み」等)を予防するためには、住居自体の防犯設備を強化すること、日常生活においても防犯上の措置を十分にとること、隣人や大家との良好な関係を保持することの3点が最も重要です。 住宅選択の際にはできるだけ下記のように防犯上の要件を具備した物件を選択する必要があります。既に入居されている方については以下の要件の不足部分をできるだけ改善していくことが望まれます。
住宅を選ぶ際は、安全確保を最重点として物件を精査することが大切です。その際、前任者や家主等の関係者から十分な説明を受けることは、とても重要なことです。
当国では、これまでイスラム過激派によるテロや誘拐事件は発生しておらず、反政府組織によるとみられる襲撃・爆発事件も、外国人を直接のターゲットとしたものとは言えないことから、当国において邦人そのものがテロや誘拐の標的となる可能性は低いと言えます。
しかしながら、世界各地で発生しているテロ事件を見ると、その多くは不特定多数を標的とするものであり、時として全く社会的背景が無い場所で起きる場合もあることから、事件発生の予測は極めて困難で、市場開放政策等により「持てる者」と「持たざる者」の格差が広がるにつれ、今後、身代金を目的とした誘拐事件が発生することも否定できません。それ故に、事件発生の可能性が低いからといって、当地がテロや誘拐事件と無縁であるとは言えません。
こうした事件に巻き込まれないため、日常生活において次のような点に留意する必要があります。
(1)大勢の人が集まる場所では十分に警戒する。周囲の状況に注意し、異常が認められた場合には、速やかにその場を離れる。
(2)テロの標的となるような施設や場所には極力近づかない。
(3)通勤・通学経路を複数確保し、経路や通過時間を一定にしない等、日常生活にパターンを作らないよう心掛ける。
(4)外出の際は、家族や職場の同僚に行き先や帰宅予定時間を告げておく等、常に自身の所在を明確にするよう習慣づける。
(5)事件発生時には、絶対に野次馬にならない。
(1)洪水などの大規模災害の発生のおそれがある等、必要と判断される場合には、メール及び電話連絡網や大使館ホームページにて大使館からの情報発信を行います。連絡網による連絡の際には、次の方に正確に情報を伝達するようお願いします。
(2)普段からの非常用備蓄品の点検・整備に努めて下さい。上述の通り、水や食料など、家族が約10日間生活できる量の備蓄を常にしておいて下さい。
(3)火災が発生しても、日本国内のような迅速な消防活動は期待できませんので、日頃から火の元には十分注意し、消火器を常備するようにして下さい。漏電等による電気火災も多く発生していますので、消火器は電気火災等にも対応した物を購入して下さい。使用するアイロンや電熱器等、火災を引き起す恐れのある電化製品については、使用人にもその取扱方法をよく説明し、管理を徹底することが大切です。
万が一火災が発生した場合、消火器による消火が不可能な場合は速やかに避難して下さい。天井まで火が回ってしまった場合、消火器による消火は不可能と考えるべきです。避難後、直ちに近隣宅に火災発生を知らせるとともに、消防、警察、大使館、知人等へ連絡を取り援護を求めます。当地の家屋の構造は、日本のそれとは全く違い(殆どの家屋はレンガ造り)倒壊の危険もありますので、貴重品を取りに延焼中の家屋へ飛び込む等の行為は厳に避けて下さい。
当国の道路交通事情は急速に悪化しています。近年、経済発展により、自動車・オートバイの数が急増していますが、その一方で、信号機等の交通インフラは全く整っておらず、更に交通ルールやマナーの知識が殆ど無いに等しい運転手が車両を運転している状況であり、結果として交通事故が多発しているのが現状です。
道路の整備に伴って各車両の速度が上がり、重大事故の割合も増加傾向にあります。2011年中、当地ビエンチャン特別市の交通死亡事故件数が206件でしたが、同年中に東京都内で発生した死亡事故は215件であったことと比べると、人口比でいかに死亡事故が多発しているかが窺えます。
