在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。
2012年4月
在東ティモール日本国大使館
東ティモール民主共和国は、2002年5月に独立した若い国です。2006年4月から5月にかけて、西部出身兵士の処遇をめぐる問題を発端とした騒擾事件があり、一時ディリ県在住の邦人に対して国外退避の勧告が出されました。
2007年8月に現グスマン政権発足時には、喧嘩、投石、騒動、放火等の事件が頻発史一時的に治安が悪化しました。また、2008年2月11日にホルタ大統領とグスマン首相が相次いで武装グループに襲撃され、大統領が負傷し、全土に非常事態宣言が発令される事件が発生しました。襲撃グループのリーダーが大統領警備隊との戦闘で死亡し、同年4月末には同武装グループが政府に投降したため、非常事態宣言はすべて解除されました。
ディリ市内各所と周辺地域にあったIDP(国内避難民:2006年の騒擾事件の際に破壊や暴力行為から逃れた人たち)キャンプは、政府の迅速な取り組みと国連の支援の結果、避難民が順次地元に帰還し、IDPキャンプは閉鎖されました。
東ティモール政府とUNMIT(国連東ティモール統合ミッション)は、UNPOL(国連警察)からPNTL(国家警察)への警察権委譲を県・ユニット毎に順次進め、2011年3月28日をもって全ての県における警察権が移譲され、これまでのところ大きな混乱は起きていません。他方、2012年3月には大統領選挙、6~7月頃には国民議会選挙が予定されており、政治状況の変化とともに治安状況の変化にも注意が必要です。
現政権は雇用確保のために開発を最優先課題として政権運営に取り組んでいますが、貧困問題、若年層の失業問題は依然未解決のままであり、将来の不安など生活上の不満から突発的かつ急速に投石を含む騒動等が発生する可能性は排除されません。また、独立時の統合派民兵がインドネシア側に居住していることもあり国境付近では不安定化要素が存在しています。
このような当国環境の中、当地での生活を有意義にしていただくために本「安全の手引き」を参考にして、身辺の安全に十分注意を払ってくださるようお願い致します。
なお、安全に関しては各人が「自己責任において行動し、自分の身は自分で守る」という心構えで対応していくことが大切なことは言うまでもありませんが、日本国大使館は24時間電話連絡が可能となっておりますので、万一何らかの事件・事故に巻き込まれた場合や困った事が起きた場合にはご遠慮なく連絡下さい。
現在、深刻な治安問題は殆ど発生しておらず、平穏に推移していますが、若者達がグループ対立を原因とした抗争事件を起こしたり、走行する国連車両に対する投石事件が起きています。また、在留邦人の車両が投石被害に遭ったこともあります。当地においては、なによりも自分の安全は自分で守ると言う心構えが大切です。
当国国民の対日感情は比較的良いとされていますが、日本人に対して 「金持ちでいい物をたくさん持っているに違いない」とのイメージから、窃盗、強盗、空き巣等の一般犯罪の標的にされる可能性があることを十分認識する必要があります。
プライドが高く、短気な性格と言われる当国人は、日本では些細なことと思われることでも気にくわないと暴力を振るうこともあり、群衆がすぐに集って騒ぎが大きくなる傾向にあります。日頃より隣人、仕事上の同僚等との間に良好な関係を保つような注意が必要です。職場等においてティモール人を叱責、注意する際には他人の前でしない等の注意が必要です。
公共交通としてはミクロレットと呼ばれるミニバス及びタクシーがありますが、ミクロレットはワンボックス車を改造した車両を使用したもので、利用はお勧めできません。また、当国のタクシーにはメーターが付いていません。市内はだいたい1~2ドル程度ですが、乗車する時に料金を確認する必要があります。乗車する時は一人ではなく複数で利用することをお勧めします。特に、夜間の単独での乗車は避けることを強くおすすめします。
