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イラク
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情報種別:海外安全情報(危険情報)
本情報は現在有効です。

イラクの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)

2019年8月1日

【危険度】
●ニナワ県(以下に規定するニナワ平原経由幹線道路を除く),キルクーク県,サラーハッディーン県,アンバール県,バグダッド県(以下に規定するバグダッド国際空港敷地内及びインターナショナル・ゾーン(以下「IZ」という)を除く),ディヤーラ県,バービル県,ワーシト県,並びにクルディスタン地域(エルビル県,スレイマーニーヤ県及びドホーク県)のうちニナワ県,キルクーク県,サラーハッディーン県及びディヤーラ県との県境付近(以下に規定するニナワ平原経由幹線道路を除く)
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

●エルビル県エルビル市とドホーク県ドホーク市間を移動する場合に通過するニナワ県のカラク,バーダラシュ,ルビア及びバーダラを経由する幹線道路及びこれ以北のニナワ平原を通過する幹線道路(以下「ニナワ平原経由幹線道路」という),バグダッド国際空港からIZへの空港道路(ルート・アイリッシュ)及びIZ
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
(真にやむを得ない事情でこれらの地域を通過,またはIZに渡航・滞在する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)

●エルビル県(エルビル市並びにニナワ県,キルクーク県及びサラーハッディーン県との県境を除く),スレイマーニーヤ県及びドホーク県のうちトルコ,イラン又はシリアとの国境付近
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

●中南部・南部7県(カルバラー県,ナジャフ県,ディワーニーヤ県,バスラ県(バスラ国際空港敷地内を除く),ムサンナー県,ズィーカール県及びミーサーン県)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
(やむを得ない事情で現地に渡航・滞在する場合には,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)

●バグダッド国際空港敷地内(バグダッド国際空港敷地内のホテル及びイラク航空国際ビジネスセンターを含む),バスラ国際空港敷地内
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
(やむを得ない理由からこれら施設敷地内に立ち入る,または滞在する方は,専門家のアドバイスを受け,空港敷地内での滞在期間を必要最小限にする等,十分な安全対策を取ってください。)

●エルビル県エルビル市,スレイマーニーヤ県及びドホーク県のうちトルコ,イラン又はシリアとの国境付近並びにニナワ県,キルクーク県,サラーハッディーン県及びディヤーラ県との県境付近を除く地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

【ポイント】
●イラクでは,イスラム過激派組織ISIL(イラクとレバントのイスラム国)からの全土解放宣言が表明されていますが,ISIL分子によるテロが引き続き発生していること等を踏まえ,レベル3以上の地域は,原則,どのような目的であれ渡航は止めてください。
●昨今の中東情勢の緊張の高まりを受け,5月15日に米国国務省は,在イラク米国大使館及び在エルビル米国総領事館の不急の業務に従事する職員に対し,イラクから出国するよう指示しました。同19日には,IZの米国大使館付近にロケット弾が着弾する事案が発生しており,今後の地域情勢に注意を払う必要があります。
●イラクの中南部・南部ゥ県(特にバスラ県)やバグダッド県では,反汚職,公共サービスや高い失業率の改善等を求めるデモが恒常的に行われており,警戒が必要です。
●クルディスタン地域においては,同地域政府が発行する独自の査証にて滞在が認められているとの情報もありますが,同査証はイラク政府からの正式なイラク入国査証と認められてはおらず,同査証をもってクルディスタン地域以外のイラク国内に移動しようとする場合には,不法滞在となりますので,注意してください。

1 概況
(1)2014年6月以降, ISILがイラク北部及び西部を中心に勢力を拡大させていたことに対し,有志連合の支援を受けたイラク軍による掃討作戦を経て,2017年12月9日には,ISILからのイラク全土解放が宣言されたものの,イラクには未だ3,000名を超すISILの残党が存在するとの見方もあり,ニナワ県,アンバール県,サラーハッディーン県,キルク−ク県等の一部地域では,テロ事案が頻発しています。

