在留邦人向け安全の手引き 在ドミニカ共和国日本国大使館

在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。


在留邦人のための「安全の手引き」

2012年2月1日
在ドミニカ共和国日本国大使館

目次

はじめに

  1. 防犯の基本的な心構え
    • (1)安全対策の基本
    • (2)確かな情報の収集
    • (3)在留届の提出
  2. 最近の犯罪発生状況
    • (1)傾向
    • (2)デモ・ストライキ等
    • (3)国境付近の警戒強化
    • (4)薬物事犯
    • (5)外国人に対する犯罪
    • (6)邦人の犯罪被害例
  3. 防犯のための具体的注意事項
    • (1)緊急事態の対応
    • (2)犯罪多発(危険)地域
    • (3)防犯対策
  4. 犯罪被害に遭った場合
  5. 警察等の治安機関に逮捕された場合
  6. 健康対策
    • (1)飲料水、食糧品
    • (2)健康管理
    • (3)病気・怪我
  7. 交通事情と事故対策
    • (1)一般的留意事項
    • (2)交通事故発生時の措置
  8. テロ・誘拐事件
    • (1)テロ情勢
    • (2)誘拐事件
  9. 緊急連絡先等

はじめに

ドミニカ共和国は10年ほど前までは中南米諸国の中では治安が良いと言われてきました。しかしながら現在は凶器(けん銃や刃物など)を使用する強盗や殺人事件が多発しており、また、麻薬に関係する犯罪や抗争事件は、首都サント・ドミンゴはもとより各地方都市においても発生しています。

この様な情勢の中、当国政府は犯罪の増加に対処するため陸軍と国家警察が合同で犯罪の発生抑止と取締に努めています。

一方、国民及びマスコミは最近の凶悪事件の発生件数及びその内容等から治安の悪化を肌で感じ取り、政府に対して対処措置を要求するとともに、自己防衛策を進めております。

また、国家警察も犯罪取締に対する市民の協力を強く要請するとともに警察組織の改革や警察官の増員を進めております。

当地で生活するためにはこの様な社会環境をよく把握した上で犯罪から身を守るため色々な面において「日本ではない」「犯罪の多い国」ということを再認識するとともに、その防犯対策として「自分の身は自分で守る」という緊張感と防犯意識を常に維持して頂きたいと思います。

本マニュアルは、その一助になるべく作成したものですが、常日頃から安全について自分なりに工夫することによってより楽しい海外生活が出きるように心がけて頂きたいと思います。

2012年2月1日
在ドミニカ共和国日本国大使館

1.防犯の基本的な心構え

(1)安全対策の基本

報道されている事件や事故は自分には無関係であると考えがちです。この様な認識をまず改め、海外においてはいつ自分が犯罪の被害者になってもおかしくないと肝に銘じて頂くことをお願いします。従って職場、住居、通勤、通学途上のすべてが安全対策の対象となりますので、少なくとも一般的に危険といわれている場所(貧困地域、落書きや盗電の多い場所、ゴミが多く放置されている場所、外国人が利用しない商店街・市場等)については極力立ち入らないように努めて下さい。

(2)確かな情報の収集

治安情勢等が悪化し危機が迫った場合等において一番危険なことはデマに惑わされることです。これは戦争やクーデター等に限ったことではなく、地震やハリケーン等の災害においても同じ事です。また、日常生活をする上でもデマを盲信したために危険な状態に陥ることもあります。各種危険を回避し早急に有効な対策を講じるためにも確かな情報を収集することが必要です。様々な情報が流れている状況下にあっては、どれが確実な情報なのか判断できませんので鵜呑みにすることなく必ず確認することが大切です。ある種の不安を伴う情報に接した時にはその都度日本大使館に確認するようにして下さい。

(3)在留届の提出

当地に3ヶ月以上在留される方は在留届を日本大使館に提出することが旅券法第116条で定められています。これは外国に在留する日本人が最初に果たさなければならない義務の一つですから忘れずに提出して下さい。

