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ボリビア

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● 滞在時の留意事項

1 在留届
 ボリビアに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡等に必要ですので、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )を通じて、在ボリビア日本国大使館または在サンタクルス領事事務所に「在留届」を提出してください。日本から転居する場合には、住所が決まっていなくても、日本出発の3か月前からオンライン提出が可能です。
 この他、住所その他届出事項に変更が生じたときは「変更届」を、日本への帰国や他国に転居する際には「帰国・転出届」を、在留届電子届出システムを通じて必ず提出してください。

2 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外の在留地から第三国への短期渡航も含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報はボリビアで事件や事故、自然災害等が発生し、在ボリビア日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受取先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

3 デモ・抗議行動
 ボリビア各地において、頻繁に道路封鎖や行進・集会を含む各種抗議行動が行われており、中には暴動に発展して死亡者が出る事例も発生していますので、これら抗議行動の現場には近づかないよう注意してください。2025年は大統領選挙が実施される予定ですので、こうした抗議行動が激しくなることが懸念される中で、2024年6月26日にはクーデター未遂と言われる事案も発生しています。政治・社会・治安情勢に十分注意してください。

4 旅行制限
 ボリビアでは、上記のとおり、頻繁に発生する道路封鎖や行進・集会等の抗議活動により、陸路での移動が困難になる場合があります。陸路で国内を移動する際は、ボリビア道路庁のホームページ(http://transitabilidad.abc.gob.bo/mapa/ 、スペイン語のみ)、旅行会社、新聞、インターネット、テレビ、在ボリビア日本国大使館ホームページ、同大使館からのメール(在留届又は「たびレジ」に登録することにより配信されます)等で事前に最新の交通情報を入手するとともに、突然の予定変更に備え、余裕のある日程で旅行するように心掛けてください。

5 写真撮影の制限
(1)一般的に軍関係の施設は撮影禁止です。禁止区域で撮影すると逮捕されることがあります。また、大統領府、政府機関および国会議事堂の内部の撮影には、それぞれの当局の許可が必要です。
(2)先住民族の居住地域では、生活習慣に配慮した行動が必要です。承諾無く人物や住居などを写真・動画撮影しないようにしてください

6 各種取締法規
(1)麻薬(コカ葉やコカ由来商品)
 ボリビアは、麻薬の原料となるコカ葉の世界的生産地の一つです。政府がコカインの製造や密輸の撲滅に力を入れているため、空港や国境において、抜き打ちで所持品検査や身体検査が行われることがあります。
麻薬の持込み、所持、使用等への刑罰は厳しく、知らないうちに麻薬の運び屋とならないよう、見知らぬ人物から品物を預からないことが肝要です。
 また、麻薬所持検査を装って金品を奪う偽警察官による被害も多く、注意が必要です。正規の警察官が空港、国境、幹線道路料金所以外で麻薬所持検査をすることはなく、また、所持検査を求める警察官は必ず制服を着用しています。
なお、ボリビア国内ではコカ茶が一般的に飲用されており、コカ葉そのものがよく路上で売られているほか、ティーバッグの製品もスーパー等で販売されています。 しかし、これらは日本を含めほとんどの国で違法とされています。決してボリビア国外に持ち出さないでください。

(2)不法就労
 短期滞在資格による就労はできません。違反した場合は、国外退去処分となります。就労を希望する場合は移民局で滞在資格の変更を申請してください。

(3)外国人の政治活動
 外国人が政治活動を行った場合は、国外退去処分となります。

(4)銃器
 銃器を所持するには警察の許可が必要です。

(5)不正両替、賭博
 街中にいる個人の両替商については、偽札を渡されたり、両替額をごまかされたりする等、日本人旅行者の被害も報告されているので、注意が必要です。また、政府公認施設以外での、賭博行為は禁止されています。

7 子の親権問題
(1)子の移動
 一方の親が18歳未満の子を国外に同伴する場合、または18際未満の子が単身で国外に出る場合、最寄りの未成年裁判所(Juzgado del menor)で事前に許可手続を行う必要があります。同様に、18歳未満の子が一方の親とともに、または単身で居住地の市外に出る場合、居住地を管轄する市役所(担当部署:Oficina de la Defensor?a de la Ni?ez y adolescencia)において許可証の取得手続を行う必要があります。
 出国する際には、空港や国境での出入国審査において、また、市外に移動する際には、道路料金所またはバス乗り場において、許可証の提示が求められます。

(2)ハーグ条約
 ボリビアは、国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去りまたは留置した場合は、原則的に子が元の常居所地国に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのページをご覧ください。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html