(2)イラクの中南部・南部ゥ県(特にバスラ県)やバグダッド県では,反汚職,公共サービスや高い失業率の改善等を求めるデモが恒常的に行われています。2018年7月上旬から9月には,バスラ県バスラ市及びその近郊で,過激化したデモ隊と治安当局との断続的な衝突により多数の死傷者が発生しました。例年,気温が上昇する夏期の間はデモの件数が増加しており,また,金曜日・土曜日や夜間帯にデモの規模が拡大する傾向にありますので,移動もできるだけ避けるなど最大限の警戒が必要です。

(3)イラク国内の治安情勢は,周辺諸国等の動向等に影響されやすく,比較的安定している地域においても,急速に悪化する可能性があります。

2 地域別情勢
(1)ニナワ県(ニナワ平原経由幹線道路を除く),キルクーク県,サラーハッディーン県,アンバール県,バグダッド県(バグダッド国際空港敷地内及びIZを除く),ディヤーラ県,バービル県,ワーシト県並びにクルディスタン地域(エルビル県,スレイマーニーヤ県及びドホーク県)のうちニナワ県,キルクーク県,サラーハッディーン県及びディヤーラ県との県境付近(ニナワ平原経由幹線道路を除く) 
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

ア ISIL勢力への「勝利宣言」はなされたものの,イラク北部及び西部のニナワ県,キルクーク県,サラーハッディーン県,ディヤーラ県,アンバール県では,米軍の支援を受けたイラク治安部隊等によるISIL残党の掃討作戦が継続しており,7月7日からは「勝利の意志作戦」と呼ばれる大規模な掃討作戦が開始されました。一部地域では,イラク軍などによる空爆も行われていますが,ISIL分子による治安部隊や一般市民に対するテロ等が続いており,多数の死傷者が発生しています。
また,これらの地域では,幹線道路や市街地等のみならず,あらゆる場所で爆破,放火,銃撃といった事件が多数報告されています。

イ バグダッド県では,イラク政府による首都治安対策の強化により,テロ事案件数は大幅に減少していますが,いわゆるバグダッド・ベルト地域(バグダッド県周辺部)では,テロ・犯罪事案が依然として発生しています。バグダッド市内においても,5月9日にサドルシティー地区においてISILによる犯行と考えられる自爆テロにより多数の死傷者が発生しており,引き続き不安定な治安状況が続いています。
また,金曜日・土曜日を中心に反汚職や公共サービス改善を求める大規模デモが頻繁に行われています。

ウ バービル県やワーシト県では,バグダッド・ベルトに近い地域において,ISILなどの反政府組織による活動・拘束事案が引き続き報告されています。
 
エ これらの地域への渡航は,いかなる目的であれ止めてください。また,既に同地域に滞在されている方々は,直ちに退避してください。

(2)エルビル県エルビル市とドホーク県ドホーク市間を移動する場合に通過する,ニナワ県のカラク,バーダラシュ,ルビア及びバーダラを経由する幹線道路及びこれより以北のニナワ平原を通過する幹線道路(ニナワ平原経由幹線道路),バグダッド国際空港からIZへの空港道路(ルート・アイリッシュ)及びIZ 
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
(真にやむを得ない事情でこれらの地域を通過,またはIZに渡航・滞在する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)

ア バグダッド国際空港からIZへの空港道路(ルート・アイリッシュ)上には,イラク治安当局による検問所が設けられているものの,最近になって警備用T-Wall(防護壁)が撤去されている上,過去には爆破事案が発生しており,引き続き警戒が必要です。また,一部政府機関及び外国公館が所在するIZはイラク治安当局による厳重な安全管理の結果,治安は安定していますが,昨今の中東情勢の緊張の高まりを受け,5月19日には米国大使館周辺にロケット弾が着弾しており,また,過去にはデモ隊が検問所を飛び越えて乱入したこともあるので,警戒が必要です。
なお,2019年6月4日以降,IZ内の一部幹線道路が恒常的に一般市民に開放されています。

イ 真にやむを得ない事情でこれらの地域を通過またはIZに渡航・滞在する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。具体的には,実際の渡航・滞在に先立って,現地事情に詳しい民間警備会社等の安全・治安対策の専門家と相談を行い,移動には防弾車両の使用を含む必要な身辺警護措置や防護措置を講じ,厳重な警備体制が敷かれている宿泊施設を利用するなどの十分な安全対策をとってください。
また,夜間はテロ及び一般犯罪の脅威が高まるため,日没後の移動は厳に避けてください。

