在留邦人向け安全の手引き 在チェコ日本国大使館

在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。


安全の手引き

在チェコ日本国大使館

在チェコ日本国大使館
平成25年度版

目次

Ⅰ.序言

Ⅱ.防犯と安全の手引き

  1. 基本的な心構え
  2. チェコの犯罪発生概況
  3. 類型別防犯対策
    • スリ、置き引き、偽警官、詐欺などの経済トラブル、自動車盗難・車上狙い、住居侵入、強盗・暴行、変質者
  4. テロ・誘拐事件対策
  5. 交通事情と事故対策
    • チェコでの運転と交通事情、交通事故の際の対応
    • 公共交通機関を利用する際の注意

Ⅲ.緊急事態への対処

  1. 平素からの準備と心構え
  2. 緊急事態時の行動
    • 原子力発電所での事故、河川の増水・氾濫、感染症の流行
  3. 緊急事態等に備えてのチェックリスト

Ⅳ.その他

  1. 在留届とパスポート
  2. 緊急連絡先と緊急時の表現

Ⅰ.序言

近年、チェコには、年間12万人前後の日本人旅行者が訪れ、在住する日本人も約1,500人います。チェコの社会情勢及び治安情勢は総じて安定的ですが、このところ、毎年、かなりの日本人がスリ、置き引き、車上狙い等の犯罪被害に遭っています。

この「安全の手引き」は、皆様の安全な滞在のために、犯罪被害を防ぐポイントや、大規模災害等が発生した場合の対処方法などについて参考情報を紹介するものです。当館では、この「安全の手引き」を毎年更新し、広く配布しているほか、大使館ホームページ(http://www.cz.emb-japan.go.jp別ウインドウが開きます)にも掲載していますので、外務省の海外安全ホームページ(http://www.anzen.mofa.go.jp)と併せて、安全対策に役立てていただければ幸いです。

平成25年1月
駐チェコ日本国大使
國方俊男

Ⅱ.防犯と安全の手引き

1.基本的な心構え

海外で安全に生活するためには、次のような原則を守り、日本で生活する以上に「自分の身は自分で守る」との防犯意識をしっかり持つことが大切です。

  • 危険な場所には近づかない、夜間の外出は控える。
  • 多額の現金、貴重品は持ち歩かない。
  • 見知らぬ人を安易に信用しない。

(※外務省「海外安全ホームページ」より)

2.チェコの犯罪発生概況
【近年の状況】

チェコの治安情勢は総じて安定的であり、犯罪件数は概ね漸減傾向にありますが、日本と比較するとチェコの犯罪発生率は依然高い状況が続いています。殺人、強盗、傷害、強姦等凶悪事件の犯罪発生率も、概ね漸減傾向にあるものの、日本と比較するといずれも高い状況に変わりはありません。また、住居等への不法侵入、スリ、強盗など財産の不法領得を狙った犯罪が多発していることも特徴です。

【2012年の犯罪】

チェコにおける2012年の犯罪発生数は約30万4千件です。

殺人…188件

強盗…3,283件

傷害…5,240件

強姦…633件

誘拐…9件

侵入窃盗…5万5,554件(1日平均約152件)

車上狙い…2万8,751件(1日平均約 78件)

自動車盗…1万0,403件(1日平均約 26件)

スリ…1万5,430件(1日平均約 42件)

