在留邦人向け安全の手引き 在ジュネーブ日本国総領事館

在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。


在スイス日本国大使館在ジュネーブ日本国総領事館
(※)
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安全の手引き

平成22年4月
在ジュネーブ出張駐在官事務所

はじめに

はじめに

当地ジュネーブの治安は、世界的に見て、また他の欧州の都市に比べれば一般的に良好と考えられがちですが、欧州各国におけるテロ事件や暴動が断続的に発生しており、多くの国際機関本部が置かれ国際的な注目も集まりやすく人の出入りも多いジュネーブはその影響が及びやすい場所と言えます。
ジュネーブでは、2003年6月のエビアン・サミットの際に反対派による大規模なデモさらに一部過激分子による商店襲撃などの破壊活動が発生しましたし、2009年1月にはダボス会議に反対する5千人規模の集会が、また同年2月にはタミール人人権弾圧反対を訴える1万4千人規模のデモがありました。幸いにもこれまで騒乱により被害を受けた邦人関係者はありませんが、今後とも邦人が巻き込まれる、あるいは邦人を対象とした暴動やテロ等の緊急事態が発生する危険性は常に存在すると考えられます。また、近年当地でも犯罪発生が増加していますが、スイスの「シェンゲン協定」参加に伴う出入国管理の簡素化により外国人による犯罪が増加する可能性も否定できないところです。
平成15年10月、在ジュネーブの在留邦人及び一般旅行者の安全対策を目的とし、当出張駐在官事務所の前身である在ジュネーブ総領事館と在留邦人の方々との協力体制の維持・発展のための「安全対策連絡協議会」がジュネーブ日本倶楽部(JCG)の協力を得て発足し、平素からの心構えと準備、緊急時の行動などについてまとめた「ジュネーブ安全対策マニュアル」初版(平成18年11月)が作成され、以来、安全対策連絡協議会委員との協同でこの「ジュネーブ安全対策マニュアル」を昨今の状況に応じ改訂してまいりました。
もとより、このマニュアルの諸点で安全対策が万全というわけではなく、その場、その時において臨機応変の対応が必要になることも十分あり得ることを念頭に、各位が責任を持って自己の安全管理に遺漏のなきを期す取り組みの一助となれば幸いです。

1.海外生活における安全対策の基本的心構えについて

(a) 自分と家族の安全は自分達で守りましょう。
(b) 予防が最高かつ最重要の危機管理です。事件、事故や災害などに巻き込まれてしまってからでは全てが遅く、そのためにも平素から予防のための必要な努力(よくある犯罪や窃盗の手口を知っておくこと)を怠らないようにしましょう。
(c) 「備えあれば憂いなし」
常に最悪の事態を想定し、物心両面から準備と対策を講じた上で、日々の生活を注意しながら過ごすことが大切です。
(d) 安全のための三原則を厳守しましょう。
「目立たない」、「行動を予知されない」、「用心を怠らない」の三原則を平素から励行しましょう。
(e) 住宅面の安全確保に努めましょう。
住宅は生活の基盤であり、安全対策の中でも最優先事項です。住宅の選択には生活の利便性のみならず、安全面からも充分な検討が必要です。
(f) 現地の地域社会に積極的に溶け込みましょう。
(g) 精神衛生と健康管理に注意しましょう。

2.当地の治安状況

ジュネーブの犯罪件数は増加傾向にあります。当出張駐在官事務所で把握している当地での犯罪発生形態としては、駅・空港やホテル・レストランなどでの置き引き、スリ、観光客が集まる所での引ったくり、車中でのスリなどが日常茶飯事に発生しています。また、観光客の集中する夏のバカンスやモーターショーなどの大規模見本市の時期には、旅行客をねらった泥棒やスリも集中するとも言われており、一層の注意が必要です。
安全対策関連情報については、当館メールマガジン配信サービスやホームページ( http://www.geneve.ch.emb-japan.go.jp/別ウインドウが開きます)で提供し、また外務省の海外安全ホームページ( http://www.anzen.mofa.go.jp/)や渡航関連情報( http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/index.html別ウインドウが開きます)にて掲載されています。最新の安全情報の入手にも心掛けるようにしてください。

犯罪発生の多発している場所としては、以下のとおりです。

  • コルナバン駅(ジュネーブ中央駅)内及び周辺(路上、路面電車・バス乗り場等)
  • ジュネーブ空港内
  • 地下駐車場
  • 銀行、ATMや両替所周辺
  • ホテルロビー
  • バスや路面電車の車内
  • 観光客の利用するレストランやファーストフード店
  • パキ(Pâquis)地区(中央駅前一帯の飲食街)
  • 観光客の集まる公園、博物館