乗車中は窓を閉め、ドアロックをして走行してください。道路封鎖、若者たちが行う不法検問等を察知したときは、可能な限り近づかず、他の道を通るようにしてください。燃料の補給は早め早めに行うなど常に緊張感を持って行動して下さい。失業中の若者たちのグループが走行する車両に無差別に投石することがあります。特に暗くなってからの走行は危険なので十分に注意し、不要不急の夜間外出は控えるようにしてください。
また、雨期の激しい雨により道路は大きな穴が空いている箇所が多数あり、街路灯もほとんど無いので、夜間の運転には細心の注意とシートベルトの着用を心掛けてください。特に地方では未舗装道路も多く、ガソリンスタンドも少ないのでスペアータイヤ、ジャッキ等の工具を必ず車に装備しておく必要があります。特に地方では幹線道路でも陥没、土砂崩れ等の箇所が未整備のままになっているところがありますので、降雨時の運転には特に注意が必要です。
当地の犯罪発生状況は、2008年の大統領等襲撃事件以降大幅に投石が減少しました。2011年の事件・事故件数は、2008年の3分の1程度に減少しており、交通事故が占める割合が高くなっています。
ディリ市内では、放火事件、道路封鎖等はほとんどなくなり、一般犯罪発生件数も減少傾向にあるなど、治安は08年当時から比べると安定してきています。但し、市内西部のコモロ地区では、対立するマーシャル・アーツ・グループ(若者を中心とする格闘技集団)同士の喧嘩や投石をともなった騒ぎが散発的に発生しています。また、国連車両に対する投石が増加しており、明確に外国人を狙った投石とは異なりますが夜間の走行等では注意が必要です。
2010年以降市内を走る自動車、オートバイ数が急速に増加し、交通規則を遵守しない運転手による危険運転・交通事故が多発しています。交通事故を起こさないように注意することはもちろんですが、万一事故となり負傷した場合、当地国立病院では応急的な処置しかできませんので、万一に備え海外旅行保険の緊急移送サービスに加入しておく必要があります。
現在、ディリ市内では一般的なホテルが徐々に増えてきていますが、快適に滞在できるホテルは数多くありません。また、現在当地に展開している国連専門機関、国連警察、国際部隊、各国NGO等関係者が長期滞在していますので、慢性的なホテル不足状態です。
当国の指定通貨は米国ドルで、宿泊代等の支払いにクレジットカード(*一部ホテルで使用可としていますが、停電や通信状況が悪いため使用できない場合がありあます。)、旅行小切手等は使えませんので注意してください。また、ホテル室内に置いてあった貴重品が盗難に遭う事件も発生しています。
ア 当地には不動産屋はありませんので、すべて口コミによります。条件として安全確保を第一に、他人任せにせず、自分で直接物件の立地の形態(集合住宅、独立家屋等)、防犯上の問題点を調査し、安易に妥協しないで選ぶことが大切です。決める際は周囲の治安状況を確認し、主要な施設や勤め先等までの主要道路が複数あるか、危険な地域を通過するか、外国人が多く居住しているか、生活がし易いか等、十分情報分析をした上で決めることをお勧めします。
イ 当地は停電が多いので自家発電機が設置されているか、周囲に防犯灯が設置してあって夜間暗がりがないか、トイレ等の高窓も含め各窓に鉄格子や鉄条網が設置してあるか、ドアは堅牢な造りで、かつ丈夫な鍵が複数付いているか等を家主に直接交渉し、不備な場合は改善するよう説明することを、お勧めします。
ウ また、外国人向け集合住宅(コンパウンド)で、深夜に外塀を越えて投石されたケースがあります。寝室では窓から離れた位置にベットを置く等投石の被害に遭わないように注意して下さい。
当国では電力不足から停電が多く(計画停電、雷雨等による停電等),地方には配電されていないところも多くあります。ホテル・住居を探す際は年間を通じて高温・高湿度の当地にとって、自家発電機が設置されていることが最優先になります。上水は一部配水されていますが、多くは井戸水を利用していますので、感染症に注意が必要です。
ア 車は日本と同じ左側通行です。道路の整備状況は悪く穴が空いていたりするところが多数あります。また、雨期には道路のいたるところが冠水し、道路の穴が判別できなくなり危険です。交通ルールはあって無きが如しですので運転者のマナーは期待できません。特にオートバイは無免許で乱暴な運転をするものが多いので細心の注意が必要です。信号機は最近市内数カ所に設置されていますが、停電のため正しく機能していることが少ない状態です。また、方向指示器のサインを出しながら、それと異なる走行をすることがありますので、信号機のある交差点でも周囲の状況を確認しながら運転することを心掛けて下さい。
