在留邦人向け安全の手引き 在ガボン日本国大使館

在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。


安全の手引き

2011年1月
在ガボン日本国大使館

はじめに

近年、海外渡航者、海外居住者の増加に伴い、日本人が海外でトラブルに巻き込まれるケースが多発しています。2009年に我が国の在外公館が取り扱った日本人に関する事件・事故等は、総件数約16,963件(前年比3.66%増)、総援護人数約18,843人(前年比4.12%増)で、依然として高水準で推移しており、安全面の対策がますます必要になっています。

この「安全の手引き」は、当地に在留(予定)の皆様の安全対策に少しでもお役に立てればと考え、当地で生活するための注意事項や緊急事態が発生した際の対処要領等についてまとめたものです。是非お読みいただき安全対策にお役立てください。

防犯の手引き

1 防犯のための基本的な心構え

日本と当地では、言語・風習・生活等が大きく異なっているため、些細なことからトラブルに発展してしまうことがあります。トラブルに巻き込まれないためには、皆さん一人一人が「自分の身は自分で守る」という基本認識を持つとともに、言動及び身の回りの環境に十分な注意を払って、いわゆる「スキ」を作らないことが大切です。

ガボンは周辺のアフリカ諸国と比較すれば比較的安全とはいえますが、日本と比較すれば危険な国です。幸い邦人の重大な犯罪被害は多くはありませんが、強盗や窃盗などの犯罪被害は多く、注意が必要です。

また、違法な銃器の流入も増加しており、それらの銃器を使用した殺人、強盗などの重大な犯罪も散発しています。また、暴動・内乱等の一因である政治経済情勢は、日々刻々、時には急激に変化しますので、新聞・テレビ等の報道に関心を持つとともに、定期的に日本大使館へ連絡されることをお勧めします。

2 最近の犯罪発生状況

忍び込み・空き巣等の侵入盗・ひったくりを含む窃盗事件が日常的に発生しており、凶器を用いた殺人・強盗・強姦等の凶悪事件も散発しております。最近では特に白人をねらった強盗・強姦事件が発生しいるほか、違法薬物もかなり出回っていると言われており、、日常の生活には今まで以上に注意が必要です。

また、自動車を狙った強盗事件やルイ地区などの繁華街及び大通り上におけるスリ・ひったくり被害等も報告されています。

当地治安機関は、首都リーブルビル市内の事件発生数の多い地区としてNZENG AYONG(ンゼンアヨン)地区、Mont-Bouet(モンブエ市場)、GARE ROUTI ERE(ギャールチエール)地区、PK5~PK8の間の区間等を挙げています。

3 防犯のための具体的注意事項
(1) 住居対策

ア 住居の選択

安全対策の第一歩は、住居の安全対策にあります。そのため、安全な地域に防犯犯設備が十分に整った安全性の高い住居を選択することが重要です。しかし、ガボンにおいては、このような条件を満たす物件は極めて少ないことから、入居前に大家と交渉して防犯設備を整えたり、入居後に自ら防犯設備を補強する必要があります。また、住居の選択に当たっては、昼間帯だけではなく、夜間帯の街路灯の明るさや付近の状況等を十分に確認してから決定することが重要です。