また、国連・国際機関地区や駅周辺では政治集会・デモが行われることがあります。

なお、海外では「自分の身は自分で守る」という心構えを持っていただくことが基本です。その上で、次に列記する事例などを参考にして具体的な防犯対策を図ることをお勧めします。

3.事例と防犯対策

留意点

私服警察官を名乗る者から声を掛けられても安易に信用しない!
人の多く集まる場所では、身の回りのバッグなどしっかりと持つ!
高額な現金は持たない!派手な宝石類は必要以上に身に付けない!
パスポート、現金、貴重品は分けて保管!
気軽に話しかけてくる外国人には要注意!(特に旅行者を装ったスリに注意)
観光地では浮浪者風の子供たちにも要注意!
夜間の盛り場には要注意!
自動車運転中は、必ずドアロックを!
自動車を駐車する場合、車内に荷物を置いたまま車から離れない!
夜間や人気のない地下駐車場には要注意!
ホテルに宿泊する場合は、貴重品はレセプション(貴重品預かり所)を利用する!
夜行列車は特に要注意(居眠りの際に盗難多発)!
変だ?怪しい!と感じたらとにかく、大声で助けを求めること!
カードを盗まれたら、すぐに無効にする手続を!

事例
ここでは、ジュネーブでの犯罪被害例に加えて、他の欧州の都市でも見られる事例についても取り上げましたので、これを参考に安全対策に心掛けるようにしてください。

空港内や国鉄駅構内などにおけるスリ被害事例
長時間のフライトや列車による移動等で心身共に疲れ、注意力が散漫になっている旅行者の多くがスリや置き引きの被害者になっています。

【事例1】
到着後、機内預けしたスーツケースを荷物受取所で引き取ろうとしている間にカートの上に置いたハンドバッグを盗まれた。
《防犯対策》
貴重品在中のハンドバッグなどは絶対に手から離さないようにしましょう。どうしてもやむを得ず手を離すような場合でも、必ず身体に触れるよう注意してください。空港ロビーなどで、両足の間に挟むようにしてバッグ等を置いていても、話に夢中になっている人を良く見かけますがこれも危険です。
【事例2】
到着後、空港の航空会社ロビーでチケットの確認をする際、足下に置いたハンドバッグを置き引きされた。
《防犯対策》
特に自分の周辺で何か気を引くようなことが起こったら、まず最初にハンドバッグや鞄を確認し、必ずしっかりと持ち直しましょう。
【事例3】
列車・バスで移動中、2時間程うたた寝し目を覚ましたところ座席の上に置いたパスポート等の入ったウエストポーチを盗まれた。
《防犯対策》
列車・バスで移動する場合には、盗難防止用にチェーン錠を持参されることをお勧めします。
【事例4】
駅へ到着後、待合室で休憩していたところ、見知らぬ人に話しかけられ話に夢中になっている間に椅子の横に置いたバッグを盗まれた。
《防犯対策》
駅やその周辺はいろいろな人が集まるため、特に犯罪が発生しやすいと言われていますので、必要以上には行かないようにしましょう。特に、片言の日本語や英語などで親しげに話しかけてくる人を軽々しく信用してはいけません。

観光地でのスリ被害事例
名所や旧跡の観光に気を取られていると警戒心が薄れますが、そのようなときこそ、スリ被害などに遭わないよう充分気を付けてください。

【事例】
個人旅行者が有名な花時計を見学中、周囲の景色などに見とれている隙に子供達に囲まれ、腰に付けていたウエストポーチの中からパスポートや多額の現金をすられた。
《防犯対策》
「子供だから大丈夫」は厳禁です。子供であっても充分気を付けてください。理由もなく自分の回りに子供達が近寄ってきて周囲を囲まれたら要注意です。このようなときは、大声を上げて助けを求めるか近くにお店があれば駆け込みましょう。また、同じような事例として、エスカレーターで挟み撃ちにされバッグやポケット等から貴重品をすられるというケースの報告もありますので、エスカレーターを利用するにあたっては、前後を他人に挟まれないように注意し、あるいはエスカレーターが混雑しているときは階段を利用する方が無難です。