また、緊急時には安否確認の連絡をするための重要なデータともなりますので、滞在3ヶ月に拘わらずにできるだけ早期に届け出をするようにして下さい。

届け出をされた方で連絡先等が変更になった場合は速やかに大使館に連絡するとともに、帰国(一時的な旅行をのぞく)の際には必ず帰国届を提出して下さい。

2.最近の犯罪発生状況

(1)傾向

当国における治安悪化の一因は国民の多数を占めるという貧困層の問題であり、富裕層の好況とは裏腹に低所得者層の生活は一向に改善されず、その格差はさらに拡大しています。

また、当国では許可を得ることにより一般市民でも容易に銃を所持することが可能であるほか、多くの違法銃が巷に出回っていることから、米国と同様に銃社会となっています。

これらの状況は当然金品目当ての犯罪を誘発することになり、低所得者層が集団化して強盗等の犯罪を重ねている等、治安は年々悪化しています。

以前から発生していた犯罪(けん銃や刃物といった凶器を使用した強盗、自動車盗、自動車の部品盗、空き巣、乗り合いバス・タクシー車内などでのスリ等)のほか、最近は誘拐事件やカード犯罪等の悪質な事件が増加しています。

(2)デモ・ストライキ等

当国では、停電や物価高騰・教育問題等に抗議するデモやストライキが各地多発しています。このようなストライキは予測不可能であり暴力を伴うことが多々あります。当国のデモ・ストライキ等の抗議行動は道路を封鎖しタイヤやゴミを燃やすことのほか、治安部隊への投石や発砲、自家製爆弾を使用することもあります。これまで外国人を狙うといった事件はあまり発生していませんが、警察力の弱い地方都市ではデモ・ストライキの沈静化に時間がかかり、群集心理も作用して思わぬ大きな事件事故に発展する可能性があります。

デモ隊の鎮圧のために治安部隊が発砲することも多く、デモ隊のみならず付近住民等第三者が流れ弾によって死傷する事案が多く発生しています。

(3)国境付近の警戒強化

現在当国治安当局は隣国ハイチからの密入国者を厳しく監視しており、国境付近のハイチに通じる主要道路では常時数カ所での検問が行われていますが、ハイチ人による不法入国は後を絶ちません。特にハイチ地震やコレラ蔓延によりこの傾向は近年加速されています。乗り合いバスに対しても乗客を降ろして身元確認を実施しており、2004年1月には国境付近で日本人旅行者が密入国中国人と疑われて身柄を拘束される事案が発生しています。

また、ハイチの政情等によっては当国の国境を閉鎖する場合もしばしばあります。

(4)薬物事犯

当国は南米から米国・欧州への麻薬密輸ルートの一大中継地といわれており、麻薬取締は非常に厳しく、少量でも所持していると禁固刑や罰金刑又は国外追放等の重刑を科せられます。ちなみに当国の薬物取締に関する法廷最高刑を見ますと、麻薬の営利目的所持で禁固30年及び罰金100万ペソ、単純所持で禁固2年及び罰金2,500ペソとなっています。

空港税関においては風邪薬等でも麻薬との疑いをかけられることもありますので、これら薬品の持ち込みには注意が必要です。

(5)外国人に対する犯罪

当国は観光立国であることからも市内観光名所、ショッピングセンター等には必ず警察官や警備員が配置されていますが、「すり」や「置き引き」といった犯罪はどこでも発生しますので油断することのないように注意して下さい。

