在留邦人向け安全の手引き コスタリカ日本人会・在コスタリカ日本国大使館

在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。


安全の手引き
(生活安全ハンドブック)

平成24年度版
コスタリカ日本人会
在コスタリカ日本国大使館
共同編集

目次

  1. 序言
  2. 防犯の手引き
    1. 防犯の基本的な心構え
    2. 最近の犯罪発生状況
    3. 防犯のための具体的注意事項
      • (1)住居
      • (2)外出時
      • (3)生活上
    4. 交通事情と事故対策
    5. テロ・誘拐対策
    6. 緊急連絡先
    7. 緊急時のスペイン語
  3. 在留邦人用緊急事態対処マニュアル
    1. 平素の準備と心構え
    2. 緊急時の行動
    3. 緊急時に備えてのチェックリスト
  4. 結語


I 序言

従来、コスタリカは「中米の楽園」と呼ばれ、軍隊がないことも相まって、安全な国であるとの認識が広まっていました。しかしながらコスタリカの治安状況は1980年代から悪化が始まり、1990年代から今日まで一般犯罪の急増には歯止めが掛かっていません。これらは麻薬問題や教育問題、欧米の文化に感化された若者など様々な問題が複雑に絡み合い治安の悪化を生み出しています。
近年コスタリカを訪問する邦人数が増加しており、毎年5,000人以上の日本人がコスタリカを訪れ、また長期滞在する在留邦人数も2012年01月現在376名を数えます。
治安の悪化と邦人数の増加の影響で、犯罪被害に遭って大使館の援護を受けるケースが年々増加しているのが現状です。
海外においては「自分の身は自分で守る」のが原則です。コスタリカに滞在する皆様が自らの生命・身体・財産を犯罪から守るためには、それぞれが自分の住む国・地域の状況をよく把握して、犯罪に巻き込まれないための生活習慣を身につける等、自分で自分を守る「自己防衛」の意識を常に持ち、防犯の基本的な心構えを常に持ち続けることが重要です。
今般、「在留邦人向け安全の手引き」(生活安全ハンドブック)を作成致しましたので、各自の安全対策、安全意識の高揚の一助として頂ければ幸いです。



II 防犯の手引き

1.防犯の基本的な心構え
安全対策3ナイ原則
 (1)目立たナイ
 (2)油断しナイ
 (3)行動を予知されナイ


海外で犯罪にあわないためには、日頃から派手な生活や反感を買うような行動を慎み、できるだけ周囲の住民にとけ込むとともに、常に防犯意識を持って生活することが重要です。防犯の基本的な心構えのうち、特に重要な事項として、「目立たない」「油断しない」「行動を予知されない」の『3ナイ』を次のとおり紹介致します。

(1) 目立たない
(イ) 周囲から目立つ服装や行動は狙われる原因となります。
(ロ) バックパッカーの様な金持ちに見えない身なりも、有名な観光地では逆に目立つ場合もあります。TPO(時間・場所・状況)にあった服装を身に着ける必要があります。
(ハ) 支払いの際に財布の中身を見せたり、高価なカメラや装飾品を見せると犯罪を誘発するおそれがあります。

(2) 油断しない
(イ) 特に外出時は、周囲に目を配り、隙を見せないようにしましょう。
(ロ) 犯罪被害に遭った後、「今回に限って○○してしまった」「今日に限って○○していなかった」などという人は意外と多いものです。ふとした気の緩みが犯罪を誘発します。
(ハ) 慣れたと感じる頃が最も危険です。初心に返り安全対策を見直しましょう。
(ニ) 親切に手助けをしてくれる人が実はあなたを狙っていた、ということもあり得ます。まずは疑ってかかりましょう。

(3) 行動を予知されない
(イ) パターン化した行動は、隙を見つけられやすくなります。時々故意にパターンを変えましょう。
(ロ) 通勤経路は2ルート以上用意するとよいでしょう。
(ハ) 留守にする時刻が固定化していると、空き巣狙いに狙われやすくなります。

◆ もし襲われたら…
☆ 無抵抗に徹し、身の安全を確保しましょう。
 金品目的の強盗・恐喝であれば、被害を最小限に押さえられる可能性があります。
犯人の指示に従わないなどの抵抗も、重大な被害につながる可能性があります。

 

2.最近の事件・事故発生状況
最近3年間に報告のあった主な邦人援護案件は次のとおり。
1 窃盗・同未遂 40件
2 出入国・査証関係 15件
3 強盗・同未遂 7件
4 疾病 3件
5 行方不明・安否照会 7件
6 困窮 5件
7 精神障害 1件
8 被拘禁者援助・事故・その他 3件

最近3年間に報告のあった主な邦人被害事件は次のとおり。
1 路上強盗 5件
2 車上荒らし 8件
3 バス車内やバスターミナルでの置き引き・ひったくり 13件
4 自宅での盗難被害 9件
5 セントロ地区でのスリ・ひったくり 4件
6 ホテルでの盗難 4件
7 ショッピングモールなど人混みでのスリ 7件
8 観光地での盗難 2件

 

3.防犯のための具体的注意事項
(1) 住居
(イ) 地域
( i ) 外国人、特に日本人の多く住む地区は安全性や利便性に優れていることが多いので、住居選定の際の候補として検討してください。
( ii ) 自宅から日常良く通う場所(勤務先、学校、ショッピングセンターなど)までの経路が安全かどうか確認する必要があります。
(ロ) 物件(外観)
( i ) 24時間常駐の警備員が、出入口や街路等に配置されていることが好ましいでしょう。
( ii ) 駐車場が、敷地内にあるとよいでしょう。
( iii ) 空き地などに隣接しておらず、三方が建物に囲まれているとよいでしょう。
( iv ) 出入口付近に、外灯が設置されているなど夜間でも十分な明るさがあるとよいでしょう。
( v ) ブレードワイヤー(鉄条網、有刺鉄線)など対外的な設備が設置されているとよいでしょう。
( vi ) 概柵沿いに電流を流す方法も合法的な手段のひとつです。
(ハ) 防犯設備等チェックリスト
( i ) 外塀、門扉等の強度・高さは十分か?
( ii ) 侵入者が塀を乗り越える、または割り入る箇所はないか?
( iii ) 外部から住居内部が覗かれないか?
( iv ) 来訪者の確認手段(インターホン、監視モニター、受付等)があるか?
( v ) 車の出し入れの際の安全は確保されているか?
( vi ) 建物の周囲に賊が隠れることができる場所はないか?
( vii ) 玄関には少なくとも2つの鍵及びドアチェーンが付いているか?
( viii ) 建物にトイレの窓等容易に侵入できる箇所はないか?
( ix ) 寝室及び各部屋に内部から施錠できる鍵はあるか?

