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● 風俗、習慣、健康等

1 風習
 ボリビアの国民の約40%は先住民族です。ボリビア社会は民族問題に敏感であり、先住民族は今でも伝統的な習慣を守って生活しています。先住民族の居住地域では、生活習慣に配慮した行動が必要です。

2 衛生事情
(1)水道水はそのままでは飲用には適しませんので、十分に煮沸するか、市販のミネラルウォーター等を利用してください。

(2)食事に関しては、細菌による食中毒のほか、寄生虫、A型肝炎などが多数報告されています。十分に加熱した食物を摂取するように心がけてください。

(3)ボリビアは紫外線が強く、WHOの規制値を超えていますので、帽子やサングラスの着用、日焼け止めクリームの使用等、紫外線対策が必要です。

(4)ボリビア全土で狂犬病が発生していますので、不用意に動物(特に犬、コウモリ)に触れないでください。万が一、咬まれたり、傷口を舐められた場合は直ちに水で洗浄し、医療機関を受診の上、狂犬病ワクチン接種等の必要な処置を受けてください。

(5)熱帯地方の川には皮膚から体内に入る寄生虫が生息していますので、河川には安易に入らず、特に水辺を裸足で歩かないように注意してください。

3 高山病
 エルアルト空港は標高4,070m、ラパス市街地も標高3,200mから3,700mに位置しているため、日本から直接渡航した場合には高山病の危険が伴います。個人差はありますが、渡航者の多くが、呼吸困難、頭痛、悪心、嘔吐などの高山病の症状を自覚することがあります。高山病による重大なトラブルを起こさないためには、正しい高山病の知識を持ち、早期に対処することが重要です。

(1)発生事例
ア 団体旅行に参加した日本人男性が、ラパス市に到着した直後から体調不良を訴え、翌日に比較的標高の低いスクレ市(標高約 2,800m)に移動しても改善が見られなかったにもかかわらず、ホテルで休む等せず連日観光に参加した結果、数日後ウユニ塩湖(標高約3,700m)観光中に心肺停止の状態となった。

イ 米国経由でラパスに到着した日本人旅行者が、夜行バスでウユニ塩湖に赴き2日間観光した後、再び夜行バスでラパスに戻った。ラパス到着時には既に体調が悪かったが、特段の対処をすることなくバスターミナル前のホテルにチェックインしたところ、翌朝、ホテルの部屋で意識不明の状態となった。

(2)予防対策
 高地(特に2,500m以上)に滞在する場合には、次の予防対策を講じてください。
ア 渡航前の準備
(ア)心臓病などの持病のある場合は、事前に主治医に相談する。
(イ)余裕のある日程で行動できるよう計画する。
(ウ)高山病予防薬(ダイアモックス)の服用について医師に相談する。
(エ)本やインターネット等で、事前に高山病の正しい知識を得る。
(オ)補償の十分な海外旅行保険に加入する。(治療・緊急移送を含む救援費用をカバーするのに十分と考えられるもの)

イ 滞在中
体調不良の場合にはまず高山病を疑い、早期に対処することが非常に重要です。
(ア)高地到着前から、アルコール摂取、睡眠薬の服用は控える。
(イ)到着後は防寒対策を怠らず、また休息は十分に取る。
(ウ)頭痛、吐き気などの症状を自覚したときは、誰かに相談し(決して一人にならない)、まずは椅子に座って安静を保ち、酸素を吸入する(ほとんどのホテルに酸素ボンベが常備されています)。症状が改善しない場合は、直ちに病院で診察を受ける。

4 サンタクルス、ベニ県等の熱帯湿原地方
 マラリア、デング熱、チクングンヤ熱、ジカウイルス感染症、黄熱などの蚊が媒介する感染症、サシガメ(昆虫)が媒介するシャーガス病等が流行しており、防虫対策が必要です。
 また、A型肝炎、サルモネラ感染症や赤痢なども報告されているので、水や食事の摂取には十分注意してください。
黄熱、破傷風、A型肝炎、狂犬病等の予防接種はボリビアでも接種可能ですが、免疫を獲得するのに時間を要しますので、渡航前に接種することをお勧めします。
 その他、必要な予防接種等については、次の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
 ◎感染症情報(https://www.forth.go.jp/index.html


5 医療事情
(1)大都市(ラパス市、サンタクルス市、コチャバンバ市)には、比較的医療レベルが高く、救急医療体制の整った病院がありますが、地方都市では十分な治療が受けられる病院はほとんどありません。

(2)世界の医療事情(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/cs_ame/bolivia.html )で、ボリビア国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前に必ずご確認ください。

6 海外旅行保険への加入
 海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが多くあります。
 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。


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