在留邦人向け安全の手引き 在ベナン日本国大使館
在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。
安全対策の手引き(ベナン)
~安全で楽しい在留生活を送るために~
平成21年4月1日
在コートジボワール日本国大使館
(ベナンを兼轄)
目次
- 序言(はじめに)
- 防犯の手引き
- (1)安全対策上の基本的心構え(3つの基本)
- (2)最近の犯罪発生状況
- (3)具体的安全対策
- (4)交通事情と事故対策
- (5)テロ・誘拐対策
- (6)連絡先
- 緊急事態への対応
- 結語(おわりに)
I.序言(はじめに)
「自らの安全は自ら確保する」ことが求められています。
厳しいセリフかも知れませんが、これは国際的な共通認識といってよいでしょう。海外という日本と違った環境の中で、自らの安全を省みないということは安全を放棄することにも等しいことを認識してください。
ベナンに3ヶ月以上滞在される方は、必ず在コートジボワール日本国大使館まで「在留届」を提出してください。インターネットによる届出も可能です。詳しくは外務省ホームページをご覧ください。
この手引きは、危険を事前に回避し、安心して生活するために日頃心がけておくべきこと、参考にしていただきたいことを盛り込みました。既に皆様がご承知のこともあるかもしれません。しかし、知っていても実行しなければ何の役にも立ちません。
安全のためには、赴任当初の緊張感を維持していただきたいところですが、時にはこの手引きを手にして、安全対策について顧みる際の参考にしていただければ幸いです。
II.防犯の手引き
日本で生活していると、「安全」という概念を普段意識することなく生活しているのではないでしょうか。しかし、「安全」は自分で確保するのが基本であることは世界共通の認識であることに間違いありません。
| (1) |
安全対策上の基本的心構え(3つの基本)
安全対策上の心構えとして重要なことは、「犯罪に遭遇する機会を少なくする」ことです。その対処方法は、時間・場所・状況・相手によって異なりますが、生活、行動面で「目立たない」、「パターン化を避ける」「警戒心を怠らない」という3点を基本に対策を講じることがポイントです。
| (イ) |
目立たない
どんなに地味な格好をしていても、ベナンでは日本人はどうしても目立ってしまいます。したがって、それ以上に目立つような格好をすることは、自ら危険を大きくすることになります。高価な装飾品を身につけて外出する、高価な電気器具を持ち歩く、高級車や四輪駆動車に乗るといったことは、犯罪者の絶好の標的となるばかりでなく、時と場所によっては、そうでない者を犯罪者に駆り立て、結果として犯罪を誘発してしまうこともあり得ます。 |
| (ロ) |
パターン化を避ける
犯罪を犯そうとしている者は、必ず相手を十分観察してから行動を起こします。そのため、生活のパターン化を避けたり、不必要な人に自分の行動予定を話さないことも重要です。また、「何かおかしいな」と感じたときには、その場から離れたり、明るいところを歩いたり、警備員の近くを歩くことも安全対策の一つです。 |
| (ハ) |
警戒心を怠らない
誰しも最初は緊張感も高いので、安全面に関してもいろいろ注意を払いますが、時間が経過し生活に慣れてくると、あるいは、「危険だといわれている○○地区に行ったけれど大丈夫だった」とかいう話を聞いたり、自分もそのような経験をしてしまうと、警戒心を怠るようになるのが人の常です。しかし、犯罪多発のこの国で、金持ちであると思われている日本人が犯罪に遭わないのは運がよいからに過ぎないということを忘れてはなりません。 |
|
| (2) |
最近の犯罪発生状況
| (イ) |
ベナン全土で、武装強盗やカージャックなどの犯罪が増加しております。特に首都ポルトノボ及びナイジェリアとの国境地帯では、日常的に凶悪犯罪が発生しており、2008年中も2度ほどナイジェリアから武装強盗団が銀行強盗のため越境しています。その際には取締側警察との銃撃戦で、一般市民を巻き込んだ多数の死傷者が出ています。 |
| (ロ) |
ベナン情勢は、他のアフリカ諸国に比し一般的に平穏ではありますが、厳格な意味で不安定と思われます。領土をめぐるいさかいを受けて、ブルキナファソ、ニジェールとの国境付近では緊張が高まっているとの情報もあります。 |
| (ハ) |
度々発生する大雨による洪水被害で道路事情が悪く、鉄道・バス・タクシー・バイク等の公共の乗物も整備不良のため常に危険が伴います。 |
|
| (3) |
具体的安全対策
| (イ) |
住居の安全対策
| ○ |
住宅の防犯対策の第一歩は住宅の選定です。住宅を決定する要素は景観、造り、通勤距離、金額など色々ありますが最優先事項は安全です。以下の点を住居決定の際にお役立てください。