(2) 外出時
(イ) 服装
( i ) 目立つ服装を避け、TPOに応じた服装を心掛けましょう。
( ii ) 外出の目的に応じ、携行物品を選択し、同時に全ての貴重品がなくなるリスクを避けましょう。
( iii ) 時計・宝飾などの装飾品は、目的地に着いてから装着するのがよいでしょう。
(ロ) 外出手段
( i ) バス車内ではスリによる被害が頻発しています。利用には十分注意をしましょう。
( ii ) タクシーの運転手が犯罪グループの仲間であることがあります。流しのタクシーを利用するのは極力避け、自宅あるいは外出先のレストラン等からタクシー会社を通じて、配車してもらう方が確実でしょう。
( iii ) 徒歩での行動、特に夜間の一人歩きなどは避けましょう。自家用車や知人・友人に車で送迎してもらうとリスクを軽減できます。
(ハ) 外出時の心構え
( i ) 車で外出する際には、車内に貴重品は置かないようにしましょう。また一般の荷物であっても外からは直接見えないようにしましょう。スモークフィルムの貼り付けも一案です。
( ii ) 人前で、現金やカードを見られないように心掛けましょう。財布の中から必要な分だけを「抜き出す」習慣をつけましょう。
( iii ) 同じ銀行やATMを頻繁に使用する事を避け、時々支店などを変えるなどの注意も必要です。
( iv ) 家や車を出入りする時は、周りに不審な者はいないか確認する習慣をつけましょう。
( v ) 路上を歩くときも、時々前後左右を確かめるとよいでしょう。音楽を聴きながら歩くのは注意力が散漫となり、またその音楽再生機器等が狙われる原因ともなるので避けた方がよいでしょう。
( vi ) 不審な青年グループなどいる場合はその地区を避けて通る方がよいでしょう。
(ニ) スリ
( i ) バスの車内や雑踏の中でのスリの被害に遭う方が後を絶ちません。財布をズボンの尻ポケットやリュックの外ポケットに入れていると、ほぼ確実にスリの被害に遭うことになります。人の多い場所に行く時には、あらかじめ小銭だけをすぐに取り出せるようにしておき、財布・カード・高額の現金などは、持ち歩かないか鞄・バッグの奥にしまっておきましょう。
( ii ) デイバッグなどのサイドポケットは危険です。バッグ類の中にしまいましょう。
また貴重品はできるだけ分けて携行して盗難被害からのリスクを分散しましょう。
(ホ) 置き引き
( i ) 長距離バスターミナルでの置き引きが多発しています。犯人は複数でターゲットを物色しています。荷物は足元に置き放しにせず、常に手から離さぬよう、あるいは体が触れているように留意しましょう。誰かから話しかけられても、すぐに相手にせず、まず自分の荷物を確認しましょう。
( ii ) 長距離バスの車内での置き引きも横行しています。乗車中は荷物をしっかりと手に持ち、網棚などには絶対に載せないでください。休憩時点でも十分に気を付けてください。運転手と賊と仲間の場合があります。また、車内で居眠りをした場合は、たとえ座席に置いてあっても、高い確率で置き引きの被害にあいます。バスの車内では居眠りをしないよう心がけてください。どうしても眠りそうになったら、バッグやカバンの取っ手に腕を絡ませ、持っていかれそうになった際に、睡眠中でも気づくよう体で抱えるようにして注意を払ってください。
( iii ) ホテルのロビーでの置き引きにも注意しましょう。特に団体にてロビーで待っているときに、ガイドを装って堂々と荷物を持っていく例があります。
(ヘ) 窃盗
( i ) サンホセ中心部の歩行者天国付近では、衣服にケチャップ状のものをかけ、拭き取るふりをしながら所持品をひったくる、いわゆるケチャップ強盗がいます。「服が汚れているよ」等と指摘されても無視し、安全な場所に着いてから拭い取りましょう。最近では「盗難被害に遭った。少しお金を融通してくれないか。」という寸借詐欺やその際、取り出した財布を狙うなどの犯罪が報告されています。
( ii ) 家が留守だと分かると、たとえ短時間であっても侵入盗の被害にあう可能性があります。外出の際には電話の受話器をあげたままや、テレビやラジオを点けたままで、また夜間の外出時には室内の電気を点けたままにしたりし、外出を悟られないように留意することが重要です。
( iii ) 職場など不特定多数の出入りする場所での、貴重品(パソコン・デジカメなど)の取扱いには十分注意しましょう。必要であれば帰宅時には鍵のかかる場所に保管するなどの措置をとると良いでしょう。企業などの事務所を訪れ、難題を与えて席を空けさせた隙に盗みを働く者もいます。
(ト) 強盗
( i ) 日没後に徒歩で出歩いていると路上強盗の被害に遭う危険性が高くなります。日没後は短距離であっても自家用車やタクシーを利用するように着意しましょう。
( ii ) 銀行やATMで現金を引き出した後、あとをつけられ強盗に遭うケースが良くあります。一度に多額の現金を引き出すことを避け、また、引き出した後はすぐに車やタクシーに乗り込み、路上を歩くのは避けましょう。
( iii ) 夜間、道路を走行中の車を強引に停車させ、運転手を引きずり出して、車を奪う強盗がいます。車通りの少ない道路は走行せず、速度を調節してできるだけ信号で停車しないよう走行するように留意してください。また走行中の周囲の車の動きにも注意を払う必要があります。
( iv ) バスの停留所や交差点で立ち止まっている時に、走行中の車から手が伸びてきて貴重品をひったくられることがあります。特に暗くなってからは目の前を通る車やバイクにも注意してください。周りに人通りがあっても襲われることがあります。
( v ) 家にいるときには、外部から存在が分かるようにしておくと侵入強盗と鉢合わせする危険が少なくなります。鉢合わせとなると興奮した犯人により咄嗟に殺される可能性もあります。
( vi ) 銀行や商店などにいるときに、強盗に遭遇することがあります。犯人の狙いはお金だけですから、目立たず、騒がず、犯人の要求に従うようにしてください。
( vii ) もし、不幸にも強盗に遭ってしまったら、身の安全を第一に考え、犯人に逆らわず、犯人を興奮させないようにすることが重要です。命には代えられません。金品は惜しまずに与えましょう。
(チ) 傷害
貧困層の多い地区では、酒に酔っての喧嘩や麻薬を巡る争いなどが日常茶飯事的に起こっています。まずはこのような地区へは近寄らず、遭遇した場合はすぐに現場から離れ、巻き込まれることのないようにしましょう。
(リ) 暴行
サンホセ市内であっても、繁華街のすぐそばには空き地があり、空きビル、駐車場など連れ込まれ暴行を受ける可能性がある場所はあります。行動する通り、場所には十分注意をしましょう。
(ヌ) 車上狙い
( i ) 車上狙いの被害に遭う日本人がたくさんいます。後部ドアなどのはめ込みガラスなどたたき割り、ドアロックを解除し、車の中の物、特にカーオーディオなどが盗まれます。路上駐車などの場合、予め車にぶつかり警報装置が作動するかどうか確認してから盗みを働くなど造作もなく行います。また、レンタカーの場合は車種が限られているため、合い鍵を使って開けられる場合もあります。少しの間であっても車を離れる場合は、駐車場に停め、路上駐車は避けましょう。路上駐車している場合には、自動車ごと盗まれる可能性もあります。
( ii ) 近年では、停めていた車がいつの間にかパンクしていて、タイヤ交換をしている間に車内の物品を盗まれる被害も報告されています。駐車車両がパンクしていた場合には誰かにパンクさせられた可能性が高く、タイヤ交換の手伝いを申し出てくる人物には注意する必要があります。タイヤは鋭利なナイフなどで刺されているので、誤魔化して走行することはできません。移動ができないので仕方なくタイヤ交換をすることとなりますが、手伝うふりをして勝手に扉を開け、荷物を持っていきます。可能ならば、近くのガソリンスタンドでタイヤ交換を行うとか、電話で業者・知人を呼ぶことをお勧めします。
( iii ) 車両盗難対策
  • 公共駐車場や車庫を利用。路上駐車は避ける。
  • 中古車、3年以上乗った車はキーを付け替える。
  • 犯人は1分あれば犯行可能。短時間でも施錠、防犯装置を。
  • ハンドルロックとアラームなど複数の盗難防止装置を。
  • 犯人は必ずしも汚らしい格好をしていない。
  • 自宅、勤務先、ショッピングセンター、ゲームセンターなど一時停止をせざるを得ない場所は被害大。不審者に注意。
  • 尾行されていると思ったら、1ブロック迂回して安全な場所へ。
  • 盗難後の車両は車体番号など消されて持ち主の特定が困難。車の写真、関係書類、予備鍵を予め準備しておく。
(ル) 夜間における行動
( i ) 日没後は、自家用車やタクシーを利用し、徒歩で出歩かないようにしましょう。
( ii ) 夜間の長距離バスターミナルは犯罪の被害に遭いやすい場所です。長距離バスを利用する際は到着が夜間にならないよう計画的に利用するよう留意しましょう。
( iii ) サンホセ中心部には深夜まで営業するカジノやナイトクラブ等が多数ありますが、利用する際にはトラブルに巻き込まれないように注意してください。
( iv ) 夜間の人通りの多い繁華街でも、路地を一つ外れると全く人気のない場所もあります。常に周囲に気を配り、危険地域に迷い込まないようにしましょう。
( v ) 夜間帰宅した際には、周囲に不審な人物がいないか確認してから停車しましょう。また、夜間に知人を車で送っていった場合には、当人が建物の中に入るまで確認するとよいでしょう。

