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● 風俗、習慣、健康等

1 風俗、習慣、国民性に関する留意事項
 PNGでは、古くから続く部族単位の社会の影響が根強く残っており、部族の誇りを大切にします。部族内での結びつきはワントクと呼ばれており、社会互助としての機能を持つ一方、部族同士の利害が対立した場合、一見して無関係な親族、血縁者にも死傷者が出る争いとなることもあります。

2 衛生事情
 ポートモレスビー市郊外や地方では、水道水を飲用する場合、煮沸することをおすすめします。地方では、乾期後半に水不足から衛生事情が悪化し、腸チフス、A型肝炎、コレラなど経口感染症が小規模ながら流行しています。
 ポートモレスビー市内のホテル等でも、飲用水はミネラル・ウォーターの利用、または水道水を煮沸することをおすすめします。

3 感染症
(1)マラリア、デング熱など
 PNGでは、標高2,000メートル以上の山岳地帯を除き、マラリアの高度汚染地域です。症状は、まず悪寒・高熱ですが、頭痛や下痢といった感冒様症状で発症することもあるので、異常を感じた場合は、早めに医療機関を受診してください。
 また、マラリアと同様に蚊が媒介する日本脳炎、デング熱、チクングニア熱、ジカウイルス感染症などにも罹患する可能性があります。大部分の地域で診断技術が確立しておらず、PNGで確定診断することは困難ですので、蚊に刺されない工夫(忌虫剤、カヤ)をしてください。
(2)コレラ、赤痢
 数年おきにコレラ・赤痢・腸チフスなどの腸管感染症が散発的に流行しています。そのため、石けんを使用した手洗い、ミネラル・ウォーターの飲用、十分に加熱された食物を食べるなど、基本的な感染症予防対策を心がける必要があります。
(3)結核、HIV/AIDS
 結核はPNGで多い疾患であり、地理的要因もあり十分な感染対策や治療が行われていません。
 HIV/AIDSに関しては、PNGは大洋州で最も高い感染率です。全国土での十分な検査態勢も整っていないため、結核とともにPNGにとって大きな問題となっています。
(4)ポリオ
 PNG政府は2018年6月26日に公衆衛生緊急事態を宣言しましたが、2018年11月以降、患者の発生報告はありません(2023年7月現在)。
 厚生労働省HP:ポリオ(急性灰白髄炎)
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/polio/
 厚生労働省検疫所(FORTH)HP:海外渡航のためのワクチン
 https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/useful_vaccination.html

4 医療事情
(1)海外旅行保険への加入
 国内の医療施設には十分な設備はなく、けがや病気の状況によっては近隣先進国への緊急移送が必要となるケースがあります。移送には多額の費用が必要であり、支払いが保証されなければ利用することが出来ません。事前に緊急移送特約を含む、金額的にも十分な補償内容の海外旅行傷害保険等に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。
(2)外務省ホームページ「世界の医療情報」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/oceania/papua.html )において、パプアニューギニア国内の衛生・医療情報等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
 その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
 ◎感染症情報(http://www.forth.go.jp

5 医薬品の持込み、持出し
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の次のホームページをご確認ください。
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html

6 自然災害
 PNGは環太平洋火山帯に位置するため、ニューギニア島北部沿岸地域、ニューブリテン島およびブーゲンビル島等では、地震や火山活動が観測されています。特にニューブリテン島には複数の活火山があることから、周辺住民が避難を要するような比較的大規模な火山活動が発生し、空港が一時閉鎖され航空機の運航が取りやめとなることがあります。2018年2月26日に南ハイランド州を震源としたマグニチュード7.5の地震が発生し、特にウェスタン、エンガ、南ハイランドおよびヘラの4州は大きな被害を受けました。また、2018年8月25日にマダン州マナム島で火山が噴火し、大量の火山灰と溶岩の噴出が確認された他、2019年6月26日、8月3日および10月2日に西ニューブリテン州の北部に位置するウラウム火山が噴火し、噴火口から大量の火山灰の噴出が確認されています。
直近では、2022年9月11日にモロベ州レイ近郊を震源としたマグニチュード7.7の大きな地震も発生しています。
滞在中は、大使館からの安全情報、新聞およびテレビを通じた行政機関の情報発信等により、日ごろから情報収集に努めてください。


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