在外公館がまとめた安全の手引きです。海外の在留邦人が、事件や事故に巻き込まれないために留意すべき事項の他、(必要に応じて)戦争、暴動等の緊急事態への備えと緊急時の対処方法が記載されています。
2011年版
在アゼルバイジャン日本国大使館
日本の国際化の進展に伴い、海外に旅行したり、居住したりする日本人の数は増加の一途にありますが、同時に日本人が海外で様々な事件や事故に巻き込まれる事例も増大しており、今後とも海外旅行したり、海外で生活する日本人にとって、その安全性をいかに確保するかということは益々重要な課題になってきています。
このため、在アゼルバイジャン日本国大使館では、私たち日本人が少しでも海外で安全に暮らすための参考となるよう、「安全の手引き」を作成しました。以下の内容は、皆様の各々の事情に必ずしも即していない部分もあると思われますが、皆様の安全対策の一助として活用していただければ幸いです。
外国においては、国・地域によって治安が悪く、更に頼るべき治安機関も信頼性に問題がある場合があります。このような状況の中では、まず、自分と家族の安全は自分たちで守るという心構えが大切です。
事件・事故などに巻き込まれてしまってからでは遅いのです。予防こそが最良の危機管理であることを肝に銘じることが大切です。
安全のための三原則とは、「目立たない」、「行動が予知されない」、「用心を怠らない」です。これらは当然のように思われますが、この三原則を守って生活することは簡単なことではありません。日本での行動形態、生活様式をそのまま海外に持ち込むと、本人の意識に関わりなく目立ってしまい、自らを危険に曝すことになる場合もあります。
ア 「目立たない」
必要以上に華美な服装、装飾品を身につけること、現地であまり見かけないような目立つ車に乗ること、公共の場(レストラン・バーなど)での支払いに際し、財布の中身が見えてしまうような方法で現金を取り出したり、大声で話したりすることは、目立つばかりでなく、犯罪者に狙われる原因にもなります。
イ 「行動を予知されない」
行動のパターン化(通勤、通学、買い物等の移動ルートや時間の固定化)は、犯罪者やテロリスト等の攻撃計画を立てやすくするため、行動のパターンをなるべく不規則にし、予測されにくくすることが重要です。
ウ 「用心を怠らない」
現地に到着した当初は安全に気を配っていても、数ヶ月生活して慣れてくると注意していた諸点を忘れがちになり、思わぬ被害に遭うことがあります。
2000年を境にして、犯罪発生総件数が増加傾向にありましたが,本年より減少に転じました。内務省発表における昨年の犯罪発生総件数によると、21,651件で前年に比べて258件減少しました。近年では麻薬事犯の押収件数の増加が顕著となっております。
在留邦人並びに日本人旅行者が比較的少ないこともあり,日本人が犯罪の被害に遭うケースは極めて稀ですが,外国人への強盗・スリなどの被害は発生しておりますので十分注意してください。
居住地の選定は重要な問題となります。商業繁華街地区や夜間に車、人通りの少ない地域は避け、常駐警備員等のいるマンションを選定することをお勧めします。また首都バクーでは高層ビルの建設ラッシュとなっておりますが、2007年8月に建設中の16階建 高層ビルが倒壊し多数の死傷者が出る事案が発生しました。住居の選定にあっては、建物自体の構造にも注意する必要があります。
住居の防犯対策としては、空き巣、強盗対策などが考えられます。空き巣の傾向として、1階が最も侵入しやすく、次に2階、最上階となります。防犯対策を強固にし、犯人に「この家は入りにくい」と思わせることが重要です。
ア マンションであれば1階、2階及び最上階を避けて中層階を選定する。
イ 独立家屋であれば、敷地外周壁等が堅牢な造りで容易に侵入できないところを選定する。