(3) 生活上
(イ) 近隣住民
( i ) 近隣住民との良好な関係の構築に努め、逆恨みなどされないように留意することが必要です。
( ii ) 近隣住民がどのような警備・安全対策を講じているか知っておくと、自宅の警備対策の参考にすることができます。また、近隣で発生した事件に関する話などは地域の特性に応じた教訓が含まれているため、日頃から隣人と会話を交わし、良好な関係の維持に務めましょう。
( iii ) 近隣との良好な関係ができていれば、万一住居に異常事態が発生した場合、近隣住民が異常を察知して警察への通報などを行ってくれることがあります。
(ロ) 訪問者
( i ) 訪問者があってもすぐには扉を開けず、身元を確認してから扉を開けるようにしましょう。
( ii ) 親しい知人であっても、見知らぬ同伴者がいる場合や非常識な時刻の訪問には十分注意する必要があります。
( iii ) 予期しない品物が配達された場合は不用意にドアを開けず、警備員に預かってもらうか、送り状のみドアの隙間から差し入れてもらい品物はドアの外に置いて立ち去ってもらうと良いでしょう。
( iv ) 電話・水道・電気・ガス・インターネットなどの工事人は十分に身元を確認してから敷地内に入れ、敷地内での工事の間も監視する必要があります。また、頼んでいない工事人が来た場合には、派遣元と連絡を取り、来訪目的や来訪者を確認するとよいでしょう。過去にはコスタリカ電力・通信公社(ICE)の作業員を装った被害もありました。
(ハ) 使用人
( i ) 使用人の雇用に当たっては、信頼できる人からの紹介を受けるのが最も安全だと思われます。やむを得ず公募するときは身元調査を行うなどの対処をするとよいでしょう。
( ii ) 使用人の身分証明書は必ずコピーをとり、保管しておきましょう。
( iii ) 使用人には隙を見せず、また、貴重品などを放置して出来心を起こさせないようにしましょう。
( iv ) 使用人の恨みを買わないように、言動には注意しましょう。特に解雇する場合には解雇理由に十分留意しましょう。円満に契約を終了させることが望ましい。
( v ) 使用人に対しては、電話応対の要領や家人の不在時の訪問者への対応などの約束事を徹底しておくとよいでしょう。
( vi ) 使用人が賊の手引きを行うことがあります。鍵の貸与など十分留意しましょう。また解雇後は鍵の付け替えを行うことが好ましいでしょう。
( vii ) 貴重品の管理簿を作成し、貴重品や電化製品の商品名、製品番号等記録しておく。管理簿は適切な場所へ保管しましょう。
( viii ) クリスマスや誕生日のプレゼントは、信頼関係構築に効果的です。
( ix ) 使用人へは必要以上に個人情報は渡さないようにしましょう。
(ニ) 家族
( i ) 家族に対して安全に関する事項を徹底しておきましょう。
( ii ) 子供の通学時、その安全確保は極めて重要です。保護者自らが学校への送迎を行うか、スクールバスを利用する場合は、必ず保護者自ら乗降を確認しましょう。使用人に全てを任せるのは一考を要すると思われます。
(ホ) 電話
( i ) 電話機は寝室とその他の場所の2箇所以上に設置するのが望ましいでしょう。
( ii ) 電話がかかってきた場合は、自分からは名乗らず、まず相手に話させるのが適切です。間違い電話がかかってくることが多いですが、不用意に名乗らず、番号違いだといって切るのも一案です。
( iii ) 不在の家族宛の電話があった場合には、安易に家族のスケジュールを教えることなく、不在であるので掛け直すと言って、相手の電話番号を教えてもらうと良いでしょう。
(ヘ) 郵便物
( i ) 郵便物は努めて私書箱を利用し、自宅へ配達されることがないようにするのがよいでしょう。
( ii ) 郵便物を受け取る際には、宛名や差出人に不審な点が無いかなど外観に異常がないことを確認してから開封するようにしましょう。
( iii ) 不審な郵便物や脅迫文書を受け取ったときは、速やかに警察に通報するとともに、大使館に相談してください。
(ト)
( i ) 鍵の取扱い、保管には十分注意しましょう。
( ii ) 新たに入居する際は、主要な鍵を新しいものに交換するとよいでしょう。
( iii ) 特に玄関の鍵はピッキングに強いディンプル・キータイプの物が有効でしょう。
( iv ) 鍵は必要な家族のみが所持するようにし、使用人等への貸与は十分に留意しましょう。
( v ) 携帯する鍵には鎖や紐を付けて脱落防止の措置をとっておくとよいでしょう。
( vi ) 鍵の作成や取付は、信頼できる業者に依頼しましょう。
(チ) 長期旅行
( i ) 旅行などにより長期間不在にする場合は、空き巣狙いの被害を防ぐために何らかの措置をとっておきましょう。
( ii ) 不在の間は特に親しい知人や家主に時々住居を点検してもらうとよいでしょう。
( iii ) 自動タイマーにより住居の照明灯を作動させておくのも侵入防止には有効です。
(リ) 警備員や管理人との良好な関係
普段より適当な人間関係を構築しておくとよいでしょう。つかず離れず、挨拶ができる関係は重要です。クリスマスや誕生日のプレゼントは、信頼関係構築に効果的です。

