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● 犯罪発生状況、防犯対策

 この安全対策基礎データでは、台湾に滞在する期間が3か月未満の短期渡航者(観光客、出張者、修学旅行生等)を主な対象とする情報を掲載しています。台湾に3か月以上滞在される長期渡航者は、公益財団法人日本台湾交流協会(以下「日本台湾交流協会」という。)台北事務所および高雄事務所が在留邦人を対象に作成した「台湾在留邦人安全の手引き」も併せてご活用ください。

1 犯罪発生状況
(1) 社会・治安情勢
 台湾では、一部の団体等が、日本台湾交流協会台北事務所周辺において、我が国との歴史等に関連し、散発的に抗議活動を行っていますが、一般市民全般の対日感情は良好であると言えます。
 また、台湾の治安情勢は、比較的安定していると言えます。しかし、警察当局の統計(2020年)によると、刑法犯認知件数は25万9,713件と、人口10万人当たりの刑法犯認知件数は日本の約2.3倍となっています。日本の安全に慣れ親しんだ日本人が予想もしない事件・事故に巻き込まれるケースも見受けられることから、滞在中は十分な注意が必要です。

(2) 日本人の犯罪被害
 日本台湾交流協会が把握しているところでは、日本人の犯罪被害として、主に以下の犯罪類型や事例があります。
ア 窃盗
 日本人が被害に遭いやすい犯罪です。過去には、日本人、韓国人等の観光客を狙った中国人、ベトナム等の東南アジア人やペルー人等の窃盗グループを確認しているとの情報提供を警察当局より受けています。また、日本人の被害状況を見ると、スリ、置引き、仮睡者ねらい(飲酒等で寝込んでいる人の所持品を狙う)、車上ねらい等の手口が確認されています。
 このうち、特に注意すべき手口はスリです。過去には、日本人に故意にぶつかり、日本人の注意を逸らした隙に別の者が日本人のバッグから財布を盗んだり、店内で会計待ちの列に並んでいる日本人の背中を突いて前に詰めろといった仕草で促しつつバッグから財布を盗んだりするなど、組織的かつ巧妙にスリを行うグループも確認されています。日本人がよく訪れる観光スポット(故宮博物院、忠烈祠、中正紀念年堂、龍山寺、永康街、台北101、西門町、士林夜市、饒河夜市、九?)、各飲食店、空港や駅等では、特に財布、旅券(パスポート)等の所持品に細心の注意を払ってください。
 また、置引きの被害も複数確認されています。例えば、日本人が空港の到着ロビーで知人と談笑している間、ビュッフェ形式のレストランで席を確保するために荷物を置いたまま不在にしている間、レストランで椅子にバッグをかけたまま食事をしている間等に被害に遭っています。
 なお、盗難の被害に遭った財布の中のクレジットカードが不正に利用されたという事例があることから、クレジットカードの利用停止の手続を早急に行って二次被害を防ぐようにしてください。
イ 傷害
 過去には、台北市内の林森北路において、日本人が交通上のトラブルから台湾人の運転手と口論になり、背後から刃物で背中等を切りつけられるという事案が発生しています。林森北路等の繁華街でお酒を飲む際には、トラブルに巻き込まれないように注意してください。
ウ 強制わいせつ
 過去には、台北市内のマッサージ店において、日本人女性がマッサージの施術中に強制わいせつの被害に遭う事案が発生しています。日本のガイドブックやインターネットサイトに掲載されている店であっても安心せず、着衣を必要以上に脱がせようとする、不自然に身体を触られるなどの不審な点があれば、当該店員や店の責任者にその場で指摘したり、拒絶の姿勢をはっきりと示したりするほか、状況に応じて警察に通報するようにしてください。
エ 詐欺・恐喝
 過去には、日本人がいわゆるマッチングアプリや語学学習アプリを使って知り合った相手から、金銭を脅し取られたり、騙し取られたりする事案が発生しています。このほか、台湾では、業者や役所等を装って送信された携帯電話へのショートメールを通じて金銭を騙し取ろうとする事案が見られています。アプリを通じて知り合った相手や受け取ったショートメッセージで金銭を要求されても、安易に支払わないように注意してください。
 
