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アゼルバイジャン
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情報種別:海外安全情報(危険情報)
本情報は現在有効です。

アゼルバイジャンの危険情報【一部地域の危険レベル引き下げ】

2021年12月7日

【危険度】
●アルメニアとの国境地帯(アゼルバイジャン領ナヒチバン自治共和国のアルメニアとの国境地帯を含む。)
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください(退避勧告)(継続)
●ナゴルノ・カラバフ及びその周辺地域(ケルベジェル、ラチン、グバドル、ゼンギラン及びジェブライルの各県、フュズリ県及びアグダム県の一部)
 レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)(引き下げ)
●ゴランボイ、バルダ及びアグジャベディの各県、テルテル、アグダム、ホジャヴェンド、フュズリ及びジェブライルの各県の一部の地域
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●上記以外の地域(首都バクーを含む。)
 レベル1:十分注意してください。(引き下げ)

【ポイント】
●2020年9月27日、ナゴルノ・カラバフ及びその周辺地域においてアゼルバイジャンとアルメニアとの大規模な軍事衝突が発生し、同年11月9日、ロシアの仲介により停戦合意が成立しました。しかしながら、アルメニアとの国境地帯においては、両国軍部隊間の交戦が断続的に発生していることから、どのような目的であっても、アルメニアとの国境地帯(アゼルバイジャン領ナヒチバン自治共和国のアルメニアとの国境地帯を含む。)への渡航は止めてください。また、滞在している方は直ちに退避してください。
●停戦合意後も、ナゴルノ・カラバフ及びその周辺地域においては、散発的な停戦違反行為や埋設された地雷による事故が発生し死傷者が出ています。また、同地域では、治安部隊が展開し入域が厳重に管理されています。ついては、どのような目的であっても、同地域への渡航は止めてください。
●軍事衝突の際、多数の砲撃を受けたゴランボイ、バルダ及びアグジャベディの各県、テルテル、アグダム、ホジャヴェンド、フュズリ及びジェブライルの各県の一部の地域については、不発弾の処理状況が確認されていないため、引き続き不要不急の渡航は止めてください。
●上記以外の地域(首都バクーを含む。)については、停戦以後、比較的静穏を取り戻していますが、一般犯罪に巻き込まれないよう、状況に応じて十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

1 概況
(1)アゼルバイジャンとアルメニアは、長年、ナゴルノ・カラバフの帰属をめぐり対立しており、これまでも複数回軍事衝突が発生しています。2020年9月27日、ナゴルノ・カラバフ及びその周辺地域において、1994年の停戦合意以降最大規模となる軍事衝突が発生し、民間人を含む多数の死傷者が発生しました。同年11月9日に、ロシアの仲介により軍事行動の停止に関する合意が成立しました。
 しかし、ナゴルノ・カラバフ及びその周辺地域には多数の地雷が埋設され、地雷による死傷者も発生しているほか、停戦合意後もアルメニア側とアゼルバイジャン側との衝突が散発的に発生するなど、引き続き緊張状態にあり、同地域への出入りはアゼルバイジャン政府によって厳格に管理されています。また、一部地域には不発弾の危険性もあります。

(2)テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
 近年では、単独犯によるテロや一般市民が多く集まる公共交通機関等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発するなど、テロの発生を予測し未然に防ぐことがますます困難となっています。
 このように、テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。


2 地域別情勢
(1)アルメニアとの国境地帯(アゼルバイジャン領ナヒチバン自治共和国のアルメニアとの国境地帯を含む。)
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

 2020年7月12日、アルメニアとの国境地帯(トブズ)において、十数名の死傷者を伴う軍事衝突が発生しました。また、2020年9月27日にナゴルノ・カラバフ及び周辺地域において大規模な軍事衝突が発生し、アゼルバイジャン側だけで2,800人を超える兵士や民間人約100人が死亡するなど、大きな被害が生じました。同年11月9日、ロシアの仲介により、アゼルバイジャンとアルメニアとの間で軍事行動の停止に関する合意が成立しました。しかしながら、アルメニアとの国境地帯においては、未画定の国境地帯を挟み両国軍部隊間の交戦が断続的に発生し、死傷者が出ています。
 つきましては、アルメニアとの国境地帯(アゼルバイジャン領ナヒチバン自治共和国のアルメニアとの国境地帯を含む。)への渡航は、どのような目的であっても止めてください。また、既に滞在している方は直ちに退避してください。

(2)ナゴルノ・カラバフ及びその周辺地域(ケルベジェル、ラチン、グバドル、ゼンギラン及びジェブライルの各県、フュズリ県及びアグダム県の一部)
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(引き下げ)