(4) 盗難・紛失に遭ったら
(イ) 旅券(パスポート)の再発行手続
  • 写真×2枚
    (6ヶ月以内撮影、縦4.5cm×横3.5cm、背景は白)
  • 紛(焼)失届及び申請書(大使館に備え付け)
  • 被害届証明書(いわゆるポリスレポート。OIJ(司法警察)が発行)
  • 戸籍謄(抄)本×1通
(ロ) 銀行のカード、クレジットカード、携帯電話の取引停止
  • 各人毎、各企業の連絡先を書き留めておきましょう。

 

4.交通事情と事故対策
◆ 交通事故防止の為に…運転時の心構え
  • 他の人が交通ルールを守るとは限らない。
  • 十分な訓練なしでも免許取得が可能→運転が乱暴。
  • 方向指示器は信用しない。
  • 歩行者は信号を無視して横断してくる。
  • 路面状況、特に雨季には、水たまりとなった穴、豪雨による水没、土砂崩れに注意。
  • 車間距離をとらないため、追突される可能性大。
  • オートバイが路肩や反対側車線を走る。
  • タクシー、バスの運転は乱暴であることに注意。
  • 道を譲って貰っても、他の車やバイクが割り込んできたりするので要注意。

(1) 一般的な交通事情
(イ) 公共交通機関としてタクシーとバスがよく使われます。タクシーは一般的に安全ですが、ピラタと呼ばれる白タクも多いため、許可を受けたタクシーであることを確認してから利用してください。赤い車体に三角形のマークが目印です。バスはルートによっては危険地区を通るものもあるので、このようなバスの利用は避けるのが好ましいでしょう。
(ロ) 近年、乗用車の数が急増し、道路の整備が追いつかないため、サンホセ市内では慢性的に渋滞が発生しています。また運転マナーは日本に比べて悪く、標識や信号無視等交通ルールを守らない車両が多いほか、頻繁にクラクションを鳴らす、他車に道を譲らない、歩行者の飛び出し・無理な横断、急な追い越し・割り込み、方向指示器を作動させずに車線変更をする、方向指示器を作動させたまま走行する、など様々です。アスファルトの厚さが十分ではなく、雨期には、道路に陥没が見られることが多く、水たまりによりその穴が見えないため、走行には注意が必要です。
(ハ) コスタリカの道路は日本に比べて、一般的に一方通行が多い、外灯が少ない、停電が多く信号機が機能していないことが多い、ロータリー(ロトンダ)が多い、交通事故による渋滞が多い等の特徴があります。また、渋滞の激しいときには交通警察が車線規制を行ったり手信号による誘導を行ったりしていますので、指示に従ってください。

