在留邦人向け安全の手引き 在ハイチ日本国大使館

在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。


安全の手引き

在ハイチ日本国大使館
2011年9月改訂

目次

  1. 序言
  2. 防犯の手引き
    1. 防犯の基本的な心構え
      • (1)自分の身は自分で守る
      • (2)予防こそが最良の危機管理
      • (3)最悪に備えるも,行動は冷静に
      • (4)安全のための3原則
      • (5)現地に早く溶け込む
      • (6)精神衛生と健康管理
    2. 最近の犯罪発生状況
    3. 防犯のための具体的注意事項
      • (1)住居の防犯対策
      • (2)外出時の防犯対策
      • (3)生活上の防犯対策
    4. 交通事情と事故対策
      • (1)交通事情
      • (2)交通事故対策
    5. テロ・誘拐対策
      • (1)テロ対策
      • (2)誘拐対策
    6. 災害事情と対策
      • (1)災害事情
      • (2)災害対策
    7. 緊急連絡先等
      • (1)主要緊急連絡先
      • (2)外務省海外安全ホームページ
      • (3)簡単な緊急連絡用語(フランス語)
  3. 緊急事態の手引き
    1. 平素の準備と心構え
      • (1)連絡体制の整備
      • (2)一時避難場所及び緊急時避難先
      • (3)緊急事態における携行品等,非常用物資の準備
    2. 緊急時の行動
      • (1)心構え
      • (2)情勢の把握
      • (3)当大使館への通報等
      • (4)国外への退避
    3. 緊急事態に備えてのチェックリスト
      • (1)旅券等
      • (2)現金,貴金属,貯金通帳等の有価証券,クレジットカード
      • (3)自動車の整備等
      • (4)携行品の準備
  4. IV.結語

I.序言

この度,当国において皆様が安全に生活される上での安全の手引きを改訂致しました。本手引きには,既に皆様がご承知のこともあるかもしれませんが,危険を事前に回避し,安心して生活するために日頃心がけておくべきこと,参考にしていただきたいことを紹介しています。自分自身で安全対策を考える際の参考として本手引きを活用いただければ幸いです。
海外生活の中では気の緩むこともあるかと思いますが,その隙を付いて入り込んでくるのが危険です。ご自身の安全につきましては,日本での生活時以上に警戒することはもちろんのこと,日々,十分注意して日常生活を送っていただきたいと思います。

▲ ページの先頭に戻る

II.防犯の手引き

1.防犯の基本的な心構え
(1) 自分の身は自分で守る
日本は世界でも有数の「安全国」であるため,自己防衛意識が欠如しがちです。海外では,地域によって,頼るべき治安機関もあてにならないこともあり,何よりも自分と家族の安全は自分達自身で守るとの強い心構えが必要です。

(2) 予防こそが最良の危機管理
予防こそが最良の危機管理であることを肝に命じ,そのための努力を惜しまないようにしてください。

(3) 最悪に備えるも,行動は冷静に
「備えあれば,憂いなし」,常に最悪の事態を想定し,物心両面の準備を万全にしておく必要があります。

(4) 安全のための3原則
(イ)目立たない
(ロ)行動のパターン化を避ける
(ハ)用心を怠らない

(5) 現地に早く溶け込む
隣人や在留邦人等様々な形で情報や援助を差しのべてくれる個人や組織と安全確保のためのネットワーク作りに心がけましょう。

(6) 精神衛生と健康管理
精神と健康のバランスを図ることが重要であり,適度な運動を行う等,自分なりにリラックスできる方法を見出すよう努めましょう。油断が生じないよう必要なときに緊張を持続し得るのも,精神と健康のバランスが保たれてこそです。
2.最近の犯罪発生状況
(1) 首都ポルトープランス市及び地方都市においては,反政府,生活環境の改善,MINUSTAHの撤退を求めるデモが頻発し,デモが過激化した際には,国家警察及びMINUSTAHが出動し武力行使により鎮圧するといった事案も発生しております。一般市民においても銃器による流れ弾・催涙弾・投石・暴力行為などによる被害が発生しています。また,特にシャン・ド・マルス広場周辺においては首都圏で発生したデモ隊行進の終着点となる可能性が高く,首都圏から地方へ向かう主要道路の交差地点であることから,占拠された際は一時的に都市機能が麻痺してしまう危険性もあります。

