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● 風俗、習慣、健康等
1 風俗、習慣
(1)マジュロ環礁やクワジェリン環礁を除く多くの離島においては、いまだに自給自足を中心とした生活が営まれています。社会制度においては、近代的な民主主義制と伝統的首長制の二重構造となっています。日常生活においては、伝統的なものが占める割合は大きく、各自の所属するコミュニティーの行事を何よりも優先する等、外国人には理解しにくい習慣があります。
(2)マーシャルでは、週末に教会へ通う姿がよく見られるように、国民のほとんどが熱心なキリスト教徒であり、文化的背景・宗教上の理由から肌を露出させることを嫌います。熱帯海洋性気候のため肌の露出の多い服装をとりたくなりがちですが、注意が必要です。特に女性は、肩・ひざを露出する服装は控えるようにしてください。
(3)使用言語は、マジュロ環礁およびクワジェリン環礁等においては一般に英語が通じますが、他の環礁・離島では、マーシャル語以外はほとんど通じません。なお、戦前、日本が約30年間統治していたことがあり、日本との歴史的関係が深く、日本人の血を引く人が多数います。多くのマーシャル人は日本に親しみを感じており対日感情は非常に良好です。日本統治時代に日本の教育を受けた世代には、日本語を理解する人たちもいますが、年々減少傾向にあります。
2 衛生事情
生鮮食品を含む食品類は、高温多湿の気候のため傷みが早く、保存状態が悪い傾向があります。また、賞味・消費期限を過ぎたものが店頭に並んでいることも多々ありますので、購入時には賞味・消費期限および状態をよく確認するようにしてください。
多くの家庭が雨水を貯めて利用し、一部ある上水道も雨水を利用しており、いずれも直接飲用には適しません(大腸菌が混入していることがあり非常に危険)。飲用には、市販のボトル入り飲用水、浄水器を利用し煮沸した水等を利用することをおすすめします。
3 感染症および予防接種
特に風土病はなく、マラリア等の発生は報告されていませんが、最近では、デング熱、麻疹、インフルエンザが時折流行しています。
マーシャルには野犬が多く、また放し飼いの犬も多いものの狂犬病はないとされているため、狂犬病ワクチンもありませんが、咬まれた際は、国立マジュロ病院で受診することをおすすめします。その他、三種混合、インフルエンザのワクチンの接種も、国立マジュロ病院で受けることができますが、常にワクチンの在庫があるとは限りませんので、注意が必要です。
その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
https://www.forth.go.jp
4 医療事情
(1)医療機関
マジュロ環礁には、国立マジュロ病院の他に個人の診療所が1か所あるのみです。診察を受けるには長時間待たなくてはならないことが多い上に、医療設備は充実しておらず(例えば糖尿病が原因の腎臓障害を持つ国民が多いものの、人工透析の設備も有していません)、外科手術、専門的な分野での医療行為は、ほとんど受けることができません。過去には、骨折した人がマーシャルではエックス線検査ができなかったため、ハワイへ緊急移送された例があります。
なお、前述(滞在時の留意事項3 国内・国外への移動)のとおり、国外への航空便の運航は少なく、また遅延・欠航もしばしばあり、急を要するケースには対応できない場合がありますので、ご留意ください。
なお、建物の中は冷房が効いており、内外の温度差が激しいため体調を崩すことがありますので、注意してください。
(2)医薬品
マジュロ環礁には、小さな薬局がありますが、他の環礁・離島に薬局はなく、スーパーマーケットで一部の市販薬を販売しているのみです。常備薬は日本から携行することをおすすめします。
医療用麻薬を含む医薬品の携行による持込み、持出しの手続きについては、厚生労働省の以下のホームページをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html
(3)世界の医療事情
マーシャルの衛生・医療情報については、以下の「世界の医療事情」で案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/oceania/marshall.html
(4)海外旅行保険への加入
海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが多くあります。
旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。
- ○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
- ○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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