 上述の2020年11月9日の停戦合意によりナゴルノ・カラバフ及びその周辺地域にはロシア軍の平和維持部隊が駐留して現地での停戦監視活動を行っています。
 しかし、同地域には多数の地雷や不発弾が残されているため、同地域への出入りはアゼルバイジャン政府によって厳格に管理されています。また、アルメニア側から入域した場合には、アゼルバイジャン政府から違法であるとみなされ、法的処分の対象となります。
 つきましては、どのような目的であっても、上記地域への渡航は止めてください。

(3)ゴランボイ、バルダ及びアグジャベディの各県、テルテル、アグダム、ホジャヴェンド、フュズリ及びジェブライルの各県の一部の地域
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

 2020年9月に発生した大規模な軍事衝突の際、多数の砲撃を受けた上記の地域では、アゼルバイジャン当局により不発弾の処理が進められてはいるものの、処理状況が確認されておらず、いまだに不発弾が埋没している恐れがあります。
 つきましては、引き続き不要不急の渡航は止めてください。

(4)上記以外の地域(首都バクーを含む。)
 レベル1:十分注意してください。(引き下げ)

ア 上記以外の地域(首都バクーを含む。)については、2020年11月の停戦合意後、治安は比較的平穏ですが、国家安全保障庁等の治安機関によって、これまでに何度もテロ計画が未然に摘発されています。また、イスラエルや欧米の関連施設、集客施設等のソフトターゲットを標的とした潜在的なテロの可能性も指摘されていますので、テロに巻き込まれないよう外務省や在アゼルバイジャン日本国大使館のホームページ、報道等を確認し、最新の情報を入手するよう努めてください。

イ アゼルバイジャンの一般治安情勢は比較的良好ですが、窃盗事件が発生しているため、外を出歩く際は周囲への警戒を怠らない、住宅やホテル等に滞在する場合にも確実に戸締まりを行うなど十分に注意してください。また、違法薬物の流通も確認されていますので、見知らぬ人物から声を掛けられた際などは、十分な緊張感をもって対応するよう心掛けてください。

ウ アゼルバイジャン領ナヒチバン自治共和国は、アゼルバイジャンのいわゆる「飛び地」であり、アゼルバイジャン側から空路で入ることができます。
 つきましては、これら地域への渡航、滞在に当たっては、危険を避けるため、十分注意してください。


3 滞在に当たっての注意
 滞在中は、下記の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、外務省、在アゼルバイジャン日本国大使館、現地関係機関等から最新情報を入手するよう努めるとともに、十分な安全対策を講じてください。

(1)渡航者全般向けの注意
 通常、アゼルバイジャンに入国するには査証が必要であり、空港でのアライバル査証、インターネットによる電子査証、または事前に駐日アゼルバイジャン大使館での申請のいずれかの方法で査証を取得する必要があります。
 渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 アゼルバイジャンに3か月以上滞在する方は、在アゼルバイジャン日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html
 3か月未満の旅行や出張等の際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時に在アゼルバイジャン日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html

(2)長期滞在者向けの注意事項
ア 住居の選定に当たっては、居住地域の治安、建物の構造等に留意するとともに、窓、扉、壁、施錠等に十分な防犯措置を施すようお勧めします。

イ 日常生活では、できるだけ目立たないように行動するとともに、身の周りの安全に十分注意してください。

ウ 不測の事態が発生した場合は、自宅、職場、ホテル等の安全な場所で、事態が鎮まるまで待機してください。また、不測の事態に備え、食料、飲料水を備蓄するとともに、旅券、貴重品及び衣類等をいつでも持ち出せるように準備し、退避手段についても常時確認しておいてください。不測の事態が発生した場合は、在アゼルバイジャン日本国大使館に連絡してください。

エ 正確な情報を入手するように努め、根拠のない噂に惑わされて動揺することのないようにしてください。


4 隣国のアルメニア、イラン、ジョージア及びロシアにもそれぞれ危険情報が発出されていますのでご留意ください。


(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5140
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在アゼルバイジャン日本国大使館
  住所:Hyatt Tower 3, 6th Floor, Izmir Str. 1033, Baku, Azerbaijan, AZ1065
  電話: (市外局番012)-490-7818/19
   国外からは(国番号994)-12-490-7818/19
  ファックス: (市外局番012)-490-7817又は490-7820
   国外からは(国番号994)-12-490-7817又は490-7820
  ホームページ: https://www.az.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html



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