(2) 首都圏には,首都ポルトープランス市に隣接しておりハイチ最大のスラム街といわれるシテ・ソレイユ地区のほか,ポルトープランス市のベル・エール地区及びマルティッサン地区等の犯罪者集団の集結地帯があり,数多くの犯罪がこれら地域で発生しています。
また,高級住宅地付近にも小規模スラムや被災者キャンプが点在し,夜間は地域を問わず凶悪犯罪が発生しています。
(3) ハイチにおける殺人事件は「貧富の差」による嫉妬,物を「盗った」「盗られた」から発生する等,極めて短絡的動機による事件が発生しています。また,強盗事件については,多額の金銭を保管している事務所が標的とされる傾向が強く,その手口は極めて強引であり,その他に富裕層を狙った強盗殺人事件も発生しています。

(4) 誘拐事件については,2010年1月12日の震災後,ターゲットや手口が多様化しており,被害者は富裕層のハイチ人や外国人に限らず,あらゆる階層にまで拡大しています。この背景として,震災の影響によりギャング団は資金不足に陥っており,さらに震災で半壊した刑務所からの脱獄犯を中心にギャング団の再結成が行われているとの情報もあることから今後とも資金集めを目的とした誘拐事件の増加が懸念される状況です
3.防犯のための具体的注意事項
(1) 住居の防犯対策
住居を選ぶ際は,周囲の環境が平穏かどうかに気を配るとともに,次の諸条件を備えているかどうかにも注意してください。
(イ) 警備員によって,出入口が常時管理されていること。
(ロ) 出入り口及び敷地内に防犯灯や照明が完備されていること。
(ハ) 塀の高さが2m以上あり強固であること。
(ニ) 外塀周囲に樹木・電柱等侵入の足場になる物がないこと。
(ホ) 外部から住居内部を覗かれないこと。
(ヘ) 門扉は外塀と同様の強度・高さがあること。
(ト) 玄関扉及び扉の枠が頑丈なこと(扉は鉄製が良いが,木製の場合は厚さ5cm以上の1枚板であること)。
(チ) 扉には,2つ以上の錠前及びドアチェーンが付いていること。
(リ) 扉には,覗き穴,インターホン等の来訪者確認手段があること。
(ヌ) 窓及び窓枠が頑丈なこと。
(ル) 全ての窓に頑丈な鉄格子が取付けてあること(独立家屋の場合は,換気扇・クーラー設置部にも取付けてあること)。
(ヲ) 避難室内には外部連絡用手段が確保されていること(主寝室等に電話,携帯電話,無線機等があるかどうか)。

(2) 外出時の防犯対策
外出時には事件に巻き込まれないよう注意すると同時に,犯罪者の標的にならないようにすることが大切です。普段から次の点を心がけてください。
(イ) 危険な場所には近づかないこと。
(ロ) デモ隊に遭遇したら,速やかにその場を離れること。
(ハ) 目立たない行動及び服装をすること。
(ニ) 貴重品や必要のない物は持ち歩かないこと。
(ホ) 徒歩は避け,近くでも車を利用すること。
(ヘ) 夜間の外出は極力避けること。
(ト) 車両に乗り込む際は,付近をよく確認し,素早く乗り込むこと。
(チ) 車両乗車時は全てのドアをロックし窓を閉めること。
(リ) 駐車・停車の際は,必ずキーを抜き,ドアロックをすること。
(ヌ) 車内に荷物を放置しないこと。
(ル) 強い警戒心を持つこと。