イ 車両のナンバープレートは簡単に取り外しが出来、他の車に付けたり、ナンバープレートのない車も多く走っており、交通事故に遭っても車両の所有者が特定できず、保険制度がないため泣き寝入りするしかありません。他方、加害者になると外国人だとして、高額の修理費等を要求されることがあるので運転には十分注意が必要です。
ウ 交通事故に遭った場合はすぐに国家警察(112)に連絡して事故処理依頼し、事故証明書を発行してもらいます。他方、当地では自動車保険がほとんど普及していないため、これまでのケースでは事故の被害者であっても、修理代等を自弁する場合がほとんどです。逆に加害者であった場合、外国人だとして過大な請求をされる場合があります。
また、自動車を運転する際は、万一の事態に備えて常に自分の身分証明書、緊急連絡先等を携行し、交通事故を起こした際、言葉により十分状況を説明できない場合には言葉の分かる、知人等に事故現場に来てもらい処理することなどを予め考えておく必要があります。後々のため事故現場を写真撮影するためカメラ等を備えておくのも一案です。
なお、最近、当地にも当国政府に認可された保険会社ができましたので、加入しておくのも一案です。
(1)当国は環太平洋火山帯に属しているので、首都ディリでも時々地震の揺れを感じることがあります。しかし、正確な情報をもとに行動することが大切です。例えば、首都ディリでは2005年に津波襲来のデマが流れ多くの市民が高台に殺到し、交通事故による死傷者が出る等の混乱が見られました。日頃よりNHK衛星テレビ放送、NHKラジオ日本(短波放送)、インターネット等から情報収集されることをお勧めします。
また、津波が発生した場合の待避(集合)場所は、ディリ浄水場、ラハネ浄水場及びカラゲイティロ貯水池です(別添地図参照
)。
(2)ディリを含む北部海岸沿いの雨期及び乾期は、年によって時期のズレはありますがそれぞれ11月から4月、6月から9月であり、雨期にはスコールが来て道路が冠水して、側溝に車のタイヤが落ちたり、山間部では洪水が発生し崖崩れで土砂が道路をふさぐこと等が起きますので、雨期の運転には十分注意が必要です。特に激しい降雨の場合には、むやみに外出すると危険です。
外務省が発出する渡航情報(危険情報)や大使館からの治安情勢に関する連絡、所属機関等より提供される情報に注意してください。
緊急事態が発生した際の安否確認について、大使館は在留届の連絡先(eメール、携帯電話)に連絡しますので正確に記入して下さい。滞在にあたっては在留届の提出を、帰国または転出にあたっては帰国(転出)届の提出を必ず行ってください。
滞在者ご自身が緊急連絡網に入っていることを確認し、連絡先を把握してください。また、一時的に国内外に旅行等する場合には、関係団体等に行く先、期間、連絡先等を残すようにしてください。
ア 騒擾事件等の発生によりスーパー等商店から食料品が無くなった時や行動制限等で外出が不可能になった場合に備え、飲料水、食糧を確保してください。また、自動車のガソリン、携帯電話のプルサ(プリペイド・カード)も過去の例で無くなっていますので、必要な方は確保してください。
イ 治安情勢等の推移については、大使館及びNHKテレビ衛星放送、NHKラジオ日本(短波放送)やインターネット等から常に最新情報の入手に努めてください。
ウ 緊急時の国外退避に備え、パスポート、現金等をすぐに持ち出せるよう用意してください。
ア 騒擾事件等の発生で事態が逼迫し、大使館から退避または引き揚げのための集結の連絡があった場合には、示された集結場所の内、最寄りの場所に集結してください。
イ 津波発生時には速やかに高台の集結場所である、ディリ浄水場、ラハネ浄水場及びカラゲイティロ貯水池に集合してください(別添参照
)。状況が落ち着き次第大使館員が安否確認に参ります。その他の場所に避難した方は安否確認や援護に必要となりますので大使館に連絡してください。