外国人が被害となった殺人事件や誘拐事件も発生しています。

日本人等に対しての窃盗や強盗被害も多く発生しています。

(6)邦人の犯罪被害例
(ア)2011年
強盗事件
被害者が公園で仕事をしている最中、数人の男が近づいてきて金品を要求した(強盗未遂・大声を上げたところ犯人は逃走)。
窃盗事件
被害者が水族館で見学中、バックに入れていた財布を気づかぬうちにすられた。
被害者が代表となる会社が夜間に玄関の鍵を破壊されて侵入され事務所内を荒らされた。(侵入盗未遂・被害品はなし)
被害者が間借りしている部屋に外出時何者かが侵入し、携帯電話・デジタルカメラ等が窃取された。(侵入盗)
被害者が旅行中にアパートに侵入され、現金・パソコン等が窃取された。
(侵入盗・犯人が外に出たところで警察に発見され3名が射殺された)
被害者が経営する農機具販売店が夜間に窓の鍵を壊され侵入され、農機具等を窃取された。
被害者が旅行中、3階のアパートの窓から侵入され、現金・パソコン等を窃取された。(侵入盗被害)
詐欺事件
被害者の自宅電話に電話がかかり、「懸賞にあたったので、近くのまで出てきて欲しい」との電話があった。(詐欺未遂)
(イ)2010年
強盗事件
夜間に一人で歩行中、複数人からナイフを首筋に突き付けられ脅された際に素手でナイフを掴んで負傷、その後、犯人らに現金120米ドル、クレジットカード、デジタルカメラ、携帯電話等を奪われた。
夜間通りを歩行中、2人組の男が近づいてきて、いきなり持っていた携帯電話を奪われそうになりもみ合いになった。
窃盗事件
アパート入り口の錠前が破られ室内に侵入され、携帯電話、デジタルカメラ等を盗まれた。
バス停まで案内すると言葉をかけられ、バス停に着くまでの間にポーチから財布をすられた。
タクシー利用中、突然窓から手を入れられ所持していたバッグをひったくられた。
自宅前路上に車両を駐車して自宅に立ち寄り、15分後に車両に戻ったところ盗難にあっていた。(施錠あり)
詐欺事件
使用した事実がないにもかかわらず、当国内でクレジットカードが使用された(偽造カード使用と認められる)。
(ウ)2009年
強盗事件
被害者が公園においてパソコンから音楽を流してダンス練習をしていたところ被疑者からナイフを用いて脅迫されパソコンを強取された。
夜間、被害者2名が歩行中にバイク乗車の二人組から拳銃を向けられ所持していたバック(現金、キャッシュカードなど在中)や腕時計を強取された。
窃盗事件
被害者数人がテニス中、男性4人組み(ナタなどを所持)がコートに現れ、現金、携帯電話、デジカメ、クレジットカードなどが盗まれた。
被害者が病院にて診察中、日本の運転免許証及び現金約2,000円等の入った財布を窃取された。
カード犯罪
被害者名義の銀行口座から2回にわたり計1万4,200ペソが引き出されていた。
被害者名義の偽造クレジットカードが、カナダ国内において使用されそうになった。
(エ)2008年(平成20年)
カード犯罪
被害者がATMにキャッシュカードを挿入したところ、カードが飲み込まれてしまった。そこへ男性が現れATM画面に添付してある紙を指し「PIN番号とキャンセルボタンを押せば出てくる」と言われ、その通りに行ったがカードは返却されなかった。同紙に記載してある電話に架電したところ「2階に技術者が居るので来るように」と言われ2階に行ったが誰もいなかった。再び1階に戻るとカードもなく男性もいなかった。職場に戻った後口座の取引状況を確認すると既に現金(20万ペソ(約60万円))が引き出されていた。
被害者名義のクレジットカードが、ドミニカ共和国内(詳細不明)においてスキミングされて偽造カードが作られ、日本円で約20万円程度の買い物をされた。
強盗致傷事件
被害者がコロンブス記念灯台付近で観光中、被疑者(男性1名)が近づき、被害者が所持していたデジカメを強奪した。被疑者は転倒し頭部に2針を縫う傷害を負った。
窃盗事件
被害者が自宅(2階)で就寝中、就寝していた寝室内などから現金1万2,000ドル相当のほかノートパソコン、デジカメ、貴金属等を窃取された。
(オ)1999年~2007年中の主な邦人被害
  • 強盗致傷事件
    被害者がマレコン通り(海岸沿い道路)を散歩中、知り合ったドミニカ人男性3名に「写真を撮ってあげる」と言われ崖側に立ったところ、いきなり崖下に突き落とされた。その際、所持していたバッグ(財布、デジカメ等在中)を奪われた。被害者は左右恥骨骨折、座骨骨折で入院した。
  • 強盗事件
    被害者が銀行へ行く途中、「金の延べ棒を買わないか」と執拗に勧誘されていたところ徐々に意識が朦朧となり、被疑者の所有する車両に乗り込んだとたん「騒ぐと撃つぞ」と脅かされ、現金1万ドルなどを強奪された。
  • 窃盗事件
    被害者が就寝中、未施錠の窓から侵入され現金と腕時計1個が窃取された。
  • 自家用車で移動中、トイレ(路上・照明等がない場所)のため車両を止め降車したところ、山林から男3名が飛び出し被害者の背後に回り込み、けん銃2丁及びナイフ1丁で脅し、被害者から現金、腕時計等貴金属を強奪された。
  • 被害者が運転中に交差点に停止したところ、バイクに乗った一見警察官風の男に「信号無視だから今すぐRD$8,000を払え」と言われた。被害者が「現在、RD$2,000しかない」旨を話したところ、同警察官は「金の代わりに貴重品等を出せ」と言いながらバッグの中を勝手に見られたが、「金目の物はないじゃないか」とふてくされた態度で言いながら現金RD$2,000を取り上げ、現場から離れて行った(不良警察官もしくは偽警察官の犯行と認められた。)。
  • 乗合タクシー(運転手他4名の男が乗車)に乗車したところ、男達は強盗団であり、ナイフを突き付けられて現金等を強奪された。
  • 刃物を所持した男に脅され、犯人を乗せて運転するように命じられた。被害者は運転途中に脱出したが、犯人は車両を強奪して逃走した。
  • 外出中に空き巣に入られ、現金家財等100万円相当が盗まれた。
  • 夕食中5人組の拳銃強盗に押し入られ、現金、家財道具等を強奪された。
  • 夜間歩行中2人組の強盗に押さえられ現金を強奪された。
  • ビーチで写真撮影中、荷物が置き引きされた。
  • 警察官と名乗る男2名に身分証明書の提示を求められ、所持金が奪われた。
  • 経営する会社事務所に5人組の拳銃強盗が押し入り金庫、現金等を強奪された。
  • 一人暮らしの邦人女性宅が夜間に3回連続して侵入され、金品等を窃取された。
  • 高速道路を封鎖して行われていたストライキに遭遇し、投石によって車両窓ガラスを割られた。