- 安全面で納得のいく物件が見つかるまでは妥協しない。
- 必ず本人が建物を下見し、複数の物件から選択する。
- 夜間や周辺道路の状況(街灯の有無や道路が冠水しないか等)
- 毎日の行動ルート(通勤・通学・買い物等)は安全のため複数ある。
- 窓、扉に鉄格子が設置されている。
- 外周部(隣家を含む)から簡単に侵入できない構造になっている。
- 警報装置等の設置の有無。
|
| ○ |
入居後
- 電話の設置など生活に必要な設備を整える
- 隣近所との良好な関係作りや非常持ち出し品の選定なども行ってください。
- 使用人を雇用する場合は身元の確認を行い、行動には注意を払う。
- 警備員がいる場合でも安心せず、依存しない。
- 来訪者を安易に入れない。
- 玄関、門扉の開閉時には周囲の安全を確認する。
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|
| (ロ) |
外出時の安全対策
邦人被害のほとんどが外出時に発生しています。当地では日本人も白人と同様、肌の色が違うことから目立ちます。さらに西欧人と比較して好奇心が旺盛な反面、警戒心が薄い、とも言われています。外出時の安全対策としては、まず第一に不要不急の外出を避けることですが、当地で生活している以上、全く外出をせずにいるわけにもいきません。外出時は、場所・目的にあった服装で、貴重品や必要のない物は持ち歩かず、複数で行動し、近くでも車を利用しましょう。 |
|
| (4) |
交通事情と事故対策
アフリカの道路事情や交通マナーは悪くベナンも例外ではありません。交差点で停車するときは前者との距離をつめすぎないようにし、左右にかわせるだけの余地を残しておきます。こうすることによって不審者が近づいてきたときに逃れることができます。ちょっとでも「怪しいな」と感じたら、気付いた時点で近寄らず、速やかに反転して引き返すようにしましょう。交通事情や整備不良による事故が散見され、どんなに注意していても事故が発生してしまう場合があります。その際は落ち着いて処理にあたることが肝要です。負傷者等救護すると共に警察への通報を行うこと。 |
| (5) |
テロ・誘拐対策(一般論)
現在、ベナンでは外国人を対象にした誘拐事件の報道には接していませんが、近隣国では外国人を対象にしたテロ・誘拐事件が発生しています。特にナイジェリア国境付近では、テロ・誘拐に対する注意が必要です。個人的理由がなくても、「日本企業だから」、「日本人だから」という理由で狙われます。一般論としてテロ・誘拐犯罪に対する注意事項を述べておきます。
| (イ) |
兆候の発見
計画的なテロ・誘拐犯は、通常、複数の対象者を選び、もっとも簡単にできそうな者を選び出すといわれています。狙いをつけた人物につき、勤務先・家族・本人の写真・車のナンバー・行動パターン等できるだけ多くの情報を集めます。また確実な誘拐方法を探るため、対象の行動を下見します。このためテロ・誘拐には必ず何らかの事前兆候があります。職場や家庭の周辺、移動時など生活全般にわたって少しでも普段と異なる点がないか注意することにより兆候を察知することができます。 |
| (ロ) |
具体的な兆候の例
テロ・誘拐犯による監視活動としては、次のようなことが考えられます。
| ○ |
自宅・職場に間違い電話がよくかかってくる
(犯人が所在を確認している可能性がある) |
| ○ |
車での移動途中、同じ車やバイクが後をついてくる
(何日間かにわたり続くようならルートを変更するなどして要警戒) |
| ○ |
見知らぬ者が自宅の周辺を徘徊したり訪ねてくる
(自宅の間取りや家族構成などを探りに来ている) |
その他、状況により様々な兆候が現れると思いますが、日頃から警戒している様子を示せば、犯人側であきらめて誘拐対象の候補から外れることもあります。旺盛な警戒心は、相手にも「やりにくい」と感じさせるものなのです。 |
|
| (6) |
連絡先
| ○ |
警察救急隊 117 |
| ○ |
コトヌ中央警察署長事務所 2130-2310
副所長事務所 2130-3635 |
| ○ |
UBERTMAGA大学病院 2130-0155 |
| ○ |
ベナン外務省 2130-1996 |
| ○ |
在コートジボワール日本国大使館(ベナンを兼轄)
電話:国別番号(+225)
2021-2863
2021-3043
FAX :2021-3051
緊急時間外携帯番号:0540-4751
|
| ○ |
フランス語による緊急連絡用語
| (イ) |
自宅に強盗(泥棒)が入ったとき
「強盗(泥棒)に襲われました」 On m'a cambriolé ! |
| (ロ) |
路上で強盗被害にあったとき
「強盗に遭いました」 On m'a agressé !
