在留邦人向け安全の手引き 在ベラルーシ日本国大使館

在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。

安全の手引き

在ベラルーシ日本国大使館
平成24年2月

ベラルーシの治安は、他のCIS諸国と比較すると良好と言われています。しかしながら、ちょっとした油断がもとで思わぬ事件・事故に巻き込まれてしまう可能性は否定できません。事前にリスクを予想し、ちょっとした防犯意識を持つことで、ベラルーシでの滞在はより安全なものになります。

本書はベラルーシに滞在する皆様の手助けとなるよう、防犯に関する注意事項等をまとめたものです。

目次

I. 治安情勢

  1. ベラルーシの治安情勢
  2. ベラルーシで発生している日本人被害事件(被害例)
    • (1) 窃盗・強盗被害事件
    • (2) 暴行被害事件

II. 安全対策

  1. 防犯の基本的な心構え
    • (1) 自分と家族の安全は自分達自身で守るという心構え
    • (2) 危険を予知する努力を
    • (3) 行動の三原則
    • (4) 当地の治安関係情報の入手
  2. 外出時の安全対策
    • (1) 一般的な注意事項
    • (2) テロ事件対策(爆弾事件等)
    • (3) 外国人排斥主義者等による外国人暴行事案対策
    • (4) 写真撮影の禁止等
  3. 住居及びホテルにおける安全対策
    • (1) 住居における安全対策
    • (2) ホテルにおける安全対策
  4. 犯罪(被害者・加害者)に巻き込まれた場合の対応
    • (1) 被害者となった場合
    • (2) 加害者となった場合
  5. ベラルーシの交通事情と交通事故対策
    • (1) 交通事情
    • (2) 交通事故防止対策の留意点
    • (3) 交通事故を起した場合の対応
    • (4) 交通事故に巻き込まれた場合の対応

III. 緊急事態に備えての心構え

  1. 平素の心構えと必要な準備
    • (1) 連絡体制の整備
    • (2) 一時避難場所及び緊急避難先
    • (3) 携行品、非常用物資等の準備
  2. 緊急時の行動
    • (1) 心構え
    • (2) 情勢の把握
    • (3) 大使館への通報
    • (4) 国外への退避

IV. 出入国及び滞在上の留意事項

  1. 出入国手続及び入国(滞在)査証
  2. 滞在登録制度
  3. 健康保険加入
  4. 税関申告
    • (1) 税関申告が必要な品目リスト
    • (2) 関税がかかる品物のリスト
  5. 習慣の違いによるトラブル

V. 大使館領事部からのお知らせ

  1. 「在留届」及び「緊急連絡網」
    • (1) 「在留届」
    • (2) 「緊急連絡網」
  2. 旅券の紛失・盗難時の措置
  3. ホームページによる各種情報

VI. 当地の医療事情

  1. 衛生・医療事情一般
  2. かかり易い病気・怪我
  3. 健康上の留意点
    • (1) 食料品
    • (2) 飲料水
    • (3) 長い冬
  4. 予防接種
  5. 病気になった場合(医療機関)
    • (1) THE EMERGENCY HOSPITAL(ミンスク市立救急病院)
    • (2) THE REPUBLICAN HOSPITAL(共和国病院)
    • (3) LODE(私立病院)
    • (4) ECOMED SERVICE(私立病院)

VII. 【付録1】ベラルーシの知っておくと便利な電話番号リスト

VIII. 【付録2】緊急時に役立つ「ロシア語」

  1. 助けを求める表現
  2. 盗難に遭った時の表現
  3. 気分・状態を伝える表現

IX. 【付録3】日本国大使館連絡先(メールアドレスも含む)

I. 治安情勢

1. ベラルーシの治安情勢

他のCIS諸国と比較すると良好な状態にあると言われていますが、特に都市部では外国人が巻き込まれる事件も多く、スリや強盗、車上荒らし等常日頃から十分注意しておかなければなりません。

表 1: ベラルーシにおける犯罪発生状況(2011年1月から12月末までの統計)
ベラルーシにおける犯罪発生状況
犯罪の種類 件数
犯罪総数 132,052件
強盗 389件
殺人 404件
強姦 119件
傷害 1,216件

(出典:ベラルーシ共和国検察庁ホームページ)

2. ベラルーシで発生している日本人被害事件(被害例)
(1) 窃盗・強盗被害事件
  • 市場で買い物している際、人混みの中で財布の入ったカバンをひったくられた。
  • 隣室のベランダから空き巣に侵入を図られた。
  • スーパーで買い物を終えて出てくると、車のタイヤがパンクしており、タイヤ交換中に車のドアを開けられ、貴重品の入ったバッグを盗まれた。
  • 大学の寮に滞在していた留学生が、ほんの少し部屋を空けた間にお金を盗まれていた。
  • 公共交通機関(路線バス内)においてスリに遭い、財布、免許証、クレジットカードの盗難の被害を受けた。
  • ミンスク市内のATMでキャッシュカードを使用した後、知らないうちにスキミング行為により、銀行口座からお金が引き下ろされていた(但し、ベラルーシでスキミングが行われたどうかは不明)。
(2) 暴行被害事件
  • 仕事からの帰宅途中に何者かにつけられ、人気がなくなった途端に暴行され、貴重品の入ったバッグを盗まれた。
  • 邦人女性が横断歩道上でベラルーシ女性にぶつかり、倒れたところを蹴られた。
  • ンスク市内中心部十月広場で、男性二人組のうち一人に顔面を殴打され、軽傷を負った。

II. 安全対策

1. 防犯の基本的な心構え

犯罪から生命や身体、財産を守るための特効薬はありません。しかし、日頃から防犯意識を堅持することで危険を事前に回避し、被害に遭う可能性を限りなくゼロに近づけることができます。

(1) 自分と家族の安全は自分達自身で守るという心構え

家族全員が安全に対する意識を強く持ち、常に安全確保を最優先に行動することが重要です。

(2) 危険を予知する努力を

自分自身の行動に対して犯罪に遭遇する可能性のある状況を予知することが必要です。人混みや人通りの少ない通りの歩行など、それぞれの場面に応じて常に「もしかしたら」という気持ちを忘れないで下さい。そうすれば危険を事前に回避することができるはずです。

(3) 行動の三原則

「目立たない」、「行動のパターン化を避ける」、「用心を怠らない」。もとより“日本人はお金持ち"とのイメージがあります。ブランド品に身を包み、買物では周りを気にせず大金を取り出し、警戒心もなく街を闊歩する旅行者は、犯罪者の恰好のターゲットとなりかねません。常に警戒を怠らず、危険に遭遇するリスクがある場所には赴かないなどを心掛けて下さい。