それでは、住居を選択する上で、具体的にどのようなことに注意しなければならないかについて考えてみましょう。

  • 第1は、住居周辺の安全性です。住居周辺にスラム街等の問題地域が存在しないことはもとより、通勤・通学・買い物等の日常の生活圏が近くにあり、危険地域や人通りの少ない道路を通行する可能性の低い地域が望ましいと言えます。当国においては、外国人が多数居住する地域、独立家屋よりも集合住宅・高層住宅が密集する地域をお勧めします。
  • 第2は、建物の安全性です。一般的に高層住宅→集合住宅→独立家屋の順に安全性は落ちると言われています。独立家屋の場合、高い塀は侵入者に対する心理的抑止効果はあるものの、これによって侵入を完全に防ぐことはできず、一旦侵入されてしまうと外界から遮断され、却って危険な状態を招きます。また、住居の出入口や窓の周辺は、明るく人目に付きやすい場所にある方が、侵入者に対する心理的抑止効果があります。駐車場は、建物と同一敷地内にあり、道路と隔離され、部外者が簡単に入れない構造になっていることが望ましいと言えます。
  • 第3は、防犯設備の設置状況です。住居への侵入は、ほとんどが出入口のドアや窓ガラスを破壊してなされています。これを防止するためには、出入口のドアの鉄製化や窓等全ての開口部への鉄格子の設置が望ましいと言えます。上層階でも窓から侵入された事例がありますので安心はできません。鉄格子については、火災や侵入者があった場合に逃走口として使用できるよう、内側から開閉できる錠の付いたものが望ましいでしょう。また、侵入警戒センサーや防犯ベル等の警報機器も有効です。
  • 第4は、避難室の設備があることです。万一侵入された場合でも、人的被害を最低限に押さえるためには、侵入者と接触しないことです。ですから、寝室となる部屋の窓には鉄格子が設置してあり、ドアは鉄製等の頑丈な材質で、錠・閂・のぞき窓等が設置されていることが望ましいと言えます。
  • 第5は、警備員の配置です。当国では、押し込み強盗による被害が多いことから、信頼のできる警備員を雇う必要があります。外国人用の集合住宅には、ほとんど警備員が配置されていますが、独立家屋の場合は、居住者が個別に雇わなければなりません。警備員といっても、専門的な教育を受けた者は希であり、100パーセント信用することは出来ませんが、既に警備員が配置されている住宅の場合は、車や人の出入管理が徹底されているなど、ある程度信用できる警備体制の取られている物件を選択することも重要なポイントです。新たに警備員を雇う場合は、警備の方法等について徹底して指導を行い、問題のある場合はその都度指摘して改善させるなど、妥協しないことが重要です。

以上の各項目について総合的に判断するため、十分な検討時間を費やしてりよい住宅を選択し、大家とも積極的に交渉して防犯体制の整った住居にすることが大切です。

イ 入居後の防犯対策

入居後は、次のことに注意して下さい。

  • 第1は、鍵の取り替えです。賃貸住宅の場合、以前の入居者等、第三者が合い鍵を持っている可能性があります。また、大家や不動産業者と言えども100パーセント信頼できるとは限りません。最低限、入居後に錠を取り替える必要があるほか、閂等の補助錠を取り付ける必要があります。また、鉄格子が設置されていない窓には、中央部に閂を設置したり、副木等をするなどして、侵入されるまでの時間を稼ぐ措置をとることも必要です。錠の付いているドアには、面倒であっても全てに鍵をかけることが防犯上大切なことです。防犯に完璧はありません。面倒と思わずに出来る限りの対策を取って下さい。
  • 第2は、緊急用具の配備です。避難室となる寝室には、電話を引くことはもちろん、警笛・懐中電灯・非常時の脱出用縄ばしごやロープ等を置いておくことも有益です。ロープは、1メートルごとに玉を作っておくと、比較的安全に降りることが出来ます。また、最低限の護身用具として、棒等をベットの下に置いておくことも一案です。ベッドやタンス等をドアの近くに置いて、バリケードを築ける態勢を取っておくことや、ベッドを窓から離すことも防犯上有効です。
  • 第3は、付近住民との良好な人間関係の醸成です。もし、不幸にも犯罪被害に遭った場合に助けてくれる可能性があるのは、警備員や隣人です。また、付近住民との関係が悪化すれば、同住民による犯罪の手引き等の危険性が増大する可能性も考えられます。日頃からできる限り良好な関係を醸成し、無用なトラブルを起こさないように心掛けることが大切です。
  • 第4は、転居する勇気を持つことです。一旦入居してしまうと余程の不便を感じたり、重大な問題が生じない限り、転居することは面倒に感じるものです。しかし、周辺の生活環境や防犯設備に不安不備を感じるところがあれば、勇気を持って積極的に転居することが大切です。
(2) 外出時の対策

