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カザフスタン
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● 滞在時の留意事項
1 パスポートの携帯義務
滞在中は、パスポートを常に携帯する義務があり、不携帯の場合は警察署への同行を求められる場合があります。他方、パスポートの紛失・盗難には十分注意してください。
2 通貨・両替等
(1)通貨・両替
カザフスタンの通貨は、テンゲ(KZT)です。カザフスタン国内で日本円とテンゲの両替ができる両替所は多くありません。事前に米ドルやユーロ等を準備しておいてください。
(2)キャッシュレス決済
主要都市の公共交通機関、屋内店舗(レストランやスーパーマーケット)、博物館、美術館、劇場等では、ほぼキャッシュレス決済が可能であり、主要クレジットカードを利用できますので、多額の現金を持ち歩く必要性は少なくなっています。
なお、クレジットカードの利用については、利用毎に通知がくるサービスを利用するなどして頻繁にチェックしてください。カザフスタン当局は、フィッシング詐欺等の被害が頻発しているとして注意を呼び掛けています。
3 写真撮影
軍や治安機関等の政府関連施設、国境地帯等での撮影は、トラブルを避けるために控えることをおすすめします。また、撮影を認められていない市場や商店等もありますので注意してください。
4 インターネットの利用
日本で閲覧可能なウェブサイトがカザフスタンでは閲覧できないことがあります。また、治安上の理由により、インターネット自体が使用できなくなったり、通信速度が低下することがありますのでご注意ください。
カザフスタン国内のホテルや空港などの公共施設では無料Wi-Fiを提供していますが、電話番号を使ってログインする方式のものがありますので、日本から携帯電話を持参する場合にはカザフスタンで使用可能なものか、旅行前に契約内容を確認することをおすすめします。
5 交通手段
都市内の主な交通機関は、バスまたはタクシーです。アルマティ市では、トロリーバスや地下鉄も利用できます。
(1)公共交通機関
カザフスタンでは、最近数年間のうちに携帯電話アプリを利用したIT化と、クレジットカードやデビットカードを利用したキャッシュレス化が急速に進歩しました。これに伴い、以前は慣れないと使いにくかった鉄道、地下鉄、バス、路面電車等の公共交通機関はグーグルマップ等の地図アプリを使うことで利用しやすくなりました。また、一部主要都市では携帯電話アプリによる運賃支払いも可能になっています。
他方、バスや路面電車等が地図アプリ等の表示通りに到着しないこともありますので、不案内な土地では時間に余裕を持って行動するようにしてください。
(2)タクシー
タクシーを利用する場合、いわゆる「白タク」は利用しないでください。
タクシーについては、クレジットカードで精算する携帯電話アプリが普及し、運転手と会話することなく目的地を指定し、乗車前に表示された金額で精算することが可能となり、これに伴って、タクシーで「ぼったくり被害」にあったとの相談は少なくなりました。
6 交通事情
アスタナやアルマティ等、主要都市の中心部等では慢性的に渋滞が発生しています。
道路標示や交通標識はおおむね日本人でも理解できるものですが、車両が右側通行であるほか、旧ソ連圏特有の交通法規もあり慣れが必要です。
カザフスタンで自動車等を運転する場合、カザフスタンの法律に基づいて交付された運転免許証(学科および実技試験あり)、またはカザフスタンの公証役場で公証されたウィーン条約に基づく国際運転免許証が必要です。日本国内で交付された国際運転免許証はジュネーブ条約に基づくものであり、これを用いてカザフスタン国内では運転できません。また、日本の運転免許証からの切り替えも認められていません。
(1)安全上の注意事項
○急加速、割り込み、路肩走行、反対車線走行、急な車線変更等、全般的に乱暴な運転が多い。
○車間距離が不十分。また、幅寄せやあおり運転も横行している。
○スマートフォンを保持・注視しながらの運転が非常に多い。
○歩行者も危険回避意識が低く、無理な横断や車道への飛び出し等が多い。
○故障車や事故車が多く、前方車両が回避のため急に停止したり車線変更したりすることがある。
○冬季は、ヘッドライトの汚れやフロントガラスの曇りで視界が悪くなる。
○雪に覆われたり、除雪作業等で削り取られたりして、車線が見えなくなる期間が長い。
○厳しい自然環境の影響で、道路に穴が開いたり、路肩が隆起したりすることが多い。
特に、主要高速道路を除く都市間道路や、町の郊外の道路は舗装状況が悪く、スペアタイヤやリペアキット等の携行は必須である。