ウ 人目を遮ったり、犯行の足場となる樹木が近くにある住居は避ける。
エ 出入口扉(玄関)は金属製等の頑丈なものとし、複数扉が望ましい。
オ 出入口扉には複数の施錠設備とし強化する。「戸締まり」は防犯の基本です。
カ 扉には覗き穴、安全チェーンを取り付け、扉を開けることなく来訪者を確認できるようにします。また、カメラ付きインターホンの設置も有効です。
面識のない来訪者の場合、身分証明書等で身分を確認するまでは絶対に扉を開けない。来訪者が警察官等の場合でも、身分証明書の提示を求め、確実に身分等を確認する。
キ 窓は格好の侵入経路ですので防犯対策が必要です。防犯対策として、鉄格子を設置することが考えられますが、切断されたりしない強度のあるものを取り付けることが大切です。また、火災発生時の脱出口について考慮する必要があります。
ク 窓、扉等に防犯センサーを取り付け、不法な侵入を受けた際に威嚇サイレンを鳴らす・フラッシュライトを点灯させる等も有効な方法です。
ケ 不在期間をむやみに他人に漏らさない、自宅の照明、ラジオ等をつけたままにし留守だと思わせなくする、信頼のおける同僚・知人に留守宅の世話を依頼するといった配慮や工夫も必要です。
コ 在宅時、就寝時においても戸締まりは確実に確認する。
けん銃、ナイフ等を使用した強盗に直面してしまった場合、金品を出し渋ったり、手向かったりすることはきわめて危険です。このような状況においては、自分の生命と身体の安全を第一に考えることが大切です。
強盗に遭遇した場合、絶対に抵抗せず、両手を挙げて無抵抗の意志を示します。あわてて現金等を渡そうと服やポケットに手を入れると、犯罪者は、武器を取り出そうとしていると誤解しかえって危険ですので、落ち着いてゆっくり行動することが重要です。
夜間の一人歩きは避け、二人以上で行動する。行き先までは安全な交通手段を利用しする等十分な注意が必要です。
外出時には戸締まり、火の始末を今一度確認し、扉の覗き穴等から周囲の状況・安全を確認してから扉を開ける。帰宅時も外出時と同様、自宅周辺に不審者が潜んでいないか確認してから自宅に入るようにします。特に深夜の帰宅時には注意が必要です。
外出中に警察官により不当逮捕・連行されるという状況が起きた場合には、警察官に対し、「自分には直ちに日本大使館へ通報する権利がある」と告げ、日本大使館に連絡を取る。
犯罪が多発している地域には近寄らないことが重要です。
ホテルにおいても多くの犯罪が発生しています。チェックイン、チェックアウト時は、荷物に対する注意が散漫になりやすく、荷物をカウンターの上に置くなどの注意が必要です。大きな荷物もポーターまかせにせず、十分な注意を払って下さい。
ア レストランでの食事中においても、バック等の手荷物は目の届く範囲に置くようにします。
イ 外出するときは、ホテルの部屋に貴重品を残さないようにします。
ウ 部屋に入る際にも周囲に注意を払い、不審者がいないことを確認した後に入室します。
エ 来訪者があった場合、覗き穴やチェーンロックを活用して相手を確認し、ホテルの従業員でも不用意に入室させないようにします。
ア 旅券等の身分証明書を携行して下さい。身分証明書を携行していないため、警察に拘束された事例があります。
イ バザール、駅周辺等の人の多い場所、地下鉄・バスの車内等では、スリ、置き引き、ひったくり等に注意して下さい。
ウ 親切を装って近づいてくる者に注意して下さい。睡眠薬を使用した強盗事件もあるので、不注意に飲食を共にすることのないよう注意して下さい。
エ 地下鉄において所持品検査を受けた際、現金を抜かれる事案が報告されています。現金や貴重品には十分な注意が必要です。
オ 公共乗合バスが多く市内を通行しておりますが、車内でのスリ、置き引きには十分注意する必要があります。