最近では、深夜集団でスポーツカーやオートバイを乗り回す若者グループも存在しており、飲酒や、時には薬物を摂取の上、高速で車両を運転する等、巻き込まれると大変危険です。
当地においては、公共交通機関が未発達なことから、殆どの在留邦人の方は自家用車やオートバイを使用していますが、この様な劣悪な交通事情の中で事故を回避するためには、極力現地人ドライバーを雇うと共に、やむを得ず自分で運転する場合には、常に次のような「防衛運転」に心がけ、自らを守る必要があります。
ハンドルを握るときは、常に心の余裕や思いやりの精神を持ちつつも、「自分以外の運転者を安易に信用しない」「自分の運転能力及び車両性能を過信しない」という心構えで慎重に運転するよう心がけて下さい。同乗の方も、常に周囲の状況に注意し、運転者を助けることが大切です。
また、シートベルトは短時間であっても確実に締め、お子様の乗車に際してはチャイルドシートやジュニアシート等をご使用下さい。
交通事故は、速度に目が慣れない運転開始後間もなくと、気の緩む帰宅直前に多発すると言われています。シートベルトは「エンジンを掛けたら即締める」という心構えが必要です。
なお、万が一に備えて、十分な保険に加入されることを強くお勧めします。
前述のような防犯対策、防衛運転を心掛けていても、絶対に事件・事故に遭遇しないとは言い切れません。不幸にしてこれらの当事者となった場合、先ずは身体・生命の安全を確保するとともに、被害を最小限に押さえることが重要です。
屋外では、周囲の状況を極力冷静に判断して、先ずは速やかに現場からの離脱を試みます。屋内の場合等で離脱不可能な場合は、犯人への無抵抗を貫きます。
犯人が犯行に及ぶ際の精神状態は尋常ではなく、犯人の追跡や抵抗は、予期せぬ反撃を受ける等の二次被害につながる可能性もありますので、いたずらに相手を興奮させることのないよう対処することが重要です。自分や家族の命に替えてまで守らなくてはならないものはないことを常に念頭に置き、可能な限り冷静に対処して下さい。
現場から離脱し、或いは犯人が逃走したならば、事件の発生を迅速に警察に通報します。犯人の人相、着衣、身体的特徴や逃走方向、手段等を出来るだけ詳細に把握しメモを取っておくと、事後捜査の参考となります。
事故を起こした場合や巻き込まれた場合、先ずは負傷者の救護措置をとり、その後、速やかに保険会社・交通警察へ事故発生の通報を行います。当国の場合、保険会社・警察官が来る前に事故車両を移動させてはならないことになっておりますので、注意して下さい。
また、一般のラオス人の殆どは事故の賠償能力が見込めないことから、十分な額の保険に加入の上、事故発生の際には当該保険会社にも連絡を取り、その後の処理を警察と保険会社に依頼するのが得策です。
領事関係に関するウィーン条約に基づき、身柄を拘束した治安機関に対し、日本大使館への通報(領事官通報)を要請することができます。この通報を受けて大使館では、親族、知人等への連絡や弁護士リストの提供等の必要な支援措置を取ります。
(1)ビエンチャン特別市内の主要な病院は24時間診療可能ですが、救急車による患者の搬送制度は確立されていませんので、緊急時は自家用車などで患者を搬送する必要があります。
市内の病院へ搬送の際には、緊急医療に対応できる医師が在院かどうか予め確認するとともに、入院や精密検査などが必要となった場合には、タイ等近隣諸国への移送の可能性もありますので移送に備え、旅券、現金、保険証書等も併せて準備しておくべきです。
(2)日頃から、海外旅行者保険や駐在員保険などの傷害保険の加入・継続をし、有効期限や、付帯事項の確認に心掛けて下さい。