街中でのひったくり被害事例
ひったくりや置き引きなどは空港や駅だけで発生しているのではなく、街中でも日常茶飯事のように発生していますのでご注意ください。

【事例1】
歩道を散策中、後方から来たオートバイに乗った2人組の若い男に追い越しざまに肩に掛けていたショルダーバッグをひったくられた。
《防犯対策》
荷物は必要以上に持たないようにしましょう。歩道を歩くときは車道側を避けると共にショルダーバッグ等は車道とは反対側に掛けるようにしてください。なお、オートバイや自転車による引ったくりは後方から近づき追い越しざまに引ったくられるケースが多いことからオートバイなどと対面するように歩くことをお勧めします。しかし、万が一被害に遭ってしまった場合は、必要以上に抵抗すると大怪我をするおそれもあるので諦めてバッグなどから早めに手を離しましょう。
【事例2】
銀行のキャッシュサービス・コーナーから出てきたときに、背中にチョコレートを塗りつけられ、「背中が汚れている」と話しかけられ、注意が背中に向かっている隙に手にしたバッグをひったくられた。
《防犯対策》
このような際には、かがみ込むなりして大事なバッグ等を守り、とにかく大声で叫び声をあげ、周囲の人々の注目を集めることが効果的です。
【事例3】
遊覧船発着場で夜2人組に財布・パスポート類を盗まれた。
《防犯対策》
夜に人通りのない道を一人歩きすることは極力避けましょう。華美な格好を避け、金品も最小限度保持する程度にしましょう。武器を持っている場合もありますので抵抗することは非常に危険です。

車両を狙った被害事例
特に外国人の多く集まる観光地、空港、駅、港付近では、信号待ちの車を狙った「ひったくり事件」が多発していますのでご注意ください。

【事例】
レンタカーを借りて観光中に信号で停車したところ、いきなり助手席側のドアを開けられ、助手席に座っていた女性の膝の上に置いたハンドバッグを若い男がひったくり逃走。
《防犯対策》
車を運転するときは、必ず「ドアはロック、窓ガラスは閉める」を厳守してください。

偽警官による詐欺事件
警察官を装った詐欺事件も発生しています。(多くの場合、2人1組の私服警官で、これに旅行者役の共犯者がまず声を掛けてきます)

【事例】
モンブラン橋近くの遊歩道で、「偽札を調べているから」と警察官を装った男から呼び止められ、財布をその男に渡した途端に持ち逃げされた。
《防犯対策》
警察官を名乗る者に持ち物を見せるように言われた場合は、「警察署においてならば応じる」とこたえ、警察手帳を提示されても、路上では、決して見ず知らずの人に財布などの貴重品を渡さないようにしましょう。

ホテル、レストラン、ユースホステルなどでの被害事例
「高級ホテルだから安心!」、「高級レストランだから大丈夫!」などと考えていませんか?高級ホテルでも高級レストランでも安心はできません。また、観光客をねらった悪質なバーや風俗営業店もありますので十分な注意が必要です。

【事例1】
ホテルのロビーでチェックインをしている間に足下に置いた鞄を置き引きされた。
《防犯対策》
高級ホテルや高級レストランには、玄関付近にガードマンが配置され、セキュリティーがしっかりしているため、その中には犯罪者風の者はいないはずです。でも、犯罪者は紳士やホテル従業員に変装したり、ガードマンの隙をついてホテル内に入り込みます。最後は旅行者一人ひとりの注意が大切です。
【事例2】
リゾート地の高級ホテルで部屋に設置されている金庫(セキュリティー・ボックス)に高額の貴金属類や現金を入れて外出し、数時間後部屋に帰ってみると金庫ごと盗まれていた。
《防犯対策》
高級ホテルに宿泊する場合でも金庫ごと盗まれたのでは、セキュリティー・ボックスにはなりません。持ち去られそうなセキュリティー・ボックスは信頼せずに、貴金属類や貴重品は、ホテルの受付に預けるようにしましょう。

4.盗難・紛失対策

盗難防止のためにいくら注意を払っていても、盗難被害に遭ってしまうこともあります。また、貴重品を紛失することもあります。そのようなときは、まずは最寄りの警察署へ届け出て「盗難届受理証明書(Attestation de dépôt de plainte)」を作成してもらってください。この証明書は、パスポートの再発給申請や海外旅行傷害保険の保険金請求にも必要な書類です。さて、海外旅行中、なくして最も困るものはパスポート、航空チケット、クレジット・カードです。

《防犯対策》
貴重品は分散して保管しましょう。外出する際には、貴重品はホテルのレセプションに預ける、または持って出かける場合でも、貴重品の携行は必要最低限にしましょう。現金、トラベラーズ・チェック等分けられるものは分散して保管しましょう。クレジット・カードも複数所持している場合は分散して保管しましょう。
買い物の時は、必要な額だけ現金を持って行くようにしましょう。日本人は買物をする際、高額の現金を持ち歩き、財布から直接取り出して支払う習慣があり、目立つために被害に遭いやすいと言われます。スイスでは、高額な買い物の場合、通常買物に現金は持って行かず、クレジット・カードでの支払いが普通です。
被害に遭ったら犯人には抵抗せず、被害を最小限度に抑えるよう犯人から離れましょう。
事件の発生時間、犯人の人相、着衣、特徴や使用車両などがあれば車種、塗色、ナンバープレートなどを忘れないうちにメモしておきましょう。
事件後の警察の捜査に協力するため、被害に遭った室内などはそのままにし、警察に通報しましょう。
レストランでは貴重品の入ったバッグは絶対椅子に掛けないで膝の上に置いてください。