(4) 当地の治安関係情報の入手

当地の治安情勢、事件・事故の発生状況、対日感情、危険地域などに関し、幅広い情報が得られるようネットワークを構築(日本国大使館、新聞、テレビ、インターネット、旅行者相互などの情報ルートの確保)するとともに、これらの情報を自分なりに分析し、日常の行動に役立てて下さい。

なお、これらの情報は日本国外務省のホームページでも得ることができますので、こまめに確認することをお勧めします(ホームページのアドレスは本書V. 3. ホームページによる各種情報をご参照下さい)。

2. 外出時の安全対策
(1) 一般的な注意事項
  • ベラルーシではパスポートの携帯義務はありませんので、外出時の盗難・紛失を防ぐためにも、必要な時以外はご自宅の安全な場所に保管しておくことが良いと思われます。但し、警察等に身分証の提示を求められることもあり得ますので、外出の際はパスポートの写し(人定事項及び滞在登録のページ)を携行することをおすすめします。
  • 夜間の単独行動は避け、できるだけ複数人での外出を心がけて下さい。
  • 貴重品は必ず身体に装着し、現金は少量ずつ分散して携行することが大切です。
  • 歩行中、セカンドバッグ等は肩掛けとせず、できるだけ"タスキ掛け"に装着し、更に手で押さえることをお勧めします。
  • 人混みや店頭で買い物の支払いをするときには、周囲に財布の中味を見られないような工夫が必要です。
  • レストラン等で上着を脱ぐときには、上着のポケットから貴重品を取り出しておいて下さい。
  • 集団でたむろするスキンヘッドグループを見かけたら、近づかないようにして下さい。
  • 夜間の地下鉄やバスなどの利用は泥酔者が多いので注意してください。また人気のない地下道の通行は出来る限り避けるようにして下さい。
  • 列車内や飲食店で他人に飲み物を勧められたときには、十分な注意が必要です。薬物を混入される危険性があります。
  • 自家用車の車内には貴重品を残さず、確実な施錠をし、要すれば防犯警報装置の設置も心掛けて下さい。
  • 通行人に声を掛けられても安易に話に乗らず、ついて行ったりしないで下さい。
  • タクシーを利用する場合、無免許タクシー(白タク)の利用は控えて下さい。
  • 周りからみて明らかに日本人であると分かる行動は控えることが賢明です(例えば、必要以上にカメラやビデオカメラを携帯すること等)。
  • 盛り場のレストランやバーには、法外な飲食代を請求する「ぼったくり」の店があります。不案内な店に行くことは避けて下さい。
  • 抗議行動・集会の開催場所に近づくことは可能な限り避けてください。
(2) テロ事件対策(爆弾事件等)
(A) 所在の明確化
不測のテロ事件が発生した場合、当館では直ちに在留邦人の皆様や旅行者の方々の安否確認を実施いたします。これら安否に係る情報は、万一の場合における早期の支援や被害の拡大防止のために極めて重要なものとなりますので、次の点を参考に所在の明確化に御協力願います。
  • 外出する際には、家族や職場の知人等に行先地や帰宅予定等を知らせておくなど所要の措置を講じておく。
  • 外出時には、できる限り複数で行動するとともに携帯電話などの通信手段を確保する。
  • 外出先で何らかの事件・事故を認知した場合には、大使館に通報する。
  • 就寝の際は、電話を身近に置くなどしてできる限り深夜の電話にも対応できるように工夫する。
(B) 外出の際の留意事項
これまでのところ、日本人又は日本関係施設がテロの標的になっているとの情報はありませんが、2005年にはヴィテプスクで、2008年には中心部の独立記念日を祝う野外コンサートが行われていた会場にて、2011年には中心部の地下鉄のホームにて爆弾爆発事件が発生し(双方ともにミンスク)、死傷者が出ています。外出する際は、周囲の状況をよく見極め、不審な気配が感じられる際には、その場所からすぐに退避する、不審物件には近づかないなど十分な注意を払って下さい。また、祝祭日等に大きな催し物が行われる日時や場所にも注意が必要です。
なお、一般的に注意を要する場所として指摘されているのは次のとおりです(以下、参考列挙)。
(a) 報道等により危険性が示唆されている施設
地下鉄・鉄道駅、空港、水利施設、石油精製工場等の生産関係施設
(b) 不特定多数が参集し一般的にテロの可能性のあるとされる施設・場所
スタジアム、大型スーパーマーケット、著名な広場(例えば、十月広場、戦勝広場等)、大規模レジャー施設、ディスコ、スポーツバー、ロック等のコンサート会場、カジノ等の遊興施設等
(c) 政府等関連施設
政府関係施設、ミンスク市関係施設、権力を象徴する施設、都市機能の保全施設等
(d) 特に人質立籠もり事件の標的となりやすい施設
劇場、コンサート・ホール、映画館、閉鎖性の高いイベント会場(これらの施設は、不特定多数の人が参集し、かつ、一定の上演等の時間中、観客等の出入りが制限されていることなどから、犯人側にとって人質を確保しやすい状況にある施設といえます。)
(C) その他一般的な留意事項
  • テレビ・新聞等の公開情報や各種ネットワークを通じた情報の収集に努める。
  • 日常生活において平素と異なる危険兆候(下見の可能性のある不審者(車)の徘徊、無言電話等の有無、不審物件の放置など)の把握に努める。
  • 爆発物等不審物件を早期に把握するため、住居や事務所周辺の整理・整頓に努める(不審物件を発見した際には、「踏むな」「触るな」「蹴飛ばすな」の三原則を遵守するとともに、直ちに警察、大使館に通報する)。
(D) その他自爆テロ等に関する着目点
群衆の中で、爆発物を装着したテロリストを見分けることは困難ですが、これらテロリストの特徴として一般的に次のようなことが言われていますので、参考として下さい。
  • 自爆テロを企図するテロリストは、いわゆる“シャヒド・ベルト"と呼ばれる爆発物を固定した太いベルトを腹部や大腿部に装着している。それ故、一般的に動きがぎこちなく、特に走る姿にぎこちなさが顕著に表れる。
  • "シャヒド・ベルト"を隠すため、夏場でも不自然に厚着をしたり、コートをはおったりすることが多い。
  • 自爆テロを敢行しようとする者は、一般的に緊張感からその振る舞いが神経質で、特異な印象を受けることが多い。また、死の緊張感から麻薬等の薬物を服用していることが多く、表情(特に目つき)や行動が異常な場合が少なくない。時として酩酊状態である場合もある。
  • 爆発物を作動させようとする時、テロリストは爆発物を装着している腹部や大腿部をまさぐる格好をとる。これは、爆発物に接続した電気導火線同士を接触させる必要があるからである。ただし、リモートコントロール式の爆発物の場合は、遠隔操作が可能となる。
(3) 外国人排斥主義者等による外国人暴行事案対策

