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● 風俗、習慣、健康等
1 風俗、習慣、国民性に関する留意事項
国教はイスラム教です。イスラム教を冒とくする行為は決して行わないでください。また、公共の場では次のような事項に十分留意することが必要です。
(1)各地にあるモスク(イスラム教寺院)内を参観する際には、靴を脱ぐとともに服装に気をつける(肌の露出を控える)など、神聖さを汚さないよう行動に気をつけてください。
(2)女性の単独行動は極力避け、外出する際には肌を露出させない服装を心掛けてください。
(3)イスラム教徒にとって飲酒は禁じられており、酒類は商店等ではほぼ販売されていません。また、国外からのアルコール飲料の持込みも禁止されています。
2 衛生事情
(1)飲用水
全国的に上下水道が十分に整備されておらず、水道や井戸水の中に細菌、ウィルス、寄生虫卵、重金属等が混入していることがあります。水道水をそのまま飲用することは避け、ミネラル・ウォーターの飲用をおすすめします。市販されているミネラル・ウォーターでも、水道水や汚染された水を詰めて売る悪質業者もいるため、極端に安い商品は避け、確実に密封されている商品を選んでください。また、ホテルやレストランで出されるグラス入りの水や氷、封の開いた状態で運ばれてきたミネラル・ウォーターも汚染されていることがあるので、飲用は十分注意してください。
(2)大気汚染
大気汚染については、特に冬場のPM2.5が悪化するので、自宅の窓を小まめに閉めることやうがいを小まめにする、空気清浄機を準備するなど注意する必要があります。
3 病気
(1)熱中症
毎年4月から6月には、内陸部で日中の気温が40度を超える日が多くあるため、特に旅行者は慣れない気候で無理がないよう行程に注意する必要があります。
(2)ポリオ
パキスタンは世界で数少ないポリオ発生国です。パキスタンでは国内に滞在する外国人を含めた全ての長期滞在者(4週間以上の滞在者)の国外出国時には、出国1年前から4週間前までに接種した予防接種記録の提示が求められています。
(参考)感染症広域情報:ポリオの発生状況(ポリオ発生国に渡航する際は、追加の予防接種をご検討ください。)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2022C101.html
(3)経口感染症
病原性大腸菌、カンピロバクター、コレラ、赤痢、腸チフス(シンド州を中心に薬剤耐性腸チフスの蔓延もあり、同ワクチン接種は必須)、その他の細菌性胃腸炎、ウィルス性肝炎(A型、E型)、ノロウイルスなどによるウィルス性胃腸炎等があり、特に衛生状態の悪化する夏季には細菌性胃腸炎が多く発生します。
(4)その他感染症
ア 破傷風、狂犬病および蚊が媒介するデング熱、チクングニア熱、マラリア等もあります。
イ イード(犠牲祭)の前後の時期には、家畜のダニを介して人に感染するクリミア・コンゴ出血熱も毎年発生しています。
ウ 気温の下がる冬季には、インフルエンザなどの急性上気道感染症が流行します。
エ さらに、パキスタンはWHOが指定する結核高負担国20か国のうちの一つで多数の新規結核患者が報告されています。人混みや使用人を介しての感染にも十分注意が必要です。
オ したがって、A型・B型肝炎、腸チフス、ポリオ、破傷風、狂犬病などワクチンにより予防できる疾病については、可能な限り渡航前に接種することおよび蚊を媒介とするマラリア、デング熱については、昆虫忌避剤を使用し、長袖長ズボンの着用等により肌の露出を控えるなど、自身の健康には十分注意する必要があります。
4 医療事情
医療水準は日本と比べ低く、医師及び薬品も慢性的に不足しています。
「世界の医療事情」において、パキスタン国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
◎在パキスタン日本国大使館:https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/pakistan.html
◎在カラチ日本国総領事館:https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/karachi.html
その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
◎感染症情報(https://www.forth.go.jp/index.html )
5 海外旅行保険
重傷病者は、バンコク、ドバイなどへ移送されるのが一般的ですので、万一に備えて、緊急移送サービスを含む十分な補償内容の海外旅行保険に加入しておくことをおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。
6 医薬品の持込み、持出し
医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省の以下のホームページをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html
- ○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
- ○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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