3.防犯のための具体的注意事項

(1)緊急事態の対応

自然災害やクーデター等の緊急事態に際しては冷静沈着に行動することが何よりも大切です。このためには事前の準備、即ち各人の日頃の心構えが重要です。

いざという時に何をしていいのか判らなければパニックに陥ることになります。したがって当地で生活される方は常に「何かが起こった時にはどうするのか。」という事を自分自身で考えておくようにして下さい。

また、緊急の避難に備え自宅から一時避難場所(大使館・大使公邸等)までの比較的安全なルートを検討する等日頃から色々な道路をよく覚えておくようにして下さい。

更に有事の際には外出禁止令が発令される場合も考えられますので、当国政府、治安機関等の発表等には特に注意して下さい。

次に列挙したものは対応の一例ですが、あくまで例に過ぎませんので状況に応じて自ら考えるようにして下さい。

  • 情報の入手、事態の把握(TV・ラジオの報道及び大使館・警察等に対する照会)
  • 近隣者、会社、同僚等との連絡
  • 本邦の親族、会社、友人等に対する連絡
  • 非常用物資の準備(水、食料品、医薬品等)
  • 退避手段の確保(パスポート、現金、クレジットカード等)
  • 所在の明確化(旅行や出張先を身近な人に知らせておく)
(2)犯罪多発(危険)地域

サント・ドミンゴ首都圏の東部及び北部オサマ川沿い、グアレイ、グアチュピタ、カポティージョ、ロス・グァンドゥーレス・ビジャファナ、クリストレイ、ロスプラドス地区等で凶悪犯罪や多発しています。