「すぐに来てください」 Venez tout de suite , s' il vous plait.
「私は○○にいます」 Je suis à ○○. |
| (ハ) |
交通事故にあったとき
「交通事故を○○(○○の近く)で起こしました」
J' ai fait un accident de circuration sur ○○. (côté de ○○)
「私は怪我をしています」 Je suis blessé. |
| (ニ) |
その他
「助けて!」 Au secours !
「泥棒!」 Au voleur !
「火事だ!」 Au feu ! |
|
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III.緊急事態への対応
緊急事態(内乱、クーデター、暴動、大規模事件・事故・災害等)が発生した場合は「自らの安全は自ら確保する」を念頭に最善策を検討の上、大使館が安否確認を行っていますので、まずご一報願います。日頃から、通信手段・移動不能を想定し、下記心構えをお願いします。
| (1) |
連絡体制の整備
3ヶ月以上ベナン滞在される方は、必ず「在留届」を提出してください。在コートジボワール日本国大使館では、治安機関、国際機関、他国大使館等から日々情報収集を行い、治安情報等の各種お知らせをe-mailで送付いたします。また、緊急事態が発生した場合、または発生する恐れのある場合には、e-mail、電話等で、所在及び安否確認を行いますので、記載事項に変更があった場合は、速やかにコートジボワール日本国大使館領事担当にご連絡ください。 |
| (2) |
緊急避難場所の確認
内乱等に巻き込まれる可能性がある場合は、常に周囲の状況に注意を払い、情報を収集し危険な場所に近づかないことを心がけてください。巻き込まれそうになった場合の取り敢えずの避難場所について、常日頃から頭に入れておくことが重要であり、自分がどこにいるか(勤務先、通勤途上、自宅等)、自分がどのような事態に巻き込まれそうか等、幾つかのケースをあらかじめ想定して各自の一時避難場所(外部との連絡が、容易に行える場所が望ましい)を検討してください。 |
| (3) |
非常食等の確保
旅券、現金、貴重品等最低限必要なものは、いつでも持ち出せるよう準備してください。また、緊急時には一定期間自宅待機をお願いすることもありますので、非常用食糧、飲料水、医薬品、燃料等を最低限(10日分程度)準備しておいてください。 |
IV.結語(おわりに)
「安全・健康・教育」の3点は、在留邦人の三大関心事といわれています。家族構成によってもその優先順位は異なると思いますが、単身者でも家族同伴者でも共通して関心を持っていただきたいのは、「安全」です。「安全確保」のためには「あなた任せ」ではなく、皆さん自身の自助努力と、毎日の多少の手間を惜しまないことが大切です。今後この手引きの内容を充実させ、かつ最新のものとしていただくために、在留邦人の皆様からの安全に関する情報提供をお待ちしております。特にどんな小さな事でも、犯罪被害に遭いそうになった事例、交通事故に遭遇した体験談などは今後のために貴重な情報となりますので、是非お知らせください。
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