3.類型別防犯対策
(1)スリ
【被害の事例】
最も多い被害例は、観光地区の路上、観光施設、土産物店、地下鉄、トラム、バス等において、カバンのチャックを気づかないうちに開けられ、貴重品を奪われるものです。刃物でカバンの側面を切られる事件も見られます。
スリ集団は、親切な素振りで話しかけたり進路を阻んだりして、注意をそらした隙に、仲間の犯人が犯行に及びます。
また、地下鉄、トラム、バスでは、乗り込む際に背後から押し込んだり、車両内で取り囲んだり、降車時に扉を開けないなど、混雑や混乱した状況を意図的に作り出した上で、犯行に及んでいます。
【被害の発生場所】
プラハ市内では、特に次の場所で注意する必要があります。
  • 観光地区周辺(プラハ城、カレル橋、旧市街広場、ヴァーツラフ広場などの付近)
  • Mustek駅を経路とする地下鉄、トラム、バスの車両内
【対策】
  • 外出時には、できるだけ携行品を少なくする。
  • カバンは、ファスナーのある物や鍵のかかる物を用い、常に自分の目の届くところに保ち、なるべくたすき掛けにする。カバンのチャックが簡単に開かないようカギやピン、クリップなどで止めることも有効。チェーン付きの財布を使用したり、財布に鈴を付けたりすると、より効果的です。
  • 地下鉄やトラムの車両に乗り込む際は、混雑した場所を避け、スリ犯に囲まれる状況をつくらない。
  • 外出時、他人とは一定の距離を保つよう心掛ける。見知らぬ外国人から親しげに話しかけられても、気を許さない。
(2)置き引き
【被害の事例】
最も多い被害例は、飲食店で、椅子の背もたれに掛けていたカバンや、座席の上や足下に置いていた荷物を持ち去られるものです。犯人の一人がテーブルに近づいて話しかけるなど注意をそらした間に、仲間の犯人が荷物を奪う事例や、犯人が路上から手を伸ばして、窓際のテーブルや座席上の荷物を瞬間的に奪う事例もあります。
同様に多い被害例は、長距離列車内での置き引きです。犯人は、複数で犯行に及び、被害者が座席に着こうとする際、荷物を棚に上げるのを親切に手伝うふりをしたり、窓の外からノックしたりして注意を引きつけ、その間に仲間の犯人が座席上のカバン等を奪っています。
【被害の発生場所】
被害は、観光地区の飲食店、長距離列車が発着するプラハ本駅とHolesovice駅で多く発生しています。
【対策】
  • カバンは、常に手元や身体から離さないようにして、飲食店内でも足下に置かない。特に、見知らぬ人物が近づいて声をかけてきたような際は、要注意です。
  • 長距離列車内では、「荷物を網棚に載せてあげる」などと親切に話しかけてくる外国人に警戒する。
(3)偽警官
【被害の事例】
犯人の一人が道を尋ねたり、写真撮影を依頼したりして歩行者を呼び止めると、警察官を装った仲間の犯人が現れ、身分証のようなものを一瞬示し、「麻薬所持を検査している」などと言ってパスポートや所持品の検査を要求します。
このほか、犯人の一人が歩行者に近づき「チェンジ・マネー」「コカイン」などと声をかけてきて通り過ぎた後、警察官を装った仲間の犯人が「外貨を両替しなかったか」「コカインを買わなかったか」などと歩行者を呼び止め、パスポートや財布の提示を要求するケースもあります。
これらに応えて歩行者が荷物や財布を差し出すと、偽警官は、検査するふりをしながら巧みに現金やクレジットカードを抜き取ります。
クレジットカードの暗証番号を尋ねたり、クレジットカードを読み取り機のような装置に通す事例も報告されています。暗証番号を伝えて多額の現金が引き出されたという被害もみられます。
【被害の発生場所】
近年、邦人被害はほとんど報告されていませんが、偽警官による被害は、観光地区の人通りの少ないところで散見されているようです。
【対策】
  • 人通りの少ない場所で見知らぬ人物が近づいてきた際は、相手にせず、呼びかけられても立ち止まらないことが大切です。不審な状況の場合は、来た道を引き返すなど進行方向を変更することも一案です。
  • 警察官のような人物に所持品検査を要求された場合は、相手の身分証の提示を求め、しっかり確認するほか、不審な点があれば、「他の警察官に立ち会ってもらう」「日本大使館に連絡する」と主張するなど、毅然とした態度で冷静に対処することが重要です。ただし、こうした応対が更なる危険を招くような状況であれば、無理に抵抗せず、身体への危害を避けることが大切です。
  • チェコ警察では本物の警察官か疑わしい場合、112(警察や消防、救急などあらゆる場合の緊急用電話、英語可)か、158(チェコ警察)へ電話するよう呼びかけています。

本物の刑事用バッジ(見本)   本物の警察官身分証(見本)