サント・ドミンゴ北市では、ビジャメジャ・サバナペルディダ地区で多くの強盗等の凶悪犯罪が発生しています。

サント・ドミンゴ東市では全域にわたり被害が多く発生しております。

また、サント・ドミンゴ首都圏の周辺のロスアルカリソス市やボカチカ市においても急激に治安が悪化しています。

更に、北部サンティアゴ市を中心とした地区でも、近年急激に治安が悪化しており、凶悪事件が多く発生しています。

特に貧困地区ではストライキ(抗議行動)に伴う住民と警察の衝突(拳銃や催涙ガスを使用)が散発しています。

また、夜間は貧困地区に限らず各地域で凶悪事件(殺人、強盗、強姦、誘拐、窃盗、麻薬密売等)が発生しています。

(3)防犯対策
(ア)強盗、窃盗等(屋外)
  • パスポートは安全な場所に保管しコピーを携行する。
  • 人前で財布を開いたり、現金を見せたりしない。また、目立つ装身具は身につけない。
  • 車両から離れる際は、車内に物を放置しない。
  • 夜間の高速道路の使用は極力控える。
  • 銀行やキャッシュディスペンサーに単独で行かない。
  • 単独行動、暗い道、人通りの少ない場所、落書きの多い場所、ゴミが多く放置されている場所、工事現場等は避ける。
  • 乗合タクシー車内ではスリや強盗事件の危険があり、日本人は外見から外国人であるとわかりやすく、かつ多額現金を持っていると思われやすいので注意が必要。
    代替の交通機関がなくやむを得ず利用する場合は、①前席に運転手と同乗者に挟まれた形で乗らない、②女性が乗っている車両を選ぶ、③夜間は利用しない等に注意する。
(イ)強盗、窃盗等(屋内)
  • 住居、事務所を選択する場合は外部からの侵入が容易な低層階(3階以下)は避ける。
  • 建物の入り口は施錠を二重、三重にする。
  • 長期間留守にする場合は適時見回り等を依頼しておく。
  • 避難ロープ、非常食等を準備する。
  • 来客はドアの覗き窓等で確実に確認する。
  • 自宅には大金や宝石等をできるだけ置かない。
  • 帰宅時は一呼吸おいて自宅内の様子を確認する。
  • 万が一強盗に遭遇した場合は抵抗しない。
  • 駐車場で車両を降りるときは周りを十分確認する。
(ウ)ストライキ・抗議活動
  • 日常から警戒を怠らない。(道路上にタイヤの燃えかす、投石の跡等がある場合は注意)
  • 不必要な地方への旅行はできるだけ避ける。
  • 抗議活動が行われる場所や道路封鎖に関する最新情報を入手するためメディアの報道に注意する。
  • 興味本位で近づかない。
(エ)その他
  • 国境を通る陸路でのハイチへの渡航は治安上の問題があり、当国による密入国取締りが強化されていることからも、必要のない国境付近への旅行等は控える。
    もし、治安機関に身柄を拘束されそうになった場合は、抵抗することなく、身分証明等により日本人であることを説明し、それでも身柄を拘束された場合は、日本大使館(領事部)への通報を要求する。
  • ドミニカ共和国から出国する際、一方の親のみでドミニカ国籍の子どもを連れていくためには、もう一方の親から出国することを認める書類が必要です。この書類がない場合は、子どもが出国することはできませんので注意してください。

4.犯罪被害に遭った場合

とにかく落ち着いて深呼吸することです。犯罪の態様にもよりますが強盗のように相手がいる場合は無謀な抵抗は避け、犯人の人相、服装、使用車両ナンバー等の記憶に努めて下さい。また犯人の要求に応じて財布等をポケットから取り出す場合でも、拳銃を取り出すと勘違いされるおそれがありますので、ゆっくりとした動作で相手を刺激しないようにして下さい。これは警察官等に職務質問された場合にも言えることです。

また、財布に身分証明書等の貴重品を入れていると、財布を犯人へ差し出す際に躊躇してしまうことがありますので、身分証明書等は別に携帯する事をお勧めします。

被害に遭った場合は、その場所を管轄する警察署に届け出ることが必要です。(必要に応じて保険請求等のための被害証明書を交付して貰う。)

大使館へも通報(被害の状況等)して下さい。

5.警察等の治安機関に逮捕された場合

当国では警察だけでなく軍隊も治安維持に当たると共に逮捕権を持っています。

万が一、事件等で逮捕されたり、身柄を拘束された場合には当該官憲に対し、日本大使館に通報するように要請する権利があります(領事関係に関するウィーン条約に基づく領事通報)。