(3) 生活上の防犯対策
住居の防犯設備が充実していても,防犯意識が無くては有効ではありません。日常の生活の中でも常に防犯を意識するよう心がけてください。
(イ) 使用人の雇用は身元のしっかりしている者を選定すること。
(ロ) 近所等との関係は良好に保つこと。
(ハ) 訪問者があってもすぐには扉を開けず,覗き窓等から身元を確認すること(親しい知人であっても,見知らぬ人が一緒の時や非常識な時刻の訪問の際には十分注意すること)。
(ニ) 家族全員に安全に関する教育を徹底しておくこと。
(ホ) 電話機は主寝室及び居間に設置することが望ましい。また,緊急連絡先リストを作成し,電話機付近及び子供でもわかるところに貼っておくこと。
(ヘ) 鍵は家族以外には所持させず,その取り扱いには十分注意すること。
(ト) 長期間不在にする際は,家主等に時々点検してもらうこと。
4.交通事情と事故対策
(1) 交通事情
首都ポルトープランス市内でさえ,信号機が設置された交差点は数カ所のみであり,大多数の交差点に信号機は設置されておりません。従って,強引に左折(右折)を行う車両も多数存在し,交通ルールは無いに等しい状況です。また,路面状態も悪く,大きな穴があいていたり,マンホールの蓋が無い箇所も存在します。
当国においては各県を結ぶ乗合バスが存在しますが,整備状況は劣悪であることから整備不良に起因する交通事故も発生しており,その際の死傷者は数十人に達することも珍しくありません。上記のとおり,交通ルールが無い上,整備不良に伴う故障車両が路上中央にて停車していることも多々あり,酷い交通渋滞が各所にて発生しております。

(2) 交通事故対策
交通事故で大きな怪我を負ってしまうと,当国では満足な治療を受けることは不可能です。また,万が一,事故を起こした際は,加害者が野次馬により集団暴行を受けるという事案が多発していますので,必ず近くの警察官に知らせ自身の安全確保を優先してください。
しかし,まずは事故を起こさない,巻き込まれないために次の点を心がけてください。
(イ) 地理に精通した者に運転を依頼,又は同乗させること。
(ロ) 最低限の交通法規,ルールを把握すること。
(ハ) 周囲に注意を払い,他の交通(車両,歩行者等)の特性,動きを良く見極めること。
(ニ) 車両の整備,点検を普段から十分に心掛けること。
(ホ) 交通事故を起こし負傷者がいる場合は,救急措置が可能であれば実施の上,直ちに救急車を呼ぶこと。事故が発生した場合には,加害者,被害者の如何を問わず責任の所在を明確にするため警察官の立ち会いを求め,事故調書を作成してもらうこと。ただし,事故の加害者がハイチ人の場合,自己負担を強いられることを覚悟する必要があります。また,示談の際は,修理費用などを文書で確認しておくことが必要です。
5.テロ・誘拐対策
(1) テロ対策
当国においては,現時点で,イスラム過激派等国際的なテロ・ネットワークの存在は確認されておりません。しかし,当国は中南米各国から米国への麻薬運搬の中継地になっており,現在も中南米各国から空路あるいは海路にて当国へ,さらに当国から直接あるいは監視の手薄なドミニカ共和国国境地帯を経て米国本土へ麻薬が運搬されている状況です。このため,麻薬売買を活動資金としているコロンビア等のテロ組織と少なからず関係があると考えられますので,テロの標的となりうる施設や不特定多数の人々が集まる場所には必要がある場合の他は不用意に近づかないようにしてください。

(2) 誘拐対策
これまで当地では日本人に対する誘拐事件は発生しておりませんが,外国人,一般市民を問わず,誘拐事件は多数発生しておりますので,以下のことに十分注意して被害に遭わないようにしてください。また,不幸にして人質等になってしまった場合は犯人の指示に逆らうことなく慎重に対処してください。
(イ) 目立たない
まずは,被害の標的とされないように心掛けることが最重要ポイントです。服装や行動が目立つことにより,誘拐の対象とならないよう注意を払ってください。
(ロ) 強い警戒心
強い警戒心を持ち,周囲に気を配ることで,相手が誘拐の実行を避けることもあります。相手に付け入る隙を与えないようにしてください。
(ハ) 行動を予知されない
誘拐を成功させるためには,通常犯人側も事前に綿密な調査を行うものです。通勤時間,経路,場所等,パターン化した行動は犯人側にとって計画を立てやすく危険であるため,時間を変更したり,同じ場所に行く場合でも複数の経路を使うなど,工夫を凝らした行動を心掛けるとともに,行動予定を不必要な人には知らせないようにしてください。
6.災害事情と対策
(1) 災害事情
  2010年1月12日には,マグニチュード(M)7.0の地震が発生し,20万人以上の死者が出ており,震災直後には食糧等を求めた略奪等が多発するなど大変危険な状況が続きました。当国では元々の政情不安などから復興が遅れており,未だ被災者の多くはテント暮らしをし,震源地である首都ポルトープランス近郊及びレオガン市においては道路付近には未撤去の瓦礫が散乱している状況です。
また,2008年8月~9月,ハイチ北部のアルチボニット県(ゴナイーヴ市)を中心に全土を襲ったハリケーン「フェイ」,「グスタフ」,「ハンナ」,「アイク」による暴風及び豪雨の影響から河川が氾濫し,死亡・行方不明者だけでも1,000人以上と,甚大な被害が発生しました。このように,当国では無計画な森林伐採により森林は国土面積の3%未満しかなく,大雨が降ると大規模な洪水が起こる可能性が十分ありますので,平素から災害に備えた心構えと準備が必要です。