(4)詐欺などの経済トラブル
【経済トラブルの具体例】
近年、チェコでは邦人の方が詐欺などの深刻な経済トラブルに遭遇したという報告は受けておりませんが、一般に、海外では以下のような事例が散見されますので、注意が必要です。
振り込め詐欺
邦人旅行者や在留邦人の日本の家族に対し、当該邦人に成りすました第三者より電話が入り、交通事故で人を負傷させてしまったとして示談金の送金が求められる事例が散見されます。
列車運賃詐欺
正規の乗車券を所持して列車に乗車しているにもかかわらず、車掌からの検札の際、乗車券が無効である等の理由で乗車券を車内で追加購入するよう求められることがあります。特に、複数人数分の乗車券がまとめて一枚に印刷される団体割引乗車券を用いて乗車する際や、他の乗客が周囲にいない時は、注意が必要です。
両替トラブル
両替店等において両替する際、店頭に為替レートが掲出されているにもかかわらず、実際の両替では異なる為替レートが適用されたり、多額の手数料が差し引かれたりするケースが散見されます。また、路上で声を掛けられて両替に応じたりすると、チェコの法令に反するのでご注意下さい。
投資トラブル
日本国内に所在する企業等を介して、日本国内在住の邦人に、国外の企業、証券又は基金等への投資話が持ちかけられ、投資後に、投資先からの連絡が途絶えたり、投資資金の回収が困難になったりする事例が散見されます。
【対策】
  • いわゆる「振り込め詐欺」が海外でも発生し得ることについて、日本の家族との間で日頃から認識を共有しておくことが大切です。また、不審な電話があった場合の本人確認の方法を事前に打ち合わせておくと効果的です。
  • 列車内で乗車券の有効性に関するトラブルに遭った場合、乗客自身の誤解や誤信、券売窓口員の手違い、車掌による詐欺のいずれかに起因していることが一般的です。当該車掌に詳しい説明を求めるとともに、納得できない点があれば、他の係員等に相談することが大切です。
  • 両替に際しては、両替で得られる金額を事前に確認し、納得した上で両替することが大切です。
  • 投資する際には、投資詐欺の可能性を念頭に置きつつ、投資についての諸条件を確認し、十分に吟味した上で行うことが重要です。
(5)自動車盗難・車上狙い
【被害の事例】
自動車盗難・車上狙いについては、近年、以下のような被害が報告されています。
  • プラハ5区のホテルに宿泊していた日本人が、路上駐車していた自動車を夜間に盗まれました。
  • プラハ6区のスーパーの駐車場で、パンクしたタイヤの交換作業を行っていたところ、自動車の後部トランクに入れていた貴重品が盗まれました。
  • プラハ空港付属の駐車場で、車内においていた貴重品を盗まれました。
  • 夜間、プラハ2区の路上に駐車していた自動車のドアが破壊され、車内から貴重品が盗まれました。
【被害の発生場所】
車上狙いの被害は、チェコ全域で頻発しています。チェコ当局によると、最も危険な場所は、住宅(建物)密集地、リゾート地であり、次いで危険な場所はスーパーマーケットや集合住宅にある大規模な駐車場です。
【対策】
  • 防犯アラームやギアシフト・ロック、イモビライザー(不正始動防止装置)などの盗難防止装置を設置する。ただし、特殊な電気工具を用いてドアを解錠し、盗難防止装置の機能をブロックした上で犯行に及ぶケースもみられ、盗難防止装置があっても過信できません。
  • 管理人や警備員のいる駐車場、防犯シャッターや防犯カメラのある駐車場を使用する。駐車場では、防犯シャッターの暗証番号が流出する可能性にも留意する。日中の短時間の駐車であっても、見通しの悪い場所、交通量や人通りの少ない場所での駐車は避けるのが無難です。
  • 貴重品やカバンを車内に放置しない。
  • カーオーディオやナビゲーションシステムは、メーカー組み込み式に盗難防止効果があるといわれます。

路上駐車はキケン!