当地では、外国人排斥主義者等による外国人暴行事件はほとんど報告されていません。しかし、事件がおこる可能性は排除できないため、外出の際には次の点に注意してください。

  • 目立つ服装は避け、外出先での派手な行動は慎むこと。
  • いわゆるスキンヘッドグループはもちろん、サッカーチームのサポーターやロックコンサート帰りの集団等、若者の集団には近づかないこと。
  • 人通りの少ない場所、裏通りなどの、たまり場となるおそれのある広場、公園等には近づかないこと。
  • 外出に際しては携帯電話等を可能な限り携行し、連絡手段を確保すること。
  • アドルフ・ヒトラーの誕生日である4月20日前後は外国人排斥運動が発生する可能性が排除できないため、不要不急の外出や、深夜・早朝の外出を控え、やむをえず外出する際には、車の利用や複数人での行動を考慮して下さい。特に市中心部、各種駅(地下鉄を含む)構内及び周辺、電車、路面電車、スタジアム、ロック等のコンサート会場周辺、大学生寮、若者や多国籍(特にアジア、アフリカ系)の人が参集する飲食店、カフェバー、ディスコ、コーカサス系やアジア系の店の多い市場などでは暴力事件が発生する可能性が高くなります。
(4) 写真撮影の禁止等

ベラルーシでは大統領府や軍事関連施設、空港、鉄道、地下鉄駅構内等での撮影が原則禁止されています。その他写真撮影禁止と書かれている場所はもちろん、警官などから撮影を止めるよう求められた場合はその指示に従うようにして下さい。また不要なトラブルを避けるためにも、現地の人(特に女性)を撮影する場合には断りを入れるようにして下さい。

3. 住居及びホテルにおける安全対策
(1) 住居における安全対策
(A) 住居選び
ベラルーシでの住居選びで重要なことは、まずセキュリティ面のチェックです。住居の外観や部屋数だけでなく、犯罪や火災などから家族や財産を護ることのできる住居を選択する必要があります。
入口や駐車場を管理する警備員がいるか、非常口が整備されているか、エレベーターが2機以上あり避難路が確保されているか(エレベーターが全く利用できないときの避難路も含む)等もチェックして下さい。住居における具体的な防犯対策は次のとおりです。
(a) 玄関扉
玄関入口は強固な鉄製扉を取り付けておくことが望ましく、二重扉を設置している住居もあります。できれば二つ以上の鍵を設置し、一つは内側からしか開けられない構造にすることが理想的です。また、ドアチェーン及びドアスコープモニター付きインターフォンなどの設備は防犯上非常に有効です。
(b) 窓
窓は犯人の侵入口として使用される可能性があるため、特に下層階に居住する方は窓に鉄格子を取り付けることをお勧めします。上層階でもベランダ等を使用して侵入されることがありますので、窓には鉄格子や侵入防止の忍び返し等を設置することが理想的です。また、鍵は必ず取り付けて下さい。
(c) 避難室
住居には万一に備え避難室を確保しておく必要があります。避難室は、一般的に夜間就寝する場所がいいと思われますが、内側から施錠ができる構造にし、電話等の連絡手段と避難路が確保できるようにしておくと安心です。
(B) 生活上の留意事項
(a) 訪問者対策
訪問者に対しては、必ずドア越しに用件を確かめることが基本です。玄関のブザーを鳴らし応答がないため留守と思い合鍵等で侵入する泥棒もいますので注意が必要です。ドアスコープで相手を確認し、不審な訪問者の入室は明確に拒否して下さい。また、自宅を訪問する人には事前にアポイントを取るようお願いしておくことも重要です。基本的に自宅に招き入れるのは素性の分かっている人に限定して下さい。
(b) 近隣者対策
近所付き合いも大切ですが、防犯的見地から注意が必要です。特に自宅への招待などは注意して下さい。また、留守中に鍵を預けるようなことはしないで下さい。
(c) 使用人対策
使用人とは信頼して付き合っていかなければなりませんが、すべてを使用人任せにするのは危険なことです。使用人はいい人でもその周りの人がすべて善人とは限りません。鍵の扱いなども家族しか開けられない鍵と使用人に渡す鍵を区別するなど、独自に対策を考えて下さい。
(d) 留守対策
自宅を長期間留守にする場合は、信頼できる知人に時々点検を依頼するか、そうした人がいない場合でも次のような点に気をつけて対策を講じる必要があります。
(i) 確実な施錠の確認
特に、窓やベランダの出入口の戸締まりに注意するとともに、貴重品の保管庫等にも鍵をかけ忘れないよう注意して下さい。
(ii) 貴重品の保管
できれば自宅以外のところに保管した方が安心ですが、外へ持ち運びができない場合には鍵のかかる部屋に保管して下さい。多額の現金は自宅に置かないで下さい。
(iii) 郵便物や新聞等
郵便物や新聞が溜まれば留守であることを知らせることになり、非常に危険です。新聞は事前に配達を止めておくなどの手続きをとることが必要です。また、郵便物も知人に保管してもらうなどの対策を講じて下さい。
(iv) その他
自宅を留守にする前には、ガスの元栓や電気のコンセントや暖房器具の点検、水道の蛇口の確認等を確実に行って下さい。出火はもちろん、水漏れが起きた場合には鍵を壊されて室内に入られる場合もあります。
(e) 車両盗難・車上狙い対策
住宅での車両管理は警備員のいる駐車場を確保し、路上駐車は避けて下さい。外出先でもできるだけ路上駐車は避け、警備員の監視下にある駐車場を探すか運転手を雇って管理させる等の措置が必要です。また、車両を駐車するときには車内に貴重品やバッグ等を置かないようにして下さい。窓ガラスを割られ車内の物品を盗まれる可能性があります。なお、車には警報器とハンドルロックの二重装備を備えることをお薦めします。
(f) エレベーターの使用
アパートでのエレベーターが開いた途端に中から出てきた強盗に金品を奪われる、一緒に乗り合わせた人が強盗に早変わりする、エレベーターを待っている間に強盗に囲まれるなどの危険性がありますので、エレベーター使用の際には十分な注意が必要です。アパートのエレベーター前に見知らぬ人物が待っていたら一緒に乗り込まない、エレベーターの周りに不審な人物が参集していたら近づかない、途中の階で止まった場合は乗り込む人物に注意し不審を感じたら直ちに降りる、などを心がけて下さい。
(2) ホテルにおける安全対策