(1) パスポートまたは帰国のための渡航書の発給手続について
当出張駐在官事務所でパスポートの再発給手続または帰国のための渡航書(他の国に立ち寄らず日本に直行するという条件付きで片道1回のみ有効)の発給ができます。それに必要な書類は以下のとおりです。
  • 警察の盗難届受理証明書
  • 戸籍謄本(抄本)( 6ヶ月以内に発行されたもの)
  • 本人確認及び日本国籍を有することを証明できる書類(例えば、日本の運転免許証など)
  • 最近6ヶ月以内に撮影した写真2枚(サイズは、4.5×3.5cm)
  • 手数料(渡航書発給:27フラン、パスポート発給:5年間有効120フラン(12才未満は65フラン)、10年間有効174フラン
  • 航空チケット(帰国のための渡航書の場合は必須)
  国外旅行をされる方は、盗難や紛失に備えて、写真を予め用意し、パスポートのコピー、パスポートナンバー、発給年月日などをメモしておくことをお勧めします。 パスポートの再発給手続には通常3~4日かかります。なお、帰国のための渡航書は、やむを得ない緊急時に限り発給するもので当地(スイス)から直接、日本へ帰国するという条件があり、帰国途中に他国へ入国はできません。申請時、窓口の担当係員から詳しく説明を聞いた上で選択することをお勧めします。

(2) クレジットカードがなくなった場合
盗難・紛失が分かったら直ぐにカード会社に連絡してください。なお、予め旅行に持っていくカードの会社名、番号、盗難時の連絡先などをメモしておくことをお勧めします。

(3) 航空チケットを紛失した場合
帰国のための渡航書の発給を申請する場合は、航空チケットまたは航空券の発給確認書が必要となります。盗難・紛失時には、まず最初に日本の旅行会社または旅行代理店などに直接連絡をとり、航空チケットの再発給の可能の有無を会社にお尋ねください。再発給ができる場合は、日本の旅行会社に手続を任せ、できない場合には盗難・紛失にあったチケットの航空会社に連絡をとり、航空チケットの再発給の可能の有無を会社にお尋ねください。航空会社によっては再発給手数料を支払うことにより、航空チケットを再発給してくれる場合もあるようですが、格安チケットの場合には再発給は難しく、当地で航空チケットを新規に購入する旅行者も多いようです。

(4) トラベラーズ・チェックがなくなった場合
クレジットカード盗難・紛失時と同じで発行会社に直ぐ連絡をしてください。再発行にはトラベラーズ・チェックにホルダーサイン(最初にしておくサイン)が記入してあること及びカウンターサイン(両替時にするサイン)がないことが条件となります。また、購入した際のトラベラーズ・チェックの控えと盗難・紛失したトラベラーズ・チェックの番号も必要ですので使用の都度番号を記録しておくことが大切です。

5.テロや誘拐対策について

(1) 現状
平成18年に国連欧州本部やコルナバン駅を標的とする爆弾テロ脅迫電話騒動がありましたが、当出張駐在官事務所管内(ジュネーブ州、ヴォー州、ヴァレー州、ティチーノ州)において、邦人がテロや誘拐事件の特別なターゲットとなっているという具体的な情報は現時点ではありません。しかし、オサマ・ビンラーディンによるとされる平成15年10月の声明の中でターゲットの一つとして日本が名指しされたことなどから、注意は必要です。
もちろん日本人を特に狙ったものではなくてもテロ事件や無差別事件が発生すれば巻き込まれる恐れはあり、注意が必要です。

(2) テロ対策
テロ事件から身を守るために平素から注意していただくことを以下に列記しました。
(a) テロ犯人は事前に攻撃目標の下見を充分に行った上で、テロを敢行すると言われていますので、不審な人物や不審な車両などに注意をし、「おかしいな?」と感じたらすぐに警察に通報しましょう。
(b) 不審物を見つけたときは、
「触れるな!」
「踏むな!」
「蹴飛ばすな!」の三原則を守り、直ぐに最寄りの警察へ通報しましょう。
(c) 多くの人が集まる場所では不審物に特に注意しましょう。
(d) 外務省の発出するテロ情報など最新情報の入手に努めましょう。
(e) テロの標的となるおそれのある施設などには近づかないようにしましょう。
(f) 平素からテロ事件などが発生した場合の避難訓練や家族の集合場所などについて話し合いをしておきましょう。
(g) 爆弾テロに遭遇した場合は、落ち着いて行動し、窓ガラスなどから離れ、爆風によるガラス片などが降りかからない壁際の床や机・ベッドの下などに伏せたり、潜り込みましょう。爆発音がおさまってから周囲を警戒しながら避難をしましょう。また、自動小銃などの銃声が聞こえた場合には、直ぐ地面に伏せましょう。そして、射撃音の方向を確認した上で、射撃音と反対方向を目指し、低姿勢をとりながら現場から離れましょう。

