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● 犯罪発生状況、防犯対策
1 犯罪発生状況
(1)概況
ドミニカ国(※同じカリブ海地域の「ドミニカ共和国」とは別の国で、英語では「the Commonwealth of Dominica」)は、人口約7万2千人の島嶼国です。カリブ地域の中では比較的治安が良いとのイメージを持たれていますが、人口当たりの凶悪犯罪発生率は日本に比べて非常に高い水準にあります。リゾート地だからと油断せず、状況や場所に応じた基本的な防犯意識を持つことが不可欠です。
(2) 犯罪統計と治安の変動
現地警察当局等の統計によると、国内の殺人事件数については2022年の17件から、2024年には10件へと一時減少がみられたものの、2025年に入ると9月までに14件(うち大半が銃器使用)と再び増加傾向に転じています。これらの事案の多くは、国内に大規模な組織こそ存在しないものの、地域的な小規模ギャングによる薬物取引や縄張り争いに起因するものです。観光客がこうした抗争に直接巻き込まれる事例は限定的ですが、夜間の不要不急の外出や危険地域への立ち入りは避けるなど、基本的な防犯対策を心がけてください。
(3) 違法薬物・銃器と一般犯罪
ドミニカ国がコカイン等の国際的な薬物輸送ルートの中継点となっている実態が浮き彫りになっており、2025年9月には現地警察と地域安全システム(RSS)の合同作戦により、国内最大規模となる1,732kgのコカインおよび多数の銃器が押収されるなど、密輸事件が続発しています。日常的には、こうした組織犯罪の余波による治安悪化への警戒に加え、観光客の隙を狙った置き引きやひったくり、住宅・ホテル客室への侵入盗(空き巣)などの窃盗事件、および夜間の対人強盗被害に注意が必要です。
2 防犯対策
(1) 安全のための基本原則(行動指針)
犯罪被害に遭わないためには「自分の身は自分で守る」という心構えが何よりも重要です。日頃から最新の治安情報を収集し、危険な場所には近づかず、多額の現金や貴重品は持ち歩かないことを徹底してください。特に「目立たない」「用心を怠らない」「行動を予測されない」の原則を常に意識してください。
(2) ビーチ・屋外での防犯と貴重品管理
ビーチや観光地では、旅行者の隙を狙ったひったくりや置き引き、住宅・ホテル客室への侵入盗が報告されています。海辺で過ごす際は、貴重品を砂浜に放置せず、必ず肌身離さず持ち歩いてください。車の鍵や少額の現金、身分証などを入れて持ち運べる防水バッグ等を活用し、身につけたまま遊泳するなどの対策が有効です。また、観光地では周囲に注意を払い、常に自分の荷物が視界に入る位置にあるよう心掛け、高価な装飾品や多額の現金を不用意に持ち歩かないようにしてください。
(3) 車両・交通機関利用時の防犯
車両での移動や駐車時にも注意が必要です。乗車前は必ず付近に不審者がいないか確認し、乗車後は速やかにドアをロックしてください。路上で客引きを行う無許可営業とみられる車両の利用は避けてください。移動の際は、ホテルやツアー会社を通じて手配された信頼できる登録業者(登録番号ステッカーのあるタクシー等)を優先的に利用し、運賃は乗車前に確認するか、遅くとも乗車後すみやかに確定させてください。また、ドミニカ国は山や谷を縫うように狭路や急カーブが続き、悪天候時の崖崩れ・落石リスクも高いため、車両移動時の安全確保には特段の注意を払ってください。
(4) 銃器犯罪への対処
直近の犯罪では大半に銃器が使用されるなど、未登録銃器の蔓延が課題となっています。万が一、銃声を聞いたり、銃撃事件の現場に遭遇したりした際は、絶対に抵抗しないでください。まずは直ちにその場から離れて逃げ(Run)、近くの頑丈な建物や物陰に身を隠して(Hide)安全を確保することを最優先としてください。自身の生命を守るため、決して無理に立ち向かうようなことはせず、状況が落ち着くまで身を潜めて救助を待つことが肝要です。安全が確保できた後にのみ、警察等へ通報してください。
(5) 危険地域および夜間外出への注意
街灯の少ない夜間の路地、日没後の人気のない海岸、繁華街の裏通りなどについては、犯罪事案の発生やギャングの縄張り争いに巻き込まれるリスクを排除できないため、治安上注意を要する地域として認識されています。 こうした地域について、現地では「正当な理由がない限り立ち寄らない」のが防衛的行動の基本とされています。やむを得ず立ち入る必要がある場合でも、日中の明るい時間帯に限定し、用件を迅速に済ませて速やかにその場を離れるようにしてください。特に日没後の海岸や閑散としたビーチ周辺、夜間の繁華街は治安リスクが急激に高まるため、夜間は近づかないことを強くおすすめします。また、観光地以外の山間部であっても、過去に外国籍旅行者が暴力犯罪の被害に遭った事例があることを認識し、リゾート地だからと油断せず、「100%安全な場所は存在しない」という意識を持って常に周囲への警戒を怠らないようにしてください。
3 外国人の被害例
日本人旅行者に対する凶悪犯罪の例は少ないものの、欧米人旅行者が重大事件に巻き込まれる事例は発生しています。2023年末には、山間部において外国籍の旅行者夫婦が殺害・遺棄される事件が発生し、容疑者として米国人が逮捕・起訴されました。観光地以外の地域であっても、外国人が暴力犯罪の被害に遭う可能性を認識し、常に周囲への警戒を怠らないようにしてください。
4 テロ・誘拐
ドミニカ国におけるテロ・誘拐については、「テロ・誘拐情勢」( https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_289.html )をご確認ください。
5 安全の手引き
在バルバドス日本国大使館が作成した「安全の手引き」(https://www.bb.emb-japan.go.jp/itpr_ja/anzentebiki.html )をご参照ください。
- ○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
- ○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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