大使館では、「鳥・新型インフルエンザ対策」を作成しています。また、安全対策連絡協議会(*Ⅲ参考1.参照)の緊急連絡網等を通じ鳥・新型インフルエンザに関する最新の情報をお伝えしています。
緊急事態が発生した場合は正確な情報収集に努め、流言飛語に惑わされないように注意して下さい。大使館からのe-メール情報、携帯電話のSMSや緊急連絡網を通じて随時提供される情報を利用して下さい。マスメディアが未発達の当地では「噂やデマ」が口コミで先行するので十分情報源を確認することが大切です。
ア 暴動等の騒擾事件が発生した場合は、その初期段階においては、自宅又は職場に待機し、所属機関や大使館等より正確な情報入手に努めてください。
イ 自宅または職場が危険であると判断される場合は、所属機関等の指示に基づき指定された場所への退避を行って下さい。退避場所の連絡先等は必ず大使館に連絡して下さい。なお、適当な避難場所がない場合、最終避難場所は大使館とします。
ウ 当国の通信回線の容量が需要に追いつかず、緊急時は電話が繋がらなくなる可能性がありますので、日頃より近くの邦人と緊急時の連絡体制について確認してください。
エ 津波が発生した場合は予め決められている高台の地点に集合して安全が確認できるまで動かないでください。大使館としても最大限情報入手に努めますが、短時間で正確な情報を在留邦人皆様に伝えることには限界があります。NHKテレビ衛星放送、NHKラジオ日本やインターネット等を使って日頃より情報入手に努めて下さい。
ア 外務省が事態の推移に応じて発出する危険情報は以下の4段階となっています。
渡航延期の危険情報が発出された段階で退避の可能性を検討。退避勧告が発出された時は、一般商業便等を利用して国外退避して下さい。
大使館は、国連、治安機関、外交団等から情報収集し、在留邦人の皆様に治安情報を提供していきます。
イ 一般商業便が運行を停止した場合は大使館が主導してチャーター便等を使って退避が行われる場合がありますので、緊急連絡網及びe-mail、SMSを通じての連絡、NHKテレビ衛星放送、NHKラジオ日本等より情報入手してください。
ウ 治安情勢の悪化に伴い、いつでも退避できるように、小型のバッグに貴重品、数日分の衣料品、飲料水、ビスケット等保存食を用意しておくと便利です。
エ 各人、または派遣元の会社・団体の判断により国外に退避する(日本へ引き揚げる)時は、その旨を必ず大使館に届けてください。大使館への連絡が間に合わない場合は、日本の外務省海外邦人安全課(+81-5501-8160(直通)、夜間/休日等は+81-3-3580-3311(代表))へ連絡してください。
安全対策連絡協議会では、国連関係者、JICA関係者、NGO関係者、建設・コンサル関係者、その他グループの代表の幹事の方と偶数月に大使館において、連絡網の整備・改訂正、緊急事態対策の検討、安全情報に係る情報交換等を行っております。議事内容は協議会終了後議事録として配布しています。なお、現在当地に日本人会、補習校等の日本人組織の団体はありません。
治安の著しい悪化や災害・騒乱その他の緊急事態が発生したり、または発生の可能性が高まっていると判断された場合には、大使館から前記連絡網により必要な連絡をいたしますが、その他、次の方法により情報を入手できますのでご利用下さい。
簡単なテトゥン語(その他インドネシア語、ポルトガル語も一部通じます)
| 日本語 | テトゥン語 |
|---|---|
| おはよう | Bondia |
| こんにちは | Botarde |
| こんばんは | Bonoite |
| またあとで | Ate logo |
| さよなら | Adeus! |
| またあした | Ate amanha |
| あなたの名前は? | Ita naransaa? |
| わたしの名前は・・ | Hau nia naran・・ |
| どこから来たの・・ | Ita hosi nebee? |
| ごきげんいかが? | Diak ka lae? |
| げんきです。ありがとう | Diak,obrigadu(男) obrigada(女) |
| これはなんですか? | Nee saida? |
| あなたは誰ですか? | Ita see |