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● 犯罪発生状況、防犯対策
1 犯罪発生状況
ヨルダンは、中東地域の中では治安が比較的安定している国の一つと言われていますが、近年、失業者の増加等の社会問題を背景に犯罪発生件数は高い数値で推移しています。ヨルダン公安総局によれば、2024年の犯罪総件数は23,982件と、前年比+1198件/+5.26%増加しています。ることから、今後、犯罪発生件数がさらなる増加傾向に転じる可能性を見据え、犯罪発生状況を注視していくことが必要です。
2 日本人の被害例
空き巣、暴行、痴漢、投石、ジョギング中や観光地等での強盗被害などが報告されている他、タクシー乗車時に運転手からいやがらせを受けた等の事例が報告されています。
3 防犯対策
犯罪被害に遭わないためには「自分の身は自分で守る」との心構えを持ち、最新の治安情報収集に努める、危険な場所には近づかない、多額の現金・貴重品は持ち歩かない、見知らぬ人物を安易に信用せずに警戒するなど、常に防犯を意識した行動をとることが重要です。次の点に留意して犯罪被害に遭わないように注意してください。
(1)窃盗犯対策
空き巣や強盗、ひったくりなどは、特にアンマン市内のスウェイフィーヤ地区、シュメイサーニ地区、アブドゥーン地区、ウンム・ウゼイナ地区などのビジネス街や高級住宅街において発生しています。防犯対策として以下のことを念頭において十分気をつけてください。
ア 空き巣や強盗、事務所荒らし等侵入盗への対策
○アパートは、所在地の安全性、周辺施設に対する警備状況を勘案し、可能であれば、侵入が難しい上層階を選定する。
○窓、ベランダにシャッターがついている場合、外出時や夕方にはシャッターを下ろす。
○就寝時含め、常時施錠(玄関ドア、窓、ベランダ等)する(就寝中の盗難被害の多くは、就寝前にドアを施錠していなかった、または、施錠したかどうか覚えていない時に発生している)。
○警備強化、鍵の強化(交換、複数、チェーン錠など)、防犯カメラや防犯ブザー等防犯器具の設置等を行う。
○貴重品は分散して保管する。
○自宅付近において、不審者がいないか常に確認する。
○自身の個人情報や行動日程を、軽々しく口外しない(アパートの管理人や個人の使用人が、手引きしているケースもある)。
なお、帰宅した際にドアが壊れている等、侵入された形跡がある場合は、まだ部屋内に犯人が留まっていることも想定されますので、絶対に一人で中に入らず警察に連絡後、警察官の到着を待って家の中に入り、被害状況を確認してください。
イ ひったくりや路上強盗への対策
○自分も被害に遭うかもしれないという意識を持つ。
○徒歩で移動する際は、周りの様子に十分注意する。特に後方からゆっくり走ってくる車両、近くに来て急にスピードを緩める車両等には注意する。
○貴重品が入っている物(ハンドバッグ等)は、車道の反対側に持つようにする。
○ひったくりや強盗に遭った際には、絶対に抵抗しない(興奮した犯人から暴行を受けたり、ひったくりに遭った際にバッグ等を離さず、車両に引きずられたりすることで怪我を負う危険性がある)。
(2)銃器犯罪対策
ヨルダンでは、銃器の所有は許可制となっていますが、実際には無許可で保有されている銃器が広く出回っています。銃器による発砲事件は、2024年中に1,730件発生しています。強盗等の被害に遭った際には、「相手は銃を所持している可能性がある」ということを念頭におき、絶対に抵抗はせず、冷静な対応を心掛けてください。また、怨恨による銃器を用いた殺人、傷害事件も発生していることから、知り合い、顔見知りであっても、平素から口論や喧嘩等のトラブルを避け、相手から無用な恨みを買わないようにすることも肝要です。
また、毎年夏に行われるタウジーヒ(当国大学進学資格試験)の結果発表後には、一部の市民が祝砲を放ち、付近住民が流れ弾によって負傷したり、住居が破損したりする被害が出ることがあります。そのほか、選挙などのイベントでも銃器の使用が企図されることがあります。2024年11月に行われた下院選挙の結果に対し、選挙結果に不満をもつ人々が集会を行いましたが、その現場において複数の銃器が押収されました。2020年11月の下院議会選挙後には、選挙結果を受けた祝賀会や結果に対する抗議集会において、空に向け銃を乱射する行為がありました。加えて、結婚式などの祝い事の場において、祝砲として上空に向けて銃器を発砲する慣習も地方を中心に確認されています。
銃器が広く出回っていることも踏まえ、祝事やイベントで盛り上がっている場所など、多くの人が集まっている場所には極力近づかないようにしてください。
(3)性犯罪対策
ヨルダンにおける性犯罪は、警察に被害届が提出されていないケースが多く、その数は年間5,000〜6,000件と言われています。また、ヨルダン人、外国人を問わず、性犯罪や性的いやがらせ(声かけ、追従行為、身体接触等)が多く発生しており、邦人が性被害に遭遇することも報告されています。性被害にあったのは自分のせいと思わないようにしてください。悪いのは加害者です。被害に遭ってしまった場合には、助けを求めることを恐れないようにしてください。警察への被害届の提出方法、医療機関の案内など、プライバシーに最大限の配慮をして、最良の方法を一緒に考えるお手伝いをさせていただきますので、在ヨルダン日本大使館に相談をしてください。
性被害に遭遇した事例としては、以下のような場合があります。
○現地ガイドに遺跡内をロバに乗った状態で案内されていたが、人気のない場所に連れて行かれ、わいせつな行為をされた。
○イードの祝賀ムードで盛り上がっている繁華街において、たむろしていた若い現地人男性に囲まれ、キスを迫られるなどの被害に遭った。
○昼間の住宅街を徒歩で移動中、現地人に声をかけられ執拗に追従されたり、わざとぶつかられ体を触られたりした。
4 その他
(1) 2024年9月及び2025年9月、イスラエル・ヨルダン国境付近のイスラエル側のアレンビー橋)検問所で、イスラエル人がヨルダン人トラック運転手に拳銃で射殺される事件が起きています。また、2024年10月にも死海南部のヨルダン・イスラエル国境付近で、ヨルダン人2名がイスラエル兵を銃撃するという事件が発生しています。
また、アンマン市内アル・ラービエ地区においても、2024年11月、薬物常習者が巡回中の警察官を銃撃する事件が起き、結果、3名の警察官が負傷しました。
(2)2022年には、南部マアーン県において警察官1名がデモ規制中に殺害されました。さらには、同事件の被疑者検挙に赴いた治安機関員と犯人グループとの間で銃撃戦となり、治安機関員3名が殉職する事件が起きました。2018年8月にも、首都アンマンに隣接するバルカ県のフヘイス市において爆弾テロ事件が発生し、同事件の関係先(バルカ県サルト市)に対する強制捜査時に銃撃戦が発生する等、治安機関や民間施設を標的としたテロ計画が確認されています。このほか、観光客を標的とした事件として、2019年11月6日、アンマン北方約30キロに位置する観光地ジェラシュのローマ遺跡において、刃物を使用した観光客等に対する無差別襲撃テロが発生し、8名(外国人観光客4名、観光関係者2名、警察官2名)が負傷しています。
このような情勢を十分に認識して、テロ・誘拐をはじめとした各種犯罪に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
- ○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
- ○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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