=-=-=-=-=-=-=-= ドイツ =-=-=-=-=-=-=-=
● 風俗、習慣、健康等
1 風俗、習慣、国民性 (1)ドイツ人と話をする際には意思をはっきり伝え、言うべきことをきちんと主張し、相手が納得するまで筋道を立てて説明するよう心がけることが肝要です。 (2)ドイツで生活する上で最も大切なことは、周囲に配慮し静かで清潔な生活を心がけることです。各州でそれぞれ祝祭日や騒音防止等に関する法令を定めていますが、一般的に日曜日を除く週日は午後1時〜3時(Mittagsruhe)および午後10時〜翌朝7時(Nachtruhe)、ならびに日曜日と祝祭日については終日(Sonn- und Feiertagsruhe)、騒音を出すことが禁じられていますので、家屋の賃貸契約書等をよく読んで無用のトラブルを起こさないように十分注意してください。 2 衛生事情 ドイツの衛生事情は、病院、レストラン、食料品店、ホテル等、いずれにおいても問題はありません。また、上下水道も完備されており、環境衛生上も特に問題はありません。 水道水はそのまま飲むこともできますが、石灰分(カルキ)が多く含まれているため、硬度を下げるために簡易浄水器を利用したり、市販のミネラルウォーターを飲用する方も多いようです。 3 病気 (1)ダニ脳炎 中央ヨーロッパから極東ロシアにかけ、吸血性のマダニ(Zecke)を介したウイルス性脳炎が発生しており、ドイツではバイエルン州、バーデン・ヴュルテンベルク州、ヘッセン州、テューリンゲン州、ザクセン州等で感染した事例があります。ドイツでは年間500人ほどの感染例があり、ウイルスをもったマダニに噛まれると発熱、頭痛、意識障害等が起こり、ひどい場合には、死亡することもあります。また、回復しても麻痺等の後遺症が残ることがあるといわれています。 マダニは樹木の低い部分や藪、草むらに生息し、ダニ脳炎の流行期は通常3月から10月まで(特に6・7月および9・10月)です。草むらや草原など草の茂った場所に入る場合や山歩き、ハイキングなど野外活動をする場合は、長袖、長ズボン、靴下(ハイソックス)、帽子を着用し、サンダルは履かないなど、肌の露出を控えるようにしてください。ダニよけスプレー等も市販されています。 ウイルス性ですので、抗生物質は効きません。予防接種(FSMEワクチン)を受けることもできますので、検疫所、医院等に相談してください。また、万が一マダニに噛まれた場合には医師の診察を受けてください。 (2)ボレリア症(ライム病) 同じくマダニが媒介する感染症です。ダニ脳炎が主にドイツ南部で発生しているのに対し、ボレリア症はドイツ全土で発生しています。病原体は野鼠や小鳥が保菌するボレリアという細菌であり、年間の感染者数は年により4万から8万人にも達します。マダニに咬まれて数日から数週間後に、初期症状として環状の紅斑性発疹が現れることが多く、また、発疹が現れない場合でも、発熱、筋肉痛や関節痛、倦怠感等のインフルエンザと似た症状が現れます(インフルエンザと間違われることもあります)。細菌が全身に拡散するのに伴い、皮膚炎、髄膜炎、顔面神経麻痺、心筋炎、不整脈、角膜炎等の重篤な症状が現れますので、早期に医院を受診して、抗菌薬(抗生物質)を処方してもらってください。 4 医療事情 (1)医療事情 公立、私立を問わず、ドイツの医療水準は非常に高く、また緊急医療体制も整備されています。 「世界の医療事情」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/europe/germany.html )において、ドイツ国内の衛生・医療事情や現地医療機関の情報を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。 (2)医療保険 ドイツに長期滞在する場合には、滞在許可取得の一条件として、ドイツで有効な法定医療保険(gesetzliche Krankenversicherung)に加入することが義務付けられています。 (3)医療制度 ドイツの医療制度は日本とは異なり、入院治療を行うのが病院(KrankenhausまたはKlinik)、通院・外来を扱うのが医院(Praxis)と区別されており、通常、病院にはいわゆる外来部門はありません。また、医薬分業が徹底されており、医薬品は医師の処方箋を持参して薬局で購入するシステムとなっています。 (4)予防接種等 感染症の最新の流行状況や必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ウェブサイトをご覧ください。 https://www.forth.go.jp/index.html (5)在留邦人向け医療支援団体 医療関係者等で構成されるボランティア団体「在留邦人のための健康支援ネットワーク(JAMSNET)ドイツ」は、ドイツの健康・医療情報を日本語で提供するとともに、定期的に講演会やセミナーを実施しています。詳しくは以下のウェブサイトをご覧ください。 http://www.jamsnet.de/ 5 海外旅行保険への加入 ドイツにおける診察、入院費用はかなり高額です。海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが少なくありません。 医療面のみならず、万が一事故・盗難被害に遭った場合など、旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。 6 医薬品の持込み、持出し 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の次のホームページをご確認ください。 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html
○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当) 電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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