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● 風俗、習慣、健康等

1 風俗・習慣
 チリにおける国民の人種構成は、中南米諸国の中ではアルゼンチン、ウルグアイに次いでヨーロッパ系の占める割合が高く、風俗・習慣の伝統を、スペインを始めとする西ヨーロッパ諸国から継承し、これにチリ独特の風土的要素を加えた社会を形成しています。
 また、チリは地形的に、太平洋、アンデス山脈、北部砂漠地帯及び南部氷河地帯により四方を囲まれ、他の中南米諸国から隔離された状態になっているため、他の中南米諸国に見られるラテン的気風が薄く、堅実な国民性を有しているという評価があります。一般的に、静かな生活を好み、仲間同士の集まりでも騒ぎを起こすことはあまりありません。

2 風土・気候
(1)サンティアゴ市周辺は内陸性の気候で乾燥しており、一日の寒暖の差が夏季で20度前後、冬季で15度前後に及びますので、健康の維持に注意してください。

(2)特筆すべき環境問題として、工場ばい煙や自動車の排気ガス等による大気汚染があり、特に冬季(5〜8月)は、大気汚染が深刻になりますので留意してください。

3 登山にあたっての留意点
 サンティアゴ市経由でのアルゼンチン領アコンカグア山への登山者及びチリ南部の氷河地帯へのトレッキング旅行者は、緊急時に備えて、登山口での入山手続はもちろんのこと、可能な限り、サンティアゴ市滞在中に在チリ日本国大使館に連絡するようおすすめします。

4 感染症
(1)デング熱
 デング熱は病原菌ウィルスを持っているネッタイシマカまたはヒトスジシマカに刺されることによって感染します。予防薬や予防ワクチンはありませんので、蚊に刺されないようにすることが最大の予防になります。蚊帳、防虫スプレー、蚊取り線香などを使用し、長袖・長ズボンなど肌の露出を避けた服装を心がけましょう。感染すると突然の発熱、激しい頭痛、眼球深部の痛み、関節・筋肉痛、発疹が現れ、回復期に疲労感とうつ状態が続きます。死亡率は高くありませんが、まれに重症化してデング出血熱となり、医療機関における治療が必要となる場合があります。デング熱の流行地域や流行期間中は特に、急な体調不良や発熱があったら、最寄りの医療機関を受診することをおすすめします。

(2)その他の感染症
 コレラやA型肝炎、チフスなどの消化器系の感染症がまれに発生しています。飲用水は生水を避け、ミネラル・ウォーター(アグア・ミネラル)を利用し、氷水にも注意(高級レストラン以外では氷は水道水から作られている)しましょう。また、食べ物も、生で食べることはできるだけ避けましょう。海産物にも注意する必要があります。
 なお、チリ南部のキャンプ場では、乾燥した夏季にネズミが媒介するハンタ・ウィルスで過去死亡者が発生していますので、注意が必要です。また、2012年には髄膜炎菌性髄膜炎の患者数が増加していますので、注意してください。

5 医療関係
(1)医療施設については、サンティアゴ市には医療水準の高い公私立病院がありますが、地方には多くありません。

(2)「世界の医療事情」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/cs_ame/chile.html )において、チリ国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
 その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
 ◎感染症情報(https://www.forth.go.jp/

6 医薬品の持込み、持出し
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては、厚生労働省の以下のホームページをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html

7 海外旅行保険への加入
 海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが少なくありません。
 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。


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