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● 風俗、習慣、健康等

1 風俗、習慣に関する留意事項
 エクアドル国民の大多数はカトリックです。食事、飲酒、服装について、特に規制はありません。しかし、選挙時などには禁酒令が出され、酒類の販売と飲酒が数日間禁止されます。禁酒令に従わなかった場合は、罰金刑が科されます。

2 衛生事情
(1)水
 キト、クエンカの水道水は飲用可とされていますが、それ以外の地域の生水や水道水は飲用に適していないので、煮沸するか、ミネラルウォーターを飲用してください。

(2)飲食
 消化器系の感染症(A型肝炎、腸チフス、キャンピロバクター、大腸菌など)に注意する必要があります。十分加熱されたものを摂取するようにしてください。また、衛生上の観点から露店での飲食は避け、食事前の手洗いを励行してください。

3 病気
(1)感染症注意事項
 風土病としては、デング熱、黄熱、マラリア、ジカウイルス感染症など蚊が媒介する感染症があります(なお、首都キトは標高が高いため、蚊はいませんが、低地では注意が必要です)。これらの感染症についての注意事項は以下のとおりです。
ア 防虫スプレー等を使用し、屋内の蚊の駆除を心がける。
イ マラリア、デング熱、ジカウイルス感染症、黄熱、チクングニア熱の流行地で、屋外で活動する際は肌の露出を避け、長袖シャツや長ズボン、スニーカーなどを着用する(サンダルは避ける)。
ウ 蚊に刺される可能性が高い茂みや湿地帯には近づかない。
エ 突然の高熱や頭痛、関節痛や筋肉痛、発疹等が現れた場合には、直ちに専門の医療機関の診断を受ける。

(2)デング熱
 デング熱は、病原菌ウイルスを持っているネッタイシマカまたはヒトスジシマカに刺されることによって感染しますが、予防薬はなく、一般に対症療法が行われます。エクアドルでは、ジャングルや海岸部などの標高1,500メートル以下の地域で、12月から4月の雨季に流行が報告されています。
 蚊に刺されてから2〜14日(多くは3〜7日)の潜伏期間の後、およそ2〜4割の人に発症します。感染すると突然の高熱、激しい頭痛、眼球部深部の痛み、関節や筋肉痛、発疹が現れ、回復期に疲労感とうつ状態が続きます。重症型デング熱(デング出血熱)については、エクアドル国内でも死亡例が報告されていますので、適切な治療を受けることが重要です。

(3)ジカウイルス感染症
 ジカウイルスをもったネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることで感染します。潜伏期間は2〜12日であり、主に2〜7日でおよそ2割の人が発症すると言われ、軽度の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、斑丘疹、疲労感、倦怠感などを呈します。一般的にデング熱やチクングニア熱より軽症と言われています。
 しかしながら、妊娠中のジカウイルス感染と胎児の小頭症との関連が示唆されており、妊娠中または妊娠を予定している方は、流行国・地域への渡航・滞在を可能な限りお控えください。予防ワクチンや特異的な治療法はなく、蚊に刺されないように予防することが大切です。発熱が続く、または発疹が出るなど、ジカウイルス感染症を疑う症状が現れた場合には、医療機関の受診をお勧めします。

(4)マラリア
 マラリア原虫を持っているハマダラカに刺されることによって感染します。一般的な観光地への渡航については抗マラリア薬の予防内服は不要ですが、ペルー国境などの流行地域では、抗マラリア薬の服用による予防が推奨される場合もありますので、出発前に専門医にご相談ください。渡航中、または帰国後3週間以内に高熱が出た場合は、直ちに医療機関を受診し、マラリア流行地へ渡航したことを伝えて検査を受けてください。

(5)黄熱病
 エクアドルは、「黄熱に感染する危険のある国」とされています。特に、アンデス山脈東側の海抜2,300メートル未満のモロナ・サンティアゴ県、ナポ県、オレジャナ県、パスタサ県、スクンビオス県、サモラ・チンチペ県に渡航を予定している生後9か月以上の方は、入国10日以上前の黄熱予防接種がのぞましいとされています。
 黄熱については、厚生労働省検疫所ホームページ(https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/yellow_fever_certificate.html )を参考としてください。

(6)チクングニア熱
 蚊を媒介とする感染症で、感染した蚊に刺されてから2〜12日(通常2〜4日)後に症状が現れます。発症すれば発熱、関節痛、発疹、頭痛、懈怠感、嘔吐などを引き起こします。主な予防法は、蚊に刺されないことおよび蚊が多く生息する地域に近寄らないことです。その他、蚊避けの薬剤を皮膚の露出部に噴霧・塗布する、長袖長ズボンを着用する、バケツや側溝などの水がたまり、蚊が生息しやすい場所を避ける等の予防法があります。

4 高山病
 キト市は標高2,850メートルに位置しているため、早足で歩くと直ぐに息切れがしたり、下痢を伴うような消化不良や、不眠、アルコール類の飲用で酔いが早くまわるといった高山病の症状が出ることがあります。高地(標高2,000メートル以上、特に2,500メートル以上)を旅行する場合には以下の予防対策に十分留意することが必要です。
(1)高山病の発症には体調が大きく影響するので、余裕のある日程で行動する

(2)水分を十分に摂取し、食べ過ぎない

(3)高地での生活では、急激な運動、アルコール類の摂取、睡眠薬の服用および喫煙は避ける

5 医療事情
(1)世界の医療情報 
 世界の医療事情(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/cs_ame/ecuador.html )において、エクアドル国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。

(2)海外旅行保険への加入
 海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが多くあります。
 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。

6 その他(火山の噴火)
 エクアドルには活火山が多く、コトパクシ火山やエル・レベンタドール火山など現在も火山灰の降灰などが確認されています。上記の火山周辺は国立公園によって管理されています。現在は入場可能となっていますが、火山活動が活性化し、危機管理庁から危険警報が出る可能性があるため、渡航および滞在する方は、最新の情報を入手するよう注意してください。


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