(2) 災害対策
自然災害を個人で予防することは困難ですが,いち早く避難することにより被害を最小限に抑えることは可能です。次の点を心がけてください。
(イ) テレビ,ラジオ,新聞等で気象情報を把握する。
(ロ) 周囲の地理はどのようになっているか。海岸,崖,山の斜面,立木等の有無。
(ハ) 滞在している場所の建物の構造,家屋内の構造について確認する。
(ニ) 避難時に必要な物品,貴重品,食料,懐中電灯,ラジオ等は整理して準備しておく。
7.緊急連絡先等
(1) 主要緊急連絡先(国番号509)
(イ) 在ハイチ日本国大使館
(代表)2256-5885,2256-3333(国番号+509)
夜間緊急時対応
(携帯電話)3486-6992,3849-1484
※午後04時45分~午前08時45分の厳に緊急事態(生命にかかわる事態)である場合のみの対応となります。
(ロ) 警察    3838-1111,114,122
(ハ) MINUSTAHオペレーションセンター
2229-6700,2229-6013
3702-6944,3702-6945
(ニ) 消防    3820-1111,3842-1111
(ホ) MINUSTAH消防部門    3702-6727,6660
(ヘ) 救急    3820-1111,118
(ト) 病院
ランベール病院(Clinique Lambert)
住所 75, Rue Lambert, Petion-Ville
電話 2257-3646, 3702-3643
(24時間救急有)

カナペベール病院(Hospital de Canape Vert)
住所 83,, ,Route du Canapé Vert ,Port-au-Prince,Haiti
電話 2245-0984~5(24時間救急有)
※別途医師の手配が必要

ハイチコミュニティー病院(Haiti Community Hospital)
住所 Rue Audant,,Route du Frère,Pétion-ville,Département de
     l’Ouest
電話 2513-0983,2257-6808/7509/4505

(2) 簡単な緊急連絡用語(フランス語)
「泥棒」 Au voleur (オ・ヴォルール)
「助けて」 Au secours (オ・スクール)
「捕まえて」 Attrapez (アトラッペ)
「火事だ」 Au feu (オ・フー)
「警察を呼んでくれ」 Appelez la police (アプレ・ラ・ポリス)

▲ ページの先頭に戻る

III.緊急事態の手引き

ハイチにおいては,2010年1月12日の大震災の際には,その影響により日本大使館建物が被害を受け,一部の在留邦人についても緊急待避を実施いたしました。また,2004年2月,反政府武装勢力の侵攻が首都近くまで迫って来た為,当大使館も一時閉鎖し全館員が退避し,2008年4月にも食料価格高騰に対する暴動により全館員の退避を検討する等,一時騒擾事件となりました。
当国においては,依然として国内情勢は政治面,治安面で不安定であり,生活環境に不満を持った人々やギャング団による犯罪,内乱,暴動またハリケーンや地震といった災害等の際にも当地の脆弱なインフラ環境により被害は甚大となり,緊急事態が発生する可能性は依然排除できません。
緊急事態発生の際には,当大使館としても全力でその対応にあたりますが,そのような状況下では,各自が責任をもって自己の安全対策に万全を期するよう努力することが必要です。そこで当大使館では,そのような時に在留邦人の方に的確,迅速に対応できるよう以下の通り必要な諸点をまとめてみました。在留邦人の皆様は本項目を参考に,緊急時には落ち着いて対処できるよう心がけてください。