ア 一般的事項

現金や貴重品は、ポケットに入れるなど目立たないように携行して下さい。必要以上の現金や貴重品は持ち歩かないようにし、目立たない服装を心掛けることも大切です。タクシー降車時や市場等では、紙幣を所持していることを周囲に見られないように努めて下さい。また、バックを使用する場合は、貴重品の在中を伺わせるような大きな鞄(パソコンバッグやビジネスバッグ、旅行用鞄など)の使用は控え、極力徒歩での移動は避けるようにしてください。ひったくり対策として、肩から斜めに掛けられるような鞄やデイバッグなどを使用した場合でも、暴行を加えたり、刃物で脅したり、鞄の一部を引きちぎり強奪することも珍しくありませんので、安心は出来ません。

夜間に徒歩で外出する行為は、犯罪被害に遭う可能性が高く危険です。特に人通りの少ない場所では、十分な注意をすると共に可能な限りその場を早く立ち去ってください。また、昼間であっても女性が一人で散策することは避けた方が無難です。

イ 車による外出

車の乗降時は一番狙われる時です。乗降時は、付近の状況をよく観察し、不審な人物が潜んでいないか十分確認した後、素早く行動して下さい。少しでも不審に感じた時は、乗降をやめて様子を見ることにしましょう。

駐車時は車や車内においた荷物の盗難に十分気をつけて下さい。車に荷物を残した場合、ガラスを割られて盗まれる可能性があります。荷物は、トランク等、車外から見えない場所に保管して下さい。
走行中は、窓を全開にしないようにして下さい。また、荷物がある場合には、足下に置き、外側から見えないように配慮するなど、窃盗などの犯罪を起こす気持ちを起こさせないことが大切です。また、こうすることで窓から手を入れて鞄等をひったくる犯罪の未然防止にもなります。

また、ドアのロックも忘れずに行ってください。信号待ちで停車中、ドアを開けられて車内の荷物を盗まれたり、車から引きずり出されて、車ごと盗まれた例もあります。

信号待ちでは、その場から何時でも脱出できるように車間距離を取って停車するように心掛けて下さい。運転中は、常にルームミラー等で後方を確認し、尾行してくる車がないか注意して下さい。もし、不審に感じたら安全な場所に停車するか、不規則な速度で走行し、相手の動きを確認することも一つの方法です。車を尾行してきた強盗団に家の中に押し込まれ、財産全てを強奪された例もあります。

(3) 生活上の対策

ア 近隣者、訪問者

近隣者と良好な人間関係を醸成する必要性については、3(ロ)第3で既に述べたとおりですが、訪問者については十分な注意が必要です。応対する前(ドアを開ける前)に必ず防犯カメラやドアスコープで相手を確認し、見知らぬ者であった場合は応対しないでください。最近では各戸を訪問して詐欺を働く事案が発生しているほか、見知らぬ者に対して不用意にドアを開けると、自ら危険を招く事態になりかねません。

警備員が配置されているにもかかわらず、度々見知らぬ者が訪れるようであれば警備員に対して直接指導するか、大家を通じて改善措置をとるようにしてください。

イ 使用人の雇用

使用人の善し悪しで、住居の安全が左右される場合があります。使用人の中には、主人の不在中に犯罪者の手引きをする者もいますので、雇用の際には十分注意しなければなりません。信頼できる人からの紹介や、身元のしっかりした人又はその家族、親族を雇うのも一つの方法です。雇い入れる場合には、身分証明書等で身元を確認するとともに、雇う前に無犯罪証明書を入手し、犯罪歴がないことや多額の借金を背負っていないこと等を確認することが必要です。

使用人との関係では、常に一定の距離を置いて接し、言うべきことは言い、やるべきことをやらせることが大切です。意に満たない時には、躊躇せずに指摘しなければなりません。適当な報酬を与えるとともに、貴重品や現金を放置しない等、盗難の機会を排除するように心掛けて下さい。

ウ 電話の設置

固定電話の設置は、電話局の通信インフラの不備の問題から時間を要しますが、携帯電話は容易に入手できます。通話状態も比較的良く、通常の使用には困りません。万一の備えとして、携帯電話に日本大使館、警察、消防等の緊急連絡先を登録しておくことをお勧めします。