(6)住居侵入
【被害の事例】
近年、チェコでは邦人の方が住居侵入の被害に遭われたという報告は受けていませんが、過去に以下のような事例も散見されましたので、注意が必要です。
  • プラハ1区の独立家屋において、夜間就寝中、何者かが玄関の鍵を壊して侵入し、物品を盗み去りました。
  • プラハ6区の独立家屋で、住人の在宅中、庭に面して開いていた窓から何者かが侵入し、物品を盗み去りました。
【対策】
  • チェコ当局は、ドアにセキュリティ・ロック(防犯上優れた施錠設備)や防犯アラームを設置すること、窓に侵入防止フェンスを設置することなどを勧めています。窓やドアを破壊したり、こじ開けたりする方法が主な侵入手口です。
  • 住居を選定する際には、安全面についても考慮し、防犯システムや設備が導入されているか確認することが大切です。一般的には、独立家屋よりも集合住宅の2階以上の部屋の方が防犯上優れています。また、共用入口に防犯設備があり、管理人や警備員が常駐しているところが安心です。
  • 防犯上、住居を長期間不在にする際には、不在であることが分からないよう工夫することも効果的です。例えば、簡単なタイマー付きコンセントを用いて室内ライトを一定の時間で点滅させたり、大家に時々住居へ来てもらうことも一案です。
(7)強盗・暴行、変質者
【被害の事例】
チェコでは、邦人の方が強盗・暴行などの深刻な犯罪に遭遇することはまれですが、以下のような事例も散見されますので、注意が必要です。
  • 日本人女性が、プラハ5区に所在するトラム停で下車したところ、背後から忍び寄ってきた男性に羽交い締めにされ、たすき掛けにして持っていた鞄を盗まれました。
  • プラハ市内の路上で大声を出して人種差別的な発言を行っていた男が、付近を通りかかった日本人に暴行を加えました。
  • 夜間のプラハ市内で、飲食店から出てきた酔客に日本人女性がからまれ、暴言を加えられるとともにつばを吐きかけられました。
  • カンパ博物館に付属する駐車場内敷地を歩いていた日本人女性が、近づいてきた2人組の外国人女性よりスプレーを噴霧され、持っていた鞄を奪われそうになりました。
  • 日本人の児童が学校から1人で帰宅する途中、変質者(いわゆる露出狂)の男に付きまとわれました。
【対策】
  • 人通りの少ないところや夜間の一人歩きは避ける。暴行を受けそうな状況になった場合は、生命の安全を第一に考え、犯人に抵抗しない態度を示すことが重要です。
  • チェコ国内には、人種差別的な思想を持つグループが存在しているため、注意を払う必要があります。
  • 見知らぬ人物に用心するよう子供に言い聞かせ、子供だけの外出を控えさせることが肝要です。また、外出する際には、人通りの少ない場所を避けること、不審な状況の場合は周りの人に助けを求めることなどが重要です。
4.テロ・誘拐事件対策
【テロの危険性】

近年、チェコでは、テロと認定された特段の事件は発生していませんが、チェコ当局は、チェコにおけるテロの脅威は皆無ではないと評価しており、テロの標的となる恐れの高い施設として、次のような施設や場所を指摘しています。

  • 米国、英国及びイスラエルの関連施設
  • チェコの中央官庁関連施設
  • 国際的なテロとの闘いに参加する国々の公館
  • 発電所
  • 大勢の人が集まる場所(空港、交通機関、大型ショッピングセンター、スポーツ施設等)

テロの危険性が高まった場合や、実際にテロが発生した場合、情報収集が重要です。この場合、大使館としても在留邦人の方々へ関連情報をお知らせするよう努めますが、各自でも、テレビやラジオ、インターネットを通じた情報収集を行ってください。そして、危険な場所に近づかず、チェコ当局や大使館からの指示に従うなど、テロに巻き込まれないよう行動してください。その際は、次のようなホームページも参考になります。

【誘拐事件】

近年、チェコ国内では年間数件の誘拐事件が発生していますが、組織的に誘拐事件を繰り返す犯罪グループの存在は確認されていません。誘拐事件の主な背景としては、身代金目的、債権回収のための脅迫目的、離婚した夫婦間における子供の奪い合い、わいせつ目的等が挙げられます。

子供が事件に巻き込まれることを防ぐため、見知らぬ人物に用心するよう普段から言い聞かせたり、子供だけでの外出を控えさせたりすることを心がけてください。
なお、配偶者の同意や裁判所の許可を得ずに子の居所を移動させることは、誘拐、略取、公的決定妨害等の罪に問われる可能性がありますので、特に結婚生活が破綻した場合には注意が必要です。

5.交通事情と事故対策
(1)チェコでの運転と交通事情
【運転に必要な書類】
チェコで運転する際には、①チェコで有効な運転免許証、②自動車登録証、③自動車保険加入証明証、④パスポートなどの身分証明書などの携行が必要です。また、60歳以上の方については、自動車の運転に支障のない健康であることを医師に証明してもらうための医療検査を受けた上で、運転の際には医師から発給される健康適正証明書を携帯する義務があります。
高速道路を利用するためには、高速道路の通行ステッカーをガソリンスタンドや郵便局などで事前に購入し、フロントガラス内側に貼り付けておく必要があります。
【運転免許証の交換制度】
チェコに長期滞在する場合、チェコで運転するためには、日本の運転免許証とチェコの運転免許証の交換手続を行う必要があります。この手続は、チェコの長期居住許可や永住許可を取得した日から3か月以内に居住地を管轄するチェコの地方自治体で行います。
チェコのビザ等を取得しない短期滞在の場合、運転免許証の交換はできませんので、国際運転免許証で運転してください。
交換手続の際、チェコ運輸省への送付を希望すると、日本の運転免許証は、数か月後、チェコ運輸省を経由して大使館に届きます。運転免許証の名義人は、大使館領事部窓口で旅券を提示して、当該免許証を受領することができます。
【交通事情】
  • チェコでは、日本と異なる交通規則が数々あり、また、マナーが悪く、乱暴な運転をするドライバーも少なくありません。日本で運転する以上に交通標識を意識し、交通規則を順守した安全運転を心がける必要があります。
  • チェコでの運転は、右側通行であり、交差点では優先指示標識がない場合、右側から侵入する自動車が優先します。また、制限速度は、道路標識に従うことになりますが、基本的に市街地の一般道が時速50キロ、市街地外の一般道が時速90キロ、高速道路が時速130キロです。このほか、次のような規則もあります。
    • 走行中は常にヘッドライトを点灯しなければならない。
    • 運転中に携帯電話等を手に取ってはならない。
    • 子供を乗車させる際には、チャイルドシート等の固定装置を装着しなければならない。
  • 罰則が2006年7月から強化され、飲酒運転は、刑法上の犯罪とみなされ得るようになったため、禁固や罰金などの処罰が下される場合があります。
(2)交通事故の際の対応