チェックイン・チェックアウトの際、手続きにばかり気をとられていると大事な手荷物やバッグが置引きのターゲットとなってしまいます。

貴重品は室内に残さないで下さい。可能ならばホテルのフロントにあるセーフ・デポジット・ボックスに預けて下さい。

室内で休むときは必ずドアを施錠し、忘れずにロックを掛けて下さい。また、部外者の訪問に際しては相手の身分を確認し、ドアチェーンを掛けたまま話すなど、細心の注意が必要です。

ホテルによっては、周辺で客待ちをしている娼婦から直接、客室に夜の誘いの電話が入ることもあります。これらのケースは犯罪に巻き込まれる可能性が高いので、話に応じないことが必要です。

4. 犯罪(被害者・加害者)に巻き込まれた場合の対応
(1) 被害者となった場合

事件・事故に遭遇しないのが一番ですが、不幸にして犯罪や事故に巻き込まれた場合には、生命の安全を第一に考えて冷静・沈着に行動することが必要です。

例えば、犯人に取り囲まれ金品を要求された場合に金品を出し渋ったり抵抗したりするのは極めて危険です。最も重要なのは、自らの生命の安全であることを忘れないで下さい。また、事件に巻き込まれたときは、被害の拡大防止や被害回復のため、次の点に心がけて下さい。

(A) 被害現場を管轄する警察署への届出
被害現場を管轄する警察署がわからないときには、最寄りの警察官でもかまいません。また、緊急電話番号"102"で警察と連絡をとることができますが、あらかじめ自分の行動範囲を所轄する警察署の電話番号を調べておくといざというときに役立ちます。なお、現場の通り名(近くの角の建物の壁に書いてあります)等を書き取るよう心がけて下さい。
(B) 盗難被害時の措置
旅券や身分証明書など再発行を必要とするものが盗まれたときには、警察署で盗難(紛失)証明書を発行してもらう必要があります(パスポートとビザの再発行を受けるまでの間、この盗難・紛失証明書が身分証明書の代わりとなります)。
クレジットカードが盗まれたときは、できる限り速やかに発行元に盗難があった旨を連絡し、犯人によるキャッシングや高額商品の買い入れを防ぐ必要があります。カードの番号とカード発行会社の緊急連絡先等は、あらかじめメモしておくことをお勧めします。盗難に遭った確信が無くとも、カード類の所在が分からなくなった場合には、直ちにカード発行会社に連絡して、停止措置をとるようにして下さい。
また、市中のATMを利用してキャッシングする際は、スキミング等の被害を防ぐためにも、所持しているカードを発行した銀行の支店内にあるATMを使用する(駅構内などの監視されていない場所に設置されているATM機は、カードの個人情報をコピーするための細工がされている可能性があるので利用しない)ことをお勧めします。
(C) 負傷を伴う被害時の措置
犯罪被害に遭い負傷したときには、手当を優先して速やかに病院で診察を受け、診断書を受領して下さい。傷害保険の請求手続や警察への届出の際に必要となります。
(D) 大使館への通報
当地において思わぬ事件・事故に遭遇し、お困りの方は日本国大使館(領事部)にご連絡・ご相談下さい。
(2) 加害者となった場合

事件の加害者となったり、事件に巻き込まれたりして警察署に逮捕、拘禁された場合、大使館では次のような援護を行いますので、大使館への通報を警察官に要請して下さい。

【大使館が行う主な援護の内容】
  • 逮捕された本人との面会・連絡
  • 弁護士や通訳に係る情報提供
  • 家族との連絡の支援
5. ベラルーシの交通事情と交通事故対策
(1) 交通事情

道路は広く、交通も概ね円滑ですが、ここ数年自動車は増加傾向にあり、それに伴い交通事故も増加しています。駐車場が不足し、路上駐車が余儀なくされている現状から、これらの駐車車両が交通の障害となったり、信号も時々故障していたり、小さく見落としやすい箇所があるので注意が必要です。また、交通警察官(ガイー)が至るところで取締りを実施しており、シートベルトの不着用や飲酒、スピード違反等には十分な注意が必要です。信号のない横断歩道では歩行者優先が徹底されており、歩行者に道を譲らない場合には罰則が科せられます。歩行者も横断歩道のない場所を横断すると、罰則の対象となるので気をつけて下さい。

一般的に事故につながりやすい当地の交通事情は以下のとおりですので、慎重な運転に心がけて下さい。

  • 当地の運転はかなり乱暴で割り込みや反対車線走行、急な車線変更等が日常的に行われている。
  • ロータリーではロータリー内の車が優先です。
  • 古い車が多いため故障しがちで、走行中に故障し渋滞を引き起こす。このため後続車両が急に車線変更を余儀なくされるので危険を伴う。
  • 路上放置車両や駐車車両が通行や視界を妨げ、事故の要因ともなっている。
  • 道路に穴が開いていたりして危険個所が多い。
  • 冬季には、滑り易くなっているにもかかわらず、ノーマルタイヤで走行している車がある。
  • 冬季は、ヘッドライトの汚れやフロントガラスの曇りで視界が悪くなる。
(2) 交通事故防止対策の留意点

上記のような劣悪な交通環境の中で交通事故を起こさないようにするためには、下記の諸点に留意の上、慎重な運転に心がけて下さい。

  • 車で出かけるときはあらかじめ道路(規制状況)や目的地を調査しておき、不慣れな道路はなるべく走らない。
  • タイヤの交換やウオッシャー液の補充を含む走行前点検を確実に実施し、事故の原因を作らない。特に冬期は安全走行のため、ウィンタータイヤを使用してください。
  • 車線変更、右左折時の信号は早めに行いバックミラー、サイドミラー等での確認を怠らない。
  • 夜間、雨天時等、視界が悪い中での運転は、特に慎重を期す。
  • 冬季は滑り易いのでスピードを控え、車間距離を取る。
  • 特にUターン、左折時は対向車のスピード等を確認し、相手の行動を過信した予測運転はしない。
  • 万一の事故等に備え、保険には必ず加入しておく(保険に加入せず車を運転している者が多いので、事故にあった場合、自分で修理費用等を支出することになりかねませんし、高級車との事故では多額のお金を要求されることがあります)。
(3) 交通事故を起した場合の対応