防犯対策上、受けた電話には自分から名乗らない、住居の所在地を安易に教えたりしないなど対応には十分注意して下さい。

エ 貴重品の保管

貴重品は、必ず鍵の掛かる場所に保管して下さい。非常事態時に持ち出すことを考えると、1カ所にまとめた方が効率的ですが、他方、分散すれば犯罪被害に遭った際、被害を最小限に押さえることができるという利点もありますので、それぞれ実状にあった方法を選んで下さい。いずれの場合でも、万一盗難にあった場合に備え、貴重品リストを作成しておくことをお勧めします。

(4)その他の注意事項

ア 犯罪被害にあった場合の対応

強盗等にあった場合、常に念頭に置いていただきたいのは、相手はナイフ・銃器等の凶器を持っているということです。また、警察官の目前で被害に遭ったとしても、警察官が助けてくれる可能性は低いということも認識して下さい。当地では、日本と同様に銃器の所持携帯は禁止されていますが、多くの犯罪で、違法な銃器が使用されています。しかし、これを取り締まる警察官側の装備が十分ではないのが現状です。したがって、被害に遭わないように危険な場所や夜間の外出は避けるとともに、住居の防犯対策を心掛けることが大切です。不幸にも被害に遭った場合には、無抵抗に徹するなど生命の安全を第一に考えて下さい。強盗は、金品を手に入れることが目的であり、その目的が達成できれば、命まで奪う危険を犯すことは少ないようです。住居内に押し入られた場合には、犯人との接触を避けるため、速やかに避難室に逃げ込み、家具やベット等でバリケードを築いて侵入を防ぐように心掛けて下さい。

イ 在留届、帰国・転出届等の提出

同一渡航先に3ヶ月以上滞在する予定の方は、旅券法の規定により、滞在先の在外公館に在留届を提出することが義務づけられています。在留届は、皆さんが安心して海外生活を送れるよう、大使館からのサポートを受けやすくするためのものです。大使館は、在留届により管轄国における邦人の方々の所在等を把握していますので、滞在期間の長短に関わらず、到着されましたら出来るだけ早く届け出て下さい。

また、在留届提出後、記載事項に変更があったり、帰国・転出する際にも届け出を行って下さい。住所の変更届がないと、いざという時の連絡が受けられなかったり、また、帰国したまま連絡されないと、緊急事態の時の安否確認に時間を取られ、実際に滞在されている方々の安否確認が遅れることにもなりかねません。

ウ 旅券(パスポート)の管理

旅券は、単なる通行証ではなく、外国においては公的な身分証明書であり、国籍の証明書として「命の次に大切なもの」と言っても過言ではありません。貴重品同様の取り扱いを心掛け、不必要に他の者に渡したり、放置しないように気をつけて下さい。もし、盗難被害に遭ったり紛失した場合には、直ちに警察に届け出て、盗難又は紛失証明を発行してもらい、大使館で旅券の再発給又は帰国のための渡航書の発給手続きを行う必要がありますが、確認作業が必要なため、この手続きには時間を要しますので、万一に備え、旅券番号、発行年月日、交付地等を控えておくようお願いします。

エ 海外旅行傷害保険の加入

当地では、日本等先進諸国と異なり、事件・事故等による大けがや重病にかかった場合に受けられる治療に限界があり、万一の場合、ヨーロッパ等への緊急移送を考えなければなりません。このような場合に備えて、緊急移送を担保した海外旅行傷害保険に加入しておくことをお勧めします。

4 交通事情と事故対策

当地における公共の交通手段は、基本的にタクシー(大きなホテルにはハイヤーも待機しています。)になります。タクシーは相乗りの方が安価ですが、運転手と客が共謀した相乗りタクシー内での強盗事件も報告されていますので、昼間でも貸し切りにした方が無難です。相乗りタクシーに乗車する場合には、男性客のみが既に乗車しているタクシーは避け、女性、子供、あるいは老人が乗車しているタクシーを選んだ方が無難です。夜間は、貸し切りにしても犯罪に巻き込まれる可能性が高くなりますので、極力タクシーの利用は避けた方がよいでしょう。長期間生活する場合、車を購入して自分で運転をするか、信頼できる運転手を雇うことをお勧めします。また、運転手付で車を貸すレンタカー業者もあります。