交通事故が発生した場合、負傷者の応急処置や救急車の手配とともに、警察への通報が大切です。また、落ち着いて状況を把握し、お互いの身元を確認して連絡先を控えましょう。警察が到着するまで現場を保存することが原則ですが、損害額の小さな物損事故については警察に臨場義務がないため、通報を受けた警察から管轄の警察署へ赴くよう求められることもあります。

なお、事故処理についての当事者同士の議論や示談は、トラブルの原因となることがあるため、差し控えた上で保険会社へ速やかに連絡をとる方が無難です。

(3)公共交通機関を利用する際の注意

プラハ市内の移動には、路面電車(トラム)のほか、地下鉄、バスが利用可能です。これらは、いずれも共通のチケット若しくは「オープンカード」と呼ばれる磁気式のカードを購入することで乗車可能となります。

バス・トラムについては、乗車したら直ぐに車内に設置されている検札機にチケットを通す必要があります。地下鉄の場合、駅構内に入る直前に設置されている検札機にチケットを通します。「オープンカード」の場合、検札機を通す必要はありません。

車両には私服の検札員が随時巡回しており、チケットまたは「オープンカード」の所持を確認される場合があります。また、チケットを所持していても検札機に通していなければ無賃乗車と見なされ、罰金を科せられます。

なお、検札員はチケットまたは「オープンカード」の所持を確認する際、検札員であることを示すメダル状のものを提示しますが、これを利用して事情を知らない旅行者に詐欺などを働く輩も散見されるので注意が必要です。

Ⅲ.緊急事態への対処

1.平素からの準備と心構え
【平素からの準備】

大規模災害等が発生した場合に落ち着いて対応できるよう、主に次のような準備を平素より整えるよう心がけてください。

  • 大使館への在留届の登録及び変更連絡
    ※在留届に記載されている連絡先(メールアドレス・電話番号等)は、緊急時の第一報を受けるために非常に重要です。登録時から変更があった場合には、Ⅳその他1「在留届・パスポート」の項目を参照のうえ、在留変更届を提出するなど速やかに大使館領事部までご連絡下さい。
  • 緊急時の企業内、家族内の連絡方法の準備
  • 携帯ラジオの準備
  • 緊急事態における携行品、非常用物資の準備
【心構え】

大規模災害等が発生した場合、あるいは、発生する恐れの高い場合、大使館としても関連情報をメールやホームページでお知らせするよう努めますが、各自でも情報収集を行い、安全対策を期すよう努力する必要があります。

その際は、どのような情勢となっているか、危険な場所はどこか、チェコ当局が住民向けに何らかの指示を発出しているか、など把握することが大切です。危険な場所には近づかず、チェコ当局や大使館からの指示に従うなど、被害に巻き込まれないよう行動する必要があります。

万一、大規模災害等の現場やその付近に居合わせた場合、安全な場所に移動した上で、自身の安否を大使館へ知らせてください。

2.緊急事態時の行動
(1)原子力発電所での事故

チェコでは、テメリーン(Temelin、Ceske Budejoviceの北西約25キロメートル)とドゥコヴァニー(Dukovany、Brnoの南西約30キロメートル)の2か所に原子力発電所があります。チェコ当局は、原子力発電所の事故に備えて住民保護対策資料を近隣住民に配布しています。万が一、事故が発生した場合には、同資料を参考に行動してください。その内容は、次のとおりです。

