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● 風俗、習慣、健康等
1 アポイントメント
相手を訪問する、医者の診察を受ける等に際しては、事前にアポイントメントを取り付けることが一般的です。
2 商店等の営業日
観光地や大型デパート、スーパーマーケットは日曜日でも営業しているところがありますが、地方では日曜日に閉店となる商店が多くあります。
3 ケベック州の特色
ケベック州では、人口の約8割がフランス語を母語としており、1974年から州の公用語はフランス語のみとなっています。
2022年6月に成立したケベック州法14号にて改正されたフランス語憲章84条1項によれば、ケベック州に一時的に滞在する特定の外国人労働者の子女は、最大3年間まで、幼稚園から中学校までのケベック州内の英語系公立学校及び州政府から補助金を受ける私立学校に通学が可能となっていますが、当該例外条項は更新が不可とされています。この結果、親の就労ビザが3年未満の場合(例えば1年)、親の就労ビザの有効期間が上記の例外規定の上限となり、当該子女については通学許可の期間を更新することが認められず、(例えば、親の就労ビザが1年ならば1年で)英語系公立学校からは転校する必要が生じます(政府の補助金を受けていない英語系私立学校に転校することは可)。ケベック州当局からは、一時的滞在を予定していて同伴する子女を英語系公立学校に通学させることを希望する場合、就労ビザを取得する際は、可能な限り有効期間3年のものを取得することを推奨されています。
フランス語憲章:https://www.legisquebec.gouv.qc.ca/en/document/cs/c-11
なお、CEGEP(注:ケベック州独自の学制で、2年制の大学進学前課程と3年制の専門課程がある)でも、英語での授業を認める学生数の上限設定やケベックの英語話者を優先することとなっているため、外国人の子の入学余地が限定される可能性があります。
4 屋外活動時の留意点
(1)カナダの夏季には、レジャー・スポーツが盛んに行われますが、湖水地における初心者の単独でのカヌー遊びには転覆の危険があり、過去には死亡例もありますので注意が必要です。また、ナイアガラ流域観光における一種のアドベンチャー・クルーズは危険性が高い(激しい横揺れ、上下動等のための打撲傷により入院した例もある)ので、十分注意してください。
(2)バンフおよびジャスパー国立公園では野生動物と出会うことがありますが、絶対に近付かないでください。餌を与えることは法律で禁止されています。また、同国立公園内の動植物、土、石等を持ち出すことも禁止されています。
(3)カナディアン・ロッキーの山々を登山やハイキングする際は、怪我、遭難、野生動物からの攻撃等の危険があるので、単独行動を避けてください。
5 防寒・乾燥対策
冬季は、室内と屋外との温度差が想像以上に大きいため注意が必要です。例えば、室内から外に出て自動車に乗るだけの間でも、きちんとした防寒具を着用し、また、外出時には現地用の防寒コート、手袋、ブーツや帽子等を着用し、凍傷にならないように注意してください。自動車で出かける場合も、車の故障や交通事故を想定して、バックシート等にコート、帽子等を用意しておくことをおすすめします。
なお、冬季は空気が非常に乾燥するため、乾燥に対する対策(加湿器の設置、保湿剤の常備等)が必要です。
6 海外旅行保険への加入
カナダでは、病院の治療費・入院費が高額であり、海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが多くあります。旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。
7 健康(都市別の状況)
(1)オタワ
オタワは北緯45度23分に位置し北海道稚内市の北に相当します。10月下旬〜4月初旬までは降雪の時期となるほか、12月〜2月は日中でもマイナス10度を下回り、夜間はマイナス20度前後になることも少なくなく、厳冬期にはマイナス30度に達する日もあり、冬が長いのが特徴です。7、8月の夏期は30度を超える日もありますが、総じて過ごしやすい時期でもあります。春、秋はいずれも気候の変化が激しく、体調を崩しやすい時期でもありますので体調管理への注意が必要となります。
(2)カルガリー
カルガリー市は海抜約1,000メートルに位置しており、寒暖の差が激しいので、夏でもジャケットやセーターの準備が必要です。また、冬場はマイナス30度まで下がることもあります。冬場は路面が凍結することが多いので運転には十分注意が必要です。
(3)トロント
トロント市は、オンタリオ湖の北側に面し、北海道の旭川市の緯度にほぼ等しい北緯43度67分に位置しており(日本との時差は冬期:14時間、夏期:13時間、日本の方が進んでいる)、冬が長く、春と秋の期間が短い気候です。朝と晩の寒暖の差が激しく、極寒期にはマイナス20度を下回ることもあります。積雪は年により大きな差があって一概には言えませんが、豪雪となることはあまりありません。しかし、4月に入っても雪が降ることもあるうえ、冬期、春先にかけては、路面が凍結しているため、滑らない靴を履く等の注意が必要です。
(4)バンクーバー
バンクーバーは、カナダの東部や内陸部に比べ気候は温暖で、冬季でも気温が零下になる日は少ないです。夏は湿度が低く、比較的過ごしやすいですが、秋から春にかけては雨や雪が続き、気が滅入りがちとなり、うつ状態になることもあるので、メンタルヘルスに注意することが必要です。
(5)モントリオール
冬が長く、厳冬期にはマイナス30度に達する日もあります。大雪で除雪が停滞すると渋滞が発生し、また路面凍結によるスリップ事故も多いため、車の運転には十分に気をつけてください。詳しくは、在モントリオール総領事館作成の「安全の手引き:https://www.montreal.ca.emb-japan.go.jp/pdf/Safety_Manual.pdf 」の「III 交通安全の手引き」部分をご参照ください。
(参考情報)
・「世界の医療事情」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/n_ame/canada.html )において、カナダ国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページをご参照ください。
◎感染症情報(https://www.forth.go.jp/ )
- ○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
- ○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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