当地では交通事故が多数発生しています。その主な原因は飲酒運転、道路事情が悪いにもかかわらずスピードの出しすぎ、、急な車線変更等の乱暴な運転が多いためです。邦人の方が交通事故に遭ったり、死亡した例もありますので十分注意して下さい。当国人が多数居住する地域等で交通事故を起こすと、過失の有無にかかわらず、多人数に取り囲まれて身に危険が及ぶ可能性もあります。さらに、当国人相手の事故処理は、相手に過失があってもこちら側が悪く処理されるおそれがありますので、これらのことを認識した上で安全運転を心掛けて下さい。

なお、車にわざと接触してきて怪我をしたように装い金銭等を要求するいわゆる当たり屋とみられる事案や、生卵をフロントガラスにぶつけて、それを運転手が拭くために(ワイパーをかけると前が見えなくなり、走行に支障を来す程になります。)外に出てきた際に襲うなどの事案も報告されていますので、ご注意下さい。

5 テロ・誘拐対策

日本人の海外渡航者の増加や、複雑な世界情勢を背景にして、日本人にとってもテロは身近な脅威になっています。実際、世界各地でテロ組織による爆弾事件や誘拐事件が発生しており、日本人が巻き添えになる例も跡を絶ちません。

犯人らは、犯行の数週間から数ヶ月前に、対象者(物)の選定、下見等を入念に行い、組織的に周到な計画を立て、犯行に移すと言われています。前述しました住居対策や外出時の対策を徹底することはもちろんのこと、付け入る隙を与えないという意識を持ち、犯行を未然に防止することが大切です。

(1) 現状を認識する

海外で生活する全ての邦人は、「テロ・誘拐のターゲットである」ということを認識する事が重要です。

(2) 警戒を怠らない

住居・職場・外出先等のあらゆる場所で警戒を怠らないことが、この種の犯罪を未然に防ぐ鍵と言えます。特に、長期間在留していると生活に慣れが生じますが、この「慣れ」が一番危険であるということを肝に銘じて下さい。

(3) 兆候を見逃さない

この種の事件において犯人は、最初に複数のターゲット(人又は物)を選定します。そして、安全性・確実性・容易性等の評価値を総合的に検討した上で、最終的なターゲットを決定します。ターゲットに決定しても、直ちに行動に移すわけではなく、更に調査を行い、その結果に基づいて実行日時、手段、方法等を調整するのです。

このように、実行まで相当の調査期間をおいていますから、調査段階で、犯人側にこのターゲットへの実行は困難であるということを認識させることが重要です。そのためには、日頃から自分の周囲のちょっとした変化を見逃さないよう、常に警戒心を持って生活しなければなりません。万一兆候を感じた時には、直ちに家庭や職場における警戒を強化し、生活パターンを変える等の対策をとることが必要です。

(4) 情報を収集する

最新のテロ・誘拐事件に関する情報を入手するとともに、これらの事件を企てる反政府組織等の情報を収集する努力が必要です。

(5) 行動を予知されない

通勤時間・コース・日常の行動が一定の場合、これらの犯罪のターゲットとして選定されやすくなります。行動パターンを適宜変更することが大切です。

緊急事態マニュアル

1 平素の心構え・準備
(1) 連絡体制の整備

ア 大使館は、在留届によって初めて在ガボン日本国大使館の管轄区域内の邦人の方々の居住を認知することになります。したがって、この届け出がなければ、緊急事態が発生したり、或いは不測の事件事故に巻き込まれたりした場合であっても、大使館としては適切な援護活動がとれないおそれがありますので、入国後速やかに「在留届」を提出して下さい。また、滞在期間が3ヶ月に満たない場合であってもできる限り御連絡下さい。