(3)エルビル県(エルビル市並びにニナワ県,サラーハッディーン県及びキルクーク県との県境を除く),スレイマーニーヤ県及びドホーク県のうちトルコ,イラン又はシリアとの国境付近,
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

ア クルディスタン地域は比較的安定していますが,ISIL分子の活動が活発化しているキルクーク県,サラーハッディーン県,ディヤーラ県,ニナワ県と接しており,特にエルビル県南部やスレイマーニーヤ県内では,ISIL分子の逮捕や隠れ家の摘発が散発的に報じられています。テロ活動の継続などが治安に及ぼす影響に注意が必要です。

イ クルディスタン地域北部のトルコ,イラン又はシリアとの国境付近,エルビル県北部山岳地帯においては,トルコの反政府武装組織であるクルディスタン労働党(PKK)の拠点に対するトルコ軍による空爆や掃討作戦が断続的に実施され,周辺住民が空爆の巻き添えとなる例も報告されています。
また,過去に周辺国より陸路でクルディスタン地域に越境した日本人が相次いで拘留される事案が発生しています。このほか,シリアとの国境付近では,多数のシリア難民がクルディスタン地域に流入しており治安情勢は流動的です。
ウ これらの地域への渡航は,いかなる目的であれ止めてください。

(4)中南部・南部7県(カルバラー県,ナジャフ県及びディワーニーヤ県,バスラ県(バスラ国際空港敷地内を除く),ムサンナー県,ズィーカール県及びミーサーン県)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
(やむを得ない事情で現地に渡航・滞在する場合には,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。)

ア バスラ県北部のハルサ地区及びバスラ市内等においては,部族間での衝突が引き続き多発しており,対戦車砲や自動小銃などの重火器も使用され,死傷者が発生しています。また,バスラ市においては犯罪集団による身代金目的の誘拐,強盗,殺人事件が多発しています。

イ イラク中南部諸県では,2018年7月から9月にかけて,反汚職,公共サービスや高い失業率の改善等を求める抗議デモが断続的に行われ,バスラ県では,過激化したデモ隊と治安当局との衝突により多数の死傷者が発生したため,一時,夜間外出禁止令が発出される事態となりました。例年,気温が上昇する夏期の間はデモが増加する傾向にあり,特に金曜日・土曜日や夜間帯の移動は避けるなど,デモへの最大限の警戒が必要です。

ウ やむを得ない事情でこれらの地域に渡航・滞在する場合は,所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。具体的には,実際の渡航・滞在に先立って,現地事情に詳しい民間警備会社等の安全・治安対策の専門家と相談を行い,移動には防弾車両の使用を含む必要な身辺警護措置や防護措置が講じ,厳重な警備体制が敷かれている宿泊施設を利用するなどの十分な安全対策をとってください。また,夜間はテロ及び一般犯罪の脅威が高まるため,日没後の移動は厳に避けてください。

(5)バグダッド国際空港敷地内(バグダッド国際空港敷地内のホテル及びイラク航空国際ビジネスセンターを含む),バスラ国際空港敷地内
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
(やむを得ない理由からこれら施設敷地内に立ち入る,または滞在する方は,専門家のアドバイスを受け,空港敷地内での滞在期間を必要最小限にする等,十分な安全対策を取ってください。)

ア バグダッド国際空港敷地内(バグダッド国際空港敷地内のホテル及びイラク航空国際ビジネスセンターを含む)は,イラク治安当局により厳重な警戒警備がなされています。具体的には,空港と空港敷地内施設(敷地内にあるホテル及びイラク航空国際ビジネスセンター)の外周はコンクリート壁で隔離され,また,空港敷地内に至る道路には複数の検問所が設置されています。基本的に高いレベルでの安全確保がなされていますが,周辺では度々爆発事案が確認されています。