1.平素の準備と心構え

(1) 連絡体制の整備
(イ) 在留邦人の方は在留届の提出を励行してください。また,記載事項に変更が生じた場合(電話番号の変更を含む)及び帰国の際にもその旨連絡してください。
(ロ) 緊急事態はいつ起きるかわかりません。緊急事態発生に備え,家族間等で緊急連絡方法につき予め決めておいてください。また,お互いの住所を平素より明確にするようにしてください。
(ハ) 緊急事態発生の際には,当大使館より情報を提供するとともに必要な案内・助言を行います。

(2) 一時避難場所及び緊急時避難先
(イ) 一時避難場所の検討
内乱等による戦闘,騒乱に巻き込まれる可能性がある時は,常に周囲の状況に注意を払い,情報を収集し危険な場所に近づかないよう心がけてください。巻き込まれそうになった場合の取りあえずの避難場所について,常日頃から頭に入れておくことが重要であり,自分がどこにいるか(勤務先,通勤途上のホテル等安全な建物,自宅等),自分がどのような事態に巻き込まれそうか等幾つかのケースを予め想定して各自の一時退避場所を検討しておいてください(外部との連絡が可能な場所が望ましい)。
(ロ) 緊急時避難先
緊急事態発生時の状況に応じて,当大使館より緊急時避難先(当大使館等)への集結または、近隣のホテル,MINUSTHA等を案内することがあります。同避難先の位置を確認し,そこに至るルート,外出先での緊急時の待避場所につき幾つかのケースを想定して検討しておいてください。

在ハイチ日本国大使館
住所 AMBASSADE DU JAPON Hexagone 2F Angle Rues Clerveaux et
Darguin,Petion-Ville, HAITI
電話 3456-0866, 3456-0867(国番号+509)
タチアナホテル
電話 3713-3009
(レオガン市RueChaturley)
ナンバーワンホテル
電話 3682-6758
(カルフール市→レオガン市の間(Gressier PliceStation付近))

(3) 緊急事態における携行品等,非常用物資の準備
(イ) 旅券,現金(アメリカドル及びハイチグールド),貴金属等最低限必要なものは,直ちに持ち出せるよう予めまとめて保管しておいてください。
(ロ) 緊急時には一定期間自宅での待機を指導することもありますので,非常用食糧,医薬品,燃料,FM付ラジオ等を最低限10日分準備しておいてください。

2.緊急時の行動

(1) 心構え
緊急事態の発生,または発生する恐れのある場合に,当大使館は邦人保護に万全を期すため,所要の情報収集,情勢判断及び対策の策定を行い随時通報いたします。平素を保ち,流言飛語に惑わされたり,群集心理に巻き込まれることのないよう注意してください。

(2) 情勢の把握
(イ) 当大使館からの連絡は,基本的に電話及びEメールにて連絡致します。
(ロ) 緊急事態発生の際には,ラジオ,海外報道,ケーブルテレビ等の視聴による情報収集を各自心がけてください。
※なお,当館より当地ラジオ局ラジオメトロポール(FM100.1MHz)へ緊急放送の依頼をする場合がございます。

(3) 当大使館への通報等
(イ) 現場の状況のうち通報する必要があると認めたものは,随時,当大使館に直接通報してください。その他の在留邦人の方への貴重な情報となります。
(ロ) 自分や自分の家族または他の邦人の生命・身体・財産に危害が及ぶか,または及ぶ恐れがあるときは,迅速かつ具体的にその状況を当大使館に報告してください。
(ハ) 緊急事態発生の際には,お互いに助け合って対応に当たることも必要になります。そのため,当大使館より在留邦人の方々にも種々の助力をお願いすることもありますのでよろしくご協力ください。

(4) 国外への退避
(イ) 事態が悪化し各自の判断等により,あるいは当大使館の勧告により自発的に帰国,第三国へ退避する場合,その旨を当大使館へ通報してください(当大使館への連絡が困難である場合は,日本の外務省領事局海外邦人安全課等へ通報するよう努力してください)。