(3) 誘拐予防対策
(イ) 誘拐対策
兆候の発見が誘拐防止の鍵です。兆候を発見するためには、自宅や会社周辺、移動時に少しでも普段と違う点がないか注意を怠らないことが重要です。日頃から自分の周囲のちょっとした変化を見分けるセンスを磨いておくことが肝心です。また、異常や不審者などの尾行等を受けた場合は、直ちに警察に通報してください。
家族全員の行動がパターン化しないように注意しましょう。
誘拐関連情報の収集に努めてください。
近隣住民とは、日頃から良好な人間関係を保つよう心掛けてください。
誘拐犯人は電話を利用することがあり、状況によっては自宅の電話番号を電話帳に載せない配慮も必要です。お子さんにも、来訪者に対する対応、電話対応時の注意、両親不在時の注意事項などを教えておきましょう。
誘拐の兆候がある場合には、その旨を当出張駐在官事務所にも連絡してください。
個人が判別できる写真は大切に保管し、第三者の手に渡らないよう注意しましょう。
万一の場合に備え、家族の身上記録(生年月日、血液型、身長、体重、身体的特徴、特別な治療、または投薬等の有無、パスポート、身分証明書、運転免許証の番号、所有車両の車種、色、ナンバー等)を準備しておきましょう。
(ロ) 事件発生後の対策
被害者の生命身体の安全確保を図りつつ、警察及び当出張駐在官事務所に通報してください。
スイス国内で誘拐事件が発生した場合、法律上、被害者が日本人であっても事件解決の第一義的責任はスイス国政府にあり、事件捜査などもスイス国警察が行います。
当出張駐在官事務所では、スイス政府や治安当局等と連携を取りながら、邦人保護の立場から人質安全救出のため最大限の援助を行います。
犯人がテロリストの場合、スイス国政府及び日本国政府に対する犯人側の不法な要求、政治的要求に譲歩することは類似事件を誘発するおそれがあり、そのような要求がなされた場合、日本政府としては「譲歩しない」の原則に従い対応することになります。
(ハ) 万一人質となった場合の心得
逃走は、成功する100%の確信があるとき以外は行わないこと。一般的には逃走のチャンスはないものと思わなければいけません。
人質が最も危険な時期は最初と最後と言われ、最初は誘拐犯は興奮しており、精神状態も不安定ですから抵抗はせず、犯人の指示にはできるだけ素直に従い、挑発したり刺激したりしないようにすること。
犯人との間で人間関係を作りましょう。
思想、宗教、政治などについて論議しない。
多くの人たちが、昼夜を分かたず、自分の救出のために努力を続けていると信じ、必ず解放されるとの信念をもって、常に冷静沈着に心掛け情勢を有利に導くように努めてください。
連行される際には、移動方向、時間、速度、距離等を記憶するように心掛け、目隠しされている場合でも、場外の動き(音、声、臭気、温度等)に注意すること。また犯人の特徴等にも注意してください。
体力をできるだけ消耗しないように努めること。そのためには、可能な限り食事を規則的にとり、体を清潔に保ち、健康を維持してください。
犯人達に必要以上に家族や会社などの情報を与えないでください。

6.在留邦人の皆さんへのお願い

 当出張駐在官事務所ホームページ
http://www.geneve.ch.emb-japan.go.jp/別ウインドウが開きます)を活用ください。

在留届の提出手続きができます。
各種領事情報(旅券手続きなど)が入手できます。
安全のための情報などを提供する「在留邦人向けメールマガジン配信サービス」への配信申し込みができます。
最寄りの警察署の場所がわかります。
地元報道機関HPの最新ニュースにリンクしています。

(1) 在留届を必ず提出しましょう
旅券法第16条で、外国に住所または居所を定めて3ヶ月以上滞在する人は、大使館、総領事館に在留届を提出することが義務付けられています。在留届が提出されていないと事件・事故の際の安否確認や日本の家族等への連絡ができません。また、行政サービスや在外選挙において不利益を被ることがあります。
  • 在留届の提出方法
    在留届の用紙は当出張駐在官事務所にあります。またインターネットでの届け出も可能です。
  • 帰国届や住所変更届の方法
    帰国や住所変更など在留届の記載内容に変更があった場合には、その旨を必ずご連絡ください。メール、郵送、FAXなどで受け付けています。

