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● 風俗、習慣、健康等
1 風俗、習慣、国民性に関する留意事項
(1)ニュージーランドの人口の約7割は、英国を中心としたヨーロッパからの移民の子孫であるため、基本的には風俗、習慣は英国(およびアイルランド等)の文化を踏襲しており、同じ移民国家であるオーストラリアに比べると、祖先の出身国の伝統・文化を堅持する意識・姿勢が強いと言えます。ニュージーランド独自の特徴としては、平等主義が徹底しており、あらゆる特権階級主義(思想)に強く反発する傾向があります。
(2)国民の生活は一般的に質素で、「朝型」の生活をおくる人も多く、大都市の中心部を除けば、郊外等の住宅地では、夜9時を過ぎると人通りもまばらなところも多く見られます。また、余暇の過ごし方も、スポーツや日曜大工、ガーデニング、大自然の中でのキャンプ等が好まれます。ニュージーランドはスポーツが盛んで、週末になると、学校やコミュニティー主催でラグビー、サッカー、ホッケー、ネットボール等の試合が開催され、大人も子供もスポーツに興じる光景が見られます。さらに、ニュージーランド人は、環境・自然保護問題に対する意識が高く、特に、原発を含む原子力、森林保全、捕鯨問題等に敏感なところがあります。
(3)ニュージーランドの先住民であるマオリ人の社会では、伝統的な風俗・習慣が残っており、年長者・家長を強く敬い、親族の結束が強固な点が特徴です。マオリ人の集会所である「マラエ」は神聖な場所とされており、土足での立入りが禁止されています。また、女人禁制の行事があることや写真撮影を嫌がる行事・場面があること等にも注意を払うことが必要です。
(4)一般的にニュージーランド人は、人権、セクシャル・ハラスメント、家庭内暴力(domestic violence)等への関心が高く、かつ敏感です。日本では許容範囲にあると考えられる言葉遣いや発言、あるいは「しつけ」と称して叩く等の行動についても、一般市民の目撃情報だけで十分な告発対象となり得るので、言動等には十分な注意を払ってください。
2 衛生事情
ニュージーランドの衛生状態は良好ですが、魚介類の生食については注意が必要です。特に、疲れているときや体調が優れない時には生ものは避け、火の通ったものを食べることが健康管理上大切です。刺身やカキ等生のものを食べる場合は衛生管理の行き届いたレストランを選ぶことが肝心です。水道水はそのまま飲むことができますが、ミネラルウォーターも多く販売されています。
3 病気
ニュージーランドには、特有の風土病はなく、入国に際し定められた予防接種もありません。一般的に多い伝染性の病気として「glandular fever(腺熱)」があげられますが、早期に医師の診察を受け、安静にしていることが大切です。また、周囲に罹っている人がいる場合は、同じグラスを使用しないなど気をつける必要があります。
4 医療事情
ニュージーランドの医療水準は比較的高いものの、設備は日本ほど整っていません。各家庭ではGP(General Practitioner)と呼ばれるホームドクターをあらかじめ決め、緊急時を除いては、GPの紹介により総合病院や専門医を受診することが一般的です。また、医薬分業であるために、一部の市販薬以外の薬品の購入はGPが出す処方箋により購入することとなります。なお、歯科治療を含む医療費については、日本に比べかなり高額ですので、事前に医療保険(現地の医療保険、海外旅行保険(以下5ご参照))への加入をおすすめします。
必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
https://www.forth.go.jp/
5 海外旅行保険への加入
海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが少なくありません。
旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは以下の海外旅行保険加入のおすすめをご確認ください。
https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html
6 気候、自然災害
夏(12月〜2月)でも気温が摂氏30度を超えることは珍しいですが、夏に限らず晴天の日中は直射日光や紫外線が強いので、帽子、日焼け止めクリーム、サングラス、水筒等を準備することをおすすめします。また、山岳部等では日中の温度差があることから、健康管理には十分ご注意ください。ニュージーランドは日本と同様に地震が多発する国でもあります。2011年2月に南島のクライストチャーチで起きた地震では、多数の邦人被害が発生したほか、2016年11月には南島のカイコウラ付近を震源とするマグニチュード7.8の「カイコウラ地震」が発生しています。滞在中は、地震情報や火山情報にもご留意ください。
- ○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
- ○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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