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● 犯罪発生状況、防犯対策

1 一般的な治安状況
(1)ホニアラ市
 2000年の暴動発生後、2003年から2017年まで、オーストラリアを主体とする太平洋諸島フォーラム(PIF)加盟国の警察・軍隊で構成される多国籍治安維持部隊「ソロモン地域支援ミッション」(RAMSI)がソロモンに派遣され、銃器回収、武装集団リーダー等の逮捕、武装解除が行われたことにより、治安情勢は大幅に改善されました。
 しかし、2021年11月、反政府デモに起因して大規模な暴動が起こり、首相邸、警察署、チャイナタウン等が焼き討ちに遭い、相当数の被害が発生しており暴動中に死亡者も出ています。豪州等から、軍・警察が派遣され一旦沈静化しましたが、引き続き注意が必要です。
 通常、首都ホニアラ市内は、日中は市内を歩いても治安上、特段の不安を感じることはありません。しかしながら、泥酔者や薬物中毒者による突発的なけんかから発展した傷害事件に居合わせて被害に遭うことが日常的にありますので、外出の際は注意が必要です。

(2)ホニアラ市郊外
 ホニアラ市郊外の事件・被害の報告は、市内よりも比較的多く、依然として治安面の問題が発生する可能性は排除できません。また、ソロモン全土の問題として、土地所有制度が法的に未整備であることにも留意する必要があります。具体的には、知らない土地に入り込むと、土地所有者を名乗る人物が現れ、立入り料金と称して多額の現金を要求してくることがあります。ソロモン政府は、土地所有制度の整備に取り組んでいますが、現時点では解決が見られていません。
 このような問題があり、ホニアラ市郊外を訪れる際は、事前の情報収集や目的地の地元民の協力など、周到なアレンジが必要不可欠です。

2 一般犯罪の手口例
 一般犯罪の手口としては、留守宅や深夜または早朝の時間帯を狙った建物侵入、複数人によるものや女性を狙った強盗、泥酔を起因とした計画性のない突発的な暴行などがあります。たまたま犯罪発生現場に居合わせ、結果的に被害に遭う事例もあります。具体的な犯罪の傾向、手口例は次のとおりです。
(1)傷害事件は、口論から素手による殴り合いや投石、時としてナイフや鉄パイプ等の凶器使用に発展する場合があります。
(2)一般的な給与支払日である毎月第1週から第4週いずれかの木曜日や週末の金曜、土曜の深夜等に事件が多く発生しています。また、クリスマス前後や年末年始も犯罪が増加する傾向にあるため、この時期には特に注意が必要です。
(3)空き巣、スリ、ひったくり、置き引き、車上荒らし等、人目のつかない場所や注意散漫になる人混みの中での犯行が多く、特にホニアラ中央市場付近やホニアラ空港付近、ゴルフ場付近では頻繁に被害が発生していますので、注意が必要です。
(4)在宅中の侵入強盗も発生していますので、セキュリティフェンスや鉄格子、二重ロック等の厳重な警備の家屋・宿泊先の確保、警備員配置が必要となります。

3 一般的な防犯対策
(1)多額の現金を持ち歩かない。
(2)単独・複数人を問わず、夜間の徒歩移動は避ける。
(3)ナイトクラブ、バー等の泥酔者と遭遇する可能性の高い場所には極力近づかない(外国人などが集まるバーは比較的安全ですが、窃盗被害が多数報告されていますので、十分注意してください)。
(4)住居の施錠を徹底する。万が一、強盗に入られた場合は、犯人が武器を所持している可能性があるので、生命の安全を第一に考え、抵抗しない。また、予防策として、警備員を雇用する、警備犬を飼う、仮に犯人に侵入された場合に備えて避難経路をあらかじめ確認しておくなどの対策を講じる。
(5)正確な治安情報を入手する。
 大きな事件が発生すると、市中での噂が先行することがあります。現地では「ココナッツニュース」と呼ばれ、事件によっては大げさに脚色され、事実とは異なる情報が出回ることがありますので、注意が必要です。また、近年ではSNSによるフェイクニュースの拡散も見られますので、ソース不明の情報にも注意する必要があります。
 日頃からラジオ、新聞、インターネット、ホテル従業員、現地旅行代理店、在ソロモン日本国大使館等から、正確な情報を収集することをおすすめします。加えてフィジー、オーストラリア、ニュージーランドのメディアによる報道があります。なお、事件によっては、全く新聞報道などがなされないこともありますので注意が必要です。凶悪事件等が発生した場合、在ソロモン日本国大使館からも領事メールによって状況をお知らせしています。この領事メールは、在留届および「たびレジ」に登録されたメールアドレス宛てに配信されます。

4 テロ・誘拐
 ソロモンにおけるテロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_072.html )をご確認ください。

※在留邦人向け安全の手引き
 在ソロモン日本国大使館が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」
https://www.sb.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consulate_j.html )もご参照ください。


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