その場合大使館では次の様な援護を行う事ができます。

  • 被疑事実の確認
  • 本人との面会、被逮捕者の正当な権利の確認
  • 被逮捕者の家族、関係者等への連絡
  • 弁護士の斡旋、保釈金の伝達
  • 裁判、刑の執行等の伝達

取り調べ等において調書その他司法書類等に署名する場合は、通訳を依頼する等して内容を十分確認してからにして下さい。

6.健康対策

(1)飲料水、食料品

当地の水道水は飲料水としては不適ですので、スーパーマーケット等でミネラルウォーター等を購入されることをお勧めします。

当地食料品の品数は豊富ですが品質管理が悪く、生又は半生で食べるのは控えるのが賢明です。大きなスーパーマーケット等でも賞味期限が切れたものやカビの生えているものが並んでいることがあるのでよく注意して下さい。

(2)健康管理

日本とは気候、生活様式等も異なり何かとストレスが溜まりやすい状況にありますので、健康管理には十分注意して下さい。

昨年発生したコレラの大量発生は収束に向かっていますが、まだまだ注意が必要です。

当地には特に目立つ風土病はありませんが夏場はデング熱が流行し、在留邦人もかなりの方が罹患しています。デング熱はすべて蚊による感染ですので自宅での駆虫対策等にも注意が必要であり、野外に出るときは、デング熱対策として虫さされ防止用スプレー等を持参することをお勧めします。(特に昼間帯に刺す蚊が危険であると言われています。)

また常夏の国ではあるものの11月から3月は夜間との温度差が大きいので風邪等にも十分注意して下さい。

(3)病気・怪我

首都サント・ドミンゴ市等の都市部では医療施設の整っている病院(私立病院)は多数ありますが地方では一部の都市を除いてそれ程整備されていませんので病気、怪我の程度により首都に出てくる必要があります。

日頃から行きつけの病院・ホームドクター等を自分で確保しておくことも必要かと思われます。

7.交通事情と事故対策

(1)一般的留意事項

当地においては、首都圏の一部幹線道路を除いては道路事情が悪い上に横断歩道もほとんどない車優先社会となっています。

加えて信号等の不備、故障の多発、その他交通マナーが極めて悪いことから事故の多発と慢性的な渋滞が起っています。

人口10万人当たりの交通事故死者数は、日本の約3・8倍です。

交通事故の原因は①交通違反、②運転の未熟とマナーの悪さ、③車の整備不良等が原因で、加害者は警察に拘留されることが多く、裁判にかけられることがあります。

ちなみに制限速度は市内幹線で60㎞、狭い道は10~30㎞、高速道路は100㎞となっています。この様な現地の交通事情を考慮して次の様な注意が必要です。

(ア)歩行者

当国では歩行者優先といった概念が全くなく、また横断歩道もほとんどないので(あっても誰も意識していない)道路の横断には極力注意を払うことが必要です。

(イ)車両
  • 運転免許証は必ず携行する。
  • 車両を保有する際には必ず保険に加入し、常に保険カードを携行する。
  • 右側通行等交通ルールを熟知する。
  • 必ずシートベルトを着装する(未着装は違反です)。
  • 運転中は携帯電話を使用しない(携帯電話を使用しながらの運転は違反です)。
  • 車両の点検は定期的に行う。
  • 地方は悪路が多くハンドルを取られるので注意する。
  • サント・ドミンゴ市内の道路にもふたのないマンホールや大きな穴がいたるところにあるので注意する。
  • 学校、警察、軍施設、各村の入り口付近には減速用の凹凸(通称ポリシア・アコスターダ)が設けられているのでスピードの出しすぎに注意する。
  • 夜間は照明が不足している上向灯火で走行する車両が多く、ハイビームで走行している車両が多いのにも注意する。
  • 夜間は特に赤信号を無視して走行する車両が多いので、交差点では十分に注意をする。
  • 概して運転マナーが悪く無理な割り込み、追い越し、急停止や一方通行の逆走は日常茶飯事であるので注意する。
  • 降雨時は瞬く間に道路が冠水し走行不能になる場所があるので、馴れない人は運転を控える。
  • 週末は特に飲酒運転が多く、夜間や早朝の走行には十分注意する。
(2)交通事故発生時の措置