(2) 事故対策
コスタリカには日本のように詳しい道路地図がないため、知らない場所へ行く際には事前に地図を書いてもらい、危険地区に紛れ込まないようにするとよいでしょう。また、前述のとおり道路事情が日本と異なりますので、時間的、体力的に余裕のある計画を立て、車両の整備及び備品の確保(タイヤ交換用の工具,懐中電灯、盗難防止ロック等)にも心掛けて運転するようにしてください。
万が一交通事故にあった場合は、事故現場をそのまま保存して直ちに交通警察及びコスタリカ保険公社(INS)に連絡し現場検証を受けなければいけません。事故現場を保存しなかった場合は、保険金が支払われなかったり、裁判において不利になることがありますので注意が必要です。なお、現場検証はスペイン語で行なわれます。

 

5.テロ・誘拐対策
(1) 全般
コスタリカにはテロ・ゲリラグループが存在しないといわれていますが、日本人がテロ・誘拐等の犯罪に巻き込まれる可能性がないわけではありません。特に最近では裕福層をターゲットとした営利誘拐が増加しており、誘拐対策には常に注意を払う必要があります。

(2) 誘拐予防対策
(イ) 日常の行動をチェックしましょう。
( i ) 個人の予防対策
誘拐の予防には個人の意識を高めることが最も有効です。自分がターゲットになる可能性が常にあると考えて行動するようにしましょう。
( ii ) 通勤時間が危ない
誘拐犯は、通常誘拐相手の行動の特徴及び警備の状況などを1週間から2~3ヶ月間調べた上で犯行の時間・場所及び方法などを決定しますので「毎日の通勤時間帯が最も危ない。」と言えます。このため、「誘拐の兆候」を発見することが大切です。例えば不審な電話(無言電話含む)、使用人(メイド)や警備員の勤務態度、人や車の尾行や監視などに常に注意するとともに、それらの兆候を発見したならば家族や信用できる相手に相談することが必要です。また、通勤時間帯や通勤経路の変更、逃げ場のない道路の走行を避ける、家や職場の駐車場付近に照明をセットするなど処置・対策を行うということは、尾行など調査を行う誘拐犯に、こちらの日常の行動に隙がないことを知らしめ、ターゲットの変更を決心させる、すなわち「諦めさせる」のに有効です。最近の傾向では、自宅付近における誘拐が多く発生していることから、駐車場入口等自宅付近における不審兆候の早期発見(不審車両の停止、警備員の態度)に努めるようにしてください。
(ロ) 家族・会社等レベルでの予防対策
( i ) 家族での話し合い
家族間の協力は、誘拐防止の為の一つのポイントです。このため、日頃から使用人(メイド)や警備員に変化はないか、一定の時間帯に続けて不審電話がないか、家の防犯対策はできているか、子供の電話対応は良いかなどそれぞれ独自の予防対策を練っておくことが必要です。
( ii ) 会社等での対策
会社は業態及び規模などによって様々ですが、日本の本社及び他の日本人駐在員等とお互い緊密なコンタクトを保つことが必要です。また、それぞれの企業本社から誘拐対策マニュアルが配布されていることと思いますが、当地及び各事務所等の特性を踏まえた対策を加えておくことも必要です。
なお、身近にいる従業員等に対する最も大切な対策は秘密の保全です。現地の職員が(本人が意図する、しないに関わらず)思わぬ情報漏洩の基になることもあるので、何をどこまで話すかについては相手の信頼度や交友関係などを把握して判断してください。
( iii ) 大使館の活用
誘拐の兆候や脅迫があった場合は、大使館に相談してください。

(3) 事件発生時の初動対処
(イ) 事件当事者
ひとたび事件に巻き込まれたら、何よりもまず自分の置かれている状況を冷静に判断して落ち着きを取り戻すように努めることです。被害者はもとより誘拐の実行犯たちも興奮しているはずです。ちょっとした行き違いから犯人が銃の引き金を引いてしまうこともあり得ますので、自らを律し、相手を挑発せず、かつ尊厳を保ちつつ犯人と接するようにしてください。また、事件が長引くこともありますので、当初から犯人グループと友好関係を築くように心がけ、自ら健康な状態に保つようにしましょう。
(ロ) 家族及び会社レベル
被害者の命の行方は残された家族と会社が握っています。単に身代金の支払いのみならず、事件の秘匿、犯人との交渉など多くのことを行なわなければなりません。大使館やセキュリティーコンサルティング会社のアドバイスを受けることはできますが、犯人と直接交渉し決断を下すのは事件当事者ですから本社や近隣から応援を求めて早急に体制を立てるようにしましょう。

 

6.緊急連絡先
1 緊急事態
(警察、交通警察、救急車、消防など全ての緊急事態に対応する。)
EMERGENCIA 911
2 交通警察 (交通事故の際、現場検証を行う。) POLICIA DE TRANSITO 911
3 保険公社(交通事故の際、交通警察とともに現場検証を行なう。) INS 800-800-8000
4 救急車・赤十字 AMBULANCIA / CRUZROJA 911
5 消防 BOMBEROS 911
6 司法警察(紛失・盗難の際、被害届受理票(ポリスレポート)の取得) O.I.J 2295-3000
7 移民局(滞在資格の取得、更新) MIGRACION 900-1234567
8 国内コレクトコール   1110
9 番号案内   1113
10 日本人会事務所   2235-4382
11 日本国大使館(※)   2232-1255
(※ 閉館時間には留守番電話が応対します。用件を録音してください。緊急の場合には、メッセージでご案内する携帯電話番号におかけください。館員が用件を承ります。→8898-5334

◆病院一覧

緊急病院 24時間受けつけ
Hospital San Juan de Dios 2547-8000 Paseo Colon Calle 14-20
Hospital Mexico 2242-6700 La Uruca
Hospital Dr.Rafael Angel Calderon Guardia 2212-1000 De la Biblioteca Nacional 200mts norte
Hospital Nacional de Niños 2523-3600 Paseo Colon
Clinica Biblica 2522-1000
8000-911-800
Av.14 Calle Central y 1
(緊急電話 2522-1030)
Hospital Clinica Catolica 2246-3000 San Antonio de Guadalupe
(緊急 800-2286-5488)
Hospital Cristiano Jerusalem 2216-9191 El Alto de Guadalupe
Hospital CIMA San Jose 2208-1000 Escazu (緊急電話 2208-1351)