【サイレン警報を聞いた場合】
  • 140秒のサイレン音の警報。
  • テレビとラジオで事故の内容が放送される。
    • テレビ:CT1チャンネル
    • ラジオ:VKV
      91.1メガヘルツ "CR Radiozurnal"
      106.4メガヘルツ "CR Ceske Budejovice"
【隠れるよう指示を受けた場合】
  • 家屋やアパート内に隠れる。全ての窓とドアを閉める。
  • 換気システムやエアコン装置を切り、通気口を閉める。燃焼機器を消す。
  • テレビ又はラジオによる指示を待つ。
  • 電話は、救助を求める場合を除いて使用しない。
【ヨウ化カリウムの服用指示を受けた場合】
  • テレビ又はラジオによる指示を受けてからヨウ化カリウムを服用する。
    • 生後1か月までの乳幼児:16ミリグラム
    • 3歳未満の幼児:32ミリグラム
    • 12歳未満の子供:65ミリグラム
    • 12歳以上:130ミリグラム
  • 指示なくヨウ化カリウムを服用しない。大量服用は身体に悪い。
【避難指示を受けた場合】
  • 避難指示は、テレビとラジオによって伝えられる。
  • 自発的な避難は開始せず、常に指示を待つ。避難は慎重に実施された場合のみ、危険を除去することができる。
  • 避難の際は、警察や消防、軍隊の指示に従う。
    • 放射性物質が外部流出する前に避難が指示された場合、勧められた避難ルートを利用する。
    • 放射性物質が外部流出した後に避難が指示された場合、避難用バスへ向かう。その途中は濡れたハンカチやタオルで呼吸器系を保護する。また、体の表面を適切な衣類で守り、バスに乗り込む際は、それらを脱ぐ。
【避難する場所】
  • 地方自治体から避難先の通知がある。
  • 家族が幼稚園や学校、病院などにいても心配しない。家族への対応も行われている。
【避難の際に携行する荷物】
  • 身分証(ID、パスポート、運転免許証など)
  • 貴重品(現金、クレジットカード、保険契約書など)
  • 常用の医薬品
  • 2~3日分の食料・飲み物
  • 乳幼児に必要なもの
  • 衛生用品
  • 寝袋、毛布
  • 衣類(着替え、靴、レインコート)
  • 懐中電灯、ライター、ろうそく
  • 携帯ラジオと電池、携帯電話と充電器
  • 筆記用具、封筒と切手
  • その他(裁縫道具、ナイフ、缶切り、暇つぶしの本やゲーム)
【住居を離れる前に行うこと】
  • 冷蔵庫などを除き電気機器のスイッチを切る。火や燃焼機器(ガスボイラー)を消す。ガスや水道の元栓を閉める。電源のブレーカは切らない。
  • 全ての窓を閉める。換気システムと通気口を遮断する。
  • 避難したことを示す紙を住居の入口ドアに貼る。
(2)河川の増水・氾濫

チェコでは、2002年夏に大規模な洪水が発生し、プラハでは約5万人の市民が避難を余儀なくされ、建造物や地下鉄などにも大きな被害が出ました。この洪水は、数百年に1度の大洪水と言われましたが、これ以降も時折、チェコの各地で河川の増水・氾濫が見られます。

雪解け時季や大量の降雨があった際には、河川の増水や氾濫に警戒しなければなりません。避難しなければならない事態も想定し、テレビやラジオ、インターネットなどを通じて関連情報の収集に努め、避難用の携行荷物を事前に整えておくことが大切です。その時々の河川の増水・氾濫の危険度は、次のホームページに掲載されます。

(3)感染症の流行

2009年には豚由来型の新型インフルエンザの流行が確認され、WHO(世界保健機関)は同年6月、警戒レベルをフェーズ6に引き上げました。チェコでも、新型インフルエンザの感染例及び感染者の死亡例が報告されています。

また、アジアや欧州を中心に広い地域で高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されているところ、このウイルスから新しい亜種のウイルスが出現して人々の間で流行するのではないかと懸念されています。チェコでは、2006年3月に初めて、鳥インフルエンザに感染した鳥が発見され、その後も類似の感染例が確認されています。

感染症が流行した場合、各自でも、政府の発表、新聞、テレビ等の報道、外務省ホームページ(海外安全ホームページ)、当館ホームページなどをこまめにチェックし、冷静に必要な対策をとることが重要です。