(2)事故防止のための留意点
○ドライブの際は予め目的地までの道路状況や規制の有無等を調査するなどして入念に経路を設定し、余裕を持った運行計画を立て、慎重に運転する。
○特に、厳寒期の事故は命取りとなりかねないことから、エンジン、タイヤ、ウォッシャー液等の走行前点検を確実に実施し、万が一事故に遭った際の連絡体制も確認しておく。
○車線変更、右左折時の方向指示器の操作は早めに行い、バックミラー、サイドミラー、目視による確認を怠らない。
○対向車線寄りの車線の使用は、緊急車両や対向車が追い抜きのため飛び出してくる可能性があるので十分注意する。
○夜間、雨天時等、視界が悪い中での運転は慎重を期す。夜間の都市間移動は基本的に回避する。
○中部以北では、降雪は早ければ10月中旬に始まり4月下旬まで雪が残る可能性がある。また、気温の低下による路面凍結は、それより早い可能性もある。天候に細心の注意を払 い、冬季タイヤの装着は早めに行う。積雪、凍結時はスピードを控え、十分に車間距離を取る。
○特にUターン、左折時は対向車のスピード等を確認し、予測運転をしない。
○強制保険には必ず加入する。任意保険は普及していないが、高級車との事故では多額の賠償を要求されることがあるので、加入を検討する。
○横断歩道の標識があるところでも、走行してくる車が減速するか停車するのを確認してから横断する。
(3)事故発生時の対応
○車両は停車したまま移動させない(交通警察官が確認するまで動かすことは不可。自分自身は安全な場所に移動する)。
○負傷者がいる場合には、直ちに救急車を要請して救護にあたる。
○相手の車両ナンバーや運転手(住所、氏名、電話番号、免許の記載内容等)を確認する。
○最寄りの警察署または近くの交通警察官に通報する。
○負傷した場合は救護の措置を要請し、病院では診断書と支払領収書を徴収しておく。
○目撃者がいる場合は、氏名、住所、電話番号などを聞いてメモしておく。
○時間があれば事故時の状況をメモしておく(ロシア語ができない場合には、知人などに事故の状況をメールで送ってもらい交通警察官に提示すると現場での事情聴取が効率的です。)。
○警察官に免許証、車の登録証を提示して事故調書を作成してもらう。調書の内容が良く分からない場合は、すぐに署名せず、通訳を介して署名することを告げる。
○警察官に事故証明書の発行日時、受領する警察署の場所、電話番号等を確認しておく。
○事故後直ちに事故内容を保険会社に連絡する(後日、事故証明書が発行されたら手続きを開始することになる)。
7 在留届
カザフスタンに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡等に必要ですので、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )を通じて、在カザフスタン日本国大使館に「在留届」を提出してください。日本から転居する場合には、住所が決まっていなくても、日本出発の3か月前からオンライン提出が可能です。
この他、住所その他届出事項に変更が生じたときは「変更届」を、日本への帰国や他国に転居する際には「帰国・転出届」を、在留届電子届出システムを通じて必ず提出してください。
8 たびレジ
在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外の在留地から第三国への短期渡航も含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、カザフスタンで事件や事故、自然災害等が発生し、在カザフスタン日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。
9 ハーグ条約
カザフスタンは、国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去りまたは留置した場合は、原則的に子が「常居所地国(State of habitual residence)」に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのページをご覧ください。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html
- ○外務省 領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
- ○外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/
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