外科 CIRUGIA
Dr.Guillermo Suarez 2208-1515 Hospital Cima San Jose

内科 MEDICINA INTERNA
Dr.Jorge Deliyore 2258-6868 Clinica Americana
Dr.Reinaldo Con Wong 2201-7201
2201-7026
Centrodigetivo en la MEDIPLAZA
胃腸系の病気専門。

整形外科 ORTOPEDIA
Dr.Oldemar Chavarria C. 2208-1509 Hospital Cima San Jose
Dr.Max Rojas Carranza 2222-0711 Clinica Orlich Av.Central Calle 14-16 EXT.103
Dr.Carlos Palavicini 2280-8101 Hospital La Catolica

小児科 PEDIATRIA
Dr.Luis Feoli Leandro 2223-3315 175m.oeste de la Junta de Protecccion Soc Metropolitano
Dr. Cesar Munoz 2221-7588

8385-0837
De A y A del Paseo de los Estudiantes,
100mts Oeste, 50 mts Norte Clinica Aguilar Bonilla
日本留学経験有り

歯科 ODONTOLOGIA
Dr.Bernal Pacheco 2223-7905
2257-4735
Av.8 Y10, Calle 11,San Jose
Dr.Ricardo R. Kriebel 2222-5522 Torres del Parque(2 piso),Sabana Norte
Dra.Gabriela Gutierrez C.
2283-2723
Mall Sanpedro 75 al Oeste contiguo cafeteria Revisenor,casa Alameda Oficina #7

歯列矯正 ORTODONCIA
Dr.Rolando Guzman C 2253-6518 Barrio Escalante del Bagleman's 100m norte 50mts este

眼科 OFTALMOLOGIA
Dr.Manuel Garcia C. 2223-5831 Clinica Bulsten 3ro piso, Av.14 y 16 Calle Central y 1
Dr.William Rodriguez V 2233-4442 Clinica Orlich 5to piso(Hospital San Juan de Diosの前)
Dr.Javier Montero A 2253-8559
2234-0217
Taco Bell de San Pedro Frente UCR
Dr.Victor .Ramirez Beirute 2224-4822
2224-7250
50 mts sur de la Clinica Catolica
Dr.Mariano Tovar Faja 2258-6868 Clinica Americana
Dr.Lihter Wu 2256-2159
2256-2013
Glaser Murphy Retina Tretment Center
Pizza Hut de Paseo Colon 100 mts al Sur

産婦人科 GINECOLOGIA Y OBSTETRICIA
Clinica Santa Rita 2221-6433 Av.8 Calle 15-17
Clinica Biblica 2522-1000 Av.14 Calle Central 1 y 16
Dr.Gerardo Escalante Lopez 2221-2359
2233-3953
Barrio California 50mts sur y 50mts este
del Cine Magaly Condominio Dallas

皮膚科 DERMATOLOGIA
Dr.Victor Fallas 2289-8648
2228-4357
Centro Gala San Rafael Escazu
2228-4353

耳鼻咽喉科 OTORRINOLARINGOLOGIA
Dr.Joaquin Berrocal B. 2222-6950 Av.14 Calle 3(Edificio el Risco)

動物病院 VETERINARIO
Dr.D.Luts
Dr.Joaquin Chacon
2225-6422
2224-8176
2283-5596
75 mts del Banco Popular en San Pedro, Montes de Oca
Frente del la Munincipalidad de Guadaluoe

 

7.緊急時のスペイン語
助けて:
Auxilio(アウスィリオ)
危ない:
Cuidado(クイダード)
お願いします:
Por favor(ポル・ファボール)
泥棒:
Ladrón(ラドロン)
日本大使館:
Embajada del Japón(エンバハダ・デル・ハポン)
領事:
Cónsul(コンスル)
旅券(パスポート):
Pasaporte(パサポルテ)
事故:
Accidente(アクシデンテ)
電話番号:
Número de teléfono(ヌメロ・デ・テレフォノ)
私は日本人です:
Soy japones(a)(ソイ・ハポネス(男性)/ソイ・ハポネサ(女性)
警察を呼んでください:
¿Puede llamar a la policia?(プエデ・ジャマール・ア・ラ・ポリシーア?)
英語の話せる人はいますか:
¿Hay alguien que habla inglés?(アイ・アルギエン・ケ・アブラ・イングレス?)
私は~がしたいのです:
Quiero ~(動詞の原型)(キエロ・~)
私は~が痛い:
Tengo dolor de~(痛い部位)(テンゴ・ドロール・デ・~)
私は~を盗まれました:
Me robaron ~(盗まれた物)(メ・ロバロン・~)
私は~に滞在しています:
Estoy hospedado en ~(場所)(エストイ・オスペダド・エン・~)
~に電話してください:
Favor llamar~(ファボール・ジャマール・~)
どなたですか(電話で):
¿Con quién hablo?(コン・キエン・アブロ?)
誰と話しをしたいのですか:
¿Con quién quiere hablar? (コン・キエン・キエレ・アブラール?)
レッカー車:
Grúa
INSの検査官:
Inspector de INS
交通警察:
Policía de Tránsito
運転手:
Conductor
救急車:
Ambulancia
同乗者:
Acompañante
証人:
Testigo
免許証:
Licencia
保険:
Seguro
携帯電話:
Celular
修理工場:
Taller
交通警察(INSの検査官、救急車、レッカー車)を呼んでください。:
Llame a Policía de Tránsito(Inspector de INS, Ambulancia, Grúa), por favor.
私の車はエンジンがかかりません。:
Mi carro no arranca.
私の車は動きません。:
Mi carro no camina.
私はケガをしています。:
Estoy herido(a).
携帯電話を貸してください。:
Présteme celular, por favor.
私の友人がここに来ます。:
Mi amigo(a) va a venir aquí.
体温:
Temperatura
脈拍:
Pulso
熱:
Fiebre
血圧:
Presión
レントゲン:
Rediografía
超音波:
Ultrasonido
注射:
Inyección
麻酔:
Anestesia
抗生物質:
Antibiótico
アレルギー:
Alergia
手術:
Operación
入院:
Internamiento
骨折:
Fractura
水疱瘡:
Varicela
流行性感冒:
Gripe
はしか:
Sarampión
虫垂炎:
Apendicitis
おたふくかぜ:
Paperas
結膜炎:
Conjuntivitis
気管支炎:
Bronquitis
風疹:
Rubéola
肝炎:
Hepatitis
喘息:
Asma
私は~年前に同じ病気を患っていました。:
Hace ~año(s) que padecía de la misma enfermedad.
私は~が(とても)痛いです。:
Me duele(mucho)~.
私は~のアレルギーを持っています。:
Tengo alergia a ~.
私は~の持病があります。:
Tengo la enfermedad crónica de ~.