イ 大使館では、皆様から提出していただいた「在留届」に基づき、「緊急連絡網」を作成し、緊急事態発生時に備えています。緊急事態発生時には、大使館から皆様へ状況等を通報しますので、引越し・転勤等で電話番号等に変更があった場合には、速やかに当大使館領事担当官まで御一報下さい。

ウ 緊急事態は、いつ起こるか分かりませんので、事態発生時の家族間の連絡方法等について、あらかじめ決めておいて下さい。また、外出時は、行先を家人等に明らかにするように平素から心掛けるとともに、一時帰国や旅行等で長期間不在になる場合には、あらかじめ大使館に御連絡下さい。

エ 緊急事態発生の場合には、皆様の安全確保のため大使館から緊急連絡網を通じて情報及び必要な対策等を連絡いたします。電話回線等が使用できない場合は、FM放送機やNHK海外放送等を通じて連絡することがありますので、短波・FM受信可能なラジオを準備しておいて下さい。

  • 非常事態が発生した場合の緊急FM放送(87.5メガヘルツ)
    ※受信可能地域は、大使館から半径最大5キロメータおるの地域
  • ラジオジャパンNHK海外放送(21630キロヘルツ)
  • RADIO FRANCE INTERNATIONAL(フランス国際放送)(104.00メガヘルツ)
  • AFRICA NUMERO 1(94.4メガヘルツ)
  • 国営ラジオRTG1(88.7メガヘルツ)

オ 日本大使館では、緊急事態が発生した際に必要に応じて各国からの支援を受けられるようただちに対応します。このため、皆様の氏名、住居、連絡先等の情報をあらかじめ外部に提供することもありますので、在留届の提出時にこの可否について確認させて頂きます。

(2) 一時避難場所等

ア 外出中に緊急事態等に遭遇した場合のとりあえずの避難場所について常日頃から検討しておくことが重要です。自分が勤務先・通勤途上・自宅等にいる時に、どのような事態に巻き込まれる可能性があり何処へ避難するかなど、いくつかのケースについて検討しておいて下さい。

イ 緊急避難先等
事態の状況によっては、緊急避難先への集合をお願いすることがあります。緊急避難先は、当大使館になっています。位置を確認し、複数のルートを検討しておいてください。また、車両を保有していない人は、車両を有する近隣者と平素から連絡を密にし、必要な場合は同乗させてもらえるように相談しておいて下さい。

なお、当国においては、道路事情及び周辺諸国の治安事情等から陸路での国外脱出は困難ですが、比較的安全な国内の都市への移動を余儀なくされる場合も考えられます。日頃から自動車整備に心掛け、ガソリンは常時満タンに近い状態にしておくとともに、予備タンクを備えておくと良いでしょう。

(3) 非常用物資の準備等

ア 緊急事態発生時には、早急に国外へ脱出しなければならないことがあります。立ち上がりが遅れると国外脱出の機会を失いかねません。たくさんの荷物を持ち出すことは困難ですが、最低限約10日間分の身の回りの物や貴重品(現金・クレジットカード・貴金属・有価証券など)をスーツケース1個程度にまとめておき、迅速に行動できるようにしておくことが大切です。

イ 旅券は、外国で皆様の身分を明らかにする唯一の証明書となるものです。旅券最終項の「所持人記載欄」は漏れなく記載しておいてください。下段に血液型(blood type)何型(RH+又は-を含む。)と記入し、安全な場所に保管しておくとともに、有効期限が6か月以上あることを確認しておいて下さい。

ウ 当国にて滞在許可証を取得している方の場合には、出国査証を取得する必要があり、さらに再入国をするためには再入国査証も必要になります。通常、当該手続に1週間以上の時間を要しますが、緊急事態発生時等には、それ以上の日数を要し、予定の日時に出国できなくなるおそれがあります。したがって、数次の出入国査証を事前に出入国管理総局(D.G.E.I)で取得し、更新するよう心掛けて下さい。

エ 当国通貨CFAフランは、CFAフラン圏以外では他の通貨に換金できませんので、家族全員が10日間くらい生活できる程度の外貨(ユーロは当国の主要な商店等でそのまま使えます。)等とともに、クレジットカードを準備して下さい。

