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東ティモール

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● 滞在時の留意事項

1 利用可能通貨
 東ティモールの使用通貨は米ドルです。日本円から米ドルへの換金は現地では行えないため、入国前にあらかじめ米ドル現金を用意しておく必要があります。
 なお、旧米ドル紙幣(白黒の10ドル、20ドル、50ドル)及び2006年以前発行の100ドル札は使用できないため、注意が必要です。クレジットカードによる支払いは一般的でなく、一部のホテルのみで支払い可能です。

2 交通事情
(1)一般事情
 東ティモールでは運転マナーが悪く、無理な追い越し、割り込み、急停車、脇見運転、信号無視等が頻繁にみられます。また、近年、ディリ市内を走る自動車、オートバイが増加しており、交通規則を遵守しない運転手による危険運転・交通事故が多発しているので注意が必要です。現地人の多くは保険に加入しておらず、補償は期待できません。自ら運転する際には事故に巻き込まれないよう常に注意が必要ですが、道路を歩く際にも周囲の交通に十分に注意するよう心掛けてください。
 なお、地方(ディリ市郊外を含む)は、道路事情が悪く、特に雨期においては、幹線道路でも陥没、土砂崩れ等が頻発します。道路の維持管理、整備が不十分なため、細心の注意が必要です。

(2) 公共交通機関
ア ミクロレットと呼ばれるミニバスはワンボックス車を改造したもので、狭い空間に複数の乗客が同乗するため、感染症防止の観点や安全面から利用には十分ご注意ください。
イ 東ティモールのタクシーには料金メーター付き(青色、タクシー会社のもので電話での予約も可能)と料金メーターのない(黄色、個人の流しタクシー)ものがあります。料金メーター付きタクシーは、初乗り2米ドル、その後1kmを超えるごとに1米ドル加算されるシステムで、料金メーターのないタクシーに比べれば割高ですが、コールセンターに電話をかけて呼ぶことができ、エアコンがついている上、運転手が英語も解するので、比較的安心して利用することができます。なお、料金メーターの付いていないタクシーを利用する場合には、乗車の前に料金を確認する必要があります。ディリ市内を移動する場合の料金は3〜5米ドル程度、中心部〜空港は片道10米ドル程度と言われていますが(夜間は割り増し)、事前に合意した料金よりも高い金額を降車時に請求されるなどの料金をめぐるトラブルが発生していますので、注意が必要です。なお、黄色のタクシーの場合、ドアロックがきかない、シートベルトが無いなど、整備不良の車両が多いので注意が必要です。
ウ タクシーは一人ではなく複数で利用することをおすすめします。深夜のタクシー利用は危険であるため避けてください。また、昼夜を問わず、タクシー強盗被害が発生しています。タクシー強盗に遭遇した場合は、絶対に抵抗せず、身の安全を最優先に行動してください。

(3)運転免許証
 東ティモールは、ジュネーブ条約に基づく国際運転免許制度締約国ではないため、日本等で取得した国際運転免許証で運転することはできません。車両を運転するためには、必ず東ティモール政府発行の運転免許証が必要です。
 なお、主に夜間において、運転免許証、車両登録証等を確認するための検問が行われることがありますので、運転時には同書類を常に携行するよう心掛けてください。

(4)車両運転時の注意事項
ア 乗車中は常に窓を閉め、ドアロックを行い、シートベルトを全席確実に装着してください。
イ 集会、道路封鎖、若者たちが行う不法検問等を察知したときは、可能な限り近づかず、他の道を通るようにしてください。
ウ 失業中の若者たちのグループなどが、走行する車両に無差別に投石することがあるので、特に暗くなってからの走行は十分に注意し、不要不急の夜間の外出は控えてください。
エ ディリ市内では停電が頻繁に発生するため、信号が機能していないことがあります。警察官による整理・誘導がない場合がほとんどですので、交差点に進入する際は十分に注意してください。また、道路補修が行き届かず、道路に大きな穴が空いている箇所があり、中心部の幹線道路以外では街路灯がほとんど無いので、夜間の運転には細心の注意を払ってください。
オ 地方では未舗装道路が多いので、スペアタイヤ、ジャッキ、ブースターケーブル、牽引ロープ等を必ず車に装備しておいてください。また、地方では幹線道路でも陥没、土砂崩れ等の箇所がそのままになっているところがありますので、運転には特に注意してくさい。特に、雨期には、降雨によりディリ市内でも冠水する地域が多くありますので、降雨時は無理な運転を避け、しばらくの間一時退避する等、安全確保に努めてください。
カ ガソリンの供給が止まることがありますので、タンク内のガソリンの残量に注意し、早め早めの給油を心がけてください。地方ではガソリンスタンドも少ないので特に注意してください。
キ 車両備え付け書類(運転免許証、車両検査証(インスペクション)、車両登録証(ブルーカード))を確認し、交通事故等に備え筆記用具、緊急連絡先、地図等も準備しておいてください。
ク 交通事故発生後、集まってくる群衆により、加害者に対する集団暴力(リンチ)に発展する危険性があるため、日頃から安全運転を心掛け、事故発生後の対処方法を想定しておくことが肝要です。

3 旅券(パスポート)の管理
 旅券(パスポート)は厳重に管理してください。旅券を紛失すると現地で相当期間の滞在を余儀なくされ、渡航日程の大幅な変更や、経済的にも大きな負担が発生します。
(1)東ティモールで旅券を紛失した場合、当該旅券の紛失を在東ティモール日本国大使館に届け出て、新たな旅券の発給を受ける必要があり、申請から交付までは約1ヶ月を要します(同大使館では旅券の作成を行うことができないため、東京の外務本省で新たな旅券を作成し、送付されてくるまで待つ必要があります。)。

(2)また、旅券の代わりに「帰国のための渡航書」(日本へ帰国するためだけに有効な渡航文書)の発給を受けることも可能ですが、東ティモールを訪問する日本人の多くが利用するデンパサール(インドネシア・バリ島)を経由して帰国する場合、「帰国のための渡航書」にあらかじめインドネシアの入国査証の発給を受ける必要があります。インドネシアの入国査証は、在東ティモール・インドネシア大使館での手続きとなりますが同大使館では入国査証を直接発給する権限がなく、審査はジャカルタの出入国管理総局に申し送りされた上で行われるため発給まで約2週間を要することとなります。

4 在留届の提出
 東ティモールに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡等に必要ですので、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )を通じて、在東ティモール日本国大使館に「在留届」を提出してください。日本から転居する場合には、住所が決まっていなくても、日本出発の3か月前からオンライン提出が可能です。この他、住所その他届出事項に変更が生じたときは「変更届」を、日本への帰国や他国に転居する際には「帰国・転出届」を、在留届電子届出システムを通じて必ず提出してください。

5 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、東ティモールで事件や事故、自然災害等が発生し、在東ティモール日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。


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