2 防犯対策
 台湾では、「日本人は裕福で多額の現金や貴重品を持っている」というイメージを持たれることがあります。一般的には、親日的な人々が多く、日本語や日本製品も多く見られ、海外旅行先の一つとして日本人に人気のある台湾ですが、犯罪に巻き込まれないために、以下の点に特に留意して、油断することなく防犯意識を常に高め、「自分の身は自分で守る」という心構えを忘れず行動することが大切です。
○多額の現金や貴重品は持ち歩かない、現金等は人前では不用意に見せない。
○目立たない服装や行動を心がける、過度な肌の露出は避ける。
○夜間には、人通りの多い場所を選んで歩き、人通りの少ない場所や薄暗い場所を通らない。
○財布、旅券等を入れたバッグ(特にショルダーバッグ)を携帯する際には、身体の前で抱えるなど、取り出し口が自分の視界に常に入るように工夫する。
○相手が日本語を話す場合でも、見知らぬ人の誘いには乗らず、執拗な誘いは毅然と断る。
○過度な飲酒は控えるとともに、飲酒後に冷静な判断力を欠く際には、宿泊ホテルにまっすぐ帰る。
○強盗等の被害に遭った場合には、抵抗せず、生命・身体の安全を最優先する。

3 テロ対策
 外務省海外安全ホームページ「テロ・誘拐情報」の台湾のページ(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_008.html )を参考としてください。

※台湾在留邦安全の手引き
 日本台湾交流協会が在留邦人向けに作成した「安全の手引き」
https://www.koryu.or.jp/safety/safety/guidance/)

4 旅券の紛失防止
 盗難または遺失の判断がつかないものの、日本人旅行者が旅券を紛失する事案が見られます。日本台湾交流協会が把握している旅券の紛失事例を見ると、以下のような特徴が挙げられます。
○九?、夜市等の大勢の観光客で混み合う観光地において旅券を紛失する。
○乗車したタクシーに旅券が入ったバッグを置き忘れる。
○空港等での両替時に本人確認のために旅券を提示し、そのまま置き忘れる。
○泥酔するまで酒を飲んだ後に路上で寝込み、旅券が入ったバッグを紛失する。
○ナイトクラブに入場する前に旅券を提示し、店内で酔っ払って紛失する。
 上記に見られるように、旅券の紛失は所持者本人の不注意によるものが大半を占めます。旅券を紛失した場合、台湾当局への届出に加え、どうしても急ぎ帰国の必要がある場合には、「帰国のための渡航書」の申請が必要となります。渡航書申請のためには、戸籍謄本等の入手が必要となるなど、申請手続には多くの時間と労力を要します。また、日本の旅券は国際的な信用度が高く、紛失した旅券は偽変造され、不法な出入国等の犯罪や国際テロを助長するおそれがあります。台湾滞在中は、上記の特徴を参考に、旅券が手元にあることを随時確認して紛失防止に努めてください。

5 交通事故発生状況
(1) 交通事故情勢
 台湾では日本に比べ、交通ルールやマナーが遵守されていない場面に遭遇することが多くあります。警察当局の統計(2020年)によると、年間の交通事故発生件数は36万2,393件となっております。台湾の人口は日本の人口の約5分の1であるにもかかわらず、2020年の交通事故発生件数は日本での発生件数(30万9,178件)を上回っており、交通事故に遭うリスクが日本より高いと言えることから、外出する際には十分な注意が必要です。

(2) 日本人の交通事故
 過去に、深夜、台北市内の交差点において、日本人が交通事故に遭い、重傷を負う事案が発生していますが、上記日本人は青信号で横断歩道を渡っている際に事故に遭っています。他にも日本人が夜間帯に道路を横断している際に交通事故に遭って亡くなった事案、日本人が車両を運転して交通事故を起こして亡くなった事案等もあります。

(3) 交通事故対策
 重要なことは、日本と台湾の交通事情や習慣の違いを明確に意識することであり、以下の点に特に注意してください。
○自動車の運転席は左側にあるとともに、日本とは逆側の右側通行である。
○台湾人のドライバーは、歩行者よりも車両を優先する傾向があり、日本と比較すると運転マナーが良くない。
○信号待ちの際は、交差点内での事故の二次被害に遭うことを防ぐため、車道から少し離れた位置に立つ(車道に近付きすぎない)。
○時間帯を問わず、青信号で横断歩道を渡る時も周囲の車両をしっかり確認する。
○路地から自動車やバイクが一時停止することなく飛び出してくることがあるため、路地では周囲の状況をしっかり確認する。
○スクータータイプのバイクを歩道に駐車することが一般的であり、バイクで歩道を走行することも見られることから、歩道を歩く際にも前後のバイクの走行状況にも注意する。
○車両を運転する際には、車間距離、右折時の巻き込み、車線変更等には十分に注意する。

6 海外旅行保険への加入
 台湾を訪れた日本人(特に高齢者)が滞在中に体調を崩して病院に入院し、高額な医療費等(例:手術を伴う1か月程度の入院で約500万円)を支払うという事案が多く発生しています。このような場合、海外旅行保険に加入していれば、病気の際の医療費、移送費等が補償されるほか、保険会社や契約内容によっては、家族の渡航費や台湾において日本語通訳の手配サービスを受けることも可能となります。渡航前には、犯罪被害、交通事故、突然の体調不良等に備え、可能な限り十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをお勧めします。


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