オ 緊急事態発生時には、商店が閉鎖されたり、閉鎖されなくとも物が不足したり買い物に行けない状態になることが十分予想されます。10日間くらい生活できる程度の生活必需品を常時自宅に確保しておくことが重要です。

2 緊急時の対処要領
(1) 心構え

緊急事態発生時等には、流言飛語に惑わされ不必要に事態が拡大・混乱することがあります。過去のザイール(現コンゴ民主共和国)暴動の際には、早く逃げようとした外国人の多くが犠牲になり、家で経過を見守っていた人が無事救出されたという例もありますので、平静を保ち、大使館と連絡を取りながら慎重に行動して下さい。

また、銃声などが聞こえ不穏な空気の状況にあるときは、不用意に窓の方へ近づかないことはもとより、外出は避けて大使館と連絡の上、行動するよう注意してください。

(2) 情勢の正確な把握

緊急時には、事案の状況をできる限り正確に把握し、冷静に判断することが大切です。大使館からの情報のほか、新聞・ラジオ・テレビ等報道からの情報収集に皆様各自が心掛けて下さい。

(3) 大使館への通報等

ア 緊急事態発生時等には、皆様の所在・安否確認を行います。皆様の所在が不明ですと、調査に時間を要し、他の邦人の方々に御迷惑をかける心配もありますので、外出中の場合あるいは国外等への長期旅行中で緊急事態の発生を知った場合には、皆様の方から、当大使館又は外務省領事局海外邦人安全課(81(国番号)-3-5501-8160(同課直通)、81(国番号)-3-3580-3311(外務省代表電話))もしくは近隣の日本国大使館に御連絡下さい。

イ 他の邦人の方に対して貴重と思われる情報については、大使館へ御連絡下さい。自己・家族・他の在留邦人の生命・身体・財産に危害が及ぶおそれのある事象に関する情報は、断片的な情報でも結構ですので、御連絡下さるよう御協力をお願いします。

ウ 緊急事態発生時等には、お互いが助け合って対応することが必要です。皆様に種々の御助力をお願いすることも有りますが、その際には御協力をお願いします。

(4) 避難方法等

ア 緊急事態があらかじめ予測できる場合や、事態が悪化し、鎮静化に相当期間を要すると判断される場合には、大使館と連絡を取りながら、定期商用機が運行している間に(緊急事態が発生すると空港が閉鎖される可能性が高い。)早期に国外脱出して下さい。その際は、空港関係者や航空会社等と事前に連絡を取り、「空港へ行ったが既に閉鎖されており、そこから身動きが取れない。」などという事態にならないよう注意して下さい。

個人もしくは派遣先の会社等の判断により、自発的に帰国、或いは第三国へ避難する場合は、その旨を大使館へ連絡して下さい。

イ 事態が極度に悪化し、大使館が「退避勧告」を発出した場合には、可能な限り早急に国外へ退避して下さい。一般商用機の運行が中止された場合や満席で座席が確保できない場合は、臨時便・チャーター便を手配するなどして退避することもあり得ますので、大使館の指示に従って下さい。(チャーター便等を利用するに当たっては通常は片道エコノミー正規料金の支払いが必要になります。ただし、後払いも可能です。)

ウ 事態が急速かつ極度に悪化し、皆様が自宅にいることが危険と大使館が判断した場合、もしくは一般商用機の運行が中止されたためチャーター機による避難方法しかないと大使館が判断した場合には、皆様に大使館への避難・集合を呼び掛ける場合があります。大使館の指示に従い、安全な方法で避難して下さい。この際、可能であれば、携行荷物と一緒に自宅等に備蓄している食料品を持参して下さい。

