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● 犯罪発生状況、防犯対策

 この安全対策基礎データでは、台湾に滞在する期間が3か月未満の短期渡航者(観光客、出張者、修学旅行生等)を主な対象とした安全対策情報を掲載しています。台湾に3か月以上滞在される長期渡航者は、公益財団法人日本台湾交流協会(以下「日本台湾交流協会」という。)台北事務所および高雄事務所が在留邦人を対象に作成した「台湾在留邦人安全の手引き」(https://www.koryu.or.jp/safety/safety/guidance/ )も併せてご活用ください。

1 犯罪発生状況
(1) 一般治安情勢
 台湾の一般治安情勢は比較的安定していますが、警察当局発表の統計(2021年)によると、刑法犯認知件数は22万4,387件と、人口10万人当たりの刑法犯認知件数は日本の約2.1倍となっています。日本の安全に慣れ親しんだ日本人が予想もしない事件・事故に巻き込まれるケースも見受けられることから注意が必要です。なお、一部の団体等が、日本台湾交流協会台北事務所周辺において、我が国との歴史等に関連し、散発的に抗議活動を行っていますが、一般市民全般の対日感情は良好であると言えます。

(2) 日本人の犯罪被害
 日本人の主な犯罪被害例は以下のとおりです。
ア 窃盗(スリ、置引き)
 スリ、置引き、仮睡者ねらい(飲酒等で寝込んでいる人の所持品を狙う)、車上ねらい等の手口が確認されています。日本人が被害に遭いやすい犯罪です。警察当局によれば、観光客を狙った外国人窃盗グループの存在も確認されています。
このうち、特に注意すべき手口はスリです。過去には、故意にぶつかり注意を逸らした隙に別の者がバッグから財布を盗んだり、店内で会計待ちの列に並んでいる人の背中を突いて前に詰めろといった仕草で促しつつバッグから財布を盗んだりするなど、組織的かつ巧妙にスリを行うグループも確認されています。日本人がよく訪れる観光スポット(國立故宮博物院、忠烈祠、中正紀年堂、龍山寺、永康街、台北101、西門町、士林夜市、饒河夜市、九?)、各飲食店、空港や駅等では、特に財布、旅券(パスポート)等の所持品に細心の注意を払ってください。
また、置引き被害も複数確認されています。例えば、日本人が空港の到着ロビーで知人と談笑している間、ビュッフェ形式のレストランで席を確保するために荷物を置いたまま不在にしている間、レストランで椅子にバッグをかけたまま食事をしている間等に被害に遭っています。
 なお、盗難の被害に遭った財布の中のクレジットカードが不正に利用されたという事例もあることから、クレジットカードの利用停止の手続を早急に行って二次被害を防ぐようにしてください。
 
イ 傷害
 過去には、台北市内の林森北路において、交通上のトラブルから台湾人と口論になり、背後から刃物で背中等を切りつけられるという事案が発生しました。林森北路等の繁華街でお酒を飲む際には、トラブルに巻き込まれないように注意してください。
 
ウ 強制わいせつ
 台北市内のマッサージ店において、女性がマッサージの施術を受けている際に強制わいせつの被害に遭う事案が発生しています。日本のガイドブックやインターネットサイトに掲載されている店であっても安心せず、着衣を必要以上に脱がせようとする、不自然に身体を触られるなどの不審な点があれば、拒絶の姿勢をはっきりと示し、当該店員や店の責任者にその場で指摘するとともに、状況に応じて警察に通報するようにしてください。
 
エ 詐欺・恐喝
 いわゆるマッチングアプリや語学学習アプリを使って知り合った相手から、金銭を脅し取られたり、騙し取られたりする事案が発生しています。このほか、台湾では、業者や役所等を装って送信された携帯電話へのショートメールを通じて金銭を騙し取ろうとする事案が見られています。また、投資詐欺やオンラインでの物品購入に伴う詐欺も多く見られています。アプリを通じて知り合った相手や直接会ったことがない相手をすぐに信用せず、また、ショートメッセージ等で金銭を要求されても、安易に支払わないように注意してください。
 
2 防犯対策
 台湾では、「日本人は裕福で多額の現金や貴重品を持っている」というイメージを持たれることがあります。一般的には、親日的な人々が多く、日本語や日本製品も多く見られ、海外旅行先の一つとして日本人に人気のある台湾ですが、犯罪に巻き込まれないために、以下の点に特に留意して、油断することなく防犯意識を常に高め、「自分の身は自分で守る」という心構えを忘れずに行動することが大切です。
○多額の現金や貴重品は持ち歩かない、現金等を人前で不用意に見せない。
○目立たない服装や行動を心がける、過度な肌の露出は避ける。
○夜間は、人通りの多い明るい場所を選んで歩き、人通りの少ない場所や薄暗い場所を通らない。
○財布、旅券等を入れたバッグ(特にショルダーバッグ)を携帯する際には、身体の前で抱えるなど、取り出し口が自分の視界に常に入るように工夫する。
○日本語を話す等して親しげに近づいてくる場合でも、見知らぬ人の誘いには乗らず、執拗な誘いは毅然と断る。
○過度な飲酒は控える。
○強盗等の被害に遭った場合には、抵抗せず、生命・身体の安全を最優先し、速やかに警察に通報する。

3 テロ対策
 外務省海外安全ホームページ「テロ・誘拐情報」の台湾のページ(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_008.html)を参考としてください。


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