(3)ビエンチャン特別市内のクリニックCentre medical de l'Ambassade de France(CMAF)(French Embassy Medical Centere)は英語や仏語での対応が可能で、邦人や外国人も利用しています。緊急携帯電話に連絡すれば夜間・休日でも対応可能です。このクリニックには歯科が併設されています(要予約)。曜日により診療時間が異なりますので受診前に確認してください。
住所:Bvd. Keuvieng-Simeuang
電話:021-214150, 緊急電話020-5655-4794
(4)タイのノンカイ・ワッタナ病院(ノンカイ県)及びエック・ウドンインターナショナル病院(ウドンタニ県)は、いずれも24時間対応可能です。これらの病院に連絡すれば、ビエンチャン市内まで有料で救急車を手配できます。運転手が市内の地理に不案内な場合がありますので、友好橋、大きな病院やホテル、大使館など目印となるような場所で待ち合わせすることをお勧めします。
但し、友好橋閉鎖時間帯(22時00分~翌06時00分迄)における越境については、あらかじめ友好橋入国管理事務所(電話:021-812-040)にも通報し、開門を依頼する必要があります。
邦人相互間の緊密な連絡、大使館への問い合わせ等により正確な情報の把握に努めて下さい。重大な事態の発生を知ったとき、または発生のおそれがあるという情報・事態を入手したときは、速やかに大使館に通報するようお願いします。
緊急事態の発生、または発生するおそれがある場合には、大使館は日本国外務省やラオス関係省庁等と緊密に連携を取りつつ、情報の収集・分析及び対処策について検討します。
これらの事項は、皆様が登録されているメール・アドレス宛に電子メールを配信したり、大使館ホームページを通じて情報提供を行います。
また、緊急事態発生時には、電話連絡の他に、各団体の連絡網や電子メールを利用して、皆様の安否を確認させて頂きます。
大使館では、有事の際に在留邦人の皆様に正確な情報を送るべく、ミニFM放送局を設置しています(電波到達範囲は概ねビエンチャン市内一帯です)。電話回線が使用不能になった際等には、このFM放送機で情報を発信しますので、各家庭でFM放送波を受信できるラジオを1台御用意して頂きますよう、お願いいたします。
☆FM放送局の周波数は次の通りです。
※電波混信等の状況に応じ、上記3チャンネルのいずれかにより放送します。
また、大使館では、緊急事態発生時に電話回線が使用不能となった際等には、大使館の事務所の他、JICA事務所、パークビュー・ホテル、ラオプラザ・ホテルにおいて情報提供及び安否確認作業を行うことを考えています。
緊急事態発生時にラオス国内の通信が不通であっても、タイ側の通信等を使って、国際ローミングによって国外に通話できる可能性があります。この場合は,東京にある外務省本省に電話して自らの安否を報告してください。
大使館から退避勧告があった場合は、これに従い速やかに指示された場所へ避難または引き揚げを実施するようお願いします。また、大使館の引き揚げ勧告等を待たずに自主的に避難または引き揚げをする場合には、その旨を大使館に通報するようお願いします。
ラオスの地方都市においては、ビエンチャン以上にインフラが未整備であり、移動手段や通信手段に乏しく、劣悪な医療事情やマラリア等の感染症にも十分注意する必要がありますので、これまでに述べた注意事項に加え、更に下記事項に注意する必要があります。
緊急事態発生時に、ビエンチャンまたはタイ等近隣諸国へ速やかに移動するための移動手段の確保に努めて下さい。また、滞在地に応じ、近隣国(特にタイ)へ最短時間で渡航するための経路を確認しておいて下さい。
地方では、移動手段が陸路のみに限られる場所が多く、移動中の安全確保に努めて下さい。治安情勢はもとより、大雨による道路の冠水や、崖崩れといった道路状況に関する情報を常時確認するようにします。一般的には、夜間や霧の出る早朝等、視界の悪い中での移動は出来る限り避けるとともに、移動中の万が一の故障や事故に備え、複数台でまとまって移動することが重要です。シートベルトは、後部座席も含め全員が必ず締めるように心掛けて下さい。