おわりに

当地における防犯対策及び緊急事態対策について、基本的なことを記載しましたが、これが全てではありません。

防犯対策は、生活のあらゆる場面において、自分の安全は自分で守るという基本原則を忘れないことが重要です。また、平素から緊急事態の発生に備えるとともに、緊急事態が発生した場合には、どの時点で国外脱出をするのか、主要道路が封鎖された場合どのような経路・手段で大使館・空港等に集結するかなど、対処方法についてシミュレーションを立てておくことが大切です。そして、緊急時には、冷静な判断の下、大使館と連絡を取りながら慎重に行動するよう心掛けてください。

緊急事態に備えてのチェックリスト

  • 旅券・出入国査証
  • 現金(ユーロ等外貨を含む)・クレジットカード
  • 水1人1日1.5リットル10日分
  • 米、乾物、缶詰、インスタント食料等の長期保存可能な食料品
  • 味噌、醤油、塩、砂糖等の調味料
  • 炊飯用ガスボンベ、固形燃料等の炊事用具
  • 紙製食器、割り箸、缶切り、栓抜き、ナイフ等の簡易食器等
  • 車両用予備ガソリン
  • ライター、マッチ
  • ろうそく、強力懐中電灯(予備電池を含む)等の照明器具
  • 短波ラジオ(予備電池を含む)
  • タオル、石鹸、歯磨きセット等の洗面用具類
  • 常備薬、絆創膏、消毒用石鹸等の医薬品
  • 水筒
  • 衣類、着替え(行動しやすく、ことさら人目を引くような華美でないもの)
  • 靴(はき慣れた、行動に適したもの)
  • 当国及び周辺諸国の地図
  • 可能ならば寝袋、毛布等の寝具
  • その他緊急事態の際に必要と思われるもの

主要機関等連絡先一覧

1 日本政府関係機関
日本政府関係機関の連絡先一覧
機関名 電話番号
外務省(代表) +81-3-3580-3311
外務省海外邦人安全課 +81-3-5501-8160(直通)
在仏日本大使館(代表) +33-1-4888-6200
在仏日本大使館ファックス +33-1-4227-5081
在カメルーン大使館(代表) +237-220-62-02
在カメルーン大使館ファックス +237-220-62-03
2 主要国公館、当国政府・治安機関等
主要国公館、当国政府・治安機関等の連絡先一覧
機関名 電話番号
仏国大使館(代表) 79.70.00
仏国在リーブルビル総領事館 74.34.20/21
米国大使館(代表) 76.20.03/04
大統領府 72.76.00
外務・協力・仏語圏・地域統合省 74.23.70/71
外務・協力・仏語圏・地域統合省アジア局 74.23.79
国軍憲兵隊 73.11.58 ・ 73.20.36
リーブルビル市警察 76.09.50 ・ 72.09.00 ・ 76.36.78
警察(緊急展開部隊)(110番) 177 ・ 72.00.37/39
司法警察 72.09.51 ・ 72.00.34
消防 112 ・ 76.15.20 ・ 74.09.55
救急車(有料) 77.27.46
国営放送(RTG1) 73.20.25・73.97.75
3 ホテル
ホテルの連絡先一覧
機関名 電話番号
ホテル・ライコ 73.21.85 ・ 73.26.19
メリディアン・レンダマ 76.61.61 ・ 79.32.00
ル・パティオ 73.47.16
ノボテル・ラポチョンボ(改修中) 76.47.42/74
アトランティック(改修中) 73.24.48/50
4 病院
病院の連絡先一覧
機関名 電話番号
エル・ラファ総合病院 44.70.00 ・ 07.98.66.60 ・ 20.01.03
5 主要航空会社等
主要航空会社等の連絡先一覧
機関名 電話番号
エール・フランス 79.64.64/49
ルフトハンザ 07.07.09.77 ・ 74.08.40
ロイヤル・エア・モロッコ 73.10.25
レオン・ンバ国際空港 73.62.44/46/47 73.82.82(ADL)
6 チャーター機航空会社
チャーター機航空会社の連絡先一覧
機関名 電話番号
NOUVELLE AIR AFFAIRES GABON 73.01.92 ・ 73.24.37
AFRIJET 44.58.85
7 レンタカー会社
レンタカー会社の連絡先一覧
機関名 電話番号
CAR LIGHT 77.55.78
AVIS 74.58.45

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