3.緊急事態等に備えてのチェックリスト
緊急事態等に備えてのチェックリスト
分類 詳細
パスポート
  • 6か月以上の残存有効期間が望ましい
  • 最終ページの「所持人記載欄」には漏れなく記載しておく
貴重品
  • 現金、貴金属、有価証券、クレジットカードなど
自動車
  • 自動車を常時整備し、燃料を十分に入れておく
  • 車内には懐中電灯、地図を備え置く
衣類・着替え
  • 長袖、長ズボンが賢明
  • 履き物は、行動に便利で頑丈なもの
洗面用具
  • タオル、歯磨きセット、石鹸など
非常用食料
  • 米、調味料、缶詰類、インスタント食品、粉ミルクなどの保存食、ミネラルウォーター
医薬品
  • 常用薬、外傷薬、消毒用石鹸、包帯、絆創膏、衛生綿など
ラジオ
  • NHK海外放送(ラジオジャパン)やBBCなどの放送が受信できる電池仕様のもの
その他
  • 懐中電灯、予備の電池、ライター、ろうそく、マッチ、ナイフ、缶切り、栓抜き、紙製の食器、割り箸、固形燃料、簡単な炊事用具、防災ずきん等

Ⅳ.その他

1.在留届とパスポート
(1)在留届の登録

大使館では、在留邦人の安全にかかわる緊急事態などが発生した場合、「在留届」に基づいて緊急連絡や援護活動を行いますが、「在留届」の登録(提出)がない場合、在留の事実や連絡先を把握できませんので、大使館からの緊急連絡や援護活動は難しくなります。

「在留届」やその変更届は、在留邦人の皆様と大使館とを結ぶ重要な「接点」です。下記のとおり、登録やその後の変更はインターネットで簡便に行えるようになっていますので、是非ともご励行いただきますようお願いいたします。

【対象者】
チェコに3か月以上滞在される方(外国に住居又は居所を定めて3か月以上滞在する人は、「在留届」を速やかに登録(提出)することが、法で義務づけられています。)
【インターネットでの「在留届」登録方法】
① 外務省「ORRnet」ホームページ(http://www.ezairyu.mofa.go.jp/別ウインドウが開きます)にアクセス。または、
② 外務省ホームページのトップページから「各種手続き」→「電子申請・届出」→「在留届電子届出システムORRネット」とアクセス。

※ 緊急連絡に備え、「在留届」には電話番号及びメールアドレスを必ずご記載ください。また、インターネットをご利用できない場合、管轄の大使館に「在留届」を書面で提出してください。

(2)在留届の変更
【対象者】
帰国、引っ越し等で「在留届」の記載事項に変更が生じた方は、そのことを速やかに届け出ることが、法で義務づけられています。
特に、チェコから日本へ帰国または他国へ転出したにもかかわらず「在留変更届」の登録(提出)がないと、チェコで大規模な事故や災害が発生した場合、緊急連絡や安否確認の必要上、大使館から日本のご家族やご親族にご連絡することとなり、無用な心配やご迷惑をおかけすることになりかねません。
【「在留変更届」の登録(提出)方法】
① インターネットで「在留届」を登録された方
外務省「ORRnet」ホームページ(http://www.ezairyu.mofa.go.jp/別ウインドウが開きます)から変更届を登録することができます。
② 書面で「在留届」を当館に提出された方
大使館ホームページ(http://www.cz.emb-japan.go.jp/jp/index.html別ウインドウが開きます)から用紙をダウンロードし、漏れなく記入した上、当館領事部に宛ててFAX又は郵送。
大使館領事部宛先
FAX:257-011-055
所在地:Maltezske nam.6, P.O.Box No.91, 118 01, Praha1

※ 既にご帰国されていて「在留変更届」の登録(提出)が困難な場合、大使館領事部(ryoji@japanembassy.cz)に宛てて、ご帰国された方のお名前・生年月日・帰国した時期(年月)をお知らせください。