自分が原因となって交通事故を起した場合(第一当事者)には次の要領で対処して下さい。

  • 負傷者がいる場合には、救急車を要請して救護に当たる。
  • 最寄りの警察署(又は近くの交通警察官)に通報する。
  • 目撃者がいる場合は、氏名、住所、電話番号などを聞いてメモしておく。
  • 時間があれば事故時の状況をメモしておく。
  • 警察官に免許証、車の登録証を提示して事故調書を作成してもらう。調書の内容が良く分からない場合は、すぐに署名せず、通訳を介して署名することを告げる。
  • 警察官に事故証明書の発行日時、受領する警察署の住所、電話番号等を確認しておく。
  • 事故後直ちに事故内容を保険会社に連絡する(後日、事故証明書が発行されたら手続きを開始することになる)。
(4) 交通事故に巻き込まれた場合の対応

自分が交通事故に巻き込まれたり、事故の被害者になったりした場合(第二当事者)には次の要領で対処して下さい。

  • 相手の住所、氏名、電話番号とともに車のナンバー、免許証の記載内容をメモしておく。
  • 目撃者がいる場合は、氏名、住所、電話番号等を聞いてメモしておく。
  • 最寄りの警察署(又は近くの交通警察官)に通報する。
  • 負傷した場合は救護の措置を要請し、病院では診断書と支払いの領収書を徴収しておく。
  • 保険会社に連絡する。

III. 緊急事態に備えての心構え

当地において、仮に騒動等の緊急事態が発生した場合には、当館としても全力でその対応に当たりますが、在留邦人の方々にあっても各自が責任を持って事故の安全対策に万全を期していただく必要があります。そこで当館では緊急事態時に在留邦人の方に的確、迅速に対応できるよう以下のとおり、平素の心構えと必要な準備、緊急時の行動について必要な諸点をまとめました。

在留邦人の皆様には本マニュアルを参考に、緊急時に落ち着いて対処できるよう心がけてください。

1. 平素の心構えと必要な準備
(1) 連絡体制の整備
  • 大使館領事部に在留届を提出して下さい。転居や帰国の際にも届け出て、在留届は最新の状態にしておいて下さい。
  • 緊急事態はいつ起こるとも限りません。予めそのような場合に備え、家族間、事務所内、知人・友人等との緊急連絡方法につき決めておいてください。また、お互いの所在を極力明確、的確にするよう努めてください。
  • 緊急事態発生時には、情報提供、安否確認、避難等のため、大使館領事部より在留届などを元に、電話、FAX、メールを通じて連絡します。また、テレビやラジオを通じて海外邦人安全情報番組を緊急に流したり、更にラジオ(短波FM)等の手段により大使館からの「緊急連絡」を行うこともあり得ますので、あらかじめラジオ等をご用意しておいてください。
  • 家族、企業等勤務先等の緊急連絡網についても平素より確認しておいて下さい。
(2) 一時避難場所及び緊急避難先

政治デモ等による騒乱に巻き込まれないよう、常に周囲の状況に注意を払い、危険な場所には近づかないことを心がけてください。巻き込まれそうになった場合のとりあえずの避難場所について常日頃から把握しておくことが重要であり、自分がどこにいるか、どのような事態に巻き込まれそうか等いくつかのケースを予め想定し各自の一時避難場所を検討しておいてください(外部との連絡可能な場所が望ましい)。

【緊急避難先】
緊急発生時の状況に応じて、当館より緊急避難先(大使館)への集結を通報することがありますので、予めその位置を確認しておいてください。
大使館住所:pr. Pobediteley 23/1, 8th floor, Minsk
電話:(+375-17)203-6233、203-6037
(3) 携行品、非常用物資等の準備

旅券、現金は直ちに持ち出せるように保管しておいて下さい。緊急時には一定期間自宅での待機をする場合もありますので非常用食料、飲料水、医薬品等を最小限10日分位準備しておいて下さい。

2. 緊急時の行動
(1) 心構え

緊急事態が発生し、または発生する恐れがある場合に、当館は邦人の安全を期するため、所用の情報収集、情報分析及び対策の策定を行い、在留届を通じ随時情報を提供いたします。平静を保ち、流言飛語に惑わされたり、群集心理に巻き込まれることのないよう注意してください。

(2) 情勢の把握

当館から在留邦人の方々へ連絡すべき事項があればお知らせいたしますが、各自におかれましても現地、海外報道、衛星放送等による情報収集に努めてください。

参考までに緊急時における受信周波数(2012年2月現在)を、以下のとおりお知らせいたします。

※周波数は定期的な変更がありますので、インターネット等で定期的にご確認下さい。

緊急時における受信周波数
放送局 種類 周波数
大使館 * 短波 88メガヘルツ
ラジオ・ジャパン
(NHK海外放送)
(ロシア語)
中波 738キロヘルツ(6時30分-7時00分)
短波 6115キロヘルツ(6時30分-7時00分)
中波 738キロヘルツ(19時00分-19時30分)
VOA(英語) 短波 1593キロヘルツ(4時00分-4時30分)
11840,13570キロヘルツ(18時00分-19時00分)
7470, 9490キロヘルツ(23時00分-24時00分)

* 大使館からの放送は9時、12時、15時、18時の一日4回を予定していますが、必要な場合は随時放送します。

(3) 大使館への通報

現場の状況等在留邦人の方々の安全に関する情報を入手した場合には、随時当館までお知らせください。その他の在留邦人の方々への貴重な情報となります。

自身や自分の家族または他の邦人の生命・身体・財産に危害が及ぶおそれのある時は、迅速かつ具体的にその状況を大使館にお知らせください。

緊急事態発生の際には、お互いに助け合って対応することが必要となります。当館より在留邦人の方々にも種々の助力をお願いすることもありますので、ご協力方願います。

(4) 国外への退避

事態が悪化し各自の判断により、あるいは当館の通報により自発的に帰国、あるいは第三国へ退避する場合、その旨当館へお知らせください(当館への連絡が困難である場合は、日本の外務省領事局海外邦人安全課03-3580-3311へ通報してください)。

当館が「退避勧告」を発出した場合、一般商用便が運行しているときは、それを利用し可能な限り早急に国外に退避してください。一般商用便の運行がなくなった場合、あるいは満席で座席の確保ができない場合等には臨時便の利用、あるいはチャーター便の手配により(これらの利用にあたっては通常は片道エコノミー正規料金の支払いが必要になります。但し後払いも可能)、状況によっては、陸路のルートを利用して退避することが必要となってくることもあり得ますので、当館の指示に従ってください。