(2) 平素の心構えを怠らないよう心掛けましょう
地震(スイスでは地震がないとされていますが、近隣のイタリアや南仏では過去に地震災害が発生したことがありますので、スイスが絶対に安全という保証はありません)、水害、火災等の大規模災害は、いつ発生するか予測できません。また、スイス国内に限らず隣国フランスなどではイスラム過激派やコルシカの過激派組織による騒動も発生しており、スイスでも過激派による事件がないとは言い切れません。
また、航空機、列車等の事故も起こらないとは言えません。

(イ) 予め、家族間、企業内での緊急連絡方法を決めておきましょう。
(ロ) 電話回線等が使用できなくなった場合には、NHK海外放送により必要な連絡を行うことがありますので短波放送受信の可能なラジオ(電池も忘れずに)を用意しておきましょう。
(ハ) 自分が巻き込まれそうないくつかのケースを想定して、各自の一時避難場所を検討しておきましょう。
(ニ) 旅券、現金、貴金属、カード等必要なものは直ちに持ち出せるように管理しておきましょう。また、旅券については期限切れしていないか注意しましょう。
(ホ) 非常用食料水、燃料、衣料品等を準備しておきましょう。

(3) 近隣に住んでいる在留邦人や当出張駐在官事務所といつでも連絡を取れるよう心掛けましょう。
緊急事態発生時または発生するおそれがあるような場合、当出張駐在官事務所は「在留邦人向けメールマガジン配信サービス」で情報を一斉送信し、安全対策協議会と協力しジュネーブ日本倶楽部(JCG:ジュネーブにおける日本人会)やジュネーブ日本語補習学校など邦人系団体等にその旨を連絡していますが、すべての在留邦人に個別に連絡することは不可能です。
平素から日本人会等に入会したりして邦人の方々との相互連絡が取り合えるようにし、もし、身の回りで緊急事態などが発生した場合は、その概要と自分たちの安否を当出張駐在官事務所まで連絡してください。

(4) 住居での安全対策にも心掛けましょう
アパートなどを対象とした空き巣狙い事件は増加傾向にあります。当地で住宅を選ぶときには、安全確保を最重点として他人任せにせず、自分で物件を調査し、安易に妥協しないで選ぶことが大事です。

アパートを決める際の基準として、
(イ) 安全な地域内にあること。
(ロ) 管理人または警備員がいること。
(ハ) 敷地内に簡単に侵入できないこと。
通用門は暗証番号、建物出入口は施錠タイプのものが望ましい。
(ニ) 玄関扉は二重ロック、チェーン錠、覗き穴(スコープ)などが付いていること。さらに閂があればより確かに。
(ホ) 窓にはシャッターや木戸などが付いていること。
(ヘ) 地上階や一階等は避け、中階より上の階を選ぶようにすること。

などを参考にしてください。


(5) 自動車の運転に関する注意点と事故
(イ) 優先標識が無い交差点においては、「右側からの車両が優先」されます。右側から車が進入してくる場合、直進車は停止しなければなりません。但し、「優先道路標識」がある場合や「右側車線の間の道路上に波線のラインが引いてある場合」は、右側に優先権がない場合もあります。なお、優先標識のないロータリーでは左側からの車両に優先権があります。
(ロ) スイスにおいては一般道の標識の色は「青」、高速道路の標識の色は「緑」です(フランスでは逆)。また、高速道路は120km/hが法定制限速度ですが、道路状況や天候・季節・一定区間によっては最高速度が制限されるため、常に速度標識に注意して走行する必要があります。夜間の高速道路は日本に比べて照明が少なく、かなり暗く感じられるので注意してください。
(ハ) スイス人の運転マナーは近隣のフランス、イタリア等に比べれば良いと言われていますが、日本と比べると相対的に悪いです。急な割り込み、ウィンカーを出さない方向転換、急ブレーキ等に注意する必要があります。
(ニ) 冬季は山岳部で降雪し、市内においても降雪が度々見られるので、タイヤをウィンタータイヤに替えることが望ましく、また道路のアイスバーン状態に備えてチェーンの常備や不凍液のチェック等を冬場に備えた点検も望ましいでしょう。
(ホ) 当地では街中の至る所に速度違反、赤信号無視を取り締まる無人カメラが設置されており、違反をすると後日罰金の支払請求書が送られてきます。また駐車違反の場合、その場で罰金の支払請求書を当該違反車輌に貼られるか、又はレッカー移動されることもあります。
(ヘ) 故障時の緊急サービスとしてTCS(TOURING CLUB SUISSE、日本のJAFに相当するもの。大手自動車メーカーや自動車保険会社も独自に同様のネットワーク・サービスを行っている模様)は事故、故障等で走行不能になった場合の簡単な緊急修理、自分のガレージまでの車輌の運搬等の緊急時のサービスを行っています(緊急時連絡先:140)。
(ト) もし事故にあってしまい、負傷者がいる場合は速やかに警察(117)へ連絡しましょう。また、負傷者のない事故である場合でも、事故原因について両者の言い分に食い違いがある場合、また証人がいない場合は警察(117)に連絡し、現場検証を依頼しましょう。その際、事故表示三角板を現場に立て、二次事故の防止に努めてください。
事故の相手側と責任の所在につき了解ができた場合は、事故確認書(CONSTAT AMIABLE)に双方が必要事項を記入し、署名の上コピーを一部ずつ保管し、事後に保険手続きなどに用います。事故の相手側が事故の責任を認めている場合は、相手側(加害者)が保険会社に事故確認書を提出することになり手続きが行われるのが一般的です。なお、事故確認書の「事故状況説明」は重要な部分であり、当事者双方の見解を記述しますが、互いの主張に不満があれば現場でサインをしないこともできます。
相手方の連絡先(相手方のプレート番号、保険証(強制及び任意保険)の番号、免許証の番号)や証人がいればその氏名及び連絡先、またカメラがあれば現場の写真撮影を行い証拠保全に努めましょう。

