=-=-=-=-=-=-=-= バングラデシュ =-=-=-=-=-=-=-=
● 風俗、習慣、健康等
1 風俗、習慣に関する留意事項 (1)宗教 国民の90パーセント以上がイスラム教徒です。中東諸国ほどイスラム教的色彩は濃厚ではありませんが、憲法上イスラム教は国教とされており、日常生活の行動規範としてもイスラム教の影響が強くあります。女性の単独行動はなるべく避け、 また、外出する際は肌の露出が多い服装は避けてください。特に、ミニスカートやタンクトップなどは禁忌です。 また、イスラム教では、金曜日が集団礼拝日とされており、その機会を利用して、政治的スピーチやデモが行われ、それが大規模化、暴徒化する場合があります。その際、モスク等宗教施設やデモ等を狙ったテロや襲撃が行われることもありますので、特に金曜日には不用意に宗教施設に近付かないようにしてください。 なお、イスラム教では、ラマダンにあたる約1ヶ月間は、日の出から日没までの間、断食をします。同期間の日中はイスラム教徒の前で、飲食をすることは好ましくありません。 (2)飲酒 ア アルコール類の購入について バングラデシュ国内におけるアルコール規制については、不明瞭な点がありますが、バングラデシュ関係当局によれば、日本人に対する国内でのアルコール類購入等に係る規制等については次のとおりです。 (ア)日本人は、在留資格が短期であるか、長期であるかに関わらずバングラデシュ国内におけるアルコール類の購入制限はない。 (イ)ただし、日本人がアルコール類を購入し、自宅に運搬する場合には、次の点に注意する必要がある。 a 購入者である日本人が、個人的に消費するものであることを証明する必要がある。 b 日本人が購入したアルコール類をバングラデシュ人に転売するのは違法であり、摘発の対象となる。 c バングラデシュ人に対しては、アルコールに係る国内規制がある。従って、日本人が大量のアルコール類を購入・運搬し、また、運転手以外のバングラデシュ人が同行している場合等、バングラデシュ人への転売の可能性が疑われる際には事情聴取等が行われる可能性がある。 イ 購入時の注意点 日本人がバングラデシュ国内でアルコール類を購入、運搬する場合には、次の点に注意してください。なお、運搬中の検問所等において身柄を拘束される等の事態が発生した場合には、速やかに在バングラデシュ日本国大使館までご連絡ください。 アルコール消費にあたっては慎重に対応することが望ましく、レストランなど外部から飲酒しているところを見られる環境においては、控えることが肝要です。 (ア)一度に大量のアルコール類を購入しない。 (イ)やむを得ない事情により、大量のアルコール類を一度に購入する場合には、検問所における職務質問に備え、所属する会社からの証明書等を携行する。 (ウ)運転手以外のバングラデシュ人を可能な限り同行させない(運転手以外のバングラデシュ人が同行した場合には、購入者である日本人が購入したアルコール等を同バングラデシュ人に転売すると疑われる可能性があります)。 (エ)アルコール類は、正規の販売店で購入する。 2 保健・衛生事情 (1)衛生状況 バングラデシュの気候は、一般に高温多湿であるため、カビ、細菌、衛生動物(蚊、ハエ、ゴキブリ、ダニなど)が繁殖しやすくなっています。さらに、上下水道等の衛生施設が十分に整備されていないので、衛生環境は劣悪な状態にあります。一流ホテルであっても生水は飲まないようにし、食べ物については、生のもの、加熱が不十分なものは避けるようにしてください。十分に加熱したものでも、加熱後に時間が経って冷めてしまったものには注意が必要です。また、路上で売っている飲食物に関しては、その喫食に一定のリスクのあることにご留意ください。 一方、乾季となる11月から3月頃までは、大気汚染が深刻化することにも注意が必要です。 (2)感染症 主な感染症として、下痢性疾患(おもに大腸菌、コレラ、アメーバ症、細菌性赤痢)や腸チフス、急性肝炎、寄生虫病、皮膚病、眼病等が頻繁に発生しています。また、東部のシレット地方、チッタゴン丘陵地帯は熱帯熱マラリアが多発しており、過去には、チッタゴン丘陵地帯で取材活動をしていた日本人ジャーナリストがマラリアに罹患し死亡した事例があります。 さらに、近年デング熱が流行しており、ダッカ在住の在留邦人の間でも感染例が確認されていますので、長袖・長ズボンの着用、蚊に刺されないよう蚊取り線香や虫除けスプレーを使用する等、十分な対策が必要です。 (3)医薬品の持ち込み・持ち出し 下痢止め、解熱剤等の常備薬を携行することをお勧めします。また、持病のある方で服薬治療中の場合、滞在日数分の薬を携行することも重要です。 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続については厚生労働省の以下のホームページをご確認ください。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html (4)予防接種 予防接種の義務はありませんが、破傷風トキソイド、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、腸チフス、日本脳炎のワクチン接種をお勧めします。 必要な予防接種等については、厚生労働省検疫所ホームページ(http://www.forth.go.jp/ )をご参照ください。 (5)医療事情 医療水準は日本と比べ遅れており、最新の医療設備を備えた病院は大都市の一部の病院に限られ、医師や薬品も慢性的に不足しています。尿、血液、肝機能などの検査や、風邪などの簡単な治療は問題ありませんが、専門的な治療や入院を要する場合は、タイやシンガポールなどへの移送が必要です。 「世界の医療事情」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/bangla.html )において、バングラデシュ国内の衛生・医療事情を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。 (6)海外旅行保険への加入 海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが多くあります。 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。
○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当) 電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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