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コンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の発生(その5)

2018年10月11日

【ポイント】
●10月9日,世界保健機関(WHO)は,コンゴ民主共和国北キブ州及びイツリ州において,10月7日までに181例(うち死亡115例)のエボラ出血熱が報告されていることを発表しました。
●9月28日,WHOは,現地における治安状況の悪化に伴い,地域レベルのリスク評価を「高い(high)」から「非常に高い(very high)」に改訂しましたが,国際的な感染拡大リスクは「低い(low)」を維持しています。

1 コンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の発生
(1)10月9日,世界保健機関(WHO)は,コンゴ民主共和国北キブ州及びイツリ州における10月7日までの感染症例数を次のとおり発表しました。

           北キブ州        イツリ州      合計
可能性が高い例    33例( 33例)    2例(2例)   35例( 35例)
確定例       134例( 77例)   12例(3例)  146例( 80例)
合計        167例(110例)   14例(5例)  181例(115例)
※()内は死亡例数

○10月9日付 WHOによる発表(英文)
http://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/275373/SITREP_EVD_DRC_20181009-eng.pdf

(2)9月28日,WHOは,現地における治安状況の悪化に伴い,地域レベルのリスク評価を「高い(high)」から「非常に高い(very high)」に改訂しましたが,国際的な感染拡大リスクは「低い(low)」を維持しています。

(3)同国では,本年4月以降,赤道州ビコロ保健圏等においてエボラ出血熱が発生し,7月24日,終息宣言が出されていました。WHOは,異なる2地域における流行に関連性がなく,新たな流行であることを発表しています。

2 エボラ出血熱について
 エボラ出血熱は,エボラウイルスが引き起こす,致死率が高い極めて危険な感染症です。患者の血液,分泌物,排泄物などに直接触れた際,皮膚の傷口などからウイルスが侵入することで感染します。ヒトからヒトへの感染は,家族や医療従事者による患者の看護や葬儀の際の遺体への接触を通じて起こることが報告されています。
 現在,安全性や有効性が確立された予防のためのワクチンや治療薬は存在せず,治療は対症療法が基本となります。潜伏期間は2日から21日(通常は7日程度)で,発熱・悪寒・頭痛・筋肉痛・食欲不振などに始まり,嘔吐・下痢・腹痛などの症状があります。更に悪化すると,皮膚や口腔・鼻腔・消化管など全身に出血傾向がみられ,死に至ります。
 アルコール消毒や石けんなどを使用した十分な手洗いを行うとともに,エボラ出血熱の患者(疑い含む)・遺体・血液・嘔吐物・体液や動物に直接触れないようにすることが重要です。
 エボラ出血熱に感染しないよう,以上を参考に感染者が発生している地域に近付かないようにし,感染者又は感染の疑いがある人との接触は避け,野生動物の肉(bush meatやジビエと称されるもの)を食さないなど,エボラ出血熱の感染予防を心がけてください。
(参考)
○厚生労働省検疫所
http://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name48.html
○国立感染症研究所:「エボラ出血熱とは」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/342-ebola-intro.html

3 在留届及び「たびレジ」への登録のお願い
 海外渡航前には,万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。3か月以上滞在する方は,緊急事態に備え,必ず在留届を提出してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html
 また,3か月未満の旅行や出張などの際には,海外滞在中も安全に関する情報を随時受けとれるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(詳細はhttps://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html 参照)

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5367
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地在外公館連絡先)
○在コンゴ民主共和国日本国大使館
住所:372, Avenue Colonel Mondijiba, Concession Immotex, Ngaliema,Kinshasa,Republique Democratique du CONGO
電話:081-555-4731〜34(代表)
国外からは(国番号243)81-555-4731〜34
緊急用電話:081-880-5059
国外からは(国番号243)81-880-5059
ホームページ:http://www.rdc.emb-japan.go.jp/

○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/

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