=-=-=-=-=-=-=-=

=-=-=-=-=-=-=-=
● 風俗、習慣、健康等

1 風俗、習慣、国民性に関する留意事項
(1)国民性
 カンボジア人の大多数は敬虔な仏教徒ですので、僧侶や仏教寺院に対して敬意を払う必要があります。また、王室に対する尊敬の念は篤く、国王を始めとする王族に対する言動にも注意が必要です。
 カンボジア人は温厚で、怒りの感情をあまり表しませんが、人前で非難されたり、侮辱されたりすると激しく反発し、極端な例では、怨恨による殺人事件にまで発展することがあります。

(2)周辺国に対する国民感情
 一般的に、過去の歴史的な経緯などからベトナムおよびタイに対して嫌悪感を抱くカンボジア人が少なくありません。現地の方と交流する際はこうした事情に注意し、不用意に相手を刺激しないよう(例えば、ベトナムで購入したアオザイ(ベトナムの民族衣装)などを身に着けて外出するなど)注意が必要です。

2 医療・健康対策
 外務省のホームページ「世界の医療事情」において、カンボジア国内の衛生・医療事情、医療機関、感染症などの情報を掲載していますので、渡航前に必ずご覧ください。
    https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/cambodia.html

(1)観光中の健康管理
 カンボジアは高温多湿な気候のため、旅行中に体調を崩すことが少なくありません。屋外を観光する際などは、水分やミネラルの十分な補給を心掛けるとともに、疲労を感じたときは無理せず休息をとるようにしてください。また、日よけの帽子などの用意を含め、渡航前にしっかりと準備してください。

(2)カンボジアの医療機関
 カンボジアで一定の治療水準を満たす医療施設は、首都プノンペンとシェムリアップにしかなく、手術が必要な場合には日本や周辺国に緊急移送されることがあります。

(3)感染症対策
 カンボジア全土で細菌性赤痢、アメーバ赤痢、A型肝炎、腸チフス、ジアルジア症、日本脳炎などが多く発生しています。一般に日本と比べると衛生概念が希薄で、衛生管理が不十分なレストランや食料品店も少なくないので、飲食時や食料の調達時には十分注意してください(特に、生水、果物、生野菜や魚介類)。
 また、デング熱やマラリアも発生していますので、蚊よけスプレーを持参するなどの対策をとってください。
 カンボジアでは狂犬病による死者も発生しています。犬だけでなく、様々な哺乳類が保菌している可能性がありますので、哺乳類には触れないようにしてください(哺乳類に噛まれ狂犬病のワクチン接種をした結果、5,000米ドルを超える請求がされた例があります)。
 なお、A型肝炎、B型肝炎、日本脳炎、腸チフス、狂犬病については予防接種が有効ですので、遅くとも出発1ヵ月以上前に最寄りの医療機関などに相談するようにしてください。
【参考:厚生労働省検疫所】感染症情報 https://www.forth.go.jp/index.html

3 医薬品の持ち込み、持ち出し
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持ち込み、持ち出しの手続きについては厚生労働省の以下のホームページをご確認ください。 
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html

4 海外旅行保険への加入
 一般的に海外の医療施設で受診した場合、高額な医療費を請求されます。カンボジアも例外ではなく、外国人の治療を受け入れる医療機関での医療費は高額となることがあり、また、無保険かつ支払い能力が無いと判断された場合には、治療を拒否されることがあります。特に地方の医療機関では患者が外国人という理由だけで病状や本人の意思に関係なくプノンペンの医療機関に半ば強制的に転院させる傾向にあり、その場合意図せず高額な医療費を請求される場合があります。
 また、医療水準の高い周辺国に緊急搬送されるケースが多く、莫大な額が請求されることがあり、状況によっては請求額が10万米ドルを超えるケースもあります。
 海外旅行保険は、種別や加入タイプにより対象となる傷病や限度額、また、保険を適用できる病院(地方都市ではこのような病院はわずかです)が異なります。保険によっては提携病院でサービスなどが受けられる場合もありますので、加入時に必ず確認し(可能な限りキャッシュレスで治療を受けられる保険への加入をおすすめします。)、安心して渡航できる保険に加入することを強く推奨します。


−−−−−−−−−−
トップページ
−−−−−−−−−−