外務省領事局
  領事サービスセンター(海外安全担当)
  (81)03-5501-8162(直通)
(ロ) 日本の外務省渡航情報(危険情報)で「退避を勧告します」(または,「渡航の延期をおすすめします」(退避に関する情報を含む))が発出された場合には,一般商業便が運行している間に,それを利用して可能な限り早急に国外へ退避してください。なお,一般商業便の運行が停止した場合,あるいは座席の確保が著しく困難となった場合等にはチャーター便や各国の救援機(これらの利用に当たっては通常は片道エコノミー正規料金の支払いが必要となります。但し,後払いが可能な場合もあります)状況によっては,陸路,海上のルートを利用して退避することが必要となってくることもあり得ますので,当大使館の案内に従うようにしてください。
(ハ) 事態が切迫し,当大使館より退避または避難のための集結を案内された場合には,緊急時避難先(当大使館等)に集結してください。その際,しばらくの間同避難先で待機する必要がある場合も想定されますので可能であれば上記1.(3)・(ロ)の非常用物資を持参するようお願いします。また,緊急時には自分及び家族の生命,身体の安全を第一に考え,その他の携行荷物は必要最小限にするようお願いします。なお,緊急事態発生時には,場合により当大使館にて同避難先への交通手段をアレンジすることもあります。

3.緊急事態に備えてのチェックリスト

(1) 旅券等
旅券については常時6ヶ月以上の残存有効期間があることを確認しておいてください(6ヶ月以下の場合には当大使館に再発給の申請をしてください)。旅券の最終頁の「所持人記載欄」は漏れなく記載しておいてください(下段に血液型(blood type)「何型RH±」と記入しておいてください)。なお,当国における外国人登録証明書,滞在許可証等はいつでも持ち出せる状態にしておいてください。

(2) 現金(アメリカドル及びハイチグールド),貴金属,貯金通帳等の有価証券,クレジットカード
これらの物は旅券同様に直ぐ持ち出せるよう保管しておいてください。現金は家族全員が10日間程度生活できる外貨及び当座の必要のため現地通貨を予め用意しておくことをお勧めします。なお,出国する場合の出国税及び空港使用税の用意も必要です。

(3) 自動車の整備等
(イ) 自動車をお持ちの方は常時整備しておくよう心がけてください。
(ロ) 燃料は常時十分入れておくようにしてください。
(ハ) 車内には,常時,懐中電灯,地図,ティッシュ等を備えおきください。
(ニ) 自動車を持っていない人は,近くに住む自動車を持っている人と平素から連絡をとり,必要な場合に同乗できるよう相談しておいてください。

(4) 携行品の準備
避難場所への移動を必要とする事態に備え,上記(イ)~(ニ)に加え次の携行品を備えておいて,直ぐに持ち出せるようにしてください。
(イ) 衣類・着替え(長袖,長ズボンが賢明。行動に便利で,人目を引くような華美な物でないもの,麻,綿等吸湿性,耐暑性に富む素材が望ましい。)
(ロ) 履物(行動に便利で靴底の厚い頑丈なもの)
(ハ) 洗面用具(タオル,歯磨きセット,石鹸等)
(ニ) 非常用食糧等
しばらく自宅待機する場合も想定して,米,調味料,缶詰類,インスタント食品,粉ミルク等の保存食及びミネラルウォーターを家族全員で10日間程度生活できる量を準備しておいてください。自宅から他の場所へ避難する際にはこの中からインスタント食品,缶詰類,粉ミルクを,また,ミネラルウォーターを入れた水筒(大型が望ましい)を携行するようにしてください。
(ホ) 医薬品等
家族用常備薬の他,常用薬,外傷薬,消毒用石鹸,衛生綿,包帯,絆創膏。
(ヘ) ラジオ
FM放送(首都圏に限る)及びNHK海外放送等の短波放送が受信できるもの(電池の予備も忘れないようにしてください)。
(ト) その他
懐中電灯,予備バッテリー,ライター,ろうそく,マッチ,ナイフ,缶切り,栓抜き,紙製の食器,割り箸,固形燃料,簡単な炊事用具,可能ならヘルメット,防災頭巾(応急には椅子用クッション)。

▲ ページの先頭に戻る

IV.結語

本手引きに記載された内容は,あくまでも基本的なものですので,自分自身で安全対策に関して本手引きを参考に再度ご検討ください。
今後,本手引きを益々充実したものにしていくために,御意見等ございましたら些細なことでも構いませんので,遠慮無く大使館までご連絡いただけたら幸いです。

ページの先頭へ戻る

<< 安全の手引き INDEX