(3)パスポート
【身分証明書の携行義務】
警察から要求された場合、パスポート(コピー不可)や生体認証カードなどの身分証明書を提示することが義務づけられています。適法に身分証明書を提示できない場合、罰金が科せられることもあるので注意が必要です。
【パスポートの盗難・紛失】
パスポートの盗難・紛失に遭った場合、大使館で手続を行うことになります。その際は、①発行から6か月以内の戸籍謄本、②盗難・紛失についてのポリスレポート、③写真2枚(4.5㎝×3.5㎝)、④身分証明書が必要です。
2.緊急連絡先と緊急時の表現
(1)緊急連絡先
【公的機関】
  • 緊急電話:112(英語可)…警察や消防、救急等のあらゆる緊急用
  • 警察:158
  • 市警察:156
  • 救急:155
  • 消防:150
  • 外国人警察(プラハ):974-820-229、cppkr@mvcr.cz
  • プラハ中央警察署
    住所:Jungmannovo nam.9, Praha 1 (地下鉄Mustek駅そば)
    電話:974-851-750
  • 在チェコ日本大使館
    住所:Maltezske nam.6, 118 01, Praha 1
    代表電話:257-533-546
    FAX :257-011-055(領事部FAX)
    Eメール:ryoji@japanembassy.cz(領事部メール)
    ホームページ:http://www.cz.emb-japan.go.jp別ウインドウが開きます
  • チェコ日本人会
    住所:Na Mustku 8, Praha 1
    電話:224-216-032(火曜・木曜の各14時~18時)
    Eメール:nihonjinkai@gmail.com
  • プラハ日本人学校
    住所:Skuteckeho 1388, 163 00, Praha 6
    電話:233-340-000
    ホームページ:http://www.jschool.cz別ウインドウが開きます
【主な病院】
  • ユニケア・メディカルセンター(Unicare Medical Center
    住所:Na Dlouhem lanu 11, Praha 6
    電話:608-103-050(24時間対応)
    602-201-040(24時間対応)
    235-356-553
    235-355-202
    ホームページ:http://www.unicare.cz別ウインドウが開きます
  • カナディアン・メディカル ケア(Canadian Medical Care
    住所:Veleslavinska 1, Praha 6
    電話:724-300-301(24時間対応)
    724-300-312(歯科専門)
    235-360-133(一般受付)
    ホームページ:http://www.cmcpraha.com別ウインドウが開きます
  • モトール大学病院(Fakultni nemocnice v Motole
    住所:V Uvalu 84, Praha 5
    電話:224-431-111(救急、24時間対応)
    224-433-682(外国人成人外来用)
    224-433-690(外国人小児外来用)
    ホームページ:http://www.fnmotol.cz別ウインドウが開きます
  • ナ・ホモルツェ病院(Nemocnice na Homolce
    住所:Roentgenova 2, Praha 5
    電話:257-271-111(代表)
    ホームページ:http://www.homolka.cz別ウインドウが開きます
  • 中央陸軍病院(Ustredni vojenska nemocnice Praha
    住所:U Vojenske nemocnice 1200, Praha 6
    電話:973-208-333(代表)
    973-203-023
    ホームページ:http://www.uvn.cz別ウインドウが開きます
【主な歯科】
  • ヨーロピアン・デンタルセンター(European Dental Center
    住所:Vaclavske Namesti 33, Praha 1
    電話:224-228-984
    224-228-993(or994)
    ホームページ:http://www.edcdental.cz別ウインドウが開きます
  • アメリカン・デンタルアソシエイツ(American Dental Associates
    住所:Hvezdna 33, Praha 4 Pankrac
    電話:241-410-001
    733-737-377
    ホームページ:http://www.americandental.cz別ウインドウが開きます
【クレジットカード会社】
  • JCB:0081-422-40-8122
  • ニコス:03-3514-4091
  • UC CARD:03-5996-9130
  • ダイナースクラブ:0081-45-523-1196
  • シティカード:0081-45-330-6901
  • VISA:81-3-5392-7314
  • MASTER CARD:001-636-722-7111(米国)
  • アメリカンエキスプレス44-20-8840-6462
※コレクトコール
(公衆電話を利用する場合は2コルナ硬貨を投入した上で)
日本への通話:800-001-181
米国への通話:800-001-112 
英国への通話:800-001-144 を各ダイヤル
【その他】
  • タクシー(AAA):14014、222-333-222
  • 自動車故障:1230、1240
  • 電気トラブル:840-550-055(PRE distributer
    :840-850-860(CEZ distributer
  • 水道トラブル:840-111-112
  • ガストラブル:1239
(2)緊急時の表現
  • 助けて!
    ポモステミ、プロスィーム!
  • 警察をお願いします!
    ポリツィエ、プロスィーム!
  • 救急車をお願いします!
    サニトゥク、プロスィーム!
  • 消防隊をお願いします!
    ポジァールニーキィ、プロスィーム!
  • 場所は○○です。
    タディイェ アドレサ ○○
  • 交通事故!
    ドプラブニィ ネホダ!
  • 怪我!
    ズラニェニィー!
  • 病気
    ネモツ
  • 火事!
    ホジー!
  • 日本人です。
    イセム ヤポネツ(男性)/イセム ヤポンカ(女性)
  • 名前は○○です。
    イメヌイセ ○○
  • 日本大使館に連絡してください。
    ザボレイテ、プロスィーム、ナ ベルビスラネツトビィ ヤポンスカ! ジェクイ ナ アムバサーデゥ
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