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● 風俗、習慣、健康等

1 衛生事情
(1)放射能汚染の影響
 1986年、隣国ウクライナ(当時、ソ連邦)のチェルノブイリ(ウクライナ・ベラルーシ国境より10キロメートル)で発生した原子力発電所事故の際、風向きの影響で多量の放射性物質がベラルーシに流されました。事故から約40年を経た現在でも放射能汚染の影響は残っており、チェルノブイリ原発に近い南東部の一部には、強制退去区域に指定されている地域があります(通常は立入禁止になっており入れません)。
 ベラルーシでは法律に基づき放射能汚染検査を地域的・産業別に実施する体制整備がされており、また食品中の放射線量に関しても厳格な基準と検査手順が定められ、検査に合格した製品に販売許可が与えられる制度が確立していることから、スーパー・市場等で販売されているベラルーシ産の食品については、チェルノブイリ原発事故による残留放射能の問題はないとされています。しかしながら、きのこ、いちご、酪農製品は放射性物質により汚染されやすいので、これら食品の個人による露店販売など、出所の分からない食品の購入は避けるのが無難です。
(2)水道水
 水道水の浄水は改善されてきているものの、古い配管などによって鉄さび、鉛や銅が混入しているため、水道水をそのまま飲むことを避け、市販の飲用水の購入をおすすめします。

2 病気
 滞在に当たって特別な注意を払うべき病気はありませんが、以下の点に注意してください。
 春から夏にかけては、森林や草原に生息するダニに注意してください。このダニを媒介してダニ脳炎に感染すると治療法がないため、最悪の場合は死に至ることがあります。この時期に森林や草原に行く際は、ダニ脳炎の予防接種を受ける、長袖長ズボン等を着用し肌の露出を減らす、また、森林や草原から帰った後にはダニに刺されていないか確認する等の十分な対策が必要です。
 春と秋は気温の変動が激しく、また、寒いのにもかかわらず集中暖房が切れることがあります。服装に注意してください。

3 予防接種
 入国のために必須となる予防接種はありませんが、長期滞在を予定している方は、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、破傷風の予防接種をおすすめします。
 その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
 https://www.forth.go.jp/index.html

4 医療事情
 ベラルーシの医療レベルは必ずしも低いわけではありませんが、医療機関によって、また医療者によって医療サービスに差が大きく、日本のような均一で質の高い医療サービスを受けることは期待できません。(国立病院と私立病院、都市部と地方、西洋医学を学んだ医者と旧ソ連的な教育しか受けていない医者との間で、差異があります。)
 言葉以外にも、サービス面の遅れ(受付での無愛想さ、医療者からの説明不足など)も医療機関受診に大きなハードルになります。
 「世界の医療事情」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/europe/belarus.html )において、ベラルーシ国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。

5 医薬品の持込み、持出し
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の次のホームページをご確認ください。
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html

6 海外旅行保険への加入
 海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが少なくありません。
 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。


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