8 交通事情
(1)車両は右側通行です。ボリビアの一般的な都市(ラパス、サンタクルス、コチャバンバ、スクレ等)の中心部は一方通行が多く標識が少ないため、慣れるまで時間を要します。また、些細な事でクラクションを鳴らす運転手が多いので、それも踏まえて冷静に運転をすることが肝要です。
 市内を走る車両のほとんどが小型バスかタクシーで、客を乗せるために所かまわず急停車しますので、小型バス等の後方を走行する際は注意が必要です。夜間ヘッドライトを点灯せずに走行している車両、ブレーキランプや方向指示器が整備不良の状態で走行している車両、あるいは故障して道路の真ん中で停車している車両も散見されますので注意してください。
 ラパス市はほとんどが坂道で、急坂も多数あります。前の車と車間距離をとらず停車した場合、前の車が下がって来て衝突することがあります。

(2)ボリビアには未舗装および未整備の道路が多く、毎年、バスやトラックの転落事故等により多数の犠牲者が出ています。特に雨季である12月から3月は、雨で地盤が緩くなり、道路状況が普段にも増して悪くなるため非常に危険です。この期間の陸路の移動には特に注意を払ってください。
 都市近郊は幹線道路であっても街灯がありませんので、夜間の運転には注意してください。
 車両優先の風潮があるため、歩行者は道路を横断する際には、青信号でも注意を怠らないようにしてください。

(3)ボリビアの観光地であるウユニ塩湖付近においては、2008年5月に日本人観光客5名が乗車した車が他の車と正面衝突し、日本人5名が全員死亡する事故が発生しました。その後も同様の事故が発生しており、日本人観光客が負傷した事例も報告されています。事故の原因として、塩湖周辺では交通規制がないことによるスピード超過、ガソリンやプロパンなどの可燃物の積載が挙げられます(ウユニ塩湖付近にはガソリンスタンドがなく、複数日に渡るツアーの場合、通常予備のガソリンを積載している)。ウユニ塩湖行きのツアーに参加する場合には、安全管理について信頼できる業者を選定し、かつ運転手に無理な運転はさせないよう注意することが必要です。
 また、ウユニ塩湖周辺に、個人がレンタカーや私用車を運転し立ち入ることは非常に危険です。湖が増水した際には、付近への立入り自体が禁止されることがあります。塩湖の塩水がエンジンにかかりエンスト、あるいは故障した、塩湖内の窪みにタイヤがはまり動けなくなった、塩湖周辺ではGPSやカーナビが機能せず標識もないため現在地が分からなくなり道に迷った、等の事例もありますので、塩湖周辺で自ら車を運転することは控えてください。

9 自然災害
(1)水害
 アンデス山脈により形成された急峻な地形から、ボリビアでは豪雨及びそれにより引き起こされる河川の氾濫や土砂崩れ等の水害発生リスクが高く、死傷者の出る事態に至ることも珍しくありません。とりわけ11月〜3月は雨期に当たっており、大規模な水害もこの時期に集中して発生しています。気象情報や河川情報などに注意し、避難場所の確認等してください。
なお、水害の発生に備えて普段から準備しておくべきことや、発生時、及び発生後の対応については、在ボリビア日本国大使館および在サンタクルス領事事務所が在留邦人向けに作成し、ホームページに掲載している「安全の手引き」(https://www.bo.emb-japan.go.jp/itpr_ja/anzen_no_tebiki.html )もご参照ください。

(2)地震
 ボリビア国内では大地震の発生数が少なく、地震で引き起こされる災害リスクは比較的低いと考えられていますが、一度大地震が起きれば、多くの死亡者を出すような被害が発生しています。1994年6月8日にはラパス県とベニ県の境界を震央として、マグニチュード8.2の地震が発生。震源まで631kmという極めて深い深発地震でしたが、ラパス市内では震度6を記録して10名が死亡。1998年5月22日にはコチャバンバ県アイキレ村とトトラ村でマグニチュード6.8の地震が発生。約700世帯が倒壊し、78名が死亡する事態となりました。
 南米大陸西側を縦に貫くアンデス山脈は、太平洋の下にあるナスカプレートが南米大陸の下に沈み込み、南米大陸西側を押し上げることで形成されています。山脈上には活発な火山があって地震も多く、山脈東側に位置するボリビア国内においても、いつ大地震が発生しても不思議ではありません。しかしボリビアでは地震発生件数が少ないことから建築物に対する耐震基準が定められておらず、その中で地盤の弱い土地の開発や高層ビル建設が近年進められました。この為、比較的小規模な地震であっても建物の倒壊が発生する恐れがあると言われており、地震による被害は拡大することが予想されます。いつ起こるか分からない地震に対し、避難場所や携行品などの確認をするようにしてください。
 なお、地震発生に備えて普段から準備しておくべきことや、発生時、及び発生後の対応については、日本国内向けに総務省消防庁が作成した「消防庁 地震防災マニュアル」(https://www.fdma.go.jp/relocation/bousai_manual/index.html )や、水害同様に「安全の手引き」もご参照ください。


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