陸路でのの国外退避は情勢によって異なりますが、ミンスクからは、ヴィリニュス(185キロメートル)及びワルシャワ(543キロメートル)が考えられます。

事態が切迫し、当館より退避及び避難のための集結が通報された場合には、速やかに当館に集結してください。その際、しばらくの間同避難先で待機する必要が生じる場合を想定して、可能であれば上記1. (3) の非常食をご持参ください。他方、緊急時には自身及び家族の生命、身体の安全を第一に考え、その際の携行荷物は必要最小限にしてください。なお、緊急事態発生時には、場合により当館にて避難先への交通手段をアレンジすることもあります。

【緊急事態に備えての携行品チェックリスト】
パスポート
パスポートについては、残存有効期間があることを確認しておいてください。最終項の「所持人記載欄」はもれなく記載しておいてください。下段に血液型(Blood Type / Группа крови)を記入しておいてください。なお、ベラルーシではローマ数字での表記が一般的ですので、以下のように併記することをお勧めします。
日本 ベラルーシ
O型 I
A型 II
B型 III
AB型 IV
例:O型の場合→O(I)
資金
当座必要となるベラルーシ・ルーブル通貨及び家族全員が10日程度生活できる米ドル、更に有効なクレジットカードを予め用意しておくことをお勧めします。
自動車
常時整備し、燃料は十分入れておいて下さい。車内には、地図、懐中電灯等を備えておいて下さい。自動車のない方は、予め同乗の依頼をされておくことをお勧めします。
携行品
衣類・着替えは行動に便利で、殊更人目を引くような華美な物でないもの。履物は行動に便利で靴底の厚い頑丈なもの。その他としてタオル、歯磨き、石鹸、トイレットペーパー等。
非常用食料品
しばらく自宅待機する場合も想定して、麺類・米・パン等主食、調味料、缶詰類、インスタント食品、粉ミルク等の保存食及び飲料水を家族全員で10日程度生活できる量(自宅から他の場所へ避難する際にはこの中からインスタント食品・缶詰類・粉ミルク・飲料水を入れた水筒(大型が望ましい)等を携行)
医薬品
家族用常備薬・常用薬・外傷薬・衛生綿、包帯、絆創膏等。
ラジオ(含む予備電池)
NHK海外放送(ラジオジャパン)等短波放送受信可能なもの。
その他
懐中電灯(予備の強力バッテリー)、ライター、蝋燭、マッチ、ナイフ、缶切り、栓抜き、紙製等の食器、割り箸、固形燃料、簡単な炊事用具、状況に応じ防災頭巾(応急代替品としては椅子用クッション)等

IV. 出入国及び滞在上の留意事項

1. 出入国手続及び入国(滞在)査証

ベラルーシに入国する際は査証(ビザ)が必要になります。日本または各国にあるベラルーシ大使館で査証を取得してください。さらに、自動車でトランジットとしてベラルーシに入国する場合は、国際ルート以外は通ってはいけないことになっています。有効なベラルーシ入国査証を所持している外国人は、入国時に「出入国カード」の記載と提出が必要です。出入国カードは入国手続の際に切り取られて、その半券を渡されますが、これは出国手続の際に提出する必要がありますので紛失しないようにして下さい。

ベラルーシから出国する際には、有効な査証を所持していることが必要です。出張や観光旅行の方は、所持している査証の有効期間中に出国すれば問題はありません。しかしパスポートの盗難や紛失により査証を失った場合や入院等で当初予定していた時期までに出国出来ない場合には、改めて査証を取得しなければ出国できません。また、あらかじめ査証をコピーしておくことをお勧めします。

なお、鉄道によりベラルーシを通過(トランジット)するだけの場合であっても査証(通過査証)が必要となりますので注意して下さい。

2. 滞在登録制度

ベラルーシ入国後、滞在期間にかかわらず、ベラルーシの国内法により、その地の登録機関(国籍移民局/オギム)に滞在登録をするように定められています。滞在登録の手続きは、ホテルに宿泊する場合には、通常ホテルで実施してくれます。個人宅等に滞在する場合には、ベラルーシ国内の身元保証人が個別に手続きを行うこととなっています。また、登録を行った都市以外に滞在する場合は、再度新しい都市での登録が必要となります。登録の際には本人と身元保証人のパスポートがそれぞれ必要となります。ベラルーシの警察官は、外国人が有効なパスポートを所持しているか、また、滞在登録が済んでいるかを検査する権限を有しています。

3. 健康保険加入

ベラルーシに滞在するすべての外国人は空港等で保険に加入することが義務づけられています。この保険は国内保険という考え方であるため、事前に海外旅行傷害保険に加入している場合でも、加入の義務があります。陸路で入国した場合には、市内の国営保険会社で加入手続きを行わなければなりません。保険料金は滞在日数に応じて設定されており、現在1週間の滞在で4ユーロとなっております。

4. 税関申告

ベラルーシの入出国時の税関申告を巡ってトラブルが発生しています。下記の品目は申告が必要とされているものですが、これらの品目の申告をしないまま、税関申告品を持っていないとして簡易検査ラインを通過しようとして税関吏の検査を受けて所持が発覚しますと、没収、多額の罰金、刑事罰を課せられますので、ご注意下さい。

(1) 税関申告が必要な品目リスト
  • 10,000米ドル相当以上の外貨(削除)現金の持ち込み
  • 10,000米ドル相当以上の外貨(削除)現金持ち出し
  • 500基準値以上のベラルーシ・ルーブルの持ち込み(約1,750万ベラルーシ・ルーブル、2012年2月現在1基準値:35,000ベラルーシ・ルーブル)

申告者は、最初にベラルーシに入国する際、税関当局に申告すれば、ベラルーシ国内で個人的な使用に供するための物品の関税を支払わずに一時的に持ち込む(持ち出す)ことができます。服、洗面用具、個人用宝石装飾品、ビデオカメラ、コンピューター等がそれに当たります。電化製品及び高額の物品は税関申告をすることをお勧めします。

(2) 関税がかかる品物のリスト
  • 3リットル以上のアルコール(持ち込みは18才以上に限る)
  • 200本を越えるタバコ、250グラム以上のタバコ及びタバコ製品(持ち込みは18才以上に限る)
  • 5個以上の宝石
  • 2個以上の腕時計
  • タイヤ5個以上
  • 合計が1500ユーロ以上または50キログラムを超えるもの