イ バスラ国際空港敷地内は,厳重な警戒警備がなされています。具体的には,空港敷地の外周をコンクリート壁又はフェンスで隔離され,また,空港敷地内に至る道路に検問所が設置され,事前許可が無い一般車両はアクセス出来ないようになっています。基本的には高いレベルでの安全確保がなされていますが,2018年にバスラ市内でのデモが過激化した際には,空港敷地近くにロケット弾が着弾する事件が発生しています。

ウ やむを得ない理由からこれら施設敷地内に立ち入る,または滞在する方は,専門家のアドバイスを受け,空港内での滞在期間を必要最小限にする等,十分な安全対策を取ってください。

(6)エルビル県エルビル市,スレイマーニーヤ県及びドホーク県のうちトルコ,イラン又はシリアとの国境付近並びにニナワ県,キルクーク県,サラーハッディーン県及びディヤーラ県との県境付近を除く地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

ア クルディスタン地域政府(KRG)がクルディスタン地域の独立を問う住民投票を2017年9月に実施したことにより,連邦政府との対立が続き,治安情勢が不安定化しましたが,その後,両者の間で諸懸案(国境管理,税関,空港,石油収入,公務員給与や予算配分の問題等)の解決に向けた協議が断続的に継続しており,現在は沈静化しています。2019年7月10日にマスルール・バルザーニーを首相とする新クルディスタン地域政府が発足し,今後の連邦政府との関係が注目されます。

イ エルビル市においては, 2018年3月1日,政治的背景が疑われる爆弾テロが発生し,同年7月23日には,エルビル県庁舎がテロリスト3名に襲撃され,人質1名が死亡する事案が発生しています。また,2019年7月17日には,レストランで発砲事件が発生し,トルコ総領事館職員1名を含む3名が殺害されています。

ウ これらの地域への不要不急の渡航は止めてください。

3 滞在にあたっての注意
(1)イラクにおいては,邦人がテロ事件や誘拐等不測の事態に巻き込まれた場合,治安情勢,通信,移動制限の問題等から,在イラク日本国大使館による邦人保護業務が制約される状況にあります。金曜日・土曜日及び夜間はテロ及び一般犯罪の脅威が高まるため,金曜日・土曜日及び日没後の移動は厳に避けてください。十分な安全対策を取ることのできない場合,渡航・滞在は取りやめてください。

(2)真にやむを得ない理由によりイラクに渡航・滞在する場合には,政府機関,所属団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策をとってください。また,緊急時の連絡のため,短期の滞在であっても必ず在イラク日本国大使館(embjp.ryoji.iraq@bd.mofa.go.jp )に渡航・滞在する方の氏名等人定事項,渡航・滞在日程,宿泊・滞在先,連絡可能な電話番号,Eメールアドレス,警備会社名等を届け出るとともに,現地において在イラク日本国大使館と緊密に連絡をとってください。また,常に最新の情報の入手に努めるなど十分に注意してください。

(3)入国手続は,事前の通告なく変更されることがあります。査証の取得及び入国後の査証種類別の手続に係る最新の情報については,駐日イラク大使館(03-5790-5311)に確認してください。イラク北部クルディスタン地域においては,同地域政府が発行する独自の査証にて滞在が認められているとの情報もありますが,同査証はイラク政府からの正式なイラク入国査証と認められておらず,同査証をもってクルディスタン地域以外のイラク国内に移動しようとする場合には,不法滞在となりますので注意してください。

(4)3か月以上滞在する方は,在イラク日本国大使館又は在エルビル日本国領事事務所が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。
3か月未満の渡航の際には,渡航先の最新の安全情報や,緊急時の在イラク日本国総領事館又は在エルビル日本国領事事務所からの連絡を受け取ることができるよう,上記3(2)の届けとは別に外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5139
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047 
○海外安全ホームページ
 http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
 http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

(現地大使館連絡先) 
○在イラク日本国大使館
 住所:International Zone, Baghdad, Iraq
 電話:(870-722)-543-197(衛星電話),077-0494-2018(夜間等緊急 を要する場合)
    国外からは(国番号964)-77-0494-2018(夜間等緊急を要する場合)
 FAX:(870-782)-174-466(衛星電話)  
 ホームページ:http://www.iraq.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
 メールアドレス:embjp.ryoji.iraq@bd.mofa.go.jp


○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/

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