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● 風俗、習慣、健康等

1 民族、宗教
(1)フィジーには、人口の約6割を占める先住民系フィジー人と、人口の約4割を占めるインド系フィジー人が暮らしています。中には強い民族意識を持っている人々もいますので、民族問題についての発言は注意してください。

(2)服装に関しては、民族や宗教を背景とした特徴があり、女性は一般的に保守的で、丈の長いスカートなどで足を隠す服装が主流です。外国人も、地方の村を訪ねる際は、ミニスカートや丈の短いパンツは避けることが無難です。また、男性が公共の場で上半身裸になることも避けてください。

(3)ヒンドゥー教の寺院を訪れる際は、女性は足が隠れる服装が望ましく、丈の長いパンツやスカートを着用する、男女を問わず牛皮製品を身につけない、敷地内では必ず靴を脱ぐ等注意してください。また、イスラム教の寺院を訪れる際は、男女とも極力肌を隠した服装を心掛けてください。建物の内部は土足厳禁であり、また、飲酒後の訪問は拒否されます。

2 気候
 雨季(11月〜4月)と乾季(5月〜10月)がありますが、首都スバにおいては、年間を通して雨の日が多く、湿度は60%〜80%になります。
夏(11月〜4月の雨季)は、日差しが強く、熱射病にかかることもありますので、帽子を着用し、水分と塩分の補給を欠かさないよう留意してください。フィジーの直射日光は日本と比べて極めて強く、軽い火傷症状になるケースもあるので、長時間屋外にいる場合は日焼け防止クリーム等の使用をおすすめします。

3 衛生
 首都圏および西部地区などの都市部では、一般的に水道水の水質は問題ないとされていますが、水道管等施設の老朽化に伴う泥水の混入などが時々報告されています。また、雨期の洪水後は郊外の村などで経口感染症である腸チフス、赤痢およびレプトスピラ症等がしばしば発生します。飲用水としては、煮沸した水道水を用いるかミネラルウォーターを利用することをおすすめします。

4 遊泳にあたっての注意
 海岸線は珊瑚礁に囲まれており、環礁(リーフ)の内側は遠浅で波も穏やかですが、その外側は流れが速く波が高いため、波にさらわれる危険性があります。遊泳やシュノーケリングは環礁の中で行ってください。また、フィジーの海でよく見かける白と黒の縞模様のウミヘビは毒蛇の一種なので注意してください。この他、ビチレブ島南部の沿岸でサメに襲われる被害も発生していますので、海水浴等を行う場合には事前に最新情報を収集し、安全な遊泳場所を選定してください。

5 注意すべき病気等
(1)蚊を媒介とする感染症(デング熱等)
夏季を中心に、蚊を媒介とするデング熱が流行することがあります。デング熱には予防薬やワクチンがなく、蚊に刺されないようにすることが唯一の予防方法ですので、虫よけスプレー等の使用や、肌の露出を控えた服装を心がけてください。なお、デング熱はまれに重症化し、デング出血熱となることがあります。旅行中および帰国後1週間以内に関節痛、頭痛、目の奥の痛みなどを伴う急な発熱があった場合には、最寄りの医療機関で受診してください。また、近年は、中南米等においてデング熱と同様に蚊(ネッタイシマカやヒトスジシマカ)を媒介する感染症であるジカウィルス感染症が流行しており、世界保健機関(WHO)によれば、フィジーにおいても、これまでに感染伝播が確認されています。妊娠中の感染と胎児の小頭症等との関連が指摘されており、特に妊娠中の方または妊娠予定の方はご注意ください。
 ◎感染症広域情報 「アジア・大洋州におけるデング熱の流行」
  https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2017C013.html
 ◎感染症広域情報 「ジカウィルス感染症に関する注意喚起」
  https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2018C043.html

(2)その他留意事項
 放し飼いにされている犬や野犬が多く、犬に咬まれる事故が発生していますので、屋外を歩く場合には犬に十分注意してください。フィジーでは狂犬病は発生していませんが、雑菌による感染症の恐れがありますので、万が一、犬などの動物に咬まれたら、速やかに医療機関で受診してください。

6 医療事情
(1)一般事情
フィジーの医療や公衆衛生の水準は、先進国に比べ低いと言わざるを得ません。必要に応じて、常備薬を携行してください。
フィジー国内の衛生・医療事情等については、以下の「世界の医療事情」で案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
 ◎世界の医療事情:https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/oceania/fiji.html
 その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
 ◎感染症情報:http://www.forth.go.jp/

(2)海外旅行保険
 滞在中に病気にかかった場合には、早期に受診し、症状が悪化する前に、日本やオーストラリア、ニュージーランドなどの近隣先進国の病院で治療を受けることをおすすめします。大きな病気やケガの場合には、国外へ搬送され治療を受けることとなりますので、緊急移送サービス等を含む十分な補償内容の海外旅行保険に加入してください。海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。

(3)医薬品の持込み、持出し
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の次のホームページをご確認ください。
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html

7 自然災害
(1)サイクロン
 フィジーは例年11月から4月まで雨季にあたり、この時期にはサイクロン(南太平洋などで発生する熱帯低気圧)や大雨が発生することがあり、近年でも大雨・洪水で大きな被害が発生した例があります。この時期にフィジーに渡航を計画されている方は、出発前にフィジー気象局、旅行会社等から最新の情報を入手するなどして、気象状況に十分な注意を払ってください。
 ◎フィジー気象局(Fiji Meteorological Service):http://www.met.gov.fj/

(2)地震
 フィジーは環太平洋造山帯に連なる地域に属するため地震多発地域であり、近年でもマグニチュード7.0以上の大型地震が度々発生しています。揺れを感じた場合は、速やかに地震情報の入手に努め、津波の危険性がある場合には、現地当局の指示に従い、海岸付近から高台に避難する等の注意が必要です。なお、地震および津波情報は、以下のサイトをご参照ください。
 ◎米国地質調査所(USGS):https://earthquake.usgs.gov/


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