(ア)負傷者の救護

(イ)警察への通報

(ウ)相手方当事者、車両番号等の確認、可能であれば現場の状況等を写真撮影する。

(エ)目撃者の確保

(オ)事故の相手方と意思が通じない場合は通訳が確保できるまで謝罪等不用意な発言をしない(こちらに明白な責任がある場合等は別)。

(カ)単なる物損事故の場合は、当事者同士で警察(カサデコンドゥクトール)に行って事故の申告をする(軽微な物損事故では警察は来ない)。

(事故の当事者は48時間以内に届出をする義務があり、遅れた場合は免許証を一時的に取り上げられます)

8.テロ・誘拐事件

(1)テロ情勢

当国においては、現時点では国内外を拠点とするいわゆるテロ組織は確認されておらず、米国に対する連続テロ事件に関しても、テロの標的とされる危険性が高い米国軍事関係施設及び駐留部隊はなく、UBL等がテロを行う際に利用するインフラ(活動拠点、組織、特定宗教団体等)も確認されていません。

しかしながら、当国は少なからずアラブ諸国とのつながりがあり、地理的、経済的にも米国とのつながりが深く、また、当国及び隣国ハイチを経由した米国等への密入国者支援組織が存在する等、今後テロ組織が当国をコネクションとして利用することも十分考えられます。

テロの標的となりうる施設(米国大使館を含む関連施設)等には、必要がある場合の他は不用意に近づかないようにお願いします。

但し、最近の経済状況及び政府の方針に反対するグループは存在しており、火炎瓶を使った事件や、手製銃を使った事件を引き起こしています。

(2)誘拐事件

これまで当地では邦人に対する誘拐事件は発生していませんが、身代金目的誘拐事件は年間30件以上発生しています。また世界各地では特に日系企業の方が誘拐あるいは殺害される事件が多数発生しています。

通常、誘拐の手口としてはターゲットの選定、綿密な行動調査、準備行為等が考えられ無防備な人ほど狙われやすいと言えます。従って自分がターゲットにならないように常に通勤の道を変える、単独行動はしない、車両乗車時は確実にドアをロックする、窓を閉める、車の乗降時には特に留意するなど常に注意を払う姿勢が大切です。

また、不幸にして人質等になった場合は犯人の指示に逆らうことなく慎重に対処して下さい。

9.緊急連絡先等

在ドミニカ共和国日本大使館 809-567-3365
執務時間外、休祭日(警備担当書記官) 1-809-545-4078

国際協力事業団ドミニカ事務所 809-381-0005

国家警察本部 809-682-2151

110・119番 911

私立救急車(モビメット) 809-532-0000(首都圏)
(緊急の場合このモビメットが早い)

医療機関

セントロ・メディコ・ウセ(総合) 809-221-0171

クリニカ・アブレウ(総合) 809-688-4411
ペディアトゥリア・イ・エスペリシアリダ(小児科) 809-685-1111

アベル・ゴンサレス(総合) 809-227-2235

空港関連

総合案内 809-549-1069/1238

アメリカンエアライン 809-549-0032

エールフランス 809-549-0309

コンチネンタル 809-549-0757

イベリア 809-549-0205

コパ 809-549-2676

航空会社事務所

アメリカンエアライン 809-542-5151

エールフランス 809-686-8432

コンチネンタル 809-262-1060

イベリア 809-508-0288

コパ 809-472-2672

主要ホテル

ハラグア 809-221-2222

キントセンテナリオ 809-221-0000

エル・エンバハドール 809-221-2131

サント・ドミンゴ 809-221-1511

グランホテル・リナ 809-563-5000

郵便局 809-533-1326

電話番号案内 1411

国際電話

日本 011-81-(頭の0を除く)

米・カナダ 1-エリアコードー電話番号

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