* 3リットルを越えるアルコールの関税は、1リットルにつき20ユーロ。合計5リットルまで。

** ベラルーシで絵画等の芸術作品及びそれに準ずる物品を購入した場合は、持ち出しの際に文化省等からの許可書を税関に提出する必要があります。

5. 習慣の違いによるトラブル

ベラルーシ国籍を有する18歳未満の未成年者がベラルーシより出国する際は、原則として両親いずれかの同伴もしくは両親の合意書が必要です。同伴若しくは合意書が無いと出国を許可されない場合もありますのでご注意下さい。

なお、合意書の作成手続きにつきましては、ベラルーシの公証人役場または旅券事務所にお尋ねください。

6.子の居住の移動が犯罪になる場合

ベラルーシにおいては、親権を持つ親であっても、他の親権者の同意を得ずに18歳未満の子の居住を移動させること(親が日本へ帰国する際に子を同行する場合を含む。)は、子を誘拐する行為として重大な犯罪となる可能性があります。実際に結婚生活を営んでいた外国への再入国や、当該外国と刑事司法上の共助関係を有する第三国への入国の際に、子を誘拐した犯罪被害者として日本人が逮捕される事案も生じていますので、ご注意ください。

V. 大使館領事部からのお知らせ

1. 「在留届」及び「緊急連絡網」
(1) 「在留届」

旅券法第16条により、外国に住所又は居住を定めて3カ月以上滞在する日本人は、住所又は居住を管轄する日本国大使館・総領事館に「在留届」の提出が義務づけられています。

日本国大使館では、日本人の方が海外で事件・事故や災害に巻き込まれた場合には、この「在留届」をもとに、皆様の所在地や緊急連絡先を確認して援護します。また、各種窓口サービスを受ける場合にも利用されており、特に「在外選挙人名簿登録申請」の際にも住所確認の資料として使われます。

ベラルーシにすでに3カ月以上居住されている日本人の方で「在留届」を未だ提出されていない方、もしくはこれから3カ月以上にわたってベラルーシに居住される予定の方でまだ「在留届」を提出されていない方は、速やかに在ベラルーシ日本国大使館領事部宛に「在留届」を提出して下さい(世帯ごとに届出をすることができ、郵送・FAXによる提出も可能です)。

郵送による「在留届」の用紙の入手をご希望の方は日本国大使館領事部までお申し出下さい。また、外務省ホームページからも「在留届」の用紙を直接ダウンロードすることが可能になりましたので、ご利用になる方は次のアドレスから入手して下さい。

(2) 「緊急連絡網」

日本国大使館は緊急事態発生時等、在留邦人の皆様に緊急にご連絡したり、安否確認が必要な場合、迅速な措置を執る体制を整えています。
このため、在留邦人の皆様には「在留届」の内容(帰国、住居移転、電話、メール等)に変更が生じた場合には速やかに日本国大使館領事部までメール等によりお届け下さい。

2. 旅券の紛失・盗難時の措置

パスポートの紛失・盗難の場合には、まず、盗難又は紛失した現場を管轄する警察署に行って盗難・紛失届を作成し、盗難・紛失証明書を発行してもらいます。

その後、日本国大使館領事部において「パスポートの再発給」あるいは「帰国のための渡航書」の発給申請手続きを行います。その際に必要な書類は次のとおりです。

  • パスポート再発給申請書、または「帰国のための渡航書」発給申請書
    申請書は領事部に備え付けています。
  • 写真2葉(縦4.5センチメートル×横3.5センチメートル)カラー又は白黒で背景のないもの。
  • 戸籍謄本または抄本(「帰国のための渡航書」の場合日本国籍が確認できる書類でも可)。
  • 警察の盗難・紛失証明書
    当館でコピーをとり、その場でお返しします。この証明書は、パスポート、ビザの再発給まで常時携帯し、警察官等に要請された場合には見せて下さい。また、盗難の場合は海外外旅行者保険の保険金請求に必要となります。
  • 盗難・紛失経緯説明書
    用紙は領事部に備え付けています。
  • 航空券
    「帰国のための渡航書」を申請する際に必要となります。無い場合はご相談下さい。
  • その他
    運転免許証、ベラルーシ当局発行の身分証明書など、顔写真のある身分証明書がある場合には、併せてお持ち下さい。
  • 手数料 (平成23年4月1日~平成24年3月31)
    手数料一覧
    発行物 手数料
    パスポートの再発給 10年旅券 533,000ベラルーシ・ルーブル
    5年旅券 367,000ベラルーシ・ルーブル
    12歳未満 200,000ベラルーシ・ルーブル
    帰国のための渡航書 83,000ベラルーシ・ルーブル
3. ホームページによる各種情報
  • 日本国外務省ホームページ http://www.mofa.go.jp/mofaj別ウインドウが開きます
    日本の外交政策などの広報の他に、日本国パスポートや各種証明書の取得のための案内、外国人が日本に入国するためのビザの手続案内、在外選挙などのご案内をしています。
  • 海外安全ホームページ http://www. anzen.mofa.go.jp/
    日本国外務省が運営するホームページです。一般に「危険情報」や「スポット情報」などと呼ばれる、世界各国の治安、防犯情報を掲載しています。特に危険情報には、その対象国・地域において危険の度合いを4つに分け、その国や地域からの退避、渡航の延期、渡航の是非の検討、十分な注意を払うことなどをお勧めしています。外国旅行の際は、是非ご一読下さい。

VI. 当地の医療事情

1. 衛生・医療事情一般

ベラルーシには無料で医療サービスを受けられる公立病院と有料の私立病院があり、ベラルーシ国民は誰でも一定レベルの医療を受けることができます。

政府高官が利用している共和国病院には最先端の設備が備えられスタッフ数も充実していますが、一般の外国人が利用する場合には高額の医療費がかかります。一般の病院は病院設備、医療設備の老朽化等、日本人にとって必ずしも快適とは言えない状況にあります。また、英語の通じる医療機関はほとんどありません。

従って現状では診断と小手術及び緊急時以外の入院・治療、即ち検査や待機手術は本邦または先進国で行うことをお薦めします。歯科治療においても同様です。薬剤もすべてが入手できるわけではなく、偽薬や期限切れの薬品も多く出回っていますので注意が必要です。

なお、平成24年2月現在、鳥インフルエンザ(H5N1)の発生報告はありません。

2. かかり易い病気・怪我

経口感染症では食中毒やA型肝炎、呼吸器感染症では冬季のインフルエンザや結核、この他に多数の肝炎(B型、C型)のキャリアの存在やエイズ・性感染症の増加が報告されています。

