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● 風俗、習慣、健康等

1 風俗、習慣、国民性に関する留意事項
(1)ブータンでは仏教に対する信仰心が厚く、寺院や僧侶に対して敬意を払うことが求められます。事前の許可なく寺院内や僧侶の写真撮影は行わないでください。また、外国人や女性の立入りが禁止されている寺院等もあるため、同行する旅行ガイドや現地人の案内に従って行動してください。

(2)服装については、女性は足を見せないことが一般的ですので、ブータンの服装・文化の規範を尊重し、外出時には短パンやミニスカート、ノースリーブ等の露出度の高い服装は避けることをおすすめします。 特に、県庁(ゾン)等の公的施設、寺院等の宗教関連施設を訪問する際は、十分注意してください。

2 衛生事情
 飲料水は現地で販売されている封のされたミネラルウォーターを選び、水道水は直接飲まないようにしてください。歯磨きもミネラルウォーターを用いるほか、ホテルやレストラン等でも氷が入った飲み物はひかえた方が安全です。また、渡航者下痢症、腸チフス等食品媒介感染症の発症を防ぐため、料理は信頼のおけるレストラン等でよく火の通ったものを選択し、生焼け、半熟の食材は避けてください。また、サラダなどの生野菜や果物にも注意が必要です。

3 注意を要する病気等
(1)高山病等
ブータンは、全般的に標高2,000m以上の高地に位置し、登山・トレッキングのルートによっては厳しい高低差もあることから、高山病対策のため、休息日を設ける等余裕をもった旅行日程を組むようにしましょう。体調不良にもかかわらずトレッキングを強行すると、最悪、生命に関わる事態になりかねないことから、少しでも体調不良を感じた場合は出発を取りやめる、途中で切り上げる等、早め早めの対応を心がけてください。高血圧症・糖尿病など生活習慣病を指摘されている方や喫煙者の方は、標高の変化や疲労により高山病や肺炎等の感染症だけでなく、心臓疾患や脳卒中を発症することがあるので特に注意が必要です。赴任・入国前に主治医と自らの体調が旅行に耐えうるか、容態が悪化しないように注意すべきことは何かを十分に相談し、自己管理の徹底につとめてください。
 高山病は、高地で気圧が低く、酸素が欠乏した状態に身体が順応しきれず引き起こされる病気です。頭痛、吐き気、倦怠感、ふらつきやめまい等が一般的な症状ですが、重症化すると肺水腫や脳浮腫を引き起こして生命に危険を及ぼします。呼吸抑制作用のある飲酒、睡眠薬、精神安定剤等の使用は避けてください。また、衣服を調節して体温を保つように注意してください。症状を感じたら高度が低く、酸素濃度の高い所に移動し、十分な休息を取るのが最善策です。

(2)感染症
ブータンではツツガムシ病の流行がしばしば報告されています。また南部は標高が低く高温多湿のため、日本脳炎やデング熱、マラリアが発生しています。トレッキングや移動の際は長袖の着用、虫除けスプレー塗布等の「虫に刺されないための対策」を講じてください。

(3)犬咬傷
ブータンでは宗教上の理由から殺生が避けられるため、飼い犬、野良犬が町中を徘徊し、犬咬傷が大きな問題となっています。ティンプーのJDWNR病院では、毎日10件前後の犬咬傷事例が報告され、2012年に狂犬病発症による死者も確認されています。決して犬に近づかないようにし、万一に咬まれた場合は、直ちに医療機関を受診して医師の診察を受けてください。昼間でも気が付かないうちに野犬の縄張りに入って咬まれる事案が多発している上、夜間は街灯が少なく、人通りも少なくなるため、野犬が活発化し咬まれる危険性が更に高くなりますので、昼夜を問わず不要不急の外出は避けてください。

○参考情報:厚生労働省検疫所(FORTH)「感染症についての情報 狂犬病」
 https://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name47.html

4 医療事情
 ブータンの病院は人員も設備も十分でなく、薬品類も輸入に頼り不足しているため、医療水準は高くありません。そのため現地では、何よりも病気を予防することが肝要です。渡航の少なくとも数か月前には必ずトラベルクリニックを受診し、渡航用ワクチン接種や常備薬の十分な携行、高山病対策、渡航上の注意事項の確認、現地医療事情の相談など事前の準備を怠らないようにしてください。
また、万一に備えて手術等の緊急医療移送が必要となった場合の出国手段を確認しておくことを強くおすすめします。
「世界の医療事情」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/bhutan.html )において、ブータン国内の医療事情等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
その他、予防接種等必要な情報については、以下のホームページを参考にしてください。
◎ 厚生労働省検疫所(https://www.forth.go.jp

5 医薬品の持込み、持出し
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の次のホームページをご確認ください。
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html

6 海外旅行保険
海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが少なくありません。
旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、緊急移送費を含む十分な補償内容の海外旅行保険への加入を強くおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。


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