 

III 在留邦人用緊急事態対処マニュアル

コスタリカ共和国は、1948年の内乱のあと、憲法を改正して軍隊を廃止し、以後2大政党を中心とした政治的に安定した状態が続いてきました。コスタリカの民主主義の伝統は長く、今後とも大規模な内乱の発生する蓋然性は極めて低いものと思われます。また、近年、閣僚の汚職、公務員の労働環境への不満、または自由貿易協定への反対などの理由から、各種規模のデモが行われており、今後これらのデモがコントロールされなくなる可能性も皆無ではありません。
また、コスタリカは環太平洋地震帯に属し、地震の多い国として知られています。1991年に起こった地震では大西洋岸のリモンを中心に甚大な被害を受け、2004年11月には太平洋岸のケポス付近で中規模の地震があり、一部の家屋が倒壊するなどの被害が出ました。最近では2009年1月8日にポアス火山付近を震源地としたM6.2の地震が発生。多数の死者が確認されています。コスタリカにはアレナル火山をはじめ活動中の火山が多く、噴火に伴う災害の発生にも留意する必要があります。さらに、雨期には集中豪雨による地滑りや洪水の被害がおこる可能性もあります。
このような内乱、クーデター、暴動等(以下内乱等という)や地震等大規模自然災害(以下地震等という)の緊急事態発生の際には、当大使館としても全力でその対応に当たりますが、そのような状況下では、各自が責任を持って自己の安全対策に万全を期するよう努力することが必要です。そこで当大使館では、そのようなときに在留邦人の方に的確、迅速に対応できるよう以下のとおり平素の心構えと必要な準備、緊急時の行動について必要な諸点をまとめてみました。在留邦人の皆様は本マニュアルを参考に、緊急時には落ち着いて対処できるよう心がけてください。

1.平素の心構え・準備
(1) 連絡体制の整備
(イ) 在留邦人の方は在留届の提出をお願いします。また、記載事項に変更が生じた場合及び帰国の際にもその旨連絡をお願いします。
(ロ) 当大使館では在留届を元に緊急時の連絡を行います。引越しや転勤等で電話番号等に変更があった場合には速やかに当大使館領事班に直接又は日本人会等を通じて御一報ください。また、日本人会や企業等の団体内部の緊急連絡網について、緊急連絡が誰から来て誰に繋ぐのか等、平素より確認しておいてください。
(ハ) 緊急事態はいつ起きるかわかりません。緊急事態発生に備え、家族間、企業内での緊急連絡方法につき予め決めておくことが大切です。また、お互いの所在を平素より明確にすることが大切です。
(ニ) 緊急事態発生の際には、当大使館より連絡網を通じて情報を提供するとともに必要な連絡を行いますが、電話回線等が使用できなくなる場合には、当大使館FM放送(周波数88.1MHZ)あるいはNHK海外放送、または在コスタリカ日本国大使館ホームページ( http://www.cr.emb-japan.go.jp/japones/index-j.htm )により必要な連絡を行うことがあります。
FM放送や短波放送の受信可能なラジオを備えておきましょう。(電池の準備もお忘れなく)

(2) 一時避難場所及び緊急時避難先
(イ) 一時避難場所の検討
内乱等による戦闘、騒乱に巻き込まれる可能性がある時は、常に周囲の状況に注意を払い、情報を収集し危険な場所に近づかないように心がけてください。巻き込まれそうになった場合の取りあえずの避難場所について、常日頃から頭に入れておくことが重要であり、自分がどこにいるか(勤務先、通勤途上、自宅等)、自分がどのような事態に巻き込まれそうか等幾つかのケースを予め想定して各自の一時避難場所を検討しておいてください(外部との連絡が可能な場所が望ましい)。
(ロ) 緊急時避難先
緊急事態発生時の状況に応じて、当大使館より緊急時避難先への集結を指示することがあります。当大使館が指定する緊急時退避先は以下の区分を目安にお集まりください。同避難先の位置を確認し、そこに至るルートにつき、幾つかのケースを想定して検討しておいてください。
・JICA関係者: JICA事務所・連絡所
・日本人会会員: 日本人学校
・その他の在留邦人及び旅行者等短期滞在者: 大使公邸

(3) 緊急事態における携行品等、非常用物資の準備
(イ) 旅券、現金、貴金属等最低限必要なものは、直ちに持ち出せるよう予めまとめて保管しておくことが大切です。
(ロ) 緊急時には一定期間自宅での待機を促すこともありますので、非常用食糧、医薬品、燃料等、最低10日分を目安に準備することが大切です。
(ハ) 準備しておくべきチェックリストは3.のとおりです。

 

2.平素の心構え・準備
(1) 心構え
緊急事態の発生、または発生する恐れのある場合に、当大使館は邦人保護に万全を期するため、所要の情報収集、情勢判断及び対策の策定を行い、在留届をもとに随時連絡いたします。平静を保ち、流言飛語に惑わされたり、群集心理に巻き込まれることのないよう注意してください。

(2) 情勢の把握
(イ) 当大使館からの連絡は、電話または電子メールにより随時行います。また、上記の連絡手段の利用が不可能な場合には、無線、FM放送により連絡を行いますので、放送の受信が常に受けられるようにしてください。周波数はFM 88.1MHZです。
(ロ) 緊急事態発生の際には、現地、海外報道、衛星放送テレビ等の視聴による情報収集を各自心がけてください。