3. 健康上の留意点
(1) 食料品

春から秋に食中毒症状を訴える症例が散発しますので、特に街頭販売されている食料品には注意が必要です。肉やチーズなどの動物性タンパク質、油料理、塩分の取りすぎは禁物です。また、ベラルーシはチェルノブイリ原発事故の最大の被災国です。市場やスーパーマーケットで売られている食品はベラルーシの調査機関の検査を受けているため特に問題有りませんが、産地の不明なベラルーシ産の食品(特に乳製品、苺類、葦類)には放射性物質が残留している可能性があるので、購入は避けてください。

(2) 飲料水

水道水については、病原体の混入、配管の老朽化による鉄や鉛の過剰混入が認められています。濾過した水をさらに沸騰させたり市販のミネラルウォーターを飲用することをお薦めします。

(3) 長い冬

冬季は風邪やインフルエンザが流行します。外出の防寒服はもちろんのこと、室内では加湿器を使用したり日頃の体力保持、うがいや手洗いの励行が大事です。また太陽がほとんど顔を出さない長く暗い冬期間は気が滅入りがちです。上手に気分転換を図る工夫が必要です。

4. 予防接種

赴任者にお薦めする任意の予防接種はA型・B型肝炎、破傷風、ジフテリアです。

長期滞在者や、地方滞在者、または中欧や中央アジア方面へ出かける機会が多い方は、狂犬病、腸チフス、ダニ脳炎も考慮する必要があります。

表 2: 現地の小児定期予防接種一覧
現地の小児定期予防接種一覧
予防接種の種類 初回 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 7回目
B型肝炎 出産直後 1ヶ月 5ヶ月 13歳      
BCG 3日 7歳          
ジフテリア 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 18ヶ月 6歳 11歳 16歳
破傷風 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 18ヶ月 6歳 16歳  
百日咳 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 18ヶ月      
ポリオ 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 18ヶ月 2歳 7歳  
麻疹 12ヶ月 6歳          
ムンプス 12ヶ月 6歳          
風疹 12ヶ月 6歳          
5. 病気になった場合(医療機関)
(1) THE EMERGENCY HOSPITAL(ミンスク市立救急病院)

住所:58,Kizhevatova Str.

電話:(+375-17)287-0001

概要:市内唯一の救急病院、救急車の患者はすべてここに搬送される。

(2) THE REPUBLICAN HOSPITAL(共和国病院)

住所:10,Krasnoarmeyskaya Str.

電話:(+375-17)227-8225

概要:政府高官の利用する国立総合病院で設備・スタッフとも国内最高レベルだが、受診するには年間医療契約を結ぶことが必要。

(3) LODE(私立病院)

住所:1,Gikalo Str.

電話:111(ミンスク市内)
(+375-17)284-7220(それ以外の地域)

(4) ECOMED SERVICE(私立病院)

住所:4,Tolstogo Str.

電話:160

概要:基本的にVIPが対象、モダンで最新設備を整えている。スポーツ施設を併設。

VII. 【付録1】ベラルーシの知っておくと便利な電話番号リスト

国番号:375 ミンスク市外番号:017

【緊急電話等】

警察: 102

消防: 101

救急: 103

電話番号案内: 167(無料ですが、日常サービスに関してのみ)、または
185(有料ですがすべての質問に答えてくれます)

ルフトハンザドイツ航空 292-8999

オーストリア航空 2900-900

ベラビア航空 220-2555

アエロフロートロシア航空 328-6979

LOTポーランド航空 226-6628

【国際電話、市外電話及び携帯電話への電話のかけ方】
国際電話

8-(トーン)-10-国番号(日本は81)-市外局番(0をとる)-電話番号

市外電話

8-市外局番-電話番号

携帯電話

8-携帯電話識別番号(029、044等)-電話番号

【タクシー会社】

107、152、135、157、161、181、184、7788(電話予約可能。通常5分から10分で来ます。)

VIII. 【付録2】緊急時に役立つ「ロシア語」

1. 助けを求める表現
助けて!
Помогите! パマギーチェ!
危ない!
Осторожно / Опасно! アスタロージュナ / アパースナ!
警察を呼んで!
Вызовите милицию! ヴィザヴィチェ ミリーツィユ!
火事だ!
Пожар!  パジャール!
消防車を呼んで!
Вызовите пожарную машину! ヴィザヴィチェ パジャールヌユ マシーヌ!
医者を呼んで!
Вызовите врача! ヴィザヴィチェ ヴラチャー!
救急車を呼んで!
Вызовите Скорую помощь! ヴィザヴィチェ スコールユ ポーマシ!
急いで!
Скорее! スカレーイェ!
気を付けて!
Осторожно! アスタロージュナ!
大使館に電話してください!
Позвоните в посольство Японии! パズヴァニーチェ フ パソーリストヴァ ヤポーニィ!
2. 盗難に遭った時の表現
泥棒だ!
Вор! ヴォール!
部屋に泥棒が入った!
Вор в квартире! ヴォール フ クヴァルチーレ!
強盗だ!
Грабёж! グラビョーシュ!
彼(彼女)を捕まえて!
Держите его (её) ! ヂェルジーチェ イェヴォ(イェヨ)!
3. 気分・状態を伝える表現
負傷しました。
(男性)Я ранен. / (女性)Я ранена.  ヤ ラーニェン / ヤ ラニナー
病気です。
(男性)Я болен. / (女性)Я больна.  ヤ ボーレン / ヤ バリナー
高熱がある。
У меня высокая температура. ウ メニャー ヴィソーカヤ テンペラトゥーラ
痛い。
Болит. バリート
お腹が痛い。
Живот болит. ジヴォート バリート
胸が痛い。
Болит в груди. バリート ヴ グルーヂ
気分が悪い。
Мне плохо. ムニェ プローハ
英語を話す医者はいますか。
Есть врач, который говорит по-английски? イェスチ ヴラーチ カトールィ ガヴァリート パ アングリスキ

IX. 【付録3】日本国大使館連絡先(メールアドレスも含む)

【在ベラルーシ日本国大使館】
住所 *
Minsk, pr. Pobediteley, 23/1, 8th floor
г. Минск, пр. Победителей, 23/1, 8 этаж
電話番号
(+375-17)203-6233, 203-6037
休日・夜間緊急電話
(+375-29)667-6869 (日本語対応)
Eメール
NIPPON_emb@telecom.by

* 通りの名前はベラルーシ語で表記されています。大使館住所のпр. Победителейпр. Пераможцаўと表記されています。

この小冊子が皆様のベラルーシでの滞在に少しでもお役に立てれば幸いです。また、旅の途中で何かお困りのことがございましたら、お気軽に日本国大使館までお申し出下さい。ベラルーシでの安全で有意義なご滞在をお祈り申し上げます。

在ベラルーシ日本国大使館

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