空港を持つ都市といっても、便数が限られている、座席数の少ない小型機が中心である等、空路での国内移動には制約があります。過去には、ラオス航空国内線でも地方空港で天候不順の中での有視界飛行で墜落事故も発生しています。目的地の最新治安情勢の入手も重要ですが、到着地の天候、空港からの移動手段の状況把握にも努める必要があります。
ラオスでは、水路による移動も主要な移動手段の一つですが、スピードボートや、スローボートを問わず、個人経営の船が多く、保険にも加入していないため、万が一の事故に対する補償はまず期待できません。
利用に当たっては、救命胴衣・ヘルメット(スピードボート乗船時)を確実に着装して下さい。
ラオスでは、概ね4月末から10月末までの6ヶ月間が雨季とされていますが、毎年雨季になると各地において水難事故が多発しています。特に、観光スポットであるバンビエンや南部のソムパニットの滝周辺の河川は,過去に旅行者が鉄砲水に巻き込まれて死亡する事故が発生しています。このような水辺を訪問する場合には、遊泳禁止のサインが出ている場所や河川の流れが速くなっている場所では絶対に水に入らない、また、チュービング(大きなタイヤのチューブに乗った川遊び)やカヌー遊びなどを行う場合は、必ずライフ・ジャケットを着用し、指導員の指示に従う等、安全確保に十分注意する必要があります。
自宅電話や短波ラジオの他、可能な限り携帯電話や衛星携帯電話を所持してください。
日本のご家族や本社、現地事務所等との定期連絡をするよう心掛けて下さい(平時であっても、いわゆる「異常なし報告」をする体制作りが必要です)。
ラオスにおいて注意すべき病気として、雨季を中心に流行するデング熱があります。また、ビエンチャン特別市以外ではマラリアに注意が必要です。デング熱やマラリアは、蚊が媒介して感染しますので、肌を極力露出させない、虫除けスプレー、蚊取り線香やマット等を常用する、山や藪には極力入らない、住居周りにボウフラ繁殖の原因となる水溜まりを作らない等の感染予防対策を取って下さい。
また、ラオスでは家禽類へのH5N1型鳥インフルエンザの感染が発生し、ヒトへの感染も確認されています。この予防は鳥との接触を避けることが基本となりますので、生きた鳥が売られている市場や養鶏場など鳥の多い場所にはむやみに訪れない、死んだまたは弱った鳥などには手を触れない、近づかない、そして手洗いが重要です。
生や加熱不十分な淡水魚を食べた場合、タイ肝吸虫症に感染することがあり、食材には注意が必要です。
ラオス南部では川の中に入ることにより皮膚から侵入するメコン住血吸虫症が見られます。また、病原性レプトスピラを持った動物の尿に汚染された水や土壌に接触するとレプトスピラ症に感染する可能性があります。特に洪水後の水に浸かるとレプトスピラ症に感染する危険が高くなるといわれています。むやみに水の中に入らない、発生地域での水田や河川では裸足で歩かない、泳ぐことは避けるのがよいでしょう。
狂犬病予防のため見知らぬ犬や猫には触れないよう注意する。もし咬まれた場合には、直ちに石けんを用いて傷口をよく洗い、ワクチン接種など治療のため出来るだけ早く病院(ビエンチャン市内では19ページ記載の医療機関等、地方では県病院など)へ受診してください。
その他にも、下痢など感染性胃腸炎にかからないようにするため、生水は飲まない、氷も生水から作られている可能性もあるため注意し、生ものの摂取は極力避ける。そして予防接種を実施する(A型・B型肝炎、破傷風、日本脳炎等)等、各種感染症の予防に努めて下さい。
特に地方に於いては医師や医療設備、医薬品の不足など医療の整備が不十分であり、大きな病気や怪我をした際、現地の病院を受診しても確実な診断や治療を受けられない可能性があります。病気や怪我をした際には、緊急且つやむを得ない処置以外は、極力設備の整ったタイ等の病院を受診されることをお勧めします。