(6) 医療
(イ) スイスは医療水準が比較的高く、各種医療設備が整っており、適切な医療が可能です。なお、緊急の場合を除き診療には予約が必要となります。また大概の種類の医薬品も入手可能ですが、薬局で医療品を購入する際には医師の処方箋が必要な場合がありますので、使い慣れた常備薬などは日本から持参すると便利でしょう。なお、スイスでの治療費用は大変高額ですので、旅行者の方は海外旅行保険などに加入されることを強くお勧めします。
(ロ) 夜間等における緊急時の医療施設(救急車:144)
病院へ移動することが可能であれば、医療体制の整った大学病院などの緊急外来受付を利用することが可能です。
・ジュネーブ州立大学病院
HOPITAL CANTONAL UNIVERSITAIRE DE GENEVE
24 Rue Micheli-du-Crest 1205 Geneve
TEL:022-372-3311、022-382-3311
(小児病棟 (Hopital des Enfants)では子供の急患を24時間受け付けています。6 rue Willy-Donze TEL: 022-382- 4555)
・ラ・トゥール病院
HOPITAL DE LA TOUR
3 Avenue J.-D. Maillard 1217 Meyrin Geneve
TEL:022-719-6111
(ハ) また常時(24時間)受け付けている診療所(PERMANENCE MEDICALES)が市内には数カ所ありますが、高度な医療が必要な場合は上記総合病院などが適しているでしょう。また往診が必要な場合はSOS往診サービス(022-748-4950)を依頼することも可能です。

7.旅行者の皆さんへのお願い

日本を出国する前に必ず海外傷害保険に加入しましょう!
旅行先や目的地の治安、経済、犯罪傾向等各種情報を予め収集しましょう!
旅行計画を立て、日程などを日本の家族に必ず知らせておきましょう!
旅行日程が当初の計画から、延長または行き先地変更などをした場合には、日本の家族にも必ず、その旨を知らせましょう。
個人旅行では誰も手助けはしてくれません。頼れるのは自分だけ!
危険な場所へはパスポートはコピーでの携帯をお勧めします!
用心を怠らない!
目立たない!派手な服装は避けましょう!

(1) 海外傷害保険に加入しましょう
交通事故や病気などで入院した場合、高額な入院、治療費が必要(通常、入院1日で3万円以上)となります。ストレッチャー(寝台)に乗ったまま帰国する場合、入院先から空港までの救急車代、航空運賃4人分(ストレッチャーは4席必要)、帰国の手続のため日本から家族等を呼び寄せる費用等莫大な経費が必要(数百―数千万円必要となる場合もある。)となります。もしレンタカー等を運転しての交通事故にあった際にも、海外傷害保険に加入していれば、アシスタンス会社がいろいろな世話をし、また保険の契約内容に従った経費を負担します。

(2) 旅行の計画は必ず家族に伝えましょう
特に単独旅行の場合、自分の居所は自分にしか分かりません。
日本の家族から緊急の連絡が必要になったり、旅行の行き先予定地において緊急事態や大規模な事件・事故が発生したような場合、確実な連絡先が分かっていることに越したことはありません。ですから、旅行スケジュールなどのコピーを必ず家族に渡しておきましょう。また、旅行中も計画を急遽変更したような場合にもメール等を使ってこまめに家族に連絡を取るよう心掛けてください。
旅行先で緊急事態や大規模な事件・事故が発生したような場合にも、家族に無事を知らせる連絡をすることは大切なことです。