(3) 当大使館への通報等
(イ) 現場の状況のうち通報する必要があると認めたものは、随時、当大使館に直接又は日本人会等を通じて通報してください。その他の在留邦人の方への貴重な情報となります。
(ロ) 自分や自分の家族または他の邦人の生命・身体・財産に危害が及ぶか、または及ぶ恐れがあるときは、迅速かつ具体的にその状況を当大使館に報告してください。
(ハ) 緊急事態発生の際には、個々の邦人がお互いに助け合って対応に当たることも必要になります。

(4) 国外への退避
(イ) 事態が悪化し、各自または派遣先の会社等の判断により、あるいは当大使館の連絡を受けて自発的に帰国、第三国へ退避する場合、その旨を当大使館へ通報願います(当大使館への連絡が困難である場合は、日本の外務省海外邦人安全課等への連絡をお願いします)。
(ロ) 「退避を勧告します。渡航は延期してください。」(または、「渡航の延期をおすすめします(退避に関する情報を含む))。」が発出された場合には、一般商業便が運航している間に、それを利用して可能な限り早急に国外へ退避してください。なお、一般商業便の運航が停止した場合、あるいは座席の確保が著しく困難となった場合等にはチャーター便や(これらの利用に当たっては通常は片道エコノミー正規料金の支払いが必要となります。但し、後払いも可能です)、状況によっては、陸路、海上のルートを利用して退避することが必要となってくることもあり得ますので、当大使館の指示に従うようにしてください。
(ハ) 事態が切迫し、当大使館より退避または避難のための集結の連絡を受けた場合には、上記1.(3)(ロ)で指定した緊急時避難先に集結願います。その際、しばらくの間同避難先で待機する必要がある場合も想定されますので、可能であれば上記1.の非常用物資を持参するようお願いします。また、緊急時には自分及び家族の生命、身体の安全を第一に考え、その他の携行荷物は必要最小限にすることが大切です。なお、緊急事態発生時には状況により同避難先への交通手段を当大使館がアレンジする場合もあります。

 

3.緊急事態に備えてのチェックリスト
(1) 旅券等
旅券については常時6ヶ月以上の残存有効期間があることを確認しておいてください(6ヶ月以下の場合には当大使館に発給の申請をしてください)。旅券の最終頁の「所持人記載欄」は漏れなく記載しておいてください。下段に血液型(Blood type)「何型」と記入しておいてください。なお、当国における居住者登録証明書等はいつでも持ち出せる状態にしておいてください。出国許可、滞在許可は常に有効なものとしておくことが必要です。

(2) 現金、貴金属、貯金通帳等の有価証券、クレジット・カード
これらの物は旅券同様に直ぐ持ち出せるよう保管しておくことが大切です。現金は家族全員が10日間程度生活できる程度の外貨及び当座の必要のため現地通貨を最低限予め用意しておくことをお勧めします。なお、出国する場合の出国税及び空港使用税の用意も必要です。

(3) 自動車の整備等
(イ) 自動車をお持ちの方は、常時整備しておくことが大切です。
(ロ) 燃料は、常時十分に入れておくようにしましょう。
(ハ) 車内には、常時、懐中電灯、地図、ティッシュ等を準備しましょう。
(ニ) 自動車を持っていない人は、近くに住む自動車を持っている人と平素から連絡をとり、必要な場合に同乗できるよう相談しておいてください。

(4) 携行品の準備
避難場所への移動を必要とする事態に備え、上記(1)~(3)に加え次の携行品を備えておいて、直ぐに持ち出せるようにしておくことが大切です。
(イ) 衣類・着替え(長袖、長ズボンが賢明。行動に便利で、人目を引くような華美な物でないもの、麻、綿等吸湿性、耐暑性に富む素材が望ましい。雨季や乾季の夜は冷え込むので、ジャンパー類の上着やセーターを1着は携行したい。)
(ロ) 履物(行動に便利で靴底の厚い頑丈なもの)
(ハ) 洗面用具(タオル、歯磨きセット、石鹸等)
(ニ) 非常用食糧等
しばらく自宅待機する場合も想定して、米、調味料、缶詰類、インスタント食品、粉ミルク等の保存食及びミネラルウォーターを家族全員で10日間程度生活できる量を準備しておいてください。自宅から他の場所へ避難する際にはこの中からインスタント食品、缶詰類、粉ミルクを、また、ミネラルウォーターを入れた水筒(大型が望ましい)を携行するようにしてください。
(ホ) 医薬品等
家族用常備薬の他、常用薬、外傷薬、消毒用石鹸、衛生綿、包帯、絆創膏、生理用品等。
(ヘ) ラジオ
NHK海外放送(ラジオジャパン)、BBC、VOA等の短波放送とFM放送が受信できる電池仕様のもの(電池の予備も忘れないようにしてください)。
(ト) その他
懐中電灯、予備の強力バッテリー、ライター、蝋燭、マッチ、ナイフ、缶切り、栓抜き、紙製の食器、割り箸、固形燃料、簡単な炊事用具、可能ならヘルメット、防災頭巾(応急には椅子用クッション)、カッパ等の雨具。

 

IV 結語

本マニュアルに記されていることは安全対策のほんの一部に過ぎません。コスタリカでの滞在生活の中で、情報を集め、工夫をしながら、「自分の身は自分で守る」よう各人の安全対策に利用していただければ幸いです。
この冊子は、日本人会発行の「生活安全ハンドブック」と在コスタリカ日本国大使館発行の「安全の手引き」を合冊したものです。みなさまのお役に立てるように逐次改訂していく予定です。情報の更新や「こういう対処もある」といったご意見、ご要望等がございましたら、日本人会事務所または在コスタリカ日本国大使館までご連絡ください。

日本人会事務所:
TEL/FAX: 2235-4382、E-mail:ajaponesa@ice.co.cr
在コスタリカ日本国大使館
TEL: 2232-1255、FAX: 2231-3140、E-mail:embjapon@racsa.co.cr

 

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