カ アゼルバイジャンでは、親権を持つ親であっても、他の親権者や裁判所等からの許可を得ずに、親が日本へ帰国する際等、アゼルバイジャン国外へ子を同行した場合、空港等において犯罪として扱われ逮捕されるおそれがありますので、ご注意下さい。
アゼルバイジャンの道路事情は、道路の至る所に穴がある等、良好とはいえません。信号機も見えにくかったり、故障していることも多いので注意が必要です。また、交通マナーも良いとはいえず、急な追い越し、割り込み、車線変更等が頻発に見られます。
歩行者も信号無視や横断歩道のない場所での横断が日常的です。自動車の運転には、十分注意し、慎重な運転を心がけて下さい。また、歩行者としても道路の横断には信号だけに頼ることなく、安全を十分に確認した上で横断する必要があります。
また、アゼルバイジャンでは、日本国発行の有効な国際運転免許証で車両を運転することが可能となっております。
アゼルバイジャンでは、これまで邦人を対象とするテロ・誘拐事件は発生しておりません。しかし、テロ・誘拐は、いつ発生するかわかりませんので、日頃から予防策を講じておくことが必要です。
(1)消防:101
(2)警察:102
(3)救急車:103
(4)ガス:104
(5)SOSメディカルセンター:012-493-7354
(6)メディ・クラブ:012-497-0911
(7)在アゼルバイジャン日本国大使館
HYATT TOWERⅢ 6TH FLOOR IZMIR STR.1033 AZ1065 BAKU AZERBAIJAN
012-490-7818
夜間・休日用緊急携帯電話:050-222-8063
| 日本語 | ロシア語 | アゼルバイジャン語 |
|---|---|---|
| 「泥棒」 | ウクラーリ | オ(グ)ウルラドゥラル |
| 「助けて」 | パマギーチェ | キョメキエディン |
| 「警察」 | ミリーツィヤ | ポリス |
| 「警察を呼んで下さい」 | パザヴィーチェ ミリーツィユ | ポリス チャ(グ)ルン |
| 「救急車」 | スコーラヤ ポーマシ | テージリ ヤルドゥム |
自然災害、内乱、クーデター等の緊急事態に備え、日頃から食料・飲料水の備蓄、緊急時の連絡網の整備、避難場所の確認等の十分な準備をして下さい。
ア 連絡体制の整備
大使館に在留届を提出していただくとともに、住所、電話番号等に変更があった場合には速やかに連絡して下さい。
緊急事態に備え、家族間、企業間、日本人会等において緊急連絡網を整備するようにして下さい。
イ 避難場所の確認
自然災害、内乱、騒乱に備え、発生した場合には、危険な場所に近づかないよう注意するとともに、外部との連絡が取れる緊急事態に応じた避難場所(大使館、公邸、ホテル等)を検討しておいて下さい。
ウ 携行品及び非常用物資の準備
緊急時には、旅券、現金、貴重品が携行できるよう、必要最低限の物品が直ちに持ち出せるよう保管して下さい。
また、非常用の物資として、食料、飲料水、医薬品等を常備して下さい。(食料品は最低10日分、飲料水は、一日一人3リットルを目安と言われています。)
緊急事態には、平静を保ち、流言飛語に惑わされたり、群集心理に巻き込まれることのないよう注意して下さい。
ア 情勢の把握
大使館からの連絡、テレビ、ラジオ等を通じ、情報収集に努めて下さい。
イ 大使館への通報等
ご自身の安全、怪我等の有無及び緊急事態の状況についても大使館に通報して下さい。他の在留邦人への情報となります。
ウ 国外への退避
事態が悪化し、各自又は企業等の判断により、自発的に帰国、第三国等へ退避される場合には、大使館へ連絡して下さい。
大使館から国外への退避等の連絡があった場合には、その指示に従って下さい。チャーター機等の使用等、大使館より退避手段等について連絡します。