(3) 個人旅行では頼れるのは自分だけです。
スイスでは、個人で計画した単独又は小人数のグループでの旅行が増えています。このような旅行でいざ事故に巻き込まれた場合、誰からの援助も受けることができません。
当出張駐在官事務所でも援助に関し、できることとできないことがありますので、場合によっては、自分たちで解決する必要があります。今まで何のトラブルもなかったからといって、今後何もない保証はありません。事前の準備をしっかりとして、慎重な行動を取ってください。

(4) パスポートのコピーでの携帯お勧めについて
海外での旅行中は一般的に常時パスポートを携行する必要がありますが、危険と思われる場所に観光や買い物、食事に出かけるような際には、できるだけパスポートをホテルなどの安全な場所で保管し、コピーを常時携帯することをお勧めします。

(5) 空港やホテルでの注意事項について
(イ) 空港チェックインは早めに!待合いロビーでは、置き引きやスリに注意しましょう。
(ロ) ホテルは危険地帯や夜間の繁華街から離れたところを選びましょう。
(ハ) 荷物はポーターに任せきりにしないよう注意しましょう。
(ニ) 最初に非常口を確認し、ドアチェーンや窓の施錠は必須です。
(ホ) 面識のない人は部屋に入れない。ノックがあっても、いきなりドアを開けずに誰が何の目的でノックしたかを確認しましょう。
(ヘ) 火災などが発生したときはエレベーターは使用しない。
(ト) 火災から避難する際、可能であれば、タオル、衣類、毛布などを水に侵し、脱出時に使用する。

8.緊急時のフランス語

助けて!
Au Secours!
「オー スクール」
警察を呼んで!
Appelez la police!
「アプレ ラ ポリス」
救急車を呼んで!
Appelez une ambulance!
「アプレ ユンナンビュランス」
急いで!
Vite!
「ヴィット」
バッグ(財布・パスポート)を盗まれた。
On m'a volé mon sac (mon porte-monnaie/mon passeport).
オン マ ヴォレ モンサック(モン ポルトモネ / モン パスポール)
泥棒だ!
Au Voleur!
「オ ヴォルール」
部屋に泥棒が入った
Quelqu'un est entré dans ma chambre et a volé mes affaires.
「ケルカン エ アントレ ダン マ シャンブル エ ア ヴォレ メザフェール」
強盗だ!
C'est un cambrioleur!
「セ タン カンブリヨルール」
彼(彼女)を捕まえて!
Attrapez-le(la)!
「アトラペ ル(ラ)」
警察署はどこですか?
Où est le commissariat?
「ウ エ ル コミッサリア」
日本の領事館はどこにありますか?
Où est le Consulat du Japon?
「ウ エ ル コンシュラ デュ ジャポン」
パスポートをなくしてしまいました。
J'ai perdu mon passeport.
「ジェ ペルデュ モン パスポール」
紛失証明書をください。
Donnez-moi une attestation de perte.
「ドネ モワ ユヌ アテスタスィオン ドゥ ペルトゥ」
財布をスリに取られたようです。
On m'a vole de l'argent dans mon portefeuille.
「オン マ ヴォレ ドゥ ラルジャン ダン モン ポルトゥフィユ」
盗難報告書を作成してください。
Faites une déclaration de vol.
「フェットゥ ユヌ デクララスィオン ドゥ ヴォル」



※警察署にて被害届を作成してもらう際の一助としてご使用ください。
被害届作成依頼書(PDFファイル、295KB)PDFが開きます

被害届作成依頼書1

被害届作成依頼書2

被害届作成依頼書3

被害届作成依頼書4


関係連絡先

在ジュネーブ出張駐在官事務所 022-716-9900
FAX :022-716-9901
ホームページ http://www.geneve.ch.emb-japan.go.jp/別ウインドウが開きます
 82 rue de Lausanne, 1202 GENEVE
受付時間:月~金 9~12時・14~17時
受付時間外の緊急連絡先:022-716-9921
ローザンヌ通り80番地ビルのアーケードを奥に進み、奥(82番地)のエレベーターで8階へお越しください。
在スイス日本国大使館 031-300-2222
警察 117
消防 118
救急車 144
ジュネーブ州立大学病院
   
022-372-3311
022-382-3311
ジュネーブ州 遺失物預かり所 022-327-6000
    Service cantonal des objets trouves(5rue des Glacis-de-Rive, 1206 Geneve)
http://www.geneve.ch/objets_trouves/welcome.asp別ウインドウが開きます
コルナバン駅 遺失物預かり所 090-030-0300
コレクトコール :KDDI 0800-55-0081(固定電話および一部携帯)
日本テレコム 0800-55-0041
滞在許可に関する問い合わせ先 Office cantonal de la population
022-546-4888 http://